なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

甲状腺機能亢進症

2024年04月14日 | 内分泌疾患

 ふだんは逆流性食道炎・慢性胃炎で消化器科に通院している62歳女性が、両下腿浮腫で内科外来を受診した。

 最初は3月7日に受診した。担当の先生は血液・尿検査を行ったが、有意な異常を認めなかった。(胸部X線・心電図は行っていない)

 3月14日に症状が続いて再受診した時は内科の別の先生が担当した。血液検査に甲状腺機能も入れていて、甲状腺機能亢進症だった。(TSH 0.00・FT3 19.03・FT4 3.22)

 この患者さんは2015年に一過性の甲状腺機能亢進があり、無治療で短期間で正常域に戻っていた。抗TPO抗体・抗TG抗体が陽性で抗TSH受容体抗体は陰性だった。当時外科に甲状腺に詳しい先生がいて、橋本病・無痛性甲状腺炎とされた。

 その後、2019年に期外収縮が多発して、循環器科(当時)で甲状腺機能も検査したが正常域だった。

 今回は抗TPO抗体・抗TG抗体だけでなく、抗TSH受容体抗体も陽性だった。甲状腺に詳しい内科の先生に回されて、Basedow病として治療が開始された。

 最初ヨウ化カリウム丸で開始して、抗TSH受容体抗体の外注検査結果が陽性と判明して、メルカゾールも追加された。甲状腺機能は改善してきた。

 担当の先生に訊いたところ、病名は橋本病+Basedow病になります、といわれた。甲状腺ホルモンを抑えるのはヨウ化カリウム丸で、メルカゾールはBasedow病自体を抑えるのに使用します、ということだった。

 

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