足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

Mo. 1752 ~ 玄倉だより10月号(情報交換Ⅱ)~

2021年10月17日 | クモ

観察月日  2021.10.10.25℃ 曇り

観察場所  山北町 玄倉

 「ここの所皆さんと会っていないので、話しが沢山溜まって

いるので・・」と語り始めたのは、Mさんであった。

 「或る日庭の植木を見ると、それを包むように大きなドーム

状のクモの網が掛かっていて、その天井部にクモが止まっ

ていた。それは南方系のクモで、スズミグモだと解った。」と

、本論に入った。

 それは、7月~8月?の長い間観察された様で、その観察

記録の写真を皆さんに提示しながらの話しが続く。

 “スズミグモ”を、私は見た事がない。皆も同じだろう。興味

心身だ。

“調べてみたら、元は神奈川、岐阜、福井県を結ぶ線より南

に生息の種であったが、埼玉県・石川県まで北上していると

言う。気候変動か。”

 「7月16日、網の直径は100cm位あり、シルクの様な細か

い格子状の網で張り巡らされ、クモはその最上部に居る。

まだ幼体らしく、白い隠れ帯を付けていた。」

 「7月27日成体に成ったのか隠れ帯は消え、第4脚の一部

が薄黄色に」

 「8月1日体長15mmに、腹部背面の模様複雑で美。これ

からの経過観察が楽しみ。」 ところが。

「或る日突然、網が消え、クモの姿も消えた??」とMさんは

言う。

 “あなたなら どう考える!! この現象を?”

 この後、元ビジター建物の裏手へ回ってみた。窓枠に、セミ

の抜け殻、チョウの羽化跡等が多数あった。無人でも生物ご

よみは捲られていた。

「コロナで 会えなかったので 沢山たまっているので」 とMさん。

「7月16日 網の直径100mm程・・・・・・・・          」とMさん。

「7月27日 成体になったらしく 隠れ帯が消えて・・・・・      」

「8月1日 体長15mmに 腹部背面の模様が複雑で美しい・・・」

ところが、或る日突然 ”網もろともクモの姿が” 消えた。” 彼方なら どうする?

 

 

 

 

 


No. 1751 ~ 玄倉だより10月号(情報交換から) ~

2021年10月15日 | 昆虫

観察月日  2021.10.10.25℃ 曇り

観察場所  山北町 玄倉

 TUさんがプラスチックの容器に納まった“ヤママユガ”を、皆の前

に差し出したのは、観察会出発前ミーティングの時であった。

 「あら!綺麗だわ」「チョウかしら」「大きな羽を付けて」皆の顔が

一瞬輝いたが、頭脳に刻まれたカレンダーをパラパラと逆算し、ヒ

ードバックが出来たのか不安にも見えた。

 今日の神奈川県の新コロナ感染症者は、49人と奇跡的に少な

くなったが、8月、9月は猛威が振い、その2カ月の観察会は休止し、

3ヶ月振りだ。

 7月11日TUさんが、「ヤママユガの幼虫を見付けたので」と記録

した写真と繭化する様子を動画に編集した素晴らしい記録を見せ

てくれた。ヤママユガは6月頃繭の中で蛹化し9月頃羽化する。そ

の約2カ月もの間に、蛹の中ではキャタピラーからモスに成る為の

設計図が引かれ、細胞は融けそれぞれの組織を造り上げ、繭を破

って出て来た”MOTH" 蛾が, 今,目の前にいるのだ。

 この“ガ”は、 "オス“なのだろうか、”メス“なのだろうか。おすは卵を

産まないので、お腹は細い。もっとはっきりした違いは、触角の違い

だ。オスは、羽状になっているが、メスは細い。

 メスが繭を破って外に出ると、羽が伸びる間繭に止まっている。そ

の間も体からは、ヘルモンが空中に放出される。オスは、放出され

たヘルモンの粒子を羽状のアンテナで捉え、メスを求めて飛行する。

 秋は、ヤママユガの仲間の季節でもあるのだ。

”ヤママユガ" を皆の前に差し出した。

皆の顔が 一瞬輝いて見えたが。

それは、7月11日の事であった。

立派な ヤママユガだ。

雄の触角は 櫛状のアンテナだ。

 


No. 1750 ~ 富士柿の収穫とキタテハ ~

2021年10月03日 | 昆虫

観察月日  2021.9.28.27℃ 晴

観察場所  Yokohama

 若い頃、駅前の馴染みの果物店で買った、500gもある渋種

の富士柿に魅了して、苗木を購入、庭の一画に植えた。その後

見事に実を付け、渋抜きをしては近所や知り合いに、時には

干柿用にとそのまま配り、家でも随分楽しんだ。

 柿の木は大きくなり、世話する体力の事も考え、ここの所、毎

年枝を切り詰めてきた。去年は特に、コロナや暑さもあって手入

れも出来ず、実の成りもぐっと少なかった。それも有って、この秋

は「実を採るのを止めよう」と初夏の頃から決めていた。

 所が暑い盛り、柿の実はまだ小さく、色は青々としているのに、

道路に、庭の野草の中に落ちているのが目に付いた。しかし、

これは毎年ある事で気にはしなかった。

 9月に成り、実は大きく成長したのに、落下は続く。葉は青々

としているのに、中には黄色く色付き、落下するのが目立ち、

それが熟れたアルコールの匂いと実の崩れた汚れが気になっ

た。「このまま放置はできない」と結局は高枝鋏を使い、49個

を収穫し、残りは野鳥に残した。

 やれやれ修了と足元を見たら、片付け忘れに熟れた柿に、

キタテハが止まり吸汁していた。庭には食草のカナムグラはな

いので、何処からか飛んで来たのだ。成虫越冬する蝶にとっ

て秋は大切な季節、役立ってよかった。

 収獲した柿を計って見たら、1個最大300g。ホワイトリカで

渋抜き中、今年も近所や知り合いに配る事にした。

結局、バケツ2杯収穫した。

並べて見た。大きさ色々、最大は300g。

庭に落ちたまま、片付けない柿があった。

キタテハが来ていたが、羽を閉じていると目立たない。自然は巧みだ。

羽を開閉しながら、発酵した汁を吸っている。高カロリーだ。

 

これから、成虫で厳しい冬を越して行くのだ。がんばれ!!

只今 渋抜き中です。