足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1702 ~ 春の使者 コツバメ ~

2020年04月20日 | 昆虫

観察月日  2020.2.25.晴 15℃

観察場所  清川村 宮が瀬

 サクラが咲いたが、宮が瀬の観光ミーヤ館、訪れる人もなくひっそり。

みんな我慢しているのだ。ニッポンのコロナはいつまで続く?

 林道でテングチョウと戯れていると、「小さなチョウが、じぐざくに飛ん

で来たと思ったら、地上に止まりました」とRさん。見ると小さなシジミチ

ョウの“コツバメ”だった。

 コツバメは目立たぬチョウだが、年1回早春に羽化してくる「春を告げ

る使者」なのだ。今日はスギの落葉近くに止まる。私は林道上に横ば

いになり、コツバメを狙ったが生憎太陽が正面にあり、羽の模様は黒

く潰れて見えた。コツバメは、暫くはゆっくりと歩き向きを変える性質が

あるので、私もチョウに合わせて写角を変えた。

 羽の裏面は,濃焦げ茶色に不規則な白線がある地味なものだが

、春先の山道を歩いていると思わぬ出会いがあったりして、うれしく

なる。昨年もフサザクラの花を見ようと不動尻を歩いた時、急に表

われ地上に止まり、楽しませてくれた。

 しばらく行くと、舗装された林道上に止まった。今度はすぐ飛びそ

うなので膝を曲げて、カメラを向ける。コツバメは、閉じた羽が太陽

と直角になるよう、体を傾けている。太陽のエネルギーを吸収する

為の行動なのだろう。

宮が瀬 ミーヤ館

コツバメだ。逆光では。

私の 姿勢。

羽の模様が見えた。

林道上に止まると・・・・・?

 

 


No. 1701 ~ テングチョウが多い ~

2020年04月18日 | 昆虫

観察月日  2020.2.25.晴 15℃ 

観察場所  清川村 宮が瀬

 打ち合わせには時間があったので、林道を歩いてみた。

 ゲートを潜ると日陰で、林道脇の土だまりには、ミミガタ

テンナンショウが筆先の様な花芽を伸ばし、「春だ、春だ」

の声が聞こえそうだ。崩れかけた壁面を見上げると、ナガ

バノスミレサイシンの花、花、花、が見降ろしていた。今年

は、コロナ旋風で見上げてくれる人が通らないのだろう。

 林道を右に曲がると、眩しい程の日向に出た。暫く振りの

フィールドワークで両手で伸びをすると、何匹ものテングチ

ョウが自慢の鼻を突き出して(下唇髭)飛び立った。

 立ち止まって静かに見守ると、テングチョウも飛ぶのを止

めて地上に止まる。そこは枯葉の敷き詰めた所であったり、

小石の溜まり場であったり、粘土で固まった場所であった

りしている。どのチョウも羽を広げ、太陽のエネルギーを

吸収しているのだ。

 だが待てよ!「枯葉の上は止まり安いが、小石や、粘土

の上はどうなんだ?」と疑問をもってよく見たら「なるほど、」

と納得した。

 止まっていたテングチュウが、急発進して飛び立った。

1~2m上を仲間が通過したのだ。弧を描いて視界から

消えた。今は、遺伝子を残すための季節でもあるのだろう。

ミミガタテンナンショウが!

ナガバノスミレサイシンが。

枯葉の溜り場に、テングチョウが。

小石の溜り場にも、

粘土の上にも、