隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2001.ハンニバル・ライジング

2020年07月30日 | サイコ・サスペンス

 

 

ハンニバル・ライジング
Hannibal Rising
読 了 日 2020/07/29
著  者 トマス・ハリス
訳  者 高見浩
出 版 社 新潮社
形  態 文庫2巻組
ページ数 246/261
発 行 日 2007/04/01
ISBN 978-4-10-216706-9/707-6

 

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国の新たな感染者数が千人を超えたといったテレビのニュースが大々的に報道されたが、そんなことはGoToトラブル(正式名称はこちらの方ではないかと思うが…)、いや違ったGoToトラベルを始める前に分かっていたことではないのか?
経済活動は暮らしの上でも重要な要素だが、健康的な生活があってこそで、そんなことを言い始めると、鶏と卵の関係を思い浮かべるが、どうも偉いお方たちの施策は理解に苦しむことが多くなってきている。そんな気がするのは僕だけではないだろう。ではどうしたらいいのか?テレビ局も多くの市民が納得できる方策を示せるような、専門家を迎えて具体策を論じたらいいのではないか。
いや現在テレビは各局が見つけてきた専門家による、百花繚乱ならぬ百家繚論と言った感じで、いろいろ対策が論じられているようだ。だが、緊急事態宣言の下、我々が最大の努力―それは自粛生活以外の何物でもなかったが―で感染増加を抑制してきたのではなかったか?
そんな国民の努力を台無しにするような施策が、再びコロナウィルスの感染増加を招いたのではないか?どうもそんな気がするのだが如何なものか?

 

 

積ン読本の中に本書2巻組が混じっていた。夢中で読んだシリーズ作品の一つなのに、積ン読になっているなど、信じられない思いだが、たまにはこういうこともある。僕の好みとはそんなものかと反省するが、決して軽んじていたわけではない。
僕の事だから多少割り引く必要があろうが、今まで見た映画の中で『夜の大走査線』に匹敵する傑作だと思っているのが、『羊たちの沈黙』だ。
ジョナサン・デミという監督を初めて知った作品でもあり、その映像美と言うより映像処理と言ったほうがいいだろう。僕はその手腕に驚き、続けて2度映画館に足を運んだものだった。
そして、これほどの映画になった原作に、期待するなと言うほうが無理だったのだ。それほどの思いを持って臨んだ原作は、もちろん映画に負けず劣らずの傑作だったのだが、読んだのはもうはるか昔となってしまった。なにしろ、69番目の事。2000年9月と言うから、まだこの読書記録を始めたばかりの頃だ。
だが、名作の続編があると知って読んだのは翌年4月だった。『ハンニバル』と言う第2作(正確には第3作だ)も、映画化されて期待に胸を弾ませ臨んだが、リドリー・スコット監督による作品は、期待通りとはいかなく、ちょっとした違和感を残す内容だったと記憶している。

 

 

れでも何回か見直すうちに、慣れと言うか次第にその違和感も薄れてきたが、レクター博士とクラリスとの関係は、前作『羊たちの沈黙』との違いが―クラリスを演ずる女優の違いもあり仕方のないこともあるが―明らかで、また続けてハンニバル・レクターに扮したアンソニー・ホプキンス氏の名演が、空回りしている印象もぬぐえない感じだったのだ。 今見直してどうか?という思いもあるが、それほど見直してみる気分にもなれないことから、前作のあまりにも偉大な作品と言うことで、比較される不利な状況が印象を変えているのかもしれない。
どうも映画の感想ばかりになってしまった。
原作を読んでいる限りは、そうした印象は全くなかったのだが、名作の映像化は難しいということなのか?

今回の内容はハンニバル・レクターがいかにして、現在の人格を形成したのかという、過去に遡って境遇が彼に与えた諸々を描いている。
彼が怪物と呼ばれるに至った要因は、一つではないがその一番は幼い妹の残酷な死だ。 戦争の傷跡が彼に与えたものは、元々彼の脳内に有った冷静沈着と言った性格を、一段と発展させて復讐劇へと進展させるのだ。
こうした一人の少年が持てる才能を進化させると同時に、あらゆる知識をその脳に詰め込んで、成長していく姿は次第に、胸中にワクワクした感情を芽生えさせる。

 

 

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1958.パンドラ猟奇犯罪検死官 石上妙子

2020年04月13日 | サイコ・サスペンス

 

 

パンドラ猟奇犯罪検屍官・石上妙子
読了日 2020/02/16
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 323
発行日 2017/04/25
ISBN 978-4-04-104765-10

 

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リーズ最後の『BURN猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子』のところでも書いたが、本書はそのシリーズから生まれたスピンオフ作品の一つだ。いつか読むと思うが、スピンオフ作品は他にもう1冊、『サークル猟奇犯罪捜査官 厚田巌夫』というのがあって、もうしばらく僕にとっての楽しみが残っている。
石上妙子はこの作品では、まだ女子大生で研究員時代の話である。後の藤堂比奈子シリーズでも、何度か紹介されているが、石上妙子女史は若きその当時、客員教授であるジョージ・C・ツェルニーンに好感を持って授業に励んでいたのだ。彼は後のシリーズでは昆虫学者として重要な役割を担っている。
藤堂比奈子シリーズには、この他にも個性的なキャラクターが数多く存在して、ストーリーの展開を盛り上げていた。素人の僕が何を言っても始まらないが、そんなパーソナリティを別の物語の主人公に据えて、新たなシリーズ作品の生まれることをひそかに願っている。
そうなれば膨大なドラマが出来上がるのではないか。そんなことを考えるだけでも楽しい。

 

 

女優の波留氏を主演に作られたドラマでは、石上妙子女史を原田美枝子氏が演じて、存在感を示していた。僕はこの女優さんは、若い頃より中年になった現在のほうが、より魅力的になったと思っている。ドラマや映画はこんな中堅の俳優さんが、活躍することにより一層面白いものが作れるとも思っている。
どちらかと言えば近頃のドラマは、若い世代に向けたキャスティングが多いような気がするが、テレビ朝日で放送された『やすらぎの郷』、『やすらぎの刻~道』は、年配の俳優さんがたくさん出演して、重厚なドラマとなっていた。
倉本聰氏の優れた脚本に、その功績は認められるのだが、やはりそれを企画したプロデューサーの腕前だろう。
昔は、ドラマと言えばTBSと言われた時代もあった。僕らの年代にはその頃活躍して、今はもう鬼籍に入っている人も多いが、今のドラマにキャスティングしたいような俳優さんもいて、世の中なかなか思うようにはいかないものだと思うが、時代は巡るというから、少し経てば今の若い人たちが歳をとって、同じようなことを考えるのか。 また、話がわき道にそれた。

毎日、新たな感染者が発生して、新型コロナウィルスの勢いは衰えない。
特に首都東京の、緊急事態宣言発出以降の、記録的な感染者数は爆発的な感染(パンデミック)を予告するようだ。

 

 

日はあいにくの冷たい雨で、仕事は明日に伸ばすことにした。小雨程度ならその日の内に済ますのが僕の流儀なのだが、低気圧の関係で本降りの雨となっているから、仕方がない。
それにしても、毎日のように新たなコロナ感染者が出るのは、どうした具合か。
僕だけは、私だけは、と考える人が多いのか? 感染経路が不明な感染者、というのはそうしたことではないのかと思うが、人にはいろいろとその人なりの都合もあるから、一口に批判することはできない。
僕の仕事は人と接する仕事ではなく、三密とはかかわりないから、緊急事態宣言の自粛要請事業からは外れている。それでも、個人的には週末の外出は自粛して、スーパーへの食糧買い出しはウイークデイにしている。
木更津地方には新たな感染者の発生はないが、県内の感染者数が日ごとに増えている状況は、恐怖心をあおる。専門家によれば、今の感染者数は2週間前の状況で、現在の感染者は2週間後に分かるという。
緊急事態宣言の効果が判明するのは1か月後だとの事。何にしてもその1か月後の効果を期待して、希みをつなげるしかないのか?
ヤダネッタラ、ヤダネ!

 

 

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1956.BURN猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年04月09日 | サイコ・サスペンス

 

BURN猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子
読了日 2020/02/07
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 (上)324
(下)223
発行日 2019/01/25
ISBN (上) 978-4-04-106767-3
(下) 978-4-04-106870-9

 

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終巻はちょっと長くて2巻組だ。第1巻の『ON猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子』を読んだのは、昨年10月28日だから足掛け4か月で10巻11冊を読んだということか。(本書を読み終わったのが2月7日)
別に大したことではないのだが、僕にすれば一つの物語を征服したという気になって、達成感を伴う読書の一つの楽しみとなる。まだまだそうした達成感を味わうストーリー群はたくさんあるから、老いぼれてはいられない、という気になる。
それに、このシリーズから生まれた、スピンオフと言おうか、八王子西署の警部補厚田巌を主人公に据えた、『サークル猟奇犯罪捜査官 厚田巌夫』、東大法医学教室の死神女史、いや石上妙子を主人公とした『パンドラ猟奇犯罪検死官 石上妙子』という2冊がある。
今しばらくシリーズの楽しみは続く。

テレビの気象情報によれば、今日は昨日より少し気温が下がるようだが、それでもこの時期の平年並みで、18℃くらいまで上がるらしい。僕の部屋にも朝から暖かな日差しが降り注いでいる。人は天候によって気分の持ち方が変わるというが全くその通り、僕も合間の休みであることから、朝のコーヒーも一段とうまく感じるのだ。

 

 

緊急事態宣言後のコロナウィルス感染者は、依然としてその数を減らすことのない状態を示している。まあ、それは当たり前の話で、そんなに急に事態が変わるわけではないことは分かっているが、それでも人の行動に抑制がかかって、何らかの効果を期待してしまうのが人情だ。
木更津市でも2名の感染者が3月に認められており、それぞれ入院しているようだ。が、その後感染者が増えている情報はない。
僕はカミさんのお供で、週に2回ほど近くのショッピングモールに、食料品の買い出しに出かけているが、スーパーには普段通りの賑わいを見せており、まるでコロナ騒ぎが嘘のようだ。
マスクを着けている人も結構いるが、ノーマスクの人も多い。千葉県の感染者数は4番目か5番目で多い方だ。しかし、千葉市やその周辺、あるいは北総方面の感染者数が突出しており、南部の方では少ないから、あまり危機意識はないのかもしれない。
僕もその一人だから、あまり偉そうなことは言えない。

 

 

こ1週間ほどヤフオクに出品されていた、佐藤青南氏の『行動心理捜査官・楯岡絵麻』のシリーズを落札して、既刊ブラック・コールを覗いた7冊を手に入れた。またぞろ積ン読の蔵書を増やすのか?という思いもあったが、このシリーズは2015年9月に第2作の『ブラック・コール』を読んでおり、その際それがシリーズ第2作ということが分かり、改めて第1作から読んでみようと思っていたのだ。
手ごろな価格で出品されていたので、全作揃えてから読み通そうと思ったのだ。いつも手許不如意の状態でいながら、そんな金の使い方をするから、なおさら貧乏暮らしから抜け出せないのだが、今更ちょっとやそっとの節約がいかほどの役に立つのか!
そんな勝手な思いから全作揃えようなどと思うのが、僕のどうしようもないところか??

 

 

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1955.COPY猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年04月07日 | サイコ・サスペンス

 

 

COPY猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
読了日 2020/01/27
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 310
発行日 2018/02/25
ISBN 978-4-04-106052-0

 

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週間ほど前から夜、赤ワインを少しずつ飲んでいる。アルコールを受け付けなくなって久しいが、ほんの少しずつなら飲んでも身体に影響がないので、続けているのだが、一つだけ怖いのは“痛風”だ。
最後に発症したのは、いつだったろう?左足親指の付け根に尿酸がたまって腫れあがり、風が当たってもいたいということから痛風というのだが、過去に何度か発症し、その都度少しずつ慣れてきて、最初ほどの痛さはなくなった。
だが、歩くことに不便を感じ、1-2日は我慢をしても、我慢しきれなくなって病院に駆け込むのが通例だった。ビールやワインを飲まなくなって、その代わり水をよく飲むようになったのが功を奏したか、ここ十数年は発症しなくなった。
しかし、ビールやワインに含まれるプリン体は、尿酸値が高くなるほど含まれてはいない、という説もあって、どうやらいくつかの要因が絡まって、高尿酸値を招くらしい。
仕事上のストレスなども大いに関係するようだ。
以上はこの本を読み終わった1月27日の記載だ。現在は何度か書いているように、就寝前にワインかウイスキーを適量飲んでいるが、痛風を心配するほどの量は飲んでいない。

 

 

僕は以前痛風を患ったことがあり、今のところ兆候はないのだが、その発症を恐れながら飲んだら、うまい酒も不味くなる。少しずつ酔いが回る時の気持ちの良さを味わいたい、唯それだけのために飲むのだ。
だから、亡くなった志村けんさんではないが、「大丈夫だァ」、という何の根拠もない気楽な気持ちで飲んでいる。それでも、時には痛風の発症を心配することもある。僕の通風予防法はせいぜい水をよく飲むことだけだ。プリン体を含む食材を避ける、ということもしていないし、青魚も納豆もよく食べる。痛風の発症は痛くて辛いものだが、何年か発症しない期間があると、そのつらさも薄れてくるのは、“喉元過ぎれば・・・”の口だ。

新型コロナウィルスの感染経路の判明しない患者が増加傾向にある状況から、ついに緊急事態宣言が発表されるようだ。東京都を始め大都市のリーダーたちは、政府の緊急事態宣言を待ちかねており、ようやくといった感じだが、諸外国のように各種の要請事項は、強制力を持たず罰則も伴わず、ということだ。さらに、ロックダウンという都市封鎖もできない宣言が、どの程度の感染予防に効果があるのか分からないが、最終的には個人個人の自覚に負うところが多い気がするが・・・・。

 

 

て、シリーズ作品も本書で9巻目となった。
早く最終巻である10巻を読んでしまいたい、という気持ちとまだ物語の世界に浸っていたいという気持ちが相半ばしているが、いつかは終わりが来るのは分かっている。長いシリーズ作品を読むたびに、葛藤する気分を味わうのも、読書の楽しみかもしれない。
東京大学法医学研究室のラボで研究論文に取り組んでいた、石上教授に警視庁捜査1課の東海林から電話がかかってきた。捜査一課の刑事ながら、猟奇犯罪捜査班の一員として活躍する東海林恭久(やすひさ)だ。
死神女史への検死依頼だ。成人男子3名が放射状に並べられて、その中央にくりぬかれた心臓が…。障子の電話はそんな状況を伝えていた。猟奇事件の検屍ばかりを扱うことから、陰で死神女史と呼ばれていることを、本人も知っていた。
藤堂比奈子を中心に展開するストーリーも終わりに近づいてきた。

 

 

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1954.MIX猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年04月05日 | サイコ・サスペンス

 

 

MIX猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
読了日 2020/01/19
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 310
発行日 2017/07/25
ISBN 978-4-04-105265-5

 

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り46冊になった。何のことかと言えば、僕の読書目標の事だ。本当は昨年11月2日、僕の80歳の誕生日までに、2,000冊を読むことを目標としていたのだが、パソコンの故障でもろくも目標は崩れ去ったのだ。
いや、パソコンの故障だろうが何だろうが、本は読めるのだが、そこは僕の勝手な思い込みと怠惰によって、 長いこと読書から遠ざかってしまったのだった。
ずいぶん迷った挙句パソコンを修理に出して、出来上がってきたのだが以前の調子には、なかなか戻らない。
それでもこのところ、少しずつ読書に身が入るようになったか?
いや、読書そのものは続いていたのだが、ブログへの投稿がままならなかったのだ。どうせろくでもないことを書いているのだから良いではないか、というようなことを、もう一人の僕が言うのだが、そうは言ったってブログは大勢の人の目にさらすのだから、いつもいつもバカなことばかりを書いてはいられないだろう。
ということで、思い通りに進まない。

 

 

テレビや新聞のニュースも新型コロナウィルス関連が優先されて、あまりテレビのスイッチを入れることが少なくなっている。
“時は春、日は朝(あした)、朝は七時(ななとき)・・・・・・すべて世は事も無し。“(上田敏訳詩)
途中少し省略したが、僕はこのロバート・ブラウニングの詩が好きだ。今世界はとてもこの詩のような状態ではなく、程遠い感じだが、一日も早くこうした気分に戻れることを祈っている。

今日は午前中の少しの晴れ間も退いて、午後からは暑い雲に覆われだした。気温は昨日よりは下がったが、寒いというほどではない。が、雨が降り出したようだ。気象情報ではにわか雨とのことだったから、空は幾分明るさを保っている。確実に春が暖かさを増しているようで、僕にとってはありがたい。

 

 

ーヒーが飲みたくなって、ポットで湯を沸かしていたら、オートバックスから電話で、車の修理が出来上がったということだった。 中古車で贖った本田ライフは7代目の車で、もうこの先新たに車を買うことはないだろうから、大事に乗らなくては。とは言いながら、僕の運転の腕前はだいぶ落ちてきている。むかし、無免許運転の期間があったので、僕が 運転免許を取ったのは27歳と大分遅かった。それでも、もう50年以上も運転していることになる。
サラリーマン現役の頃は、車で移動する仕事が長かったので、運転にも自信があった。それが今では運転技術にはそれほど自信はなくなったが、運転マナーや法規に忠実な運転には大いに自信を持つようになった。
今年は免許の更新がある。また、教習所での高齢者講習や、実地運転試験がある。
もう少し仕事を続けたいので、頑張ろう。

 

 

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1953.BACK猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年04月03日 | サイコ・サスペンス

 

 

BACK猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
読了日 2020/01/15
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 270
発行日 2016/12/25
ISBN 978-4-04-104764-4

 

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いですね、恐ろしいですね。」というような、今は亡き淀川長治さんの声が聞こえてきそうな、新型コロナウィルスの感染者数の増加だ。人間の力は自然の猛威に比べれば、なんと小さなものか、などという気はないが、なす術もなくこのまま成り行き任せしかないのか?
などと思ってしまう。
いやいや、そんなことはないだろう。我が国の偉大な政府、自治体の優秀なリーダーたちと、尊敬される科学者たちが、きっと近いうちにウィルスの活動を収束させてくれるはずだ。
そうとでも思わなければやってられないよ!と、誰かが言っている。
今日は風も収まって、朝から雲一つない青空が広がって、何事もない穏やかな日が始まっている。コロナ禍の騒ぎが嘘のようだ。

僕の読書とブログは世間の騒ぎとは一線を画しているかの如く続いている。僕の頼りない健康寿命も、今のところ何とか滞りなく続いている。こんな穏やかな朝は、暖かな日差しを受け入れている部屋で、パソコンのキーボードをたたく指もスムーズだ。
珈琲も旨い。

 

 

シリーズ作品も7作目となった。前回の『氷姫』を読み終えるのに、意外と時間がかかった。一気に全巻を読み切ってしまうことを惜しんで、間に他の本を入れながら、と思っていたが、時にはこんなに―16日も費やした―時間がかかることもあるなら、続けて読んでしまおうか、などとも思っている。
文庫の帯には、「好きな女性キャラ、第1位!」などと書かれている通り、僕も、八王子西署厚田班の藤堂比奈子の魅力に嵌っている。彼女は、すでに優秀な刑事であるにもかかわらず、他の刑事たちにお茶を入れたり、コーヒーを配ることに、まるでその仕事を当然のようにふるまうところも、好感が持てる。
惚れてしまえば“あばたもエクボ”というから、僕のそうした思いも、それかもしれないが・・・。

藤堂比奈子のみならず、厚田班のメンバーの一人一人の言動に、キャラクターの個性が出ており、それもストーリーの展開にともなって、親しみを感じさせる要因となっている。
今回の話は、都心の病院で大量殺人が発生したという事件が発端だ。
その病院は特殊な受刑者を収容する病棟があり、犯人はそこを狙って犯行に及んだらしい。

 

 

日、金曜日は配達区域が少し多めで、量も多かったから、午前中準備に時間がかかり、昼食後に取り掛かった。
途中車のメーター部分にある、バッテリーのところがランプがついて赤くなっていることに気付く。どうやらバッテリーの調子が良くないようだ。
おかしいなと思いながらも、いつもは配達先につくたびキーをオフにするのだが、用心のためスイッチはそのままエンジンをかけっぱなしにしておく。ところがあるところでいつもの癖が出てうっかりキーをオフにしてしまったら、セルモーターが回らなくなってしまった。
「まいったな!」と思ったが、仕方がないJAFに電話してきてもらうことにした。10分くらいたってから、もう一度キーを入れてみると、なんとエンジンが掛かるではないか!
いそいでJAFにキャンセルの電話をして、仕事に一区切りをつけて、オートバックスに向かう。バッテリー上がりの原因はベルト切れだった。今日は技師が不在ですぐには修理に掛かれず、仕方なく代車を借りることにした。
5日までにはできるということで、まあ、代車で仕事はできるからいいようなものだが、何かと車は金がかかる。

 

 

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1951.ONE猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年03月30日 | サイコ・サスペンス

 

 

ONE猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
読了日 2019/12/26
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 244
発行日 2016/07/25
ISBN 978-4-04-104016-4

 

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に別の本を読みながら、ゆっくりと巻を追っている。そんなことを書いたばかりなのに、続けて読むことになったのは、前回の“ZERO猟奇犯罪捜査班”が完結してないからだ。本書と2巻で一つのストーリー構成なので、仕方がない。
と自分に言い訳をしながら、第6巻となった。
それでもそうとばかりは言えないことも、巻頭に今までにはなかった【これまでのあらすじ】なる短い解説文もあるからだ。ストーリーの中核をなす出来事が、前作の後半から今作全体に亘って続くため、ネタバレになるから書けないが、巻が進む都度作者のストーリー構築に、なんというかその才能に驚くのだ。
前にも書いたが、作者が第1巻を書いた時に、すでに10巻までのストーリーの展開の大まかな流れを持っていたのではないか?そんなことを思ったのだが、それは第10巻の巻末、作者の言葉により否定されたので、間違いと分かってはいる。
それでも僕はその考えを全面的に否定できないでいるほど、この物語にほれ込んでいる、ということなのだろう。

 

 

2巻に亘って続くサスペンスを伴う展開は、どういう結末を迎えるのだろう、という読者の興味を引っ張るエピソードもあって、途中「もしかしたら…!」などと思わせる状況も出てきて、ワクワクさせる。

さて、と気負うほどの事ではないが、酒に酔う気分は二度と味わえないだろうと、長いこと思っていたが、突如として体調の変化?により、飲めるようになったことはすでに書いた。(2月26日の記事参照)
僕の酒は現役の頃とは違い、今では単に酔ってよい気分になるためで、時には食事をおいしく食べるためだ。が、こうして再び飲めるようになってからは、食事とともにビールやワインを飲むということが少なくなって、専ら就寝前の読書の友としての酒になっている。
酒代を出来るだけ安く済ませようと、ウイスキーにすることもあるが、スーパーで1.5リットル入りの大瓶のワインが主流となった。それでも短い時は1週間持つかどうか、と、酒量が少しずつ増えていくので、気を付けてはいるのだ。
毎日飲んでいると、だんだんと酔うまでに時間がかかってくる。つまりそれが酒量が増える原因なのだ。


写真のようなグラスに半分くらいを2-3回お代わりをしても、酔いが浅い時はウイスキーを飲む。

 

 

ルコールを睡眠薬代わりにするのは良くない、と言われているが、最近寝つきがあまり良いとは言えなくなって、毎晩ではないがひどい時には、真夜中2時ごろまで値付けないことがある。
ところが酒を飲んでほろ酔い気分の時は、布団に横になるや否やあっという間に寝付く。そして眠りも深くなって、夜中トイレに起きることも少なくなる。余分なことだが僕は夜中に、多い時は3度くらいトイレに起きるのだ。別にそれが当たり前となっているから、つらくもなんともなくストレスが溜まることもないのだが、話に聞けばあまりいいことではないようだ。
新聞やテレビで“つらい夜のトイレ”に、と言った薬やサプリメントの広告をよく見かけて、直すほうがいいのだろうかなどと思うが、薬やサプリメントに頼ることもないか、と言ったことで気にしないでいる。
そんなことで寝る前の少量?のアルコールが役に立っている。

しかし、史上初めてのオリンピックの延期という事態をもたらした、新型コロナウィルスの脅威は底知れなく、我が国でも爆発的な感染を予告するがごときの、各地の感染者が多くなっており、怖くなる。

 

 

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1950.ZERO猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年03月28日 | サイコ・サスペンス

 

 

ZERO猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
読了日 2019/12/24
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 249
発行日 2016/06/25
ISBN 978-4-04-104004-1

 

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リ-ズ第5弾。続けて読むと、最近読むのがメッキリ遅くなったとはいえ、「アッ!」という間に10巻を読み終えてしまうのではないか、という懸念から間に他の本を入れながら、ゆっくりと巻を追うことにしている。
こうしたサイコ・サスペンスともいえる内容に嵌まり込むのは、この読書記録を始めた1999年ころに戻ったような気がする。 そんな気にさせるほど僕はこのシリーズが気に入っている、ということだ。読んでいるとワクワクあるいはゾクゾクとでも言おうか、嬉しくてその猟奇犯罪捜査班、いや実際には八王子西署刑事組織犯罪対策課だ、そのメンバーたちの醸し出す雰囲気に魅力を感じて、惹きつけられるのだ。
続出するおぞましい事件を追う彼らだが、中でも藤堂比奈子の独特の目の付け所、勘の良さが次第に鋭くなっていくところに、一層物語の面白さを引き立たせる。
その藤堂比奈子とプロファイラーである中島博士の面会は、トマス・ハリス氏「羊たちの沈黙」の、クラリスとハンニバル・レクター博士を彷彿させて、もっとも本シリーズの方は友好的な接触なのだが、それでもある意味サスペンスをはらんだ場面であり、惹かれるところだ。

 

 

この読書記録はご覧の通りブログへの投稿、という形で残っているのだが、何度も書いているように僕はほかにもWordにも同じような形式で保存しているほか、Webの形式をそのままHTMLでも保存している。
ブログはデジタルでありながらも危ういところもあって、例えば突然サービスプロバイダーから、打ち切りを宣告されたりすることが、無きにしも非ずだ。現に僕のブログは元々plalaというプロバイダーで作成したものだったが、plalaのサービス打ち切りで、ここgooに移動したものだ。
ところがいろいろとその内容が異なることから、以前は問題なくアクセスカウンターが使えていたのに、gooではその機能がなく、現在表示されているカウンターは、JoingNetというところのフリーサービスのカウンターなのだ。
そのため一応表示されてはいるが、正確なカウント数が表示されているわけではない。毎日の正しいカウント数を表示させるには、その都度訂正が必要なのだ。一時期僕は面倒だが毎日訂正をしていたが、1昨年のパソコンの故障から、再度JoingNetのフリープログラムを組み込んだが、もう自分の頭もいささか頼りなくなって、その訂正方法すら理解できなくなっており、自然の成すがままの状態なのだ。
いつか正しいカウント数が出せるようにしたが、なんとなく面倒が先に立ち、そのままになっている。

 

 

ろいろと面倒になっていることは多い。 今年は新しい年の挨拶もままならず、初めてのブログが6日になってからだったから、今更新年のあいさつでもなかろうと、省略してしまった。一時期、息子が入所している社会福祉法人施設の、保護者会の会長をしていたことがあり、大分昔のことだ。その時分は、毎年60枚から70枚程度の年賀状を出していた。 まだ若かったせいもあり、そうしたことが苦にならず、どちらかと言えば嬉々として賀状づくりをしていたようだ。 ところが今となっては、それがだんだん苦痛を伴う、という言い方はちょっとオーバーだが、そういう心境になって、今年の年賀状には多くの方には、これが最後の年賀状になる旨を書いた。 それでもまだ続ける人を数えたら、40名以上だ。人は一人では生きてゆけない、とよく言われるがいろいろとお世話になっている方には、普段会えないでいる代わりの年1回の年賀状くらいは、欠かせないだろう。
だんだんと残り少なくなっている人生を少しでも楽しむ工夫をしなければ・・・・。

 

 

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1947.LEAK猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年03月16日 | サイコ・サスペンス

 

 

LEAK猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
読了日 2019/12/14
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 408
発行日 2016/01/25
ISBN 978-4-04-102612-0

 

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ットオフ(Amazonに出店している古書店)・アマゾン店から12月6日本書が届いた。¥30(本体)+¥300(送料)で計¥330の中古本だが、新品同様とまではいかないが、きれいな状態だ。このシリーズは木更津市立図書館にはないので、少しずつ間を開けてAmazonで中古本を探して買っている。大体文庫本なら100円以下の価格設定で、300円前後の送料だから全体として安い印象で、左程の出費ではないだろう、という僕の短絡的な発想が、結局のところ大きな持ち出しに繋がり兼ねないのだ。
全くのところ持っている金を全部使いきってしまわないと、落ち着かないところが若い頃からあって、あきれたカミさんは僕に大きな額を持たせないようにしてきた。そういうカミさんは決してしまり屋ではないのだが、無駄遣いをしないということで、我が家を健全な状態に保ってきた。
この歳になってようやく僕はカミさんの偉さが分かって、誠に遅まきながら感謝している。と言ったこととは関わりなく、いよいよシリーズは第4巻目となった。

 

 

ここに登場する東大医学部の死神女史―猟奇犯罪被害者の検屍解剖を勤める石上妙子が本名。猟奇的な被害者の有様をものともせず扱うところから、またイシガミ、シニガミと発音も似ているから、陰で死神女史と呼ばれている。
おぞましい死体の状況は、そうした状況になれているはずの刑事でさえ、食欲をなくすのだが、彼女はその後焼き肉屋へ繰り出すというツワモノなのだ。
その死神女史が発案した、猟奇犯罪捜査班は八王子西署の、刑事組織犯罪対策課の厚田巌警部補を始めとする捜査課の刑事たちで、もちろん藤堂比奈子もその一員である。
僕は段々と、というより第1巻の終盤から彼らのチームの雰囲気に、惹かれている。彼らのチームワークは、ラグビーワールドカップでの活躍で、流行語大賞にも選ばれた“ワンチーム”そのままだ。
チームのメンバーにはそれぞれユニークなキャラクターが与えられて、藤堂比奈子には母から贈られた(出身地長野県の)老舗・八幡屋磯五郎の七味唐辛子の缶が、彼女心の拠り所となっているのだ。

 

 

女は自動販売機で買ったココアにもそれをたっぷりと振りかけるのだ。缶には母の字で“進め!比奈ちゃん”と書かれている。いざという時、あるいは心細くなった時など、この缶をぎゅっと握りしめる。
「進め、比奈ちゃん」「私は刑事だ」と自分に言い聞かせて、奮い立たせるのだ。

巻が進むごとに登場人物たちの、過去や現在が浮かび上がって、より親しみを感じさせるなど、ストーリーに厚みを持たせている。 そんなところも含めて、僕は一層このシリーズに引き込まれていく。

 

 

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1942.AID猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年03月05日 | サイコ・サスペンス

 

 

AID猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
読了日 2019/11/10
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 383
発行日 2015/08/25
ISBN 978-4-04-102943-5

 

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のシリーズは毎回巻末に、”To be Continued”と記されている。前に書いたように作者の内藤了氏は第1作を書いた時、いや書く時には既に第10巻の結末を想定していたのではないか?だから巻末に「続く」という記述をしているのだろう。
まあ、僕はそんな思いを持っていたが、現在10巻まで読み終えているから、最終巻にある著者の言葉によって、その考えは間違っていたことを分かっているのだが、しかし、僕はそのストーリーの展開と流れが、実に良くできていることから、まだ自身の想いに肯定的な感覚を維持している始末だ。
いよいよ第3巻だ。
ここに出てくる東大医学部の石上教授は、物言いが少々乱暴なこともあるが、なるほどと納得させられることも多い。こうしたキャラクターの創造さえ、内容とともにストーリー全体を引き締める役割を果たしている。
好きな作品を読んでいるとき、僕は胸のワクワク感を抑えきれない。

 

 

相変わらず、新型コロナウィルスの勢いは止まらない。毎日どこかで新たに感染者が発表されて、多方面に影響を及ぼす。8日に初日を迎える大相撲は、無観客での開催が発表された。僕のところには幸いにも、関わりの無いことだと思っていたら、8日に開催が予定されていた天羽支部会が中止となったという知らせが飛び込んできた。
天羽支部会というのは、息子が入所している社会福祉法人薄光会、そこが運営するケアホームCOCOの利用者の保護者、及び同じく薄光会の本部を兼ねている太陽(ひ)のしずくの利用者の保護者で組織された団体の名称だ。
支部会は年に2-4回ほど開催されて、法人本部の職員、施設の幹部と、保護者たちのコミュニケーション、並びに施設利用者(知的障碍者)たちの、安全・安心な日常生活のための、施策などを話し合うことを目的とする。

 

 

日の学校閉鎖に伴う各方面での混乱を憂慮したが、福祉施設を利用する障害者にとっても、その影響は少なくないのだ。彼らの支援の一つには、近隣のみならず大勢が利用するテーマパークなどの利用もあるのだが、それほど大きなところでなくとも、利用できなくなることや、行動範囲を狭めることに、ストレスを抱えることにつながる。
世界的な問題とはいえ、各国の対応が一日も早く終息を迎えることに、役立つことを願うしかない。
現在のようにネットで結ばれたグローバルな世界では、一瞬にしてニュースは広がる代わりに、フェイクな事柄も同様にして拡散する。
数日前にはスーパーマーケットにおいて、トイレットペーパーやティッシュペーパーの買いだめをする主婦で行列を成していた。
コロナウィルスの蔓延に従って、「紙の材料がひっ迫するらしい」などというデマがSNS上に記載されたらしい。悪いニュースはより一層拡散の度を早めるようだ。関係各方面は在庫は十分にあり、供給がストップすることはなく冷静な行動をとるようにと発表して混乱を鎮めていたが、訳の分からないデマを飛ばす奴の神経を疑う。

 

 

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1940.CUT猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年02月29日 | サイコ・サスペンス

 

 

CUT猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
読了日 2019/11/03
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 400
発行日 2015/03/25
ISBN 978-4-04-102330-3

 

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じ内容をもう何度もここに書いてきたが、僕がこの読書記録を始めたのは、パトリシア・コーンウェル氏の、『検屍官』シリーズを読んだことだった。シリーズは現在も続いており、2018年末に発行された『烙印』で24作目だという。
猛無我夢中と言えるほどのめり込んで読んだ昔が懐かしい。20年も前のことだ。
それほど夢中だったのに、最近遠ざかっているのは何故だろう?誠に残念ながら、第15作か16作か?そうだ、翻訳者の相原真理子氏亡くなって池田真紀子氏に替わったあたりからだろう、内容に面白さがなくなった。
いや、翻訳者のせいではなく作者のコーンウェル女史の、目指すところが変わったのだろう、と思っている。
それでも、最初の頃のあのスピード感や、登場人物たちの明確なキャラクターは、どこに行ってしまったのだろう?
そうしたことを彷彿させる名作ミステリーが、新たな作家によって続々と生み出されていくから、『検屍官』シリーズとはいえ、うかうかしていられないことをコーンウェル女史はご存じなのだろうか?

 

 

僕はこの猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子シリーズが、まさに検屍官シリーズに匹敵する、あるいは上回る面白さを持っていると信じているのだ。

何よりメンバーのそれぞれの役どころを自覚して、事件にあたっているというところも、面白さを形作る要因だ。まだ2作目だから、僕が大上段にかまえて云々することはないが、前作のところでも言ったように、僕はすでにこのシリーズに嵌りつつあるのだ。
理屈ではなく、ストーリーの展開というのでもなく、そう、作品すべての事に面白さを感じている。それほどの感覚を得られることはそうそうあるものではない。これぞ読書の醍醐味で、幸せの極致と言えるだろう。

 

 

が、現実の世界ではまだまだ鳴りやまぬ、新型コロナウィルスの脅威が、毎日の新聞テレビを独占するかのように、感染者を増やしている。首相が全国の小・中・高校及び特別支援学校に来月2日から春休みまでの間、臨時休校とする要請をする予定だと何の前触れもなしに発表。
さて混乱したのは現場の学校関係者たちばかりでなく、地方自治体のトップ達もだ。
共働きの家庭や、子供の面倒を見られぬ働く主婦たちは、職場へ出向くことが叶わなくなるといった事態に陥るのだ。いくらここ2週間ほどが新型コロナウィルスの感染に関しての山場だといっても、各セクションの事情も考えない施策は、要らぬ混乱を招くということにさえ、思いが及ばなかったのか??

 

 

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1938.ON猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2020年02月20日 | サイコ・サスペンス

 

 

ON猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
読了日 2019/10/28
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 323
発行日 2014/10/25
ISBN 978-4-04-102163-7

 

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型コロナウィルスの脅威が、多方面にわたって影響をもたらしている。その一つ、スポーツ競技の開催については、東京マラソンの一般参加の中止に始まり、僕が楽しみにしていたLPGA日本女子プロゴルフの開幕戦が、無観客で行われるとのこと。
観客の声援はプロ選手に限らず、競技者のメンタル面への影響は少なからず、それがないということは、発揮する力も半減するのではないだろうか?しかしながら、アスリートの健康を第一に考えれば、致し方のないことではある。3月は春の訪れとともに、各種スポーツの始まる時期でもあり、大相撲の大阪場所も8日に初日を迎える。
一日も早い新型肺炎が終息して、スポーツファンが心おきなく観戦応援が出来るようになることを願っている。

 

 

前にも書いたが、市原市姉崎まで行くのが面倒で、Amazonに出品されていた中古の文庫を買った。できるだけ新たに本を買うのは、たとえ古本で安かろうと控えていたのだが・・・・。¥1プラス送料という価格設定につられて、ついつい手を出してしまうことが、僕を貧乏生活にとどめておくことになるのだ。しかし、僕の読みたいという欲求はどうにもとどまることを知らない。
著者のデビュー作にして、代表作でもある本シリーズは、すでに10巻が刊行されており、もちろん従来読みたかったシリーズだから、図書館で借りるにしろ買うにしろ、読み続けることになるだろう。まだ、最初の巻を読み始めたばかりで、その面白さも分からないうちにどうかと思うが、これも僕のとめどのない性癖だ。

タイトルに有るようストーリーの主人公の一人である、藤堂比奈子はまだ新米の刑事だ。読む前に女刑事はまた周囲からからかわれたり、いじめを受けたりするのかと思いながら、読み進んだがそうしたシチュエーションは無く、巻を追うごとに刑事として成長していく姿を描いていくらしい。
そんな点も猟奇犯罪を描くという内容にもかかわらず、多くの読者に受け入れられたのだろう。もう一つタイトルに有る、猟奇犯罪捜査班というのは正式な組織ではないのだ。警視庁、八王子西署の刑事組織犯罪対策課というのが、藤堂比奈子の所属する組織で、彼女の仕事はもっぱら他の刑事たちへの、お茶出しとか、書類の整理などだ。
だが、そうした中、班長である厚田巌夫警部補に現場へと連れ出されて、初めての現場でおぞましい死体を見て、たまらず嘔吐したのだが、彼女のユニークな観察眼は刑事たちの捜査を、正しい方向へと導くことになる。

 

 

説の中での残酷なシーにも読んでいる分には、気持ちが悪くなって吐き気を催すことはないが、もっともそうであれば僕がこうした内容を好むわけはないのだが…。ところが、現実の問題となると、僕は少々自信が持てなくなる。若い頃病院で、ふとしたことから他人の簡単な手術を見ていて、貧血を起こしたことがあるからだ。
刑事たちがいやも応もなく、猟奇犯罪の現場に立ち会うことが、仕事とはいえ少々気の毒になる。

 

 

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1883.連続殺人鬼カエル男ふたたび

2019年02月09日 | サイコ・サスペンス
連続殺人鬼カエル男ふたたび
読了日 2019/01/17
著 者 中山七里
出版社 宝島社
形 態 単行本
ページ数 360
発行日 2018/05/25
ISBN 978-4-8002-8159-3

 

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で今日に伸ばした、配達の仕事を朝からかかり、9時半には終わったので、その足で姉崎公民館図書室に、読み終わった『ミレニアム5』と、『オーブランの少女』を返しに行ってきた。『ミレニアム』に関しては、亡くなったスティーグ・ラーソン氏の3部作に衝撃を受けて、その跡を継いだダヴィド・ラーゲンクランツ氏の『ミレニアム4(蜘蛛の巣を払う女)』も読んで、新作『ミレニアム5』も読んでみたかったのだ。

と、言うのは一昨日の話だ。7日に投稿するつもりでいたのを忘れて、二日後の今日になった。
僕の予定は自分でも気づかないうちに変更となるから、まるであてにならない。こんなに思考も定まらないことは、以前はなかったと思うが、それも当人が思うだけだから、どうだったかわからない。
次第に心身ともに衰えていくことに、最近ではそんなものだろうと、あきらめの境地に近づいている。だが、そんな中でも、昨年3月から始めたメール便配達の仕事には、力が入っているから不思議なことだ。我ながら、まだ、情熱というほど大げさなものではないが、力を注ぐことがあるのは、幸せなことだろう。
昨日、金曜日は月、水と異なり、配達区域が広がる。ということは必然的に配達物も多くなって、その分報酬も増えるから、歓迎すべきことなのだが、時にはその準備作業に苦労を伴うことも。
それでも昨日は頑張って、午前中で準備を終了して、午後から始めてどうやら日没前には終わることが出来て、一安心。なにしろ、気象情報では今日から南岸低気圧の進路によっては、大雪になる可能性が高い、ということだから先延ばしは禁物だと思っていたからだ。

 

 

同じ仕事をしている人の、作業方法がどうなのか全くわからないが、1年近く続けていて僕は、自分なりの方法をマニュアル化しており、その一つとしてB5版ノートに配達先名簿を記すことを続けており、100ページを超える記録がすでに4冊近くになっている。
いずれ近いうちに、そのデータをもとに何とか、パソコンで簡単に名簿作成ができないかを考えている。が、若い時のようにすぐプログラムに取り掛かるまでに至らず、その辺が年を取った証拠だとも思うのだ。

僕の経済事情から始めたことだが、そういうことを抜きにしても、軽い気持ちで始めた仕事にやりがいを感じて、言い知れぬ喜びを感じているのだ。

 

 

書については、2012年に読んだ、シリーズ前作のところで、その内容についても少しではあるが書いた。
読者ばかりでなく編集者にも心に残る作品であったようで、彼らからの要望で2作目を書いたようだ。その辺のところは、本作に限らず、『中山七転八倒』に著者の小説作法などが詳しい。
惨たらしい殺人現場に残された、稚拙と思しいメモが残されて、以前の犯罪の模倣犯かとも思われたが、筆跡鑑定などから、以前の犯人のものであることが分かり、警察当局を驚かせるのだが・・・・。

このミス大賞を受賞したデビュー作『さよならドビュッシー』とともに、最終選考の残ったとされる前作『連続殺人鬼カエル男』だが、行間からピアノの音が飛び出してくる、といった印象の作品とはがらりと変わって、惨殺を繰り返すサイコサスペンスの作風は、まるで違う作者のものかと思われるような内容だったから、当時は驚いたものだった。

だが、すでに30冊以上を読んで、その多岐にわたる作品のどれにも、驚かされると同時に満足させられる内容だったことからすれば、当然ともいえるだろう。
作品が増えていくごとに、これからもシリーズ化される作品も多くなるだろうと、そっちのほうも楽しみにしている。
読者の立場からすれば、シリーズ化は諸刃の剣のようで、一つ間違えるとマンネリ化とともに、飽きるというリスクを伴うのではないか?まあ、中山氏はそんなリスクはとっくに承知で、そうしたバリアを軽く乗り越えるだろうが・・・・。
今僕は、まだ読んでない中山氏の新作をどんどん読もう、という気持ちが沸いてきてるので、またぞろ図書館通いが頻繁になるのではないかと、ひそかに思い描いている。

 

 

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1870.殺しの四重奏

2019年01月17日 | サイコ・サスペンス
殺しの四重奏
THE WIRE IN THE BLOOD
読了日 2018/09/14
著 者 ヴァル・マクダーミド
Val McDermid
訳 者 森沢麻里
出版社 集英社
形 態 文庫
ページ数 615
発行日 1999/06/25
ISBN 4-08-760360-1

 

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在このシリーズ作品が、マクダーミド女史によって何作書かれているのか知らないが、パソコンの不具合から、インターネットに接続できないことが、いかに不便なことか改めて感じいってる。大分前にこのシリーズが連続ドラマ化(タイトルは本書の現代と同じワイヤー・イン・ザ・ブラッド-血の桎梏だったと思う)され、テレビで放映されたのを見て、原作では女性刑事・キャロル・ジョーダンが主役の感じ(僕の独断による)だが、ドラマでは当時人気のあったロブソン・グリーン扮するところの、トニー・ヒルにスポットライトが当たっているような感じがした。
キャロル・ジョーダンを演じたのは、ハーマイオニー・ノリスで僕はこの女優さんの雰囲気に好感を持って見ていたのだが、何作目かで彼女の役柄は消えて、降板してしまった。今考えれば、彼女は役柄や待遇に不満があったのでは、僕はそんな感じを抱いているが、まあ、どうでもいいことか。

 

 

第1作の『殺しの儀式』を読んだ頃は、残虐な殺人の起こるサイコサスペンスを好んでいたから、“殺しの・・・・”とシリーズ作品を思わせるタイトルに惹かれて、買っておいたものだ。僕の手許にはもう1冊『殺しの迷路』があるが、Amazonで調べたら、『殺しの仮面』という作品があった。
現在翻訳されて刊行されている中で、“殺しの・・・・”というタイトルはそれだけだった。僕の思いとしては、いずれ著者の作品はシリーズに限らず、読むつもりでいるのだが、例によってそれがいつになるかは全く分からない。
すでに亡くなっている作家の場合は、残された作品の数やタイトルは分かっているから、比較的目標を立てて読みやすいともいえる。そうはいっても僕のような気まぐれの読書は、読書に限らず何かを成そうということには一大決心が必要だ。
ということで、やっぱり足の向くまま気の向くままか?

 

 

の記事は、昨日出そうと思っており、投降したつもりだった。そんな僕の思い込みという悪癖が出たらしく、今日ブログを確認したら、昨日の記事はないではないか。
春のような部屋の陽気に反応して、僕の脳が勘違いというかやってもいないことを、やったと思い込んだようだ。今更、一日ずれたところで、大勢に影響はないが、できるだけ早く遅れを取り戻して、何とか80歳2000冊の目標に近づけたいという気持ちが、少しずつ高まっているので・・・・。
僕の中には二人の人格がいて、もう一人は「まあ、いいじゃないか。」と言う。それを聞いて、「それもそうだ。」とすぐに易きに流れるのが、僕の良いところでもあり、悪いところでもあるのだ。今日も部屋には暖かな日差しが降り注いで、「のんびり行こうか。」という声に同調しているところだ。

 

 

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1723.ON猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

2017年03月19日 | サイコ・サスペンス
ON
猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子
読了日 2017/03/19
著 者 内藤了
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 323
発行日 2014/10/25
ISBN 978-4-102163-7

 

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葉県富津市に本拠を置く社会福祉法人薄光会において、本日理事会が開催されたので、取材に行ってきた。
実はそれに関して事務局とのちょっとした行き違い、というか意見の食い違いがあって、取材を取りやめようかとも思ったが、保護者・家族の会天羽支部の会報のための取材だから、できれば情報公開という意味からも、行き違いは別の機会に調整するとして、簡単な取材をすることにした。
そういうことで、人選してインタビューなどするつもりだったのが、写真を撮るにとどまった。会場に行って、僕が驚いたのは、理事会のメンバーが以前と大幅に違っていることだった。数年前まで僕は法人の監事を務めていたので、なおさらその感が強かった。
最も理事長が変わった際に、理事も変わったのだろうと推測するが、何しろそうした情報は一般の保護者には公開されないから、知らなかったのは当然で、今後も時々取材を続ける必要を大いに感じた次第。
前にどこかで書いた記憶があるが、今個人情報保護法が変に誤解されて、細かな内部情報を得ることが非常に難しくなっている。いろいろと考え方があるのだろうが、少し法人側と情報公開に関して、話し合う必要を感じた。

 

 

ウェブサイトでは君津市立図書館にあるということを、かなり前に調べてあったが、念のため直前にもページを開くと貸出可となっている。だが、いざ図書館に出掛けてみると、棚に見当たらないから、係員に確認すると、小櫃公民館だということは前回書いた通りだ。
そんなこんなでとにかく借りて読むことが出来たのは良かった。しかし、タイトルの“猟奇犯罪”が災いしているのか?それともほかに理由があるのか?君津市立図書館にもシリーズはこの1冊しかない。
あとは市原市立図書館の系列である姉崎公民館にしかない。今予定している本を読み終わったら、姉崎公民館に出向いて、全館借りてこようと思っている。このところの僕は徹底して図書館を利用しているのだが、たまには図書館に読もうと思う蔵書がないことがある。例えば近いうちに読みたいと思っている「窓辺の老人」(マージェリー・アリンガム著 東京創元社刊)のシリーズなどは、近隣四市の図書館にはどこにもないのだ。
そういう時は木更津市立図書館に、リクエストカードを出すしかない。このリクエストについては、過去に何度か利用して、新刊を比較的早く読めたが、既刊の蔵書がない時には図書館ネットワーク(正式な名称かどうかは忘れた)により、他の―例えば県立図書館等―から取り寄せることが出来るようなのだ。

 

 

の娘が高校を卒業する際に、司書になりたいなどと言っていたが、成績優秀だったわけでもなく、それに我が家の経済事情から、彼女の大学への進学希望はかなえることは出来なかった。今になれば、少しくらい無理しても彼女の希望を優先させるべきだったかも、と思うこともあるがもう30年以上も前の話だ。
僕のようにただ単に読書のための図書館利用は、館内の仕事については全く知らないし、知る必要もないが、ミステリーでは図書館や司書を主人公としたストーリーもあり、そうしたストーリーは僕にとってとても魅力的に感じるが、普段利用している図書館からは、そんなミステリー的な雰囲気は全く感じられないのが不思議だ。話がそれた。

本書はタイトルにも記されているように、藤堂比奈子という女性刑事が直属の上司に、初めて悲惨な事件現場に足を踏み入れることになり、少しずつ事件解明に力を出していくというストーリーだ。
よく見られる女性蔑視といったところが見られないことが、猟奇犯罪にもかかわらずストーリーを楽しみながら読める要因でもある。

 

 

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