Mayumiの日々綴る暮らしと歴史の話

日日是好日 一日一日を大切に頑張って行きましょう ξ^_^ξ

菜根譚 前集118項

2024-04-29 14:40:12 | Weblog


口紅水仙

衰颯的景象、就在盛満中。
発生的機緘、即在零落内。
故君子、居安宜操一心以慮患、処変当堅百忍以図成。

衰颯の景象は、就ち盛満の中に在り、
発生の機緘は、即ち零落の内に在る。
故に君子は、安きに居りては宜しく一心を操りて以って患を慮るべく、
変に処りて当に百忍を堅くして以って成るを図るべし。
 

「安きにおりて驕らず、逆境にもめげず」
物事が衰える兆候は、盛んで満ち足りている中にあり、
新しい芽生えの働きは、草木の葉が枯れ萎んだ状態の中に既に伏在している。
だから君子たる者は、心配のない状況にある時には、本心を堅く守って、
一旦事が起こった場合のことを考えておき、
不時の災難に遭遇した際には、忍耐に忍耐を重ねて、
難を逃れ、事が成就することを計るべきである。

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菜根譚 前集117項

2024-04-28 14:15:13 | Weblog


ヒヤシンス・ピンク(風信子、Common hyacinth) Hyacinthaceae  
                    淑やかな可愛らしさ

蔵巧於拙、用晦而明、寓清之濁、以屈為伸。
真渉世之一壷、蔵身之三窟也。

巧を拙に蔵し、晦を用いて明とし、清を濁に寓し、屈を以って伸と為す。
真に世を渉るの一壷にして、身を蔵するの三窟なり。
 

「処世の極意」
優れた才能を持っていながら、つまらない人間の様に振舞ってその才能を隠し、
表面は愚かな様でも、その実は物事の道理に明るく、
また、清節でありながら世俗に身を置いてその清節を表わさず、
身を屈している様でありながら、その実は伸びやかで自由自在である。
この様な身の処し方が、本当に世間の荒波を渡る一つの浮き袋ともなり、
身を安全に隠す三つの穴になると謂える。

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菜根譚 前集116項

2024-04-27 12:09:20 | Weblog


(自宅)染井吉野

千金難結一時之歓、一飯竟致終身之感。
蓋愛重反為仇、薄極翻成喜也。

千金も一時の歓を結び難たく、一飯も竟に終身の感を致す。
蓋し、愛も重ければ反りて仇と為し、薄も極まらば翻りて喜びと成すなり。
 

「恩恵の真実の価値」
莫大な金銭でも、その場限りの喜びさえ得られないことがあり、
僅か一杯の食事でも結局一生の感謝の念を抱かせることもある。
思うに、愛情も有り過ぎると、却って害を生ずることもあり、
与えることが非常に少なくても、それが却って喜びの気持ちを生じさせることもある。

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老子 第十三章

2024-04-23 14:32:13 | Weblog


(自宅)蝦夷山桜 Prunus sargentii 優れた美人  精神の美しさ

寵辱若驚。貴大患若身。
何謂寵辱若驚。寵爲上、辱爲下。
得之若驚、失之若驚。是謂寵辱若驚。
何謂貴大患若身。吾所以有大患者、爲吾有身。
及吾無身、吾有何患。故貴以身爲天下、若可托天下。
愛以身爲天下、若可寄天下。

寵辱には驚くが若し。大患を貴ぶこと身の若くなればなり。
何をか寵辱には驚くが若しと謂う。寵を上と為し、辱を下と為し、
これを得るに驚くが若く、これを失うに驚くが若し。これを寵辱には驚くが若しと謂う。
何をか大患を貴ぶこと身の若しと謂う。われに大患有る所以の者は、われに身有るが為なり。
われに身無きに及びては、われに何の患い有らん。故に身を以って天下を為むるより貴べば、
若ち天下を托すべく、身を以って天下を為むるより愛すれば、若ち天下を寄すべし。


「寵辱には驚くが若し」
尊敬されたり、侮辱されたりという事に人々は一喜一憂して暮らしている。
それらから得られる利害を自分の身体の事のように心配するからだ。
どうして尊敬や侮辱に一喜一憂するのかと言えば、尊敬を良いものと考え、
侮辱を悪いものと考えて、褒められれば喜び、叱られれば悲しむからだ。
そうして人々は他人の評価に一喜一憂している。
それではどうして他人の評価からもたらされる利害を自分の身体のように心配するのか。
そもそも利害によって幸福になったり不幸になったりするのは自分の身体があるからなのに、
自分の身体が無くなってしまったりしたら一体何を心配する必要があるだろうか。
だから天下の事よりも自分の身体を考える人にこそ天下を任せる事ができるし、
天下の事よりも自分の身体を労わる人にこそ天下を預ける事ができるのだ。









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菜根譚 前集112項

2024-04-23 14:12:29 | Weblog


水仙・黄 (Narcissus) Narcissus もう一度愛してほしい 私のもとへ帰って (*˘︶˘人)♡*。+


公平正論不可犯手。一犯則貽羞万世。権門私竇不可着脚。一着則点汚終身。

公平正論は、手を犯すべからず。一たび犯さば則ち羞を万世に貽す。
権門の私竇は脚を着くべからず。一たび着かば則ち汚れを終身に点ず。
 

「正義を犯さず、権門に近づかず」
公平な意見や正当な議論に対しては、反対をしては行けない。
もしチョットでも反対すると、その恥を後々にまで残すことになる。
権力のある家や自分の利益ばかり計っている人々の所には、足を踏み入れては為らない。
もしチョットでも足を踏み入れると、その消すことのできない汚れを生涯持つことになる。


        ✎______________




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菜根譚 前集111項

2024-04-22 13:08:16 | Weblog


蝦夷山桜


市私恩不如扶公儀。
結新知不如敦旧好。
立栄名不如種隠徳。
尚奇節不如謹庸行。

私恩を市るは、公儀を扶くるに如かず。
新知を結ぶは、旧好を敦くするに如かず。
栄名を立つるは、隠徳を種うるに如かず。
奇節を尚ぶは、庸行を謹むに如かず。
 

「四つの心構え」
個人的な恩恵を施すのは、天下の公平な議論に味方するのに及ばない。
新しく交友を結ぶのは、古い友人との親しい付き合いを厚くするのに及ばない。
人に知られる様な良い評判を立てるのは、陰で徳を積むのに及ばない。
優れた行いを尊ぶのは、日常の行いを慎むのに及ばない。

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菜根譚 前集108項

2024-04-19 13:10:46 | Weblog


わさび(Wasabi) Wasabia japonica 目覚め うれし涙

天地有万古、此身不再得。
人生只百年、此日最易過。
幸生其間者、不可不知有生之楽、亦不可不懐虚生之憂。

天地は万古有るも、此の身は再び得られず。
人生は只百年なるのみ、此の日最も過し易し。
幸いにその間に生まるる者は、有生の楽しみを知らざるべからず、
亦虚生の憂いを懐かざるべからず。
 

「有生の楽しみと虚生の憂い」
天地は永遠のものであるが、この身は再び生まれて来ることはできない。
人生はせいぜい百年に過ぎないのに、月日はどんどん経ってしまう。
幸せなことにこの永遠な天地の間に生まれて来た人間としては、
生まれて来たと云う楽しみを是非知らなければ行けないし、
また、このせっかくの人生を無意義に過ごしてしまうのではないかと云う心配も持っていなければ為らない。

 


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菜根譚 前集105項

2024-04-16 12:12:50 | Weblog


イフェイオン(ハナニラ、Spring starflower) Ipheion uniflorum 
                       悲しい別れ 耐える愛

爽口之味、皆爛腸腐骨之薬、五分便無殃。
快心之事、悉敗身喪徳之媒、五分便無悔。

爽口の味は、皆欄腸腐骨の薬なるも、五分ならば便ち殃無し。
快心の事は、悉く敗身喪徳の媒なるも、五分ならば便ち悔ゆること無し。
 

「中庸の徳 2」
人の口を喜ばせる様な美味な食べ物は、度を過ごせば胃腸をただれさせ、
骨をも腐らせる毒薬となるが、ほどほどにしておけば人を損なうことはない。
また、人の心を楽しくさせる様な誘惑的な事柄は、度を過ごせばその身を持ち崩し、
徳を失わせる橋渡しとなるが、ほどほどにしておけば後に悔いることはない。

 


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菜根譚 前集104項

2024-04-15 12:50:00 | Weblog


原種チューリップ(tulip) tulipa 真面目な恋

以幻迹言、無論功名富貴、即肢体亦属委形。
以真境言、無論父母兄弟、即万物皆吾一体。
人能看得破、認得真、纔可任天下之負担、亦可脱世間之韁銷。

幻迹を以って言わば、功名富貴を論ずる無く、即ち肢体もまた委形に属す。
真境を以って言わば、父母兄弟を論ずる無く、即ち万物は皆吾と一体なり。
人は、能く看得て破り、認めて得て真ならば、纔に天下の負担に任うべく、
亦世間の韁銷を脱すべし。
 

「天地は同根、万物は一体」
幻の様な現実の世界について言うなら、人間が望む様な功名富貴などは言うまでもなく、
この肉体でさえも天から預った仮のものである。
一方、真実の世界から言うなら、血縁関係にある父母兄弟は言うまでもなく、
何の関係もないと思われる万物も、すべて自分と同じものである。
人は、この現実世界は仮りものであることを見通し、
真実の世界こそ本当のものであると確信ができたなら、
そこで初めて天下の大事をその身に荷担することができ、
また俗世間の名利に拘束されることから脱することができる。

 


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菜根譚 前集103項

2024-04-14 12:31:47 | Weblog


エゾエンゴサク(蝦夷延胡索) Corydalis ambigua 妖精たちの秘密の舞踏会

文章做到極処、無有他奇、只是恰好。
人品做到極処、無有他異、只是本然。

文章も極処に做し到らば、他の奇有ること無く、只是れ恰好あるのみ。
人品も極処に做し到らば、他の異有ること無く、只是れ本然あるのみ。



「究極に奇異はない」
文章も、技巧が最高の粋まで上達すると、そこは特別に珍しい奇抜な表現があるわけではなく、
ただピッタリ合った表現があるだけである。
人格も、最高の境地まで達すると、そこには特別他と変った様子があるわけでなく、
ただ人間本来具わっているものがそこにあるだけである。


           ♡- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -ഒ˖°




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菜根譚 前集102項

2024-04-13 09:30:03 | Weblog



人心一真、便霜可飛、城可隕、金石可貫。
若偽妄之人、形骸徒具、真宰已亡。
対人側面目可憎、独居則形影自媿。

人心の一真は、便ち霜をも飛ばすべく、城をも隕すべく、金石をも貫くべし。
偽妄の人の若きは、形骸は徒に具わるも、真宰は已に亡ぶ。
人に対せば則ち面目は憎むべく、独り居らば則ち形影自媿ず。
 

「一念、巌をも通す」
人間の心の真実と云うものは、それが通じると、夏に霜も降らすことができ、
城も崩すことができ、金石も貫き通すことができる。
これに対して、真実が無く偽りの心を持った人は、単に肉体だけは備わっていても、
肝心の本心はなくなっている。
そこで、人に対する時は顔つきまでも憎々しくなり、
一人でいる時は、自分自身の姿形さえも自分で嫌になってしまう。





 


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菜根譚 前集99項

2024-04-10 07:21:24 | Weblog


マンサク(万作、満作、Japanese witch hazel) Hamamelis japonica
                            ひらめき 神秘 幸福の再来


澹泊之士、必為濃艶者所疑、検飾之人、多為放肆者所忌。
君子処此、固不可少変其操履、亦不可太露其鋒芒。


澹泊の士は、必ず濃艶なる者に疑われ、
検飾の人は、多く放肆なる者に忌まる。
君子は此れに処するに、固より少しも其の操履を変うべからず、
亦、太だしくは其の鋒芒を露わすべからず。
 

「節操は変えず、鋒鋩はあらわさず」
あっさりとして無欲な人は、きっと派手で物に執着する人から疑われるものであり、
また正しく厳格な人は、多くの場合勝手気ままな人から嫌われるものである。
だから君子と云うものは、これらに対処する時には、
当然、その主義主張を少しでも変えてはならないし、
また、その鋭い矛先もあまり見せ過ぎては行けない。


。.ꕤ‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿ꕤ.。







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◆第3章 豊臣秀吉と天下統一 何故、荒木村重の謀反の際に降伏したのか!? 

2024-04-09 16:47:08 | Weblog




ーーー肉親の命や地位や名誉より信仰を選んだ

高山右近は摂津出身のキリシタン大名。洗礼名はジュスト。
高槻城主として荒木村重に仕えていた時、織田信長への謀反に同町するが、
信長の意を受けたイエズス会宣教師オルガンティーノの説得を受け、降伏を決めた。
信長からの勧告は、降伏すれば引き続き布教を許可するが、
応じなければキリスト教を弾圧するという内容で、
右近は人質として村重の有岡城に居る子や姉妹よりも信仰を選んだかたちだった。
村重の逃走後、右近は明智光秀の与力となるが、本能寺の変後、光秀ではなく秀吉に従い、
山崎の戦いでは中央の先鋒を務めている。
小牧・長久手の戦いや四国攻めなどを経て、
天正13(1585)年には明石城主として播磨国に6万石を与えられるが、
2年後、九州の平定を終えた秀吉が伴天連(ばてれん)追放令を発したことで
右近は人生で第二の岐路に立たされる。
宣教師の追放に加えてキリシタンへの迫害も始まり、右近は棄教か改易の二者択一を迫られたのである。
その後は小西行長、次いで前田利家の庇護下、静かに信仰生活を送っていたが、
江戸時代になるとそれさえも許されず、
慶長18(1613)年に禁教(キリスト教信仰禁止令)が出されたことから、
翌年9月、右近は妻や148人のキリシタンと共に長崎からマカオ、
更にマニラへと追放され、同地で生涯を閉じた。

信仰より富や権力を重んじる生き方は、右近にはできない相談だった。
   


   ✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
          


                    眠れなくなるほど面白い 戦国武将の話


 


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菜根譚 前集98項

2024-04-09 06:48:28 | Weblog







此心常看得円満、天下自無欠陥之世界。
此心常放得寛平、天下自無険側之人情。


此の心、常に看得て円満ならば、天下自から欠陥の世界無からん。
此の心、常に放ち得て寛平ならば、天下自から険側の人情無からん。



「平常の心がけ」
自分の心を、いつも心がけて円満にする様にしておけば、
この人間の世界には自然に不備だと思う環境はなくなる。
また、自分の心を、いつも大らかにして広く公平にする様にしておけば、
この人間の世界には、自然に刺々しく拗けた心はなくなる。





 


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菜根譚 前集95項

2024-04-07 12:55:27 | Weblog


クロッカス


スノードロップ


問祖宗之徳沢、吾身所享者是。当念其積累之難。
問子孫之福祉、吾身所貽者是。要思其傾覆之易。


祖宗の徳沢を問わば、吾が身に享くる所の者是なり。
当に其の積累の難きを念うべし。
子孫の福祉を問わば、吾が身に貽す所の者是なり。
其の傾覆の易きを思わんことを要す。
 



「積徳は難く、傾覆は易し」
先祖が残してくれた恩恵とは何かと問われたならば、
現在、自分自身が受けている恩恵こそがそれである。
それは、積み重ねることが難しいと云うことを覚えておくべきである。
子孫に残そうとする幸福は何かと問われたならば、
現在、自分自身に残そうとする幸福こそがそれである。
それは、傾き覆り、駄目に為り易いと云うことを考えておくことが必要である。

 


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