足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1225 ~ 早春 の 不動尻 ~

2014年03月27日 | 植物

観 察 月 日  2014.3.24.晴 15℃

観 察 場 所  厚木市 不動尻

 広沢寺温泉を過ぎ、奥大沢の集落はウメが満開だ。尚も奥

へ進むと、廃屋になった家があった。主を失ったヤブツバキの

赤い花がわびしく見える。今は立派な新道に造り変えられたが、

昔の路には何軒かの家があった。所々にウメの木が見えるの

は、そこには家があったと言う証しだ。

 不動尻に近付くと、林道脇に雪が残っているのは、前号に書

いた通りで、今年は異常なのだ。

 雨の日以外は、水が伝わり落ちる程度の(滝?)岸壁があり、

その下方には(昨年3月26日に訪れた時には)ハナネコノメソウ、

ツルネコノメソウ、ヨゴレネコノメソウ、カントウサバノオが花を付

け堪能したところだ。ところが、1m以上も雪が残っていて、雪洞

を造り水が流れている。会えるのを楽しみにしていた早春の野の

花は雪の下に埋まっていた。

 それではと、沢に降り苔のつく石の面を探すと、ハナネコノメソウ

とツルネコノメソウが花を付けていた。

 12時を過ぎひなたの石に一人のんびりと腰掛け昼食を取ってい

ると、目の前のミツマタの花にアカタテハが吸蜜に飛来した。行き

来した林道では、求愛行動のテングチョウに数多く出会った。

 林道の崖を埋めるハルユキノシタは、葉を展開し始めているが蕾

は上ってきていない。「来月にでもは花を見に来よう」と独り言を言

いながら不動尻を後にした。

奥大沢集落 奥に見えるのが鐘が岳

ヤブツバキは、雪に強かった。

雌を待つ、テングチョウの雄。

ミツマタの花で吸蜜。アカタテハ。

不動尻はもうすぐだ。

去年の3月24日早春の花がきれいだった。

今年は1m以上の雪が。

沢に降りると。

ハナネコノメソウが!

咲き始めは、葯の色が!

ツルネコノメソウも。

開いた蕚裂片の淡い黄色が美しい。

ハルユキノシタが咲くのはもう少し先だ。

 

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 No.1224 ~ オオバヤシャブシ の早春

2014年03月26日 | 植物

観 察 月 日  2014.3.24.晴 15℃

観 察 場 所  厚木市 不動尻

 山の神隧道を抜け、大山、大山三峰の山懐の不動尻にきた。

 山の谷筋を見上げる林道脇には、1m程の雪が残り、林道は

川の様に融け水が流れていた。その雪面には、オオバヤシャ

ブシの古い堅果が落ち、無数のフサザクラの種子が散っていた。

 今日の一番の見所は、オオバヤシャブシの花だ。谷太郎川へ

の斜面から、10mもあろう高さの大木が枝を広げながら、林道

まで上がって来る。花びらを持たない花なのに、大山三峰を黄色

く霞んで見せるのは、4~5cmもの雄花の集まりが太く弓なりに

曲がり、それが枝々に無数に付け、風に揺れると黄色い花粉が

流れる様に見えたからだろうか。

 オオバヤシャブシの枝先を見ると、先端には伸び始めた葉が、

次に雌花の集まりがあり、その次に雄花の集まりとなる。 

 オオバヤシャブシの黄色と同じ位の量のフサザクラの赤色が、

歩く速さに比例して山の景色を流し染めてくれる。

 道端の斜面を、枝々に黄色の花粒を付けているのはダンコウ

バイだ。ダンコウバイは雌雄別株で、この木は雌株であった。花

被(花弁と蕚片を合わせたもの)が6個、雌花には仮雄蕊(葯が

ない)外側に6個、内側に3個(花糸の両側に黄色の腺体があ

る)その中心から柱頭が伸びている。

 一年振りの不動尻は静寂そのもの、ミソサザイの囀りだけが深

い谷底から昇ってきた。

1m程の 雪が残る。

オオバヤシャブシの堅果とフサザクラの種だ。

オオバヤシャブシが谷から伸び上ってくる。

向うの山は三峰

花の数が多い

雌花と雄花の位置。

古い幹は皮がはがれる。

フサザクラは今が 満開。 

ダンコウバイは落葉低木。

雌雄別株で この木は雌株。

雌花の花の作り。

不動尻で出会った人は 熟年の男性一人と若い女性一人だけであった。

 

 

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No.1223 ~ フサザクラの花が 春を告げる ~

2014年03月23日 | 植物

観 察 月 日  2014.3.19.曇 14℃

観 察 場 所  厚木市 弁天の森

 「不動尻は残雪が深く、野の草は雪の下でした」つい先日

Yさんから聞いた話だ。

 昨年の冬は、何度となくその方面の山も含めて歩いて見た

が、今年は何故か一度も入っていない。「今年の雪でフサザ

クラは花を開いたか。他の生き物はどうだろうか」急に歩いて

みたくなった。

 七沢温泉を過ぎ、広沢寺温泉の里山に入ると、梅の花が盛

りで、道端にはヨモギが緑濃く、ツルボも新芽を伸ばし、早春の

景色に溢れていた。

 鹿柵の戸を開け、今日は弁天の森へと向かうと、大窯弁財天

を過ぎた辺りから、山の谷筋には雪があり、林道の片隅にも枯

葉を巻き込んだ雪が残っている。

急な冬の気配に、それでも春を探そうと南面の斜面を見たが、

タチツボスミレの蕾をもたげた一株だけであった。

 ところが、枯葉色の山を背に、谷川から伸びあがって来た木々

が淡い紅色の霞を掛けている。花の色は葯の色で、葯は暗紅

色だが花糸の色が白色なので色を薄める役目をしているのだ

ろう。

 他の木々はまだ冬の眠りの最中だろうに、フサザクラの目覚

まし時計はベルではなく花を開いて、自然の生き物達に「春が来

た!」と呼びかけている様に見えた。

里山は ウメの花の盛りだ。

ツルボ が芽を出した。

ホトケノザが 春を歌う。 

弁天の森は向かう林道を行くと 道端に・・・

山の谷筋にも・・・

南面の斜面でやっと見つけた。

淡い紅色の霞が。    パイオニア植物だ。

短枝の先に 花が5~12個付ける。 去年の実が残って付いている。

花弁や蕚はない。垂れ下がった雄蕊は多数。葯は7㎜程で暗紅色、花糸は白色。

雌蕊は多数、柱頭は広がる。花粉の付いているのが見える。

鋭い爪跡が幹に付いているのがあった。付けたのは誰だ!

 

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No.1222 ~ 茅葺屋根 の コアカミゴケ ~

2014年03月20日 | 植物

観 察 月 日  2014.3.14.曇 17℃

観 察 場 所  八王子市 鑓水

 東京都指定民俗文化財の小泉家屋敷に寄ってみた。木造

平屋建入母屋造り、厚みのある茅葺きの屋根が印象てきだ。

 長い事屋根を葺き替えてないと見え、屋根の表面にはカヤ

は見えず、白緑色のコケが覆い、その中に赤色の粒が点在し

て見える。

 足元の芝生の上に、屋根のコケのかけらが幾つも落ちてい

た。先日の大雪が融けると共に、地上に落下したのであろう。

 「これ、マリリンモンローの唇苔 に似ているわ」とFさんがに

こやかな顔で振り向いた。聞くと、箱根の大涌谷のユオウゴケ

を見に行った折、聞いたのだと言う。

 屋根から落ちたコケを手にして見ると、地衣類で子柄は10~

30mm程で白緑色の粉にまみれ、子器は鮮やかな赤色で盛り

上がっている。ルーペで見ると、昔映画で見た、スクリーンを飛

び出さんばかりのマリリンモンローの唇を思い出した。和名から

見ると、ユオウゴケとこのコアカミゴケは遠いコケの仲間のよう

に思ってしまうが、学名を見ると両種共Cladoniaでハナゴケの

仲間で近い事が解る。マリリンモンローを連想した人は素晴ら

しい。モンロー・ユオウゴケ、モンロー・コアカミゴケ、モンロー・・・・、

と言うと解りが良いのかもしれない。

 帰りに納屋の裏側の屋根を見ると、一面モンローで真紅に染

まっていた。

小泉家の母屋

茅葺屋根はコケで白緑色だ。

雪で芝生に落ちたコケ。この時「マリリンモンローの・・・・・」話が。

納屋の裏に回ると・・。

屋根が赤く染まっていた。

ボクシングのグローブが一杯にも見えるが・・・

やっぱりマリリンモンローだろう。

で、ノックアウトと言う訳で 小泉さんに礼を言って後にした。

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Mo.1221 ~ ひよどり・センダンの実の食べ方 ~

2014年03月17日 | 野鳥

観 察 月 日  2014.3.4.晴 11℃

観 察 場 所  厚木市 七沢 (県 自然環境保全センター)

 

 それは1月の事であった。裏の広場にあるセンダンの木は枝を思い切り

伸ばし、黄金の飾り玉に見える実が時折揺れるのはヒヨドリが出入りする

からである。

 2月が過ぎ、3月になると、センダンの実は少なくなってきた。ヒヨドリのセ

ンダンの実に対する依存度が高くなったのだ。

 センダンノ実は長い柄の先に数個下がっている。ヒヨドリはその内の1個

を狙って嘴ではさみ、力任せに引っ張るが実は取れない。そこで時には実

を加えたままぶら下がり、体重を掛ける鳥もいる。実はかんたには、柄から

離れる仕組みには出来ていない。

 実を加えたヒヨドリは、次に大きな口を開け呑み込むであろうと予想してい

ると、そうとは行かなかった。

 2度も3度も・・・・と嘴で実を加え直す。次に大きな口を開けたから、これ

で実を呑み込むと思うと、再び実を加え直す。

 「そうか、センダンの実はヒヨドリの口には大き過ぎるのか」と思ったが、

そうでもなさそうだ。

 嘴で加えた実を何度か回しているのだ。時には口を大きく開け、実を

宙に浮かして実を回す。

 すぐに呑み込まない、飲み込めない、そのわけは、実の何かに答え

があった。

1月19日のセンダンの木

3月4日「ヒヨドリ・センダンの実の食べ方」 紙芝居が始まるよ!

なかなか実がとれない。体重をかけて!                                             

やっと実が取れた。さあ おいしそうな実を飲み込もうかな!

大きな口をあけて

だが飲み込まない。どうしたの?

こんなことを 何度か繰り返したのち

実を取ると 短い柄が実に付いてくる。 始めからよく見ると実が回転している。

その様子解ったかな!

 

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