隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2017.合唱 岬洋介の帰還

2021年05月06日 | リーガル
合唱 岬洋介の帰還
読了日 2020/11/02
著 者 中山七里
出版社 宝島社
形 態 単行本
ページ数 314
発行日 2020/05/01
ISBN 978-4-299-00418-5

 

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つからか宝島社のISBNが変わった。以前は978-4-の次は8002とか7966と、4桁の数字が並んでいたのが、ご覧のように299と3桁になっている。
僕はこの国際標準であるブックナンバーが、どのように定められているのかは知らないが、まあ、別にISBNによって面白さが変わる訳もないから、どうでもいいのだが、毎回ブックナンバーや発行日などを、本のデータとして書いているからちょっと気になったのだ。

さて、著者の原点ともいえるシリーズ作品の最新刊は、幼稚園の園児3名と、教師2名が薬物常習者によって、殺害されるという残酷で痛ましい事件からスタートする。 ここでちょっと、“幼稚園の教師”と書いたが、保育園と幼稚園の違いがそこいらにある。幼稚園では園児に対して教育が行われているのだ。そこで、幼稚園では教師となるのだそうだ。
だが、保育園の園児の親からは、教育的差別について、苦情が出ているということなのだが、国がどんな対応をするかは、今後の、問題だ。

 

 

 

それはさておいて、こちらの問題は少し趣が異なる。
事件の容疑者は事件の直前自ら薬物を注射しているのだ。担当検事の天生は、日本の刑法は第39条において、「心神喪失者を責任無能力として処罰せず・・・。」と定められていることから、容疑者の無実が確定することを防ぐため、苦悩するのだ。
その天生の救援に帰還したのがタイトル通り岬洋介だ。岬洋介は、「さよならドビュッシー」事件を始めとして、「おやすみラフマニノフ」、「いつまでもショパン」、「どこかでベート―ヴェン」等々、クラシック音楽シリーズともいえる事件でその持てる能力を生かして、難事件を解決している。
大学在学中に司法試験を突破していたのだが、彼は思うところがあって、司法の道には進まずなんと、音楽の道へと進んだのだった。

その件については、現職の検事である父親との葛藤があるのだが、ここでは省こう。

 

世界的なピアニストとして活躍する一方、犯罪難事件に向き合へば、大学時代からのその能力を発揮して、前述のごとく数々の難事件を解決してきた。
だが、今回は従来と異なる文字通りの難事件だった。学生時代からの友人が陥っている、刑法第39条の落し穴から無事救うことはできるのか?

 

 

ずかな肌寒さを感じさせていた霧雨が止んで、午後からはからりと晴れあがった青空の下、気温の上昇も半端なく、初夏の陽気を目いっぱい漂わせている。
地方によって人の流れもいろいろと変化しているが、相変わらず新型コロナウィルスの勢いは止まらない。いやそれどころか、感染者の増加の傾向を見せている地方さえある。我が木更津地方も、今や累計500人を超えてしまっている。
政府による緊急事態宣言の延長を望んでいる地方もあるから、まだまだ油断はできない状況だ。幸いにして、我が家はカミさんのお供で、食料品の買い出しに度々出かけているが、病気持ちの彼女が感染する気配はないから、安心している。
しかし、ウィルスは時も所も人も選ばない。いつ感染の災難に襲われるとも限らナイ。用心に越したことはナイ。いつまでこのナイナイ尽くしは続くのだろう?

 

 

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