足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1776 ~ ツリフネソウ の ポリネーターか ~ 

2022年11月24日 | 植物

観察月日  2022 11.15.雨 14℃

観察場所  横浜市

  土に下ろしたツリフネソウの苗は、その後は野草の中に紛れ

ながら危なげな成長をしていたが、9月19日ガラス細工の様

な透ける枝先に幾つもの蕾を従えて、赤紫の見事な花を開

いた。

花の作りは、虫達を呼ぶ見事な赤紫の3枚の花弁と3枚の

蕚片から成り、その蕚片の1枚が筒状となり先が距となって

蜜を貯める作りに成っている。その筒のサイズはマルハナ

バチに合わせて作られていて、他のハチは筒に潜る事は出

来ない。ツリフネソウは、蜜と交換に筒の天井から突き出た

雄蕊、雌蕊を用意しマルハナバチの背中に花粉を付け受粉

の仕掛けを用意している。そこでマルハナバチはツリフネソ

ウの花粉媒介者として知られている。

所が私の庭には、マルハナバチは見ない。舗装が多い住宅

地域には住めないのだろう。疑問に思って見ていると、ホソヒ

ラタアブが花に来ているのを見掛けた。止まると体を起し下っ

ている雄蕊、雌蕊の花粉を採り始めた。受粉の役に立つだろ

うか。

明るい赤紫色、開花前日の可愛い蕾の形が好きで、つい“金魚”

と呼んでしまう。その花弁も茶色にしぼんで、種を含んだ緑の鞘

が出来た。光を通すと丸い種が2個見える。バネ自掛け?で種

を飛ばすのは有名。そのエネルギーを感じたくて、鞘を手の中で

軽く握ってみた。すぐにはじけ、皮膚を刺激した。私の体温を感じ

たのだ。  植物の持つエネルギはすごいものだ!

ツリフネソウの花が咲いた。

花弁3枚、蕚が3枚内1枚は筒状だ。

ホソヒラタアブが花にやって来る。

ツリフネソウの黄色い所が、着地点の印だ。

花の中をよく見て天井から突き出ている、おしべ、めしべへ。花粉を食べに。花粉媒介!

予想より大きな種が2個透けて見える。間もなく弾けるだろう。

弾けるエネルギーを感じたくて、取って、そっと手の平に握る。間もなく弾け・・・・・

種子を拡大してみた。色々な模様、役目があるのだろうか。