隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1934.いつもが消えた日 お蔦さんの神楽坂日記

2020年01月06日 | 連作短編集
いつもが消えた日
お蔦さんの神楽坂日記
読了日 2019/09/04
著 者 西條奈加
出版社 東京創元社
形 態 文庫
ページ数 316
発行日 2013/11/29
ISBN 978-4-488-02727-8

 

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れっぽい僕は、一つの作品が気に入ると、次々に読みたくなる(いや、これは僕だけではないかもしれないが…)。なのに出版事情に疎いから、著名なシリーズ作品を知ることが遅く、その代わりその遅いことが幸いして、すでに出ている作品を次々に待たずに読めるということだ。
このシリーズもごく最近知ったから、第2作の本書も日を経ずに読むことが出来るのだ。
読書を趣味とする者にとって、面白い作品に出合えた時が幸せの極致となる。この読書記録を始めたきっかけが、サイコサスペンスに嵌ったからだということは、ここで何度も書いてきたが、一方北村薫氏や、その弟子ともいえる加納朋子氏(それについては、彼女の履歴等に詳しい。)の作品を知ってから、いわゆる<日常の謎>派と言われる作品群にも、惹かれてきた。
僕の八方美人ともいえる性格のせいか?この読書記録のデータを見れば、様々なジャンル、あるいはカテゴリーのミステリー、だけでなくノンフィクション、冒険物語、時代小説なども読んでいるから、タイトルは“ミステリー読書雑感”となっているけれど、要は面白ければ何でもいいのだ。

 

 

とは言っても、やはり好みもあるから、何でもいいというわけにはいかないか。
いろんなところに思いが及ぶから、人って面倒くさいね。僕は元来単純で楽天的な人間だと思っていたが、そうでもないことに今頃気付いて、分からないものだという思いもわくが、それでも僕はそんな難しい人間ではないという考えもあって…いやいやそれこそ面倒なことは考えるのをやめよう。
このストーリーのメインキャラクターお蔦さんのように、スパッと切れ味良く物事を解決に導く、お婆さんに共感するのも、彼女のように自分の生き様に自信と誇りを持っている(ような感じがしている)人間に近づきたいという思いがあるからだ。
とは言いながら、過去を思えば後悔ばかりがよみがえる僕など、今更どうしようもないのだが、心意気だけでも真似たいものだ。

 

 

日という結構長い休みが終わり、今日から新年度の仕事が始まる。この歳になって仕事の合間の休日の有難みを知るなんて、以前には考えたこともなかったことを、新たに感じることもあって、複雑な心境だ。
全くの毎日の日曜日という感覚でありながら、何をしていいのか、あるいは何もかも面倒だという気持ちとが入り混じって、結局何にもせずに毎日が過ぎ去っていく日々。それなのに読書が遅々として進まずの状態の中、それでもわずかながら読み終えた本は少しずつたまってきた。
本書は1935番目だが今日現在は、1952番目の本を読んでいるところだ。かなりブログへの投稿と日付のずれが生じており、早くそのずれを解消して行きたい。
今回は初めて新年の挨拶もせずに始まってしまった。ブログの継続もどうでもよくなってしまわないよう、この辺で少し気を引き締めて、まじめに取り組もう。

 

収録作 初出「ミステリーズ!」
# タイトル 号及び年月
1 いつもが消えた日  Vol.42(2010年8月)
2 寂しい寓話 Vol.44(2010年12月)
3 知らない理由 Vol.46(2011年4月)
4 サイレントホイール Vol.48(2011年8月)
5 四次元のヤギ Vol.50(2011年12月)
6 やさしい沈黙 Vol.52(2012年4月)
7 ハイドンの爪痕 Vol.54(2012年8月)
8 いつもの幸福(しあわせ) Vol.56(2012年12月)

 

 

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