足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

   No.902  ~ ヤブツルアズキの花 ~

2010年09月28日 | 植物




月 2010921 晴 31

所 山北町 玄倉



もう10年以上も前、丹沢ビジターセンター入口の草むらに黄色のマメ科
の花が咲いていた。マメの花だが一味違い、巻き上げた女性の髪型を思
わせるものであった。ヤブツルアズキと解りしばらくすると莢が出来た。

 野の花中で、マメ科の花は変わっている。多くの花が上向きに咲くの
に、横向きに咲く。正面から見ると大きな花弁が目立つが、わざわざ、
旗弁と名付けられている。これは、昆虫へ花の在りかを知らせる広告塔
だ。そして、左右にある翼弁、下側に突き出ている竜骨弁、その中に雌
雄蕊が収まっている。

 ところが、ヤブツルアズキは、その又変わっていて、竜骨弁の2枚が合
着して筒状になり、それが更にひねりの形になっている。両側の翼弁も
それぞれ変形している。

 蜜が豊富なのかキチョウが何匹も花に止まり、ヤマトシジミ、ウラナ
ミシジミも吸蜜していた。

 ところで、マメ科植物は、自家受精の筈だ。ヤブツルアズキが昆虫を集
める広告を出したり、蜜のサービスをするとは、人間の社会では考え難い
事だ。自然はやっぱり不思議な世界である。

 

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No.901  ~ ヒガンバナに来るチョウ ~

2010年09月27日 | 植物





日 2010921 晴 31

所 山北町 玄倉


「ヒガンバナが咲かないんだよね。いや、咲くのだろうが遅いんだよ
ね。」会うと同時に
M氏が口を開いた。

 県自然環境保全センターでも、いつもなら咲き始める場所に、まだ
蕾も見られない。今年の咲き具合はどうなんだろう。

 西丹沢の玄倉集落には、毎年きれいに咲く所がある。尋ねてみると、
いつもの年の様に咲き揃っていた。

 ヒガンバナに飛来するチョウは決まってアゲハの仲間だ。今日も美
しさでは世界に誇れるミヤマカラスアゲハが、オナガアゲハ、クロア
ゲハ、キアゲハ、ナミアゲハとアゲハの仲間がヒガンバナの群落を巡
り飛んでいる。シロチョウやシジミチョウなど中型以下のチョウは見
掛けない。

 アゲハの仲間は長く細い足で花に止まるが、体を支えバランスをと
るためいつも翅を羽ばたいている。ヒガンバナの雄蕊は長く突き出
ていて花粉を翅や体に付け、雌蕊はそれを受ける。蜜は花筒の奥にあ
り長い口吻をのばして吸う。ヒガンバナとアゲハチョウは互いに求め
合っている関係だ。

 だが、ヒガンバナは結実もしないのに相当なエネルギーを使い、花
を咲かせるのは何故だろうか。自然は不思議の塊だ。

 

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No.900  ~ 亀の子状態の昆虫は? ~

2010年09月27日 | 昆虫




日 2010921 晴 31

所 山北町 玄倉


8日、丹沢ダムは500mmの集中豪雨に見舞われた。玄倉の小菅沢から
の土砂の流出が激しかった様で、ダムを渡る橋から見た湖面は半分ほ
ど埋まっていた。 

 小菅沢林道を行くと、道の傍には枯れ枝や木片と小石が散らばり、
リスやアカネズミが食べたオニグルミの殻が多数あり、側溝近くには
細かな砂粒が溜まっていた。そこには、
5㎝程の円形模様が描かれてい
た。それは平面ではなく、浅くすり鉢状に凹んでいた。すり鉢の底に
は、赤紫に緑や青をまぶし輝く昆虫が腹を上にしてひっくり返り、足
を動かし体をゆっくり回転させていた。

 荒い砂を周囲に押し上げすり鉢状が出来たのを見ると、起き上がろ
うと長時間動いていたのが推測できる。昆虫の背は亀の子状に盛り上
がり滑らかなので、いくらもがいても体が回転するだけで、起き上が
る事が出来なかったのであろう。

 シカが落とした御馳走の匂いに引かれ、着地に失敗したのが運の尽
きだったのだろう。さて、この昆虫は なに?。         
(撮影データ f81秒)

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No.899  ~ オニヤンマの産卵行動 ~

2010年09月27日 | 昆虫






日 2010919 晴 34

所 厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)


野外施設の傍には、足を大きく踏み出せばまたげてしまう川幅の谷川、
日中も薄暗い“たたら沢”が流れている。

 そこでは、夏から初秋にかけてオニヤンマ雄のパトロールにいつも
出会う事が出来る。だが、雌の産卵に出会うことは滅多にない。雌は、
そっと沢に来て産卵を済ますと、すぐに沢を離れてしまうからだ。

 今日は幸運にも、産卵行動に遭遇した。

 トンボは1秒間に28回も羽を動かすと言われる。だから、ヘリコプ
ターの様に水平にホバリングする事が出来るのだろう。ところが、オ
ニヤンマの雌はトンボ最大(9㎝)の体をほぼ垂直にした姿勢でホバ
リングする。これは、ヘリコプターでは出来ない曲芸だ。産卵はその
ままの姿勢で降下し腹端を水中に突っ込み、産卵するとそのまま上昇
し水面上で停止、再び降下して産卵・・・を何度も繰り返す。沢の水
が流れる水面に、同心円の波紋が美しく描かれる。

 水源から流れ出る沢水は、暑かった今年の8月、気温34℃の日も水
温は
23℃と冷たかった。これも、オニヤンマが棲息する一つの条件な
のであろう。

 

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  No.898  ~ オオルリボシヤンマの産卵 ~

2010年09月26日 | 昆虫




日  2010919 晴 28          

察場 所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)


8月のミニ観察会の時は、池沼の水温が34℃もあり気温よりも
高く驚いたが、暑い秋とはいえ、今日の水温は
25℃で何故か
ほっとした。

 それに関係あるかどうかは解らないが、今日はヤンマ・ト
ンボの仲間の産卵が多く観察出来、感動的であった。

 池沼では、茶の体色に緑の縞模様を配したオオルリボシヤ
ンマの雌が
2匹飛来し、目の前で何度も産卵の様子を見せてく
れた。

 産卵場所を選ぶため、水面上20cm程の所でホバーリングを
すると水面が波立ち、生きたヘリコプターそのものだ。近頃は
カメラ持参者も多くミニ撮影会?となるが、ヤンマの方は全く
反応なく、産卵を続けた。

 毎回来られるM氏が、先日ここで写したというヤンマ産卵の
写真を出された。それは、瑠璃色鮮やかなオオルリボシヤンマ
であった。

 この種は、青色と緑色の2型があり、今日のものはオオルリ
ボシヤンマらしくない?緑色型のものだったのである。

 

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