足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

  No. 227    ~甲虫 アカハバビロオオキノコ~

2010年12月31日 | 昆虫

 

 

 

 

日 20101219 晴 12

所 厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

切り株上の、痛みの激しいカワラタケの一枚をそっと持ち上げると、

赤褐色で艶のある小さな甲虫が歩き出した。

 「ハムシだ!」と、とっさに言ったのは、まだ6歳の男の子Kちゃ

んで、ハムシの形状が頭に入っているのに驚いた。

 しかし、オオキノコムシ科のアカハバビロオオキノコであったが、

キノコに付いていなければ、ハムシの仲間と言ってしまいそうな程似

ている甲虫だ。

 体長5ミリ程の小さな虫をオオキノコムシと呼ぶのは妙であるが、

その特徴の一端は、幼虫成虫共にキノコを餌とし、触角の先端3節が

球かん状に幅広になっている事だろう。

 虫は素早く逃げると弾みで転げ落ち、腹を上に足を縮め固まってし

まった。

 「死んだ真似をしている」とすぐに言ったのは、またまた、Kちゃ

んであった。彼は昆虫が身を守るため、擬死する事を知っているのだ

ろうか。

 

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Mo.926   ~ セイタカシギのしぐさ ~

2010年12月24日 | 野鳥

 

 

 

 

日 20101218 快晴 15

所 千葉県 習志野市 秋津 (谷津干潟)

 谷津干潟の一周は約3.5kmで野鳥を観察しながらの一日コ

ースとしては最適だ。

 午前は潮が引いて浅瀬が出来ていたが、午後になると潮が

満ち浅瀬が少なくなってきた。

 干潟は2本の水路によって東京湾と結ばれていて、潮の満ち

干があり、東京湾より12時間遅れて現れると言う。

 干潟の北側に回ると、泥と砂の浅瀬でアオサが繁茂し、低

い太陽を背に、ヒドリガモが嘴ですくう様に食べている。  

 「赤くて、長い足のシギが何羽かいますよ」

双眼鏡で見ると、セイタカシギだ。赤色のすらっと伸びた足

が美しい。

このシギの体形や歩きを見ていると、何故か子供の頃、竹馬

で遊んだ時の様子を思い出してしまう。

 細くて長く、先が反り上がって見える嘴を、水の中に入れ

45回横に振る行動を繰り返す。上げた嘴から細かな水粒が

飛んで光る。

 帰りに淡水池を覗くと、2羽の若鳥がいた。「毎年この池

でかえるのですよ」横にいたご婦人が語りかけて来た。

 

 

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No. 925  ~ ダイゼンの早業 ~

2010年12月23日 | 野鳥

 

 

 

 

 

日 20101218 快晴 15

所 千葉県 習志野市 秋津 (谷津干潟)

バスを降り、案内表示に従って歩くのだが、どう考えても海辺とは

逆の方向で、頭と行動がアンバランスだ。

 着いてみるとその筈で、海とはかけ離れた場所で、干潟はビルや

マンション、高速道路に囲まれた池の状態であった。開発の名の元

に東京湾の広大な干潟を埋め立てた中、よくも干潟を残せたものと

複雑な思いに駆られた。

 何百と群れる野鳥はイソシギの様で、こまめに歩きながら、細か

な餌を啄んでいる。

 「他のシギはいないのかしら、ダイゼンが見たい」

同行の一人が呟き、双眼鏡で探すと、単独行動をしているハト程の

シギがいた。ダイゼンだ。

 浅瀬に自分の影を写しながら歩き、時折立ち止まる。その内4~5

分身動きせずじっと静止した。「何かあるぞ」と見つめていると、

急に首を後ろに捻り水中に嘴を突き入れた。シギには真後ろも確り

見えるのだ。それは一瞬の出来事で、カニを捕えたシギは誇らしげ

に歩き出した。

浅瀬に来ると弱ったカニを置き、再びくわえるとそのまま呑込んだ。

 

 

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No.924   ~ 12月のコバネイナゴ ~

2010年12月22日 | 昆虫

 

 

 

 

 

日 1212日 晴 8 

山北町 玄倉

 

 「バッタがいたよ!」

小学生のSちゃんが、ビニールの袋に入れて持ってきた。

 それは、イナゴの仲間のコバネイナゴであった。普通田んぼで

見られるのは、翅が腹部の長さより短いコバネイナゴと、翅が腹

部の長さを越えるハネナガイナゴがいる。コバネイナゴもハネナ

ガイナゴも強い農薬によって激減したが、その後コバネイナゴは

回復し見られる様になったが、ハネナガイナゴは極く稀になり、

県内では極地的な田で見られる程度で回復が遅れていると言う。

 夏の頃は多くの昆虫で賑わっていた玄倉も、今日は飛ぶチョウ

の姿も無く静かだ。多くの昆虫達は一生を終えたか、それとも冬

越しに入ったかで姿を見なくなった。

 その中、成虫で越冬出来ないコバネイナゴが、イネ科の植物を

食べながら頑張っている。瀬谷市民の森では、1月にはいても見

る事があるので、寒さに強いのかも知れない。

 ところで、バッタとイナゴとはどこで区別するのだろう。腹側

から見て、前足と前足の間に“こぶ”があるのが”イナゴ“の特

徴だ。

 

 

 

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No. 923   ~ 過ぎた オサムシタケ ~

2010年12月16日 | 植物

 

 

 

 

日 2010128 晴 15

所 厚木市 小野

 「あら、アオオサムシが!」

Rさんが立ち止まった。

 小野宮の丘へ登る道は、右側が削り取られて赤土が露頭になってい

て、先程から”トタテグモ“の巣がありそうだと、指先を使って探し

ていたのだ。その時の偶然の賜物なのだ。

 「これから、キノコが出そうだ。又、見に来なくてわね。」と会話

をし、そのまま保存したものの、祠のある頂上へ着き一休みすると、

再びアオオサムシの事が気になった。

 それは、虫体や近くの土の中から黒褐色の枯れた木の根状のものが

何本か出ていた事である。

 帰宅してから、以前別の場所で、アオオサムシから子実体が出てい

る様子を記録したものと比較してみると、木の根状に見えたものは、

子実体の柄であり、既に最盛期は終わったものの様であった。

 それにしても、アオオサムシの体内にオサムシタケの胞子がいつ入

り込み、越冬のため地中に潜った虫の体内で発芽させ、虫の体を養分

として花が咲くように子実体を発生させたのであろうか。

 

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