スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編345~

2021-05-31 06:17:14 | 食~番外編(県外)

開化亭

神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1 岡田美術館別館

TEL 0460-87-3931

定休日 無休(美術館に準ずる)

https://www.okada-museum.com/facilities/restaurant_kaikatei/

昭和初期の日本家屋を改築した風流な飲食施設で2013年にオープンした。

明治の半ば、この地にあった外国人向けホテルの名に因んで開化亭と名付けられた。

岡田美術館隣りの坂のアプローチを登っていくとこの玄関に出る。

当店の建物は2棟に分かれていて広い廊下で結ばれている。

こちらは玄関に近い部屋でテーブルがコの字になって

それを囲むようになった風情のある造りだ。

私達がいただいたのは奥の棟の和室個室の部屋。

特に床の間のある掘りごたつの部屋の床の間は大きな掛軸の中がくり抜かれていて

隣りの空間が見える何か忍者部屋のような変わった部屋であった。

席は全部で43席もある。

これが当店のメニュー。

主にうどんがメインで変わった所では

地元の料理屋から特別に届けられるお弁当が用意されているとか。

その一つが箱根・塔ノ沢鯛ごはん懐石「瓔珞」企画展特別弁当2,100円と

おめで鯛ごはん弁当1,800円。

しかしこれは昨年12月から当面休止になっているらしい。

メニューの「名物」という2文字に負けて(温)豆アジ天うどん2,200円を注文した。

澄んだ出汁の中にやや平たいうどん。

具はアジの天ぷら2枚に水菜、花かつお、梅干、別の器に温玉。

それ以外に煮付けの小皿のサッパリ系のグッドレシピだ。

相方は(温)キノコうどん1,400円。

他のメニューも興味深いものがあり、お昼にはかっこうなお店だった。

ここ開化亭にはもう一つの売り、約15,000㎡の庭園がある。

ゆたかな自然林と滝や池などの水景が一体となった美しい空間が広がっていて

ガラス戸の向こうから四季折々の庭園を眺めながら食事を楽しむことができる。

90℃の源泉を数秒で冷却させる竹製の装置「湯雨竹(ゆめたけ)」。

加水をせずに温度を下げるため、泉質や鮮度を損なうことなく

源泉そのままを楽しむことができる。

牡丹の苗木を落雪や霜の被害から守るために藁で囲った姿を「わらぼっこ」と呼んでいる。

 


岡田美術館

2021-05-29 07:17:22 | 建物

https://www.okada-museum.com/

2013年10月、箱根・小涌谷に開館した岡田美術館。

実業家でユニバーサルエンターテインメント創業者の岡田和生氏が収集した

日本・東洋の美術コレクションと考古遺品などの文化財を常時約450点公開する美術館です。

当美術館は明治時代のホテル開化亭の跡地(6,278㎡)に

5階建て(建築面積1,831㎡、延床面積7,714㎡、展示面積4,995㎡)で建設された。

因みに設計は三浦慎建築設計室、施工は北野建設(株)だ。

美術館が多い箱根で当館は屈指の広さを持っている。

当美術館は古くから日本で受け継がれてきた美術品を大切に守り、

美と出会う楽しさを分かち合い、次代に伝え遺したい、との願いから構想された。

そして日本とアジアの文化を世界に発信し、広く文化の創造に貢献することを使命としている。

83年間、所在不明であった伊藤若冲の孔雀鳳凰図が2015年に発見されたが、

当館がこれを所蔵して2016年に一般公開している。

館外からはガラスの大空間の中に640枚の金地パネルに描かれた福井江太郎の大作、

「風・刻(かぜ・とき)」と題した風神・雷神の大壁画(12m×30m)が大迫力で迫ってくる。

尚、入館するとこの大壁画の下を通って展示室に進んでいく順路になっている。

2人の若者が歩いている姿を見ればその巨大さがわかる。

 

 

 

尚、当美術館のルールは徹底していて、一切カメラ・スマホでの撮影は禁止で、

その手のものは入口のロッカーに預けることになっている為、

館内の写真は一枚もありませんのでよろしくお願いいたします。

これはパンフレットに載っている写真です。

当美術館は時代の流れや流派に沿って美術品を案内しながら

ところどころに逸品コーナーやテーマ展示室などを設けている。

また、いくつかの作品の前には液晶タッチパネルによる作品解説(日英中韓対応)を設置し、

楽しむことができるような工夫もされている。

2階は1枚目の写真のコーナー。

日本の土偶や埴輪、古九谷・鍋島、野々村仁清や尾形乾山の京焼、

中国の古代から清朝まで、韓国の高麗・朝鮮時代など各時代の陶磁器の名品が楽しめる。

(右上は尾形乾山の作で重要文化財)。

3階は2枚目の写真のコーナー。

桃山・江戸時代から現代までの作品を中心に

鎌倉時代の仏画や室町時代の水墨画、中国・韓国の絵画など、

多岐にわたる作品を見ることができる。

(左上は伊藤若冲作、中上は葛飾北斎作、右上は菱田春草作、下は横山大観の作)。

4階は3枚目の写真のコーナー。

中国の青銅器や玉器、日本の蒔絵や中国・韓国・琉球の漆工、

平安時代や鎌倉時代の仏像など、多彩な作品が揃っている。

(左下は尾形光琳作の蒔絵硯箱)。

入った時は入館料が2,800円と随分高いなと思ったが、中に入ると広いこと広いこと。

内容的にも充分納得の展示で決して高くはなかったというのが率直な感想でした。

これが奇想の絵師、画遊人の伊藤若冲のユーモラスな水墨の世界

「月に叭々鳥図」(江戸中期の作品)。

先日、テレビ東京の「美の巨人」でも岡田美術館とこの絵の特集をやっていたが、

満月の夜に鳥が真っ逆さまに落ちる謎だらけの絵だ。

尚、当館には伊藤若冲の絵が7点ある。

100%源泉かけ流しの足湯に浸かり、お飲み物を楽しみながら、

日本画家・福井江太郎氏による大壁画「風・刻」を鑑賞できる「足湯カフェ」。


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編344~

2021-05-28 06:25:17 | 食~番外編(県外)

【エクシブ箱根離宮での食事】

当箱根離宮には日本料理店(懐石割烹、寿司)、炭火鉄板焼、

イタリアンレストラン、中国料理などがある。

この日は日本料理の「華暦」の予約を取った。

この店に来るには庭園を見晴らす長い渡り廊下を歩いて入る。

このアプローチが素晴らしい。

この写真はPM5:00なので明るいが既に廊下や天井、渡り廊下の下にある

池のボール状の照明器具には光が灯されていた。

店内に入るとまたまた洒落た空間が現れる。

この店は全体的にガラス張りの中で四面ガラス張りの中庭の中に竹が茂り、

岩と苔で和の香りが日本料理店の空気を伝えてくる。

店内は和をベースにしたシンプルモダンの香りがする。

外の景色が独り占めの眺望も味わう美食空間が堪能でき、本当に贅沢な時が流れていた。

特にまだ明るい夕方から、夜の帳が下りる黄昏時はウットリしてしまう素晴らしさだった。

旬菜   雲子含め煮 菜の花 海老 唐墨 生湯葉 豆乳ソース

鮑と数の子の雲丹和え 鮑柔らか煮 数の子土佐漬け 軸三つ葉 くこの実

吸い物   西京白味噌仕立て 鰤一味焼 大根 人参 春菊 柚子

造り身   鮪 真鯛 富士山サーモン焼霜 ぼたん海老 山葵 紅蓼

煮物代わり   銀鱈と蕪の蒸し煮 梅麩 隠元豆 生姜 木の芽

中皿   黒毛和牛ローストビーフ 季節の野菜 ちしゃ味噌

八木下農園の柑橘と青森の林檎ソース

焜炉   河豚の小鍋仕立て 白菜 水菜 長葱 椎茸 ちり酢 薬味

御食事   御殿場産コシヒカリの梅ちりめん山椒御殿

小田原いいちみそ合せ仕立ての味噌汁 香の物

水菓子   料理長のお薦めデザート

四季折々の海の幸が匠の技とセンスで風情あるれる逸品に生まれ変わった日本料理を堪能。

行きに来た渡り廊下と全く顔を変えた夜の廊下を渡り、部屋に帰った。

日が変わって朝食タイムです。

場所は夕食会場の隣り、入口はライトが灯されていて何か夜の雰囲気だ。

夕食のガラス張り会場と風情が変わって壁は城壁のような石張り。

廊下のセンターには怪しげにブルーライトが光る中庭がある。

この中庭の池から水が流れ、昨晩紹介した渡り廊下の下にある池に流れ込んでいる。

かなり凝った作りだ。

朝食会場は夕食会場と違って個室部屋。

雰囲気が全く違ってその違いを楽しむ配慮を感じる。

部屋の中はご覧のようにかなり渋い。

これが朝食です。

日本の文化の粋を味わう寿司コーナーはこちらです。

 


エクシブ箱根離宮

2021-05-27 06:17:10 | ホテル・旅館

リゾートトラスト(株)が経営する会員制リゾートホテル「エクシブ箱根離宮」。

リゾート業界トップを誇るエクシブシリーズの20番目の施設だ。

「ノーブル&ラグジュアリアス」をコンセプトに

この地に2010年(平成22年)3月22日、新たな歴史を刻んだ。

雄大な箱根連山、清らかな早川の流れを望むこの地は、

かつて貴族と政財界の方々が滞在した歴史ある宮ノ下の温泉地だ。

この地は江戸中期から2001年までの歴史を刻んだ箱根の老舗旅館

「奈良屋旅館」跡地という好立地に建つ。

(神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下112-2)

玄関エントランスはシンプルでさりげないが重厚で迫力のある雰囲気が漂っている。

ドアボーイは日本語が達者なカナダ人。

なんとなく欧米人に弱い日本人の心をくすぐっているようだ。

ロビー内はかなり抑えめの渋い中に重厚さだけは続いている。

なんと言っても目に迫ってくるこの木彫アートは推定樹齢500年を誇るチーク古木の根。

インドネシアのジャワ島で100年前に伐採され、

アーティスト西島靖和さんの新たな感性が生命感溢れる美しい樹木として蘇らせた。

このフロントを見るだけでも古き良き時の流れに

新たな贅の歴史を刻もうとしている意図が伝わってくる。

全体的に石を基調とした仕上げ仕様。

大人の匂いがする廊下とラウンジだ。

ラウンジの大窓から見た箱根の山々。

目の前に大自然の風景が広がり、とても癒される。

当ホテルは会員制のリゾートホテルだけに

会員用のオーナーズレセプションルームが用意されている。

エクシブはフロアシェア・棟シェアがあり、ならではの豊富なルームバリエーションで

記念日や家族の団らんなど、ご利用シーンに合わせてお部屋のタイプが選べる。

そういえば今まで知人友人の紹介で何度も入会の勧誘を

かなり強烈に受けたことをこの部屋を見て思い出した。

最近このようなホテル内のディスプレー装飾が気になって今回も思わずパチリしてしまった。

同じものをこのように連続して並べるとまた違った空間が出来上がる。

こちらは贅を尽くした完全個室の4部屋で本格イタリア料理をご賞味できる

イタリアンレストラン「Tana(ターナ)」。

格調高い隠れ家のような空間が、大切な方とのプライベートディナーを優雅に演出する。

こちらが今回お世話になった部屋。

大きく3つのゾーンになっていて、リビングエリア、和室エリア、ベッドエリア。

それぞれがゆとりある広いスペースを割いている。

全体の雰囲気はとてもシックで落ち着いていて大人っぽい。

特に置き畳の間は独特の雰囲気を醸し出している。

ミニバーもお洒落。

客室のタイプはスーパースイートグレード、スイートグレード、

ラージグレード、スタンダードグレードと4タイプあり客室数187室ある。

こちらはバスルームでバスタブと洗面所。

全体的に白黒のモノトーンカラーになっている。

最近の木の流行からすると一時代前のイメージが拭えない。

こちらがザ・スパの「三日月の湯」。

ナトリウム塩化物温泉と単純温泉の2種類の泉質がある。

露天風呂は壮大な箱根連山を眼下に望む大パノラマが広がり、

四季の自然や星空を眺める至福の時が過ごせる。

ショップの「アデッソ」。

この贅沢で華やかなショップには箱根ならではの名産品を豊富に取り揃えてある。

インポートブランドを集めたブティックコーナーやスーベニアコンビニコーナーもある。

3つの棟の間を囲むように種々の木々や草花の中を歩ける遊歩道があり、

そこからこのゴージャスな箱根離宮の建物を堪能した。


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編343~

2021-05-26 06:34:22 | 食~番外編(県外)

富士屋ホテルRESTAURANT Cascade (カスケード)

神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下359

TEL 0460-82-2211

昼食 11:30~15:00(LO 14:00)、夕食 17:30~21:30(LO 20:00/予約制)

https://www.fujiyahotel.jp/meal/cascade/index.html

大正9年建築の旧宴会場「カスケード」を復元したレストラン。

約2年間の耐震補強及び改修工事を終えて142年目の創立記念日となる

2020年(昨年)7月15日にグランドオープンした。

華麗なステンドグラスや彫刻は竣工当時のままで

クラシックの雰囲気の中でランチタイムを楽しむことができた。

尚、座席は92席で個室はありません。

入口の所には皮貼りの重厚なメニューが置いてある。

クラシックランチはフルコースで7,260円。

ライスはビーフカレーかハヤシライス富士屋風が選べる。

これを見てもビーフカレー、ハヤシライスは当ホテルの売りなのがわかる。

CPはかなり高めのレベルだが、華やかな時代に想いを馳せながら

歴代料理長により生み出された往年の洋食を堪能できる。

このレストランにも見せ皿が置いてあった。

淡い濃紺色と白のシンプルカラー皿だが、

よく見ると富士山と芦ノ湖が描かれたこだわりのデザインなのがわかる。

今回当ホテルの名物カレーライス系をオーダーしたら

6種の薬味が入った箱根の寄木造りの器で出てきた。

オー、お洒落!センスがいい!

薬味も器で高級に見えてくるから不思議だ。

因みに6種の薬味は上段左から福神漬、マンゴーチャツネ、ドライオニオン。

下段左かららっきょう、ピクルス、ココナッツ。

サフランライスの海の幸取合せカレー4,356円。

金額が細かいが消費税とサービス料が含まれている。

こちらは名物のビーフカレー3,872円。

美味しいのは重々わかるが、カレーに関してはあまり極めていないので、

その美味しさの奥にあるものはよくわからない。

これにランチセットC・2,299円を加えると本日のスープポタージュとサラダとコーヒーが付く。

このポタージュは絶品でしたヨ。

今回カスケードルームをカスケードウイングに新築した理由の一つに

ホテルのバックヤードの充実があるとのこと。

その一端がこの一枚からうかがうことができる。

これによって一層質の高いサービス提供が可能になった。

以前のカスケードルームは天井が格天井だったらしいが、

今回は工夫して格天井もどきになっているが、これまた味があってとても良いですネ。

又、欄間の彫刻には箱根の風景や江戸時代の東海道を旅している様子などが描かれており、

1枚1枚物語が秘められている。

奥の正面の壁には左官で仕上げられた人の温もりを感じられる

珪藻土?の芸術品が優しく語りかけてきた。

これを見て谷川温泉の仙寿庵を思い出してしまった。

さすが歴史を誇る富士屋ホテル。

残された古い写真が一角に飾られていた。

大正11年、昭和8年、昭和11年撮影の集合写真は、その時代を生きた人々が写されている。

又、天井高がすごく高いキッチンの写真は

圧倒的に富士屋ホテルキュイジーヌの歴史を訴えかけてくる。

こちらが昨年完成した4階建のカスケードウイングの外観。

 


富士屋ホテル

2021-05-25 06:26:15 | ホテル・旅館

https://www.fujiyahotel.jp/index.html

箱根宮ノ下にある箱根のランドマーク的存在の富士屋ホテルは

2020年7月15日に大リニューアルを終えてグランドオープンした。

現在経営は国際興業グループが行っている。

そういえばホテルの前の道は数十回も通っているのにホテルの中に入るのは記憶では初めて。

ある意味信じられない思いで訪ねた。

当富士屋ホテルは明治11年(1878年)日本初の本格的リゾートホテルとして箱根宮ノ下に誕生した。

創業者の山口仙之助が築いた一棟の洋館は

数々の増改築を経て箱根を象徴する壮大な建築群のホテルとなった。

その主だった建物は本館、食堂棟、西洋館、花御殿、

フォレストウィング、カスケードウィングなどで構成されている。

古い富士屋ホテルの看板、富士山に「FUJIYA HOTEL」と書かれ

小さく英語で横浜からたった1時間半と書かれているのがおもしろい。

「140年の時を越え、その物語は未来へ」というポリシーが伝わってくるようだ。

富士屋ホテルの精神フィロソフィーは「至誠」。

創業した明治11年以来、日本の心「おもてなし」の精神として

富士屋ホテルに脈々と引き継がれてきたものが「至誠」。

「至誠」とは、この上なく誠実なこと、まごころ。

富士屋ホテルのサービスすべてに通ずる信念です。

富士屋ホテルの全景を見つつ階段を上っていくと左右対称的に右側に食堂棟(DINING ROOM)、

左側に花御殿(FLOWER PALACE)が現れる。

いにしえの趣きや意匠、クラシカルな空間が広がっている。

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こちらが登録有形文化財の本館。

和洋折衷の木造建築で、明治の建築様式を現代に伝えている。

本館は左右の建物と違って全体的に白っぽく、

玄関の所に彫られている孔雀の彫刻とか屋根の鬼瓦とか半端ではなく迫力がある。

何か以前アップした目黒の雅叙園の建物とイメージがかぶってしまう。

こちらの2棟は洗練されたヨーロピアン調の趣きのある建物で

ノスタルジックな空気が流れ、これまた素晴らしい。

何か歴史が息づき往時の懐かしい面影を彷彿させられる。

足を踏み入れた瞬間、物語の主役になりそうなエントランス。

赤い絨毯の階段と朱色の欄干を昇っていくとまた違った空気が流れている部屋に出る。

本館の赤ジュータン階段を昇るとメインロビー、ラウンジ、

そしてフロントレセプションに出る。

天井高は高く、床は無垢フローリング。

フロントの腰壁の彫刻は何か物語が描かれているようだ。

このエリアの空気感は大正ロマンから昭和初期の時代を感じさせる。

本館から赤ジュータンが敷かれた廊下を進んでいくと食堂につながり、

富士屋ホテルの象徴するレストランメインダイニングルーム、ザ・フジヤに出る。

ここは特別な空間で創業当時のレシピを受け継ぐ洗練されたフレンチディナーをいただきながら

ここでしか味わえない至福のひとときを過ごすことができる。

よくTV等メディアで出てくるレストランはここになる。

こちらはザ・フジヤに隣接した廊下状のラウンジ。

ちょっと一服したくなったらここでお茶して

富士屋ホテル独特の空気を堪能するにはうってつけの場所だ。

ホテル内に掲示されていた当ホテルが経営している富士屋ホテル仙石ゴルフコースのポスター。

全体的にはとてもオールドクラシックなイメージのデザインだ。

よく見ると開場100周年と書いてあるが本当?

メインダイニングルーム・ザ・フジヤの下、食堂棟B1Fにあるホテルショップ。

床はショップ内は寄木模様、廊下の方は矢絣模様とこだわっていて素敵なエリアだ。

ショーウインドーの壁の草花の柄もすごく味がある。

このエリアの雰囲気とても好きだナー。

このホテルショップの隣りにまた素敵な空間が広がっている。

フェニックス・ルームとバー・ヴィクトリア。

そこにはちょっと年季がかった味のあるダーツの的がある。

トイレもまたお洒落で素敵。

腰壁と床のタイルの柄を見て下さい。

思わずトイレに立ちながら見とれてしまいます。

本館のB1F(メインエントランス)から花御殿への地下通路には

当ホテルの歴史、資料などを展示しているギャラリーがあった。

この通路の床の白黒の市松模様がまた魅力的だ。

当ホテルの創業者・山口仙之助(嘉永3年~大正4年)の資料。

各部屋に番号ではなく花の名前が付けられ、日本画家・三井萬里が部屋名にちなんだ花の絵を描いた。

同様の絵が描かれたルームキーは「花鍵」と呼ばれ、

宿泊客の皆様を花御殿へという非日常の空間へ誘う。

そしてその先にライブラリーとグランドピアノがさりげなく置いてある。

昭和10年 小倉右一郎作の「羽衣」。

謡曲羽衣の伝承を元に様式なものを導して天女に翼をつけた3人のエンジェルを配し、

彼方には日本と富士屋ホテルのシンボル富士をのぞかせた独特な構成にしている。

この室内プール「マーメイド」も雰囲気ありますネー。

ホテル室内プールとしては日本初といわれている箱根宮ノ下の天然温泉を使用しているとか。

この時代に屋外ではなく屋内にプールを作ったとはやはりすごいホテルだ。

そして一番驚いたのが花御殿のB1Fにあるこのホテルミュージアムだ。

残された富士屋ホテルの経営資料をはじめ、バスタブなどの浴室機械、

皇室と富士屋ホテル、ヘレンケラー、チャーリーチャップリン、三島由紀夫など、

当ホテルを愛した人々の写真資料、使用された番傘と半纏、ホテルで使用された食器など、

膨大な資料が整然と展示されていたのには感激した。

ギャラリーの途中コーナーには富士屋ホテルの歴史、そして世の中の流れ、

その時代の経営者などの一覧表が写真を交えてわかりやすく年表化してあった。

令和2年(2020年)新生富士屋ホテルが誕生した経過をその時々の写真で表していたコーナー。

これにより新時代にふさわしいクラシックホテルとして生まれ変わった。

その時々の富士屋ホテルの改築図面や配置図。

昭和33年や昭和42年のものがあり、その当時の手書きのぬくもりのある図面が懐かしい。

各歴史のパンフレット。

本館と食堂棟。

古木を支えている木もすごい。

食堂棟の屋根にそびえる避雷針には龍の像が施されている。

 

 


箱根道中物語

2021-05-24 06:01:55 | 旅 ~国内

梅と桜の京都シリーズが長期にわたってしまった為、

この箱根シリーズは約1ヶ月半遅れになってしまい

季節感がちょっとずれた部分があるかもしれませんがご了承ください。

小田急線と箱根登山鉄道相互乗り入れの小田原駅。

ご覧のように3,500㎡の大空間を6点支持の三角形断面ジャイアントキールアーチで覆う

スーパーストラクチャーを実現した近未来的駅舎だ。

2003年に完成し、グッドデザイン賞にも輝いている。

使われている部材も最近時々見かけるデザイン性のあるパンチングメタルっぽい

金属鋼板が採用され、とても良い感じだ。

民間鉄道会社らしくお客に一生懸命おもてなしサービスをしようとのコンセプトからか、

小さな子供に駅員の帽子を被らせて記念写真を撮るイベントをやっていた。

1996年就役したEXE(エクセ)30000形エクセレントエクスプレス。

車体色は光を浴びるなどによって微妙に表情を変えるハーモニック・パールブロンブ。

グッドデザイン商品、ロングライフデザイン賞を受賞している。

久し振りに電車で箱根湯本駅に来た。

駅の昇降階段には箱根とエヴァンゲリオンがコラボしたアニメが描かれて、

一瞬足が止まるようなインパクトがあった。

駅全体の意匠は箱根駅伝の中継でよく見るアールのアーチになっている。

箱根宮ノ下で見たR1(国道1号線、東海道)の道路標識がなぜかとても新鮮に見えた。

箱根登山バス、伊豆箱根バスの宮ノ下温泉のバス停も何か物語性を感じてしまう。

やはり江戸から東京の時代の流れを感じる場所に立っての感慨か。

この宮ノ下地域もよく正月の箱根駅伝の中継でいろいろと話題になる所だ。

この地域の国道1号線を「宮ノ下ノスタルジック散策路」というらしい。

この後アップしますが、幾件もの古い店が軒を連ねていて一昔二昔前の街にタイムスリップしてしまう。

ここを翌日の早朝散歩でしみじみと歩いてみた。

ここは1878年(明治11年)創業の嶋写真店。

こんな山奥の箱根に明治の初めに写真館ができたこと自体が信じられない。

この店の歴史を調べるだけで、その当時の日本が凝縮されているのが見えてくるにちがいない。

ということで写真店のショーウインドーに飾られている写真を見るとやはりすごかった。

当店は日本でも十指に入る老舗写真店で、

4代にわたり箱根を訪れる多くの著名人、箱根の風景を撮影し、

今ではセピア調の記念写真を撮影する写真館として親しまれている。

チャーリーチャップリンのサイン入りの写真。

ジョン・レノンとオノヨーコ家族、

アド街ック天国にも出たということで当時の宣伝部長・愛川欽也。

その他多くの芸能人の写真が飾ってあった。

有名な富士屋ホテルの前にあるベージュイエローの建物がカフェ・ド・モトナミで、

隣りの赤い屋根の建物がアラモードすぎやま。

両店とも建物は古いが看板を見るとフランス語を使っている。

そのカフェ・ド・モトナミとアラモードすぎやまの前が江戸時代創業の土産物店・山田家。

この建物は100年以上前に建てられた歴史あるもので、

箱根名物の寄木細工をメインに彫刻や陶器など多様な工芸品を扱っている。

江戸時代初期に創業された小林商店。

箱根屈指の歴史を誇る老舗工芸店で、木像嵌の祖として皇室や宮家の御用を拝命していた店だ。

富士屋ホテルの隣りにある「PICOT」さんは地元では評判の有名なパンとスイーツのお店らしい。

当店は富士屋ホテルの経営らしくクラシックカレーパンや

レーズンパン、アップルパイが定番の人気商品とか。

100年以上経過した元郵便局の建物をリニューアルしたHakone HOSTEL 1914。

全部で5室しかなく、相部屋が1室ある。

とても安価な料金の宿泊施設のようだ。

明治20年創業の古美術商S・M・SHIBA芝商店。

浮世紀や磁器などを豊富に取り揃えているようだ。

明治28年皇室の宮ノ下御用邸として造営され、後に高松宮家別邸となった由緒ある

純日本建築の建物と庭園が魅力の「菊華荘」。

現在は富士屋ホテルの別館になっている。和食会場はこちらだ。

富士屋ホテルからさらに坂をのぼっていくと一角に歴史を有した商店が並んでいる所がある。

一番手前が渡辺ベーカリーで明治24年に創業。

箱根の湧水を使い翌日でも美味しく食べられる独特のパンを製法している。

その隣りは大正7年創業の魚浦商店。

さらに隣りが創業100年以上のお豆腐屋さんで豊島豆腐店。

名物は汲み豆腐。

さすが豆腐屋さんはもう暖簾が掛かっていて朝から営業している。

この3軒が100年以上の超老舗として続いているのがとにかくすごい。

箱根小涌園にあるユネッサン温泉のテーマパーク施設だ。

ユネッサンはスライダーなどのアクティブな施設や変わり種のお風呂を楽しむユネッサンと、

ゆっくり露天風呂を楽しむ森の湯に分かれている。

又、室内エリアと屋外エリアに分かれていて、様々な種類のお風呂がある。

尚、当施設は岡田美術館の前にある。

箱根登山鉄道には記憶にない位、本当に久し振りに乗った。

乗車した駅は「彫刻の森」駅。

ここは標高539mで5番目の箱根湯本駅までは443m下っていく。

席に座ってすぐ気が付いたのは手すりのなんと低いことか。

その理由がよくわからない。

箱根登山鉄道の名物とも言えるのがスイッチバック方式。

山の斜面を登る(下る)ために車両を前後に移動させつつジグザグに進む。

その場所は出山信号場と大平台駅、さらに上大平台信号場の3ヶ所で行っている。

因みにスイッチバックは車両の進行方向が逆向きになるため、

運転士と車掌が入れ替わるのも特徴です。

ところで令和元年(2019年)10月に発生した台風19号の被害で

約10ヶ月間、箱根登山鉄道は運休していたが、

令和2年(2020年)7月23日ついに全線で運転が再開された。

今回窓から何ヶ所もその傷跡を見ることができ、改めて被害の甚大さを目の当たりにした。

帰りの小田急ロマンスカー60000形MSE車。

日本初の地下鉄直通有料特急用として2008年に登場。

第52回ブルーリボン賞を受賞した車両だ。


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編342~

2021-05-22 06:34:15 | 食~番外編(都内)

日本料理 平川(ホテルメトロポリタンエドモント本館地下1階)

東京都千代田区飯田橋3-10-8

TEL 03-3237-1111

https://edmont.metropolitan.jp/

ホテルメトロポリタンエドモントの本館地下1階にある日本料理の「平川」は

食のエドモント自慢の和の味わいを3つ楽しめる海彦、山彦と同じ入口から入る。

3つの空間とは様々なタイプの個室と広いホールを持つ「平川」を中心に

手前に鮨カウンターの「海彦」、奥には鉄板焼カウンターの「山彦」があり、

お好みや人数に合わせてチョイスできる。

いかにも日本料理店らしいしっとりと奥ゆかしい和の趣きの造り。

コロナ禍のせいもあってか、あまりお客が居ないこともあってか、丁重に席まで案内を受けた。

これが和の香りいっぱいの店内。

ホール席は52席、座敷3部屋、テーブル個室2部屋。

天井高があり、地下という圧迫感をあまり感じない、落ち着いて静かな雰囲気が流れていた。

これが昼食の御案内。

華会席5,300円、平川御膳4,200円、週替り定食2,700円、週替りお茶漬けセット2500円。

(定食とお茶漬セットは平日限定で、それぞれ3週間分のメニューが出ていた。)

それに、すき焼定食3,000円がある。

これはすき焼定食(すき焼、小鉢、サラダ、味噌椀、香の物、ご飯)。

味はというとマアマア。

味の割には高い。

何かハートみたいのが全然伝わってこない。

こちらは週替りお茶漬セット(憩)。

鰆醤油麹焼、合鴨と山菜のサラダ、大根と厚揚げの含め煮、出汁茶漬け、香の物。

 

 

 

 

 


ホテルメトロポリタンエドモント

2021-05-21 06:25:55 | ホテル・旅館

https://edmont.metropolitan.jp/

ホテルメトロポリタンエドモントはJR飯田橋駅東口、JR水道橋駅西口より徒歩約5分のところにあり、

都心にありながら閑静なエリアに位置している。

当ホテルは8つのホテルブランドを持つJR東日本ホテルズが経営し、

1985年(昭和60年)6月30日に開業した。

建物は本館とイーストウイングから成り、地下2階、地上14階で全室で665室ある。

JR東日本ホテルズの中核ホテル・メトロポリタンホテルは華やぎとやすらぎが息づく空間の中で

満ち足りたひとときを過ごせることをコンセプトに現在全国に16ヶ所展開している。

因みに当グループのホテルのベースは時代を超えて愛される

クラシックラグジュアリーの「ザ・東京ステーションホテル」がある。

それ以外に浦和駅前にもある「ホテルメッツ」、

そして「ファミリーオ」「フォルクローロ」、

舞浜リゾートにある夢の玄関口「ホテルドリームゲート」などがある。

極めつけはヨーロッパの美意識と横浜のエスプリが流れる空間、

洗練された上質なおもてなしのあの「ホテルニューグランド」もそうだ。

ロビーの一角にメッセージが書かれた花びらのディスプレーになっているコーナーが目に付いた。

気持ちはわかるがちょっと安っぽい空間になってしまっているのが残念だ。

1階フロントデスクの斜め前にあるフラワーショップの「フローリスト」。

花屋さんが一等地にあるのもどうなんでしょう?

当ホテルに入っているレストラン・バーの案内板。

日本料理「平川」、鮨「海彦」、鉄板焼「山彦」、バー「カルーザル」、

ダイニング・カフェ「ベルテンポ」、パティスリー「エドモント」、

中国料理「南国酒家」と、一通りのジャンルの店が入店している。

当然と言えば当然だが。

イートインを併設したベーカリーショップ「パティスリー エドモント」は

1999年イーストウイングにオープン。

もともと当ホテルは食のエドモントと称されていた。

それは開業時の統括料理長として当時日本人で唯一ミシュランガイドで三ツ星を達成した

中村勝宏を招聘し、会食分野に重点を置いた運営を行った歴史があるからだ。

ホテルメトロポリタンエドモント周辺のオフィス街には

大和ハウス工業、KDDI、大塚商会、日建設計、日立マクセルなどの大手企業群がある。

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~その109・246-Ⅱ~

2021-05-20 06:31:13 | 食~その他

2020版、食べログ百名店に選ばれた2店をご紹介します。

この2店はスミダマンのほのぼの奮戦記に既にアップしてあるお店で、その抜粋枠です。

因みに百名店とは全国にあるお店の中で食べログユーザーから高い評価を集めた100店を

各ジャンルとEAST(東日本)、WEST(西日本)、TOKYOの3エリアに分けて選出されています。

 

 

 

パティスリー アプラノス   ~その109~

さいたま市南区沼影1-1-20

TEL 048-826-5656

定休日 火曜日

駐車場 数台有り

http://aplanos.jp/

浦和パインズホテルで長年パティシエ責任者として勤め、

数々のコンクール入賞歴を持つ朝田晋平パティシエが

約10年前(2011年9月17日)にオープンしたお店だ。

武蔵浦和駅から田島通りを17号バイパスに向かってしばらく行くと右側のビルの1階にある。

店内では海外の菓子コンクールで受賞した時のドキュメントDVDが流されていた。

1999年パリで行われた世界大会に出場、2001年には日本代表チームに参加し、

準優勝に輝いた日本の代表的パティシエだ。

店名の「アプラノス」はギリシャ名でまっすぐ前進するという意味との事だが、

朝田パティシエの姿勢が伝わってくる。

店内の窓越しからはチラチラお菓子作りをしている仕事場が見えるが、

その時は大勢の若いパティシエが真剣に働いていたのが印象的であったが、

現在はどうなのだろう?

当店の生ケーキも絶品ぞろいだが、この「天使のおやつ」は

サクサクのパフを4種のチョコで包んだ可愛らしいお菓子でこれは美味。

他にも軽いメレンゲ菓子も食べ出すと止まらない不思議なお菓子がある。

是非ご賞味を!

最近はすっかりご無沙汰してしまったが、

その後どうなったか一度顔を出さなくてはと、この文章を書いて思った。

(2013-10-1ブログ参照)

 

 

 

クーネルベーカリー(KU-NERU bakery)   ~その246~

さいたま市浦和区東高砂9-20 岸ビルⅡ101

TEL 048-884-7633

定休日 日曜日、第1月曜日

当社スミダワンの南裏3軒隣りに2011年12月(震災の年)にオープンした街の焼きたてパン屋さん。

店構えは決しておしゃれとは言い難いが、思わず興奮してくる何かがある。

売場の奥にはパン工房がよく見え、

パンが焼き上がり次第どんどん棚に運ばれてくる。

オープンしてやはり10年も経つとすっかり評判が定着したのか次から次へとお客が入ってくる。

当店は若いご夫婦が始めたパン屋さんだ。

当店のパンはハード系、総菜系、デニッシュ系、食パン等、

20種類ほどのパンを製造している。

当店の一番人気は食パンとクリームパンらしい。

それぞれ丁寧に作られ、風味が素晴らしい。

そういえば最近、浦和エリアも高級パンブームで新しいお店がどんどんオープンしている。

特にスミダマンのブログにもアップした高級食パンの「乃が美」、

「君とならいつまでも(キミイツ)」などは話題になっている。

 

 

 

今まで百名店2020に選出された浦和エリアの9店をご紹介してきたが、

そのジャンルを見ると何か一つの傾向を読みとることができる。

意外に頑張っているのがパン屋さんで3軒、スイーツ屋さんも3軒と多い。

他にうどん屋さんが2軒、ラーメン屋さんが1軒。

残念ながら、うなぎの街と言われている「うらわ」のうなぎ屋さんが1軒も選ばれていない。

以上、これで百名店シリーズを終了いたします。