足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1736 ~ 玄倉だより 4月 ~

2021年04月24日 | 日記

観察月日  2021.4.11.晴 14℃

観察場所  山北町 玄倉

 いつもの年なら、下界でソメイヨシノを始め種々のサクラで

お花見をした後、玄倉での観察会で二度目のお花見をして、

「私達は 幸せ者!」と思っていたのだが、今年は“季節の時

計”の進み方が速い。

 車は隧道を抜け玄倉集落の景色が開け、丹沢湖を巡る山

々は、春のパステルカラーに彩られている。ダムに沿って走

る車道沿いのソメイヨシノ、オオシマザクラ、オオヤマザクラ、

等は既に花の時期は終わり、今年は葉桜になり残念だが、

オオヤマザクラの赤く染めた葉には「きれいだ」と思わず呟

いてしまった。

 車を降り現在駐車場になっている広場に植えてあるエドヒ

ガン系のシダレザクラだけは見頃“満開”、「何故」と言いた

くなった。

 さて今日の目当ては、元ビジターセンター裏の雑木林の根

元に幾株かあるフデリンドウの花の様子だ。(以前は群落状

態であったが、近年その数が減少しているので、密かに心配

していた。

 「フデリンドウが見当たらない」「一本も見えない」「先月は蕾

を付けた何本かが有ったのに」「どうして」皆黙り込んでしまっ

た。それは、その訳は、決まっているからだ。

 林道へ出る。大木のウワミズザクラがあるのだが、開花は遅

く、4月の観察会では見た事が無かった。「花が咲きはじめてい

る」と誰かが呟く。ここも“季節の時計”は進んでいた。

 林道の隅、落ち葉だまりの中にフデリンドウを見付けた。

山々は パステルカラーに包まれて。

オオヤマザクラ の葉がきれいだ。

広場のシダレザクラが 満開だ。

先月の フデリンドウ。

咲いたかどうか楽しみだ!

だが、消えてしまった。その一部始終を見ていた ”ジロボウエンゴサク。

林道の 大木ウワミズザクラを見上げる。

林道の落ち葉だまりで、フデリンドウを見つけた。

 

 

 


No. 1735 ~ しばらく振りの 宮が瀬へ2 ~

2021年04月21日 | 植物

観察月日  2021.3. 30. 曇 20℃

観察場所  清川村 宮ヶ瀬

 林道の端に、メタカラコウが若芽を揃えている。

ダムが出来る前も、工事が始まってからも、ダムの周辺を

歩いている。いつの日か尾根を歩いていると、やや凹んだ

場所が黄色に色付いたお花畑に出会い、近づいて見ると

それが思いも依らぬ“メタカラコウ”であった。

 林道の一端を飾っているメタカラコウ、林道が出来上が

るとそこへずり降りて来たように思えるのだが。その尾根が

どの辺であったのか思い出せない。林道の“メタカラコウ“を

見る度に、夢のような若かったあの頃を思い出す。

 思いにふけっていた私の目に、福やかな“マルバスミレ”の

花が写った。既にアオイスミレの時期は過ぎ、ナガバノスミレ

サイシンが咲き、タチツボスミレは咲き乱れている。

 ネコノメソウもヨゴレ・ヤマ・ムカゴと変化のある花を開く。私

の仲間にネコノメソウが可愛くて好きだと言う人がいる。

 石積みの上に、ニガイチゴが枝を垂らし白い花を付けてい

る。春を告げる、可憐なツマキチョウが飛んだ。

 ダムに向かってヤマザクラが、幹と枝を大きく長く突き出す。

花と一緒に葉を開くその赤さが特徴だ。

 自然が造り出す水と花、その景色の中を歩いた一日であった。

メタカラコウが芽を出す。今年はやや少ないか。

マルバスミレ 葉に毛が多い。ケマルバスミレ。

ヨゴレネコノメソウ。

ニガイチゴ。

ツマキチョウが飛んだ。

とりやさんの集まり。ヤマセミがいる とか。

ヤマザクラ。

若葉が赤くて 美しい。

 


No. 1734 ~ しばらく振りの 宮が瀬へ ~

2021年04月10日 | 植物

観察月日  2021.3. 30. 曇 20℃

観察場所  清川村 宮ヶ瀬

 「あら!林道の崖面の木が切られているわ!」林道に一歩

入った所でRさんが呟いた。

 ダムを周遊している林道、右はダムに向かって切り立って

落ち、左は山側からの急な壁面、出来た当時はすっきりとし

ていたのが、年月がたち、そこに小、低木が生え育ち、自然

としては落ち着いた状態と感じていた。それが総て伐採され

ていた。

 「これから木々は若芽を出し、小さな花を付けるのに。それ

が目の前で、手に取って見れるのに。寂しくなった」とRさんが

続けた。

 この林道は、自然を楽しむために歩いている人も多い。野鳥

の観察や、撮影を楽しみ歩いている人も多い。自然観察の場

所に使っている人も多い。すばらしい林道だ。私達もその一人

で落胆!

 今日は、木々の無くなった崖面や、道のはしの野の草を見て

歩いた。

 トウゴクサバノオの株が今年はよく発達して目立つ。花も可憐

だが、小さな葉の刻みに宿した水玉が辺りを写していた。

 ナガバノスミレサイシンは、葉が開く前に花を開くスミレだ。ヤマ

ネコノメソウも黄色く、花を染める。ミミガタテンナンショウは変わり

花を咲かせて、今日も春を招いている。自然観察は楽しい。

 これらの野草も、空を優しく覆う、中小低木のお陰なのだ。

「林道の崖面の木が 切られている!」

昨年までは、自然が安定していて、いい感じだった。

今日は野草を。 トウゴクサバノオの株が見事。

水玉が きれいだ。

ヤマネコノメソウ。

ミミガタテンナンショウが 春を呼ぶ。