隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2008.帝都地下迷宮

2020年11月10日 | サスペンス
帝都地下迷宮
読了日 2020/11/10
著 者 中山七里
出版社 角川春樹事務所
形 態 単行本
ページ数 281
発行日 2020/03/18
ISBN 978-4-7584-1347-3

 

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道オタクと言う趣味が結構広くいきわたっており、その種類も多岐にわたっているようだ。そんなオタクの一人、小日向巧は廃駅オタクだった。ある晩、彼は銀座線万世橋駅の地下に潜り込んだが、そこには想像もしてなかった世界が存在していた。
まるで小さな部落ごと引っ越してきたような、人間たちがその地下で暮らしていたのだ。

これだけでもネタ晴らしになりそうだから、それ以上は控えるが、読むものを妙に納得させるだけの事情がそこには存在していた。決してスーパーマンではなく、ごくごく平凡な一市民である小日向巧が、行きがかり上闇の世界と地上とをつなぐ役目を負って、思いもよらぬ活躍を迫られる展開が、サスペンスをはらんで進行する。
どんでん返しの帝王の作品だから、及びもつかなかった世界にどんなひっくり返しが生まれるか、楽しみながら読み進め、やがて、帝王の名に恥じない終焉を迎えるのだ。

 

 

 

自動車免許の更新が12月2日に迫ったので、11月4日に木更津警察署に行って、手続きをしたら目の検査が通らなかった。3年前の更新の際にも目の検査が怪しかったから、メガネを新たに作らなければ、と思っていたのだが、いろいろと事情もあって行きそびれていたのだ。
仕方がなく眼科に行ってメガネの処方箋を作ってもらおうとしたら、診察をしたドクターに「白内障だからメガネでは治りませんよ、手術が必要です。手術をすれば見えるようになりますよ。」と言われた。
その後看護師に予約や手術日の送り迎えの必要かどうかなどの説明があり、手術は12月と言われた。
だが、免許の更新の最終日は12月2日であることを言ったら、「事情を説明すれば更新日は伸ばすことが出来るのではありませんか?」と言うことで、再び警察に行って事情を話したら、免許の更新を3か月延長してくれた。
本来なら81歳になったのだから、免許の自主返納をしてもよいのだが、月に一度か二度カミさんを病院への送り迎えが必要だから、もう少し車の運転が必要なのだ。

歳をとるにしたがって、いろいろと不都合なことが起きてくる。まあ、それでも白内障の手術でどれほど視力が回復するかは分からないが、ドクターの言う通り視力が回復すれば、車の運転も不安も解消するだろう。 手術日が楽しみだ。

 

 

を読むのに時間がかかったり、読むことが億劫になったりするのも、もしかしたら視力の衰えから来ていたのかもしれないと、今頃気が付いたりするのも、僕の頭の回転もだんだんのんびりしてきている。
眼が良くなればそうしたことも解消するか?
何でもかんでも目のせいにすることはできないが、それでも心配事の一つや二つなくなるということは、喜ばしいことだ。それで、このブログへの投稿も定期的にできるようになれば、そうなにもかも良くなることは望めないか。

このブログへの投稿記事の下書きともいうべき、文章やイラストなどをWordで作っているが、近頃は下の表と同じようにWordでも、表にしているところだ。
従来は単なる文字列で済ましてきたのだが、出来るだけ見栄えをよくしようと、いろいろ工夫を重ねている。
やることなすことがバラバラで、一貫性も何もあったものではないが、時々思いついては改善か改悪か分からない作業をしている。
何しろ時間はたっぷりあるから、いやいやもうたっぷりとは言えないか。

 

内容一覧
# タイトル
第一章 汽笛一声万世橋を
第二章 汽車は煙を噴きたてて
第三章 車輪の響き笛の声
第四章 汽車をたよりに思い立つ
第五章 千里の林万里の野

 

 

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2007.あなたのいない記憶

2020年11月04日 | サスペンス

 

 

あなたのいない記憶
読了日 2020/11/04
著 者 辻堂ゆめ
出版社 宝島社
形 態 単行本
ページ数 334
発行日 2016/11/05
ISBN 978-4-8002-6237-0

 

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ログへの投稿が大分日を開けてしまった。これが初めての事ではないが、毎度毎度の不規則な投稿は、余計に自分のいい加減さをひけらかしているようだから、少し改めようとは思いながらもなかなか直らない。


いよいよと言った感じのアメリカ大統領選挙が始まって(投票は昨日11月3日だった)、テレビは各局選挙一色かと思ったが、そうでもなく日常の番組を流しているところが多い。
まあ、それはそうだ、いくら影響を及ぼすとはいえ、他国の首長選挙に一日中関わっているわけにもいかないだろう。しかし僕にとっても大いなる関心事で、現職、対抗馬の争いは他の何よりも興味がある。
それでも興味があるといった程度で、僕の生活に直接響くものではないが・・・。
しかし、良きにつけ悪しきにつけドナルド・トランプ氏の存在感は何物にも勝っている。そんな姿を見ていると、前回のヒラリー・クリントン氏との選挙戦の時のように、バイデン氏の有利とされている州も、ふたを開けてみればひっくり返って、けっきょくはトランプ氏の再選、てな結果になるのかどうか?僕にはわからないが、案外そんなところに落ち着く可能性もある、のではないか?そんなことも考えられるのだ。

 

 

ふと、思い出してAmazonで著者の作品を検索、タイトルに惹かれて図書館で借りてきた。 初めて彼女の作品と出逢ったのは、もう3年も前の事で宝島社の「このミス大賞」の優秀作品に選ばれたデビュー作『いなくなった私へ』というファンタジックなミステリーだった。もう内容はすっかり忘れたが、僕の好みの内容だったことだけが頭に残っている。
東大卒の才媛と言うことからもデビュー作に惹かれた一因だったが、今や東大在学中の秀才たちが、テレビのクイズ番組で活躍しており、視聴者を喜ばせている。昔は東大を出て大蔵省(現在の財務省)の官僚になるのが、一つの出世の道と考えられていた時代もあり(現在も相変わらずの様相か)、時代の変遷を感じる。
まあ、いろいろあるが僕にとっては、その才能を活かして面白いミステリーを生みだしてくれることを大いに歓迎するところだ。
歳をとったせいなのだろうが、近ごろと言うか大分前から、ミステリーに対して昔のようなときめきを感じなくなってきている。情報過多の時代だからか?様々な情報が入り乱れる中、過剰ともいえる出版社の広告やキャッチコピーが、新作ミステリーへの勧誘を邪魔しているような気がしてならない。
僕の個人的な思いかもしれないが、否、ここでは全く僕の個人的な思いを書いているのだが、それでもたまに新作ミステリーを読んで、衝撃とも言える面白さを感じることもあるから、ミステリー読書をやめられないでいるのだ。

 

 

きな作家の作品を次々と漁るように読むのは、決して落胆することがない、という安易な思いがあるからだが、一つには新たな作者の作品が自分の好みに合うかどうかが分からないということにも起因する。
だから、思いがけず初めての作家の作品が、面白く読めた時には望外の喜びを感じるのだろう。めったに無いことだが。
先月(9月)に出版社の広告がメールマガジンで何度か続いているのが気になって、2作続けて読んだが、期待していた程でなかったが、多分それは僕の受け入れ方が、時期に合わなかったからではないかと思っている。
過去に何度かそういうことがあって、全く駄作だと思っていた作品を、気を取り直して何か月か、あるいは何年かしてから読み直して、その面白さを認識したということがあった。
それこそが読書の醍醐味だ。

 

 

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