怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

オペラにいこう

2011年11月30日 | いろいろ

夫の仕事仲間と歌劇鑑賞することになった。
演目はこれ。
ベートーベン「フィデリオ」
刑務所が舞台の少々暗い内容だ。私は序曲の一部を知っているくらいで、オペラに特別に興味を持っているわけでもない。
夫もそのレベルの鑑賞力しかないので、行きの車中で申し合わせておいた。
「いびきをかいたら、起こしてね」


バイエルン州立歌劇場。
ミュンヘン行き、夜の外出を厳しく制限されている私。夫は仕事関係の集まりには仕方なく私を連れ出していくのさ、うほほほほ~


映画やテレビでしか覗いたことのない、本場、欧州の歌劇場。
最上階の席から見下ろすと、吸い込まれて落下しそうな迫力だ。




開演直前に、このシャンデリアがゴー(いや、なにも音はしなかったのだが)って半分ほど上がっていったので、
思わず「おおおおお~!」と叫んだ私はかなり田舎者丸出しを暴露したぞ。


仲間たちは思い思いのおしゃれを楽しんでいた。このジャケット、瞬時のうちに「のだめカンタービレ」の1シーン(のだめがモーツァルト風の服装で演奏した)と在独仲間でコスプレが趣味の菊子さんを思い出したぞ。
奥に見える赤い蝶ネクタイはわたし達の集団のリーダー。黒い蝶ネクタイは数名みかけたけど、赤は彼一人だった。
周囲を見渡すと、男性の約半数がネクタイ無し。蝶ネクタイは数名。 
女性もさすがにジーンズ姿は見当たらなかったけど、予想していたほど着飾っている人は少なかった。

さて、そのオペラの内容なのだが。
その斬新な内容にびっくり。眠るどころか、どんどん引き込まれていったのだ。

しょっぱなからフィデリオが男装するシーンがあるのだが、シャツを脱いだかと思うと黒いブラ姿になり、さらしのような布を胸に巻きながら歌っている。
ひえ~

本当は女のフィデリオを好きなマルツェリーネはミニスカートを翻し、太ももあらわにして動きまくりながら歌う。
ひえ~

舞台は点滅する蛍光灯。使われている音楽は昔と変わらない、ベートーベン。

夫も「すごい」「おもしろい」を隣で連発していた。眠るどころの騒ぎではない。
私的にクライマックスは、フィデリオが刑務所の中の旦那に再会して女性に戻るシーンだったのだが、
なんと、この歌手は服を脱ぎながら歌い、ブラとパンツ姿になり、ワンピースを着るのだ。
そのブラとパンツ姿も素敵で。
声楽家、というと大柄な人が多いという印象だったのだが、最近違うのだろうか。
マルツェリーネはソプラノなのに、ほっそりしていたし。
クラシック音楽の衰退を避けるため、演出や歌手も現代人の感覚にあわせていっているのだろうか。

オペラ鑑賞は限られた愛好家の趣味、と思っていたが、
この初めての経験でその考えは変わった。
また、機会があったら、いきたいなぁ~。
ただ、高くてね。今回は会社の負担。最上階の席で、1万円。
日本在住時にもいきたかったけど、なにしろ、高くて。人件費と建築物の維持費が莫大なオペラ鑑賞、
高いのは理解できるけど。




歌手の顔ぶれや衣装がちょっと違うけど、この内容で鑑賞した。

クラシック音楽に興味の無い方でも、ドイツ(あるいはヨーロッパ)に在住、旅行される機会があったら是非、
オペラを体験してもらいたいものである。



















風呂に入る

2011年11月26日 | ここの品々
日本の生活では全く知らなかったが、浴槽というものは使わないでいても汚れるのだ。
考えてみれば当然なのだが、毎日のように入浴をし、風呂桶を洗っていた生活をしていると、当然のことにも気付きにくくなる。
義両親の手前、頻繁な入浴は遠慮しているここでの生活だ。
ここに来た当初、彼らに言われた。「シャワーやお風呂に入りすぎると、皮膚がだめになる。以前は子供のシャワー浴は毎日することが奨励されたが、いまはなるべくしないほうが良いとされている」
ははぁ~、これは風呂好きな日本人のわたしを牽制するための言葉だな、と思ったものだ。
もちろん、彼らが私の皮膚を心配しているのではなく、水道代を心配しているのだ。

以来、お湯を張って入浴するのは数ヶ月に一度のドイツ生活だ。
何週間も使わないと、浴槽内に埃や髪の毛が溜まり、なぜか壁のタイル部分にまで黒い埃が付着する。
汚れるのと同時に、排水溝から悪臭がしてくることさえある。
こうなると、今度は夫から苦情が来る。
「りすがせっかくあるお風呂に入らないから臭くなる」と。夫はシャワーしか浴びない。(シャワーは浴槽の反対側にあり、毎日夫が使っているので悪臭はなし)
おいおいっ!!私は義両親のご機嫌取りに風呂に入らないようにしているのに、それにさえ文句言うのか??

先日、義両親は家を留守にする義姉のためにミュンヘンに泊りがけでの外出をした。
ちょうど、排水口から悪臭がし始めてきた時期だったので、喜んで風呂に入ることになった~
まず、汚れた浴槽を洗ってからお湯を張る・・・・


冬になると、水温は39度までしか上がらない。42度くらいが好きなわたしには涙・・・・
(が、湯の温度が低いと入浴後の疲労感が全く違い、また、よく温まることも発見。ああ、涙のドイツ生活にもわずかな喜びがぁ~)


入浴剤は欠かせない。湯の温度が低いからなおさらだ。
左三種は今夏に出張で来独した夫の日本の友人S教授のおみやげ。右二種は、最近知り合った近所の台湾人女性Wさんからもらったもの。
「りすさんはお風呂に入りますか?」
と唐突に尋ねられた。いまの生活状況をもごもご言っていたら「お風呂に入れるものをあげます」と日本の製品を出してきたのだ。
「わたしの姉(もしかしたら妹)が日本人男性と結婚して日本に住んでいるのですよ。ほら、この急須も日本のお土産ですよ」
うわ~、きょうだいで別々の外国に嫁に行ったのかぁ~。
台湾人は外国移住する人が非常に多いように思える。
インゴルシュタット周辺には8人の台湾人が住んでいるそうだから、人口比考えるとかなり高率だと思う。
一般に台湾人は日本に対する感情が驚くほど良いので安心して付き合うことができる。

このように、風呂に入るのでさえ、いろいろな人たちに協力をもらっているのだ。有難いやら恥ずかしいやら・・・


その日に選んだのは「嬉野」。確か、大分だったか?
オレンジ色のお湯を楽しんだ。





救命講習

2011年11月21日 | いろいろ
救急救命講習に参加することになった。
  
私は日本でも経験があるので興味を持って受講することができた。


受講経験はあるが、すでに5,6年前のことだ。この原因不明で倒れている人をこの姿勢で横たわらせるのを日本語でなんと言ったか忘れている。
意識の確認や気道確保などは日本のそれと全く同じである。


顔を消してあるこの指導者の女性は看護師だそう。

ヘルメットを取る練習。

これは確か、日本の講習ではなかったような。救命講習の内容は国際的に年々変わっていくので、もしかしたら現在の日本でもあるのかも。
アメリカではヘルメットを取らない、と指導しているそうだ。

さまざまな怪我や疾病について学習するのだが、一番の「華」はやはりドイツでもこれ。
心配蘇生法。



こちらの人形モデルは男性だ。名前はコンラートだぞ。腹の部分までしかないのがちょっと不気味だが、予算の都合日本のものより短いのか?さすが、エコいドイツ。


人工呼吸の練習のため、顔部分は取り外しのできるゴム製。洗って再利用ってところがさすが、エコいドイツ。
一つ一つ顔が違うのは楽しい。隣の人のと比べて笑っていたわたし達。


裏を見ると、デンマーク製。なぜかよく覚えているのだが、日本のこの練習用機材はノルウェー製だった。
北欧はこうした物資を製造して生きているのかい??
右、ビニールの掃除機のゴミパックのようなものを顔に取り付けて練習。


心臓マッサージ。どの部分に手を当てるか、という説明がちょっと理解しにくかった。言葉の壁もあるが、日本ではそんなに複雑に説明しなかった記憶もある。


はい、一番抵抗ある人工呼吸の練習。
指導者は「ちゃ~んと、キスしなくてはいけませんっ!」と声を上げる。


順番に練習。
私は日本での経験のせいで、他の人たちと比較して上手にできたものだ。

講習内容を比較してはいけないが、やはり、日本のほうが道具がきちんと揃っていたりするので、単純に日本のほうがよく見える。
とはいえ、この指導者の熱心な様子には感謝。私の拙い質問にもきちんと答えてくれたし。
3日間、約16時間。30ユーロの講習だ。


この講習でAEDは機材の紹介だけで終わった。しかも、この写真のは見本製品で使えるものではないのだそう。日本では実際に使う講習をするのだろうか?

後日届けられた受講終了証明書。

これも日本のと比較しちゃったら悪いけど、まあ、こんなものだろう、ドイツでは。
でも、単純にうれしい。やったぁ~
右、裏面の写真の左側に私の名前と生年月日が記載されている。


救急救命講習は講習自体も面白いし、実際、役に立つことがあると考えて皆さんにはぜひ受講をお勧めしたい。



通訳ガイドの友人がやってきた!

2011年11月14日 | 近隣の人たち
彼女とはブログで知り合って3年ほどになるだろうか。
ドイツ在住日本人のなかでは古い友人の一人だ。ところが実際に会ったのはこの日が初めてだ。
すでにブログなどの記述で家族構成や趣味まで知り尽くしているし、顔写真を交換したりスカイプで話したりで、
「はじめまして」などと挨拶するのは似合わない。
インターネットが無かったら、私は確実にここの生活で病気になっているのは間違いない。
彼女から「食べられないケーキは捨てなさい」とアドバイスが無かったら、胃をやられていただろう~!

ネットでの名前はアマデウスさん。
こちらが彼女のブログだ。ドイツ便り
「あなただけのオリジナル旅行プランをコーディネートします。 見本市での通訳もいたします。 現地視察、ビジネスツアーのアレンジメントもお任せください」
「仕事が趣味」のアマデウスさん、私と会うことになったのも、仕事の下見のためである。

インゴルシュタット中央駅前にて早速、仕事の下見開始。

旧市庁舎も観光ポイントか。

この日の一番の目的地はアウディ博物館だったそう。



お客様の様々な要望に答えるため、こうした下見は欠かせないとか。

アマデウスさんの仕事で一番興味深かったのは、新婚旅行のガイドをする、という話だ。
新婚旅行をグループツアーで行きたくないけれど、二人だけでは不安、という人々が彼女をガイドにするのだそうだ。
行きたいところ、見たいもの、泊まりたい所、やってみたいことなどを彼女に要望すると、そのように旅行プランを作ってくれ、彼女が付きっ切りで案内するのだそうだ。
うわ~、贅沢な旅行~!
と思うのだが、一生に一度の新婚旅行、お金に糸目はつけません、という人々はかなりいるということだ。
お客さんとして案内した彼らとは、その後もプライベートでお付き合いが続いたりして、それはそれは楽しくて充実した仕事なのだそう。
仕事が趣味、なのがわかるなぁ~。彼女の人間好きな性格が伺われる仕事だなぁ~

ブログを読むと、かなり忙しく過ごしているようだが、私はここで宣伝させてもらう。
ドイツ旅行(またはヨーロッパ旅行)をご計画の際には、アマデウスさんをお使いください~
あらゆる無理難題にお答えします~、あれ?これは違うか。
次に彼女と会う日は、お客さんと一緒にアウディ博物館に来るときかな、って実現するのを楽しみにしている私だ。







OKASHITE.......

2011年11月12日 | 


朝起きたら、PCキーボードの上にこのメモがあった。
夫は早起きの私にこうして連絡事項を伝えることがときどきある。

この日の内容は・・・
7時半に オカシテください・・・

いやぁ~、夫婦の間だから、オカシテって要望もいいかもしれないが(?)
私の実家の家族や、ホテルのフロントとかでこの間違いをしたら大変かも。
勘違いしたその類のホテルマンのオヂさんが朝っぱらから夫に襲い掛かる風景を想像して笑った私。

振り返って我が身。
日常的にこうした何気ない間違えた表現をしちゃっているのだろうな、ドイツ語で。
まだ襲われていないから、そうした間違いはしていないだろうな~

一番下のイラストはウサギ。
「私は臆病者ですから」と繰り返していた頃に私が名付けた夫の愛称。
Angsthase







入り口だけ見た

2011年11月06日 | 
昨日、正午頃に突然ニュルンベルクの動物園に行くことが決まった。
イルカの水槽が新しくなった、ということで以前から「行きたい」と私が夫にわめいていたせいだろう。

午後2時ごろに動物園正門に到着。



子供うけを狙わないこの堂々とした入り口の雰囲気、大好きだ。


ところが、料金表を見て、夫はたまげた。
上から三番目、大人一人13.50ユーロ(約1500円)だ。幼い頃から行きつけていた多摩動物園の現在の入園料を調べたら600円だった。上野動物園も600円だ!!ニュルンベルク動物園、高すぎやしないかいっ
午後2時から入場したら3時間程度しか見学できない。
ビンボーなわたし達にはもったいない娯楽、ということがその場で決定された。

それから数時間を私たちは街中をうろついて過ごした・・・
ガソリン代と車の消耗を考えると動物園に行かなかったのは正しい選択だったのか疑問に思うが、
ま、いいか、要するに気分の問題だし。








ニュルンベルク在住のT子さん、E子さん、連絡差し上げずに申し訳ありませんでした、なにせ、突然決まっちゃったもので、ご迷惑かな、とも思いました。



鴨料理、ドロドロキャベツとジャムを添えて。

2011年11月01日 | ドイツバイエルン家庭料理
バイエルン地方に特徴的な料理ではないらしいけど、カテゴリー分けの都合上ここにいれちゃえっ、ってことで
「ドイツバイエルン家庭料理」ということに・・・・
ああ、いい加減なブログだなぁ~


真ん中に鴨をオーブンで焼いたもの、上の団子はジャガイモが材料、右の鍋の中には赤キャベツの酢漬けのドロドロ煮込み、左下の鍋は鴨の焼き汁を使ったソース。


この鴨肉には、ジャムを添えて食べる。
ゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロ
とか、小さく思うのだが、慣れというものは恐ろしいもので私は食べることができる。肉+ジャム
義父もしみじみ「昔はジャム添えの肉なんて考えられなかったさ」とかつぶやいているので、ウチの家族は義母の味覚にしっかり鍛えられているのさ。

ところが、義母の強敵は息子!
夫は鴨肉が大嫌いである。ひとしきり義母に向かって文句を言った後、ジャガイモ団子にドロドロ赤キャベツソースをたっぷり添えて、それだけを食べていた。
このドロドロ赤キャベツソースだって、旨いものじゃあないっ。酢と砂糖で味付けされている、不気味な料理。
日本でもザウアークラウトのようなキャベツの酢漬け発酵食品は知られているだろうが、義母の手にかかると、それを加熱していろいろな調味料と香辛料で不気味味に仕上げていく。
不気味、と繰り返してしまったが、これも慣れると食べることができる・・・・
いや、出てくれば食べる、のだけど。

なかなか私の風邪がよくならないのは、馴染めない料理を一生懸命食べているせいかな~とか悩むこのごろ。