のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

教祖様

2018年11月22日 | 日記・エッセイ・コラム

 このところ国際情勢含めて妙にきな臭い。

 世の中の情勢を調べるために喫茶店に行ってビッグコミック、ビッグコミックオリジナル、ビッグコミックスペリオールを読んできました。ゴルゴ13はオーストラリア界隈の海でヨットレースに出ているんですね。洋行に出かけた昭和天皇は香港を出発してセイロンを経由し、スエズ運河へ向かいました。空母いぶきは・・・コミック本買う予定なので意を決して読み飛ばすことにしています。

 この一月ほど目を離しているうちに世の中の情勢はずいぶん動いています。

 カウンターでコーヒー飲みながら社会情勢を読み解いていると、車いすに乗った90代くらいのおばあさんと、その娘らしき6-70代の女性が入ってきて私の二つ隣に座りました。

 耳が遠いのか大きな声で会話していました。グラスワインで「キリストの血に乾杯!」なんてやりだしたので、キリシタンか?と、ちょいと横目で見てしまいました。

 聞き耳を立てていたわけではないのですが、会話の声が大きいので耳障りなくらい聞こえてしまいます。ローマ法王がなんて話しているうちは右から左へ会話が通過するので、苦も無く勉学に没頭することができたのですが、「県庁に行って宗教法人登録」云々の話が耳に入るとそちらの方も気にかかってしまいます。

 「私たち宇宙教が…」と飛び込んできたときゃついつい振り向いてしまいました。なにやら、宇宙教なる宗教の教祖様がこのお婆さんで、娘が宗教法人登記に向けて動いているらしいことは理解できましたが、もう「鉄ぼん」も「釣りバカ日誌」も頭に入らない。

 やばいところに座っちまったなぁ。と思いつつも隣が気になって仕方ない。コーヒーカップ手に取って「古伊万里ではなさそうだ。明の時代の青磁かな?」とカップの取っ手の輪をのぞく振りしながら隣を見ると、ちょっと逝っちゃった風の母と娘。

 どうも土着の現地民ではなさそうで、病院が経営する老人の介護施設に都会からやってきた婆さんらしく、娘はお江戸に住んでいて、こちらの介護施設にいる母親を訪ねて来た話っぷりです。のどかな田舎目線では徘徊する老親子みたいなもの。

 やがて「世界は大麻を認める方向に動いている。」と娘が話だし。「宇宙教が広く認知されれば日本も大麻解禁になるので、私は東京を離れて田舎で大麻栽培を始める。」と言い出すもんだから、もう「ダーリンは70歳」どころじゃない。ついついコーヒーおかわりしてカップの下のお皿を手に取って眺めながら「柿右衛門の作かな?」とお皿越しに二人の様子を見いってしまいました。

 「今日はとってもたっぷりうんこが出たのよ。」と紅茶とコロッケサンド食べて宗教家母娘は高齢者介護施設に戻っていきましたが、入るべき施設が違うんじゃなかろうか?

 一日の疲れもネタも吹っ飛んでしまうとんでもない逸材に出会えた気もしますが、娑婆にはえらいもんがいるんですねぇ。

 クマやイノシシと追いかけっこしている日々がとても健康的に思えてきた。

コメント (2)
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