足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1741 ~ 玄倉だより 6月~

2021年06月28日 | 昆虫

観察月日  2021.6.13.晴 21℃

観察場所  山北町 玄倉

 元センター前の芝生を歩くとニワゼキショウの花が小さく

揺れる。北アメリカが故郷、明治の頃に日本に渡って来た。

日本の顔をして歩く人に笑顔で呼び掛ける、から、不思議だ。

 頭の回転が収まり、ふと隣を見ると、同じく5mm程の小さ

な花が気になった。青紫色の細めの花弁は、“じゃんけん”の

“ぱー”の如く開いている。草丈や形は帰化植物の“キキョウ

ソウ”に似るが違う。

首を傾げていると、「キキョウソウではないですか」の声が掛

かったが、花の元が筒状ではなく、花弁は元から切れている。

 後で調べて見たら、“ヒナキキョウソウ”とあった。北アメリカ

原産、1931年横浜市で帰化報告。その後、関東地方以西で

散発的に見られていると言う。

 地上を速足で歩く昆虫を見ている人達、黒い体に朱色に模

様、“ヨツボシシデムシ“だ。森の中で、死んだ哺乳類や鳥類な

ど死体を食料とし、それを処理する環境にとっては重要な昆虫

だ。30年程前にはシデムシトラップを掛けると溢れる程に入っ

た物が、最近ではそれが少ない。何を物語っているのだろうか?

 ムモンホソアシナガバチの女王蜂が一人で幼虫の世話をして

いる。もうひと頑張りだ!コナラの緑の葉影がきれいだ。

 林道は花びらの絨毯。見上げたらテイカカズラの白いドレス。

6月は、美しい季節だ。

ヒナキキョウソウだ。

ヨツボシシデムシだ。

ムモンホソアシナガバチだ。

テイカカズラのドレス。

林道上の花弁。

6月の仲間達。

 

 

 


No. 1740 ~ ウツボグサ に思う ~

2021年06月15日 | 植物

 

観察月日  2021.6.3.晴 27℃

観察場所  横浜

 2015年6月10日弘法山の山裾。今まで入った事のない道

を行くと、畑の崩れ掛けた土手の草原に、何本か突き出た

”ウツボグサ“の花穂に目が吸い取られ、思わず「ドキッ」と

した。

 仕事を退職し、丹沢山麓を歩き始めた頃は“ウツボグサ”

は普通にあったものが、私の視界から消え、それすら意識

から消えていた。

 いつの間にか、草原が減っていたのだ。畑の端には余裕

があってそこは草が生えウツボグサがあった。畑の土手は

機器で草刈り、ウツボグサの生える余裕がなくなった。

 以前、大山山麓の伊勢原に、こども頃から住んで居られる

と言うKさんと山麓の自然を歩いた事があった。畑の隅の草

原には、畑を支える土手の草叢には、6月と言う暦の住人、

青紫の花を付けた“ウツボグサ”の小群落があった。

 「これ、歯抜けばあさんね」「これは、歯抜け爺さんそっくり」

と「学校からの帰り道、“ウツボグサ”の花を指さしながら、

遊び遊び歩いたのを思い出します。」とKさんが、笑顔で話し

ていた景色が私の頭を横切った。

 今、私は、庭に、”ウツボグサ“の小群落を造ろうとしている。

太めの4角柱の花穂に、一本だけ歯が生える様に咲きました。

まるで幼児のように!

 これから、次々と歯が生える様に、花穂は賑わって行く。

2015年6月10日弘法山の山麓 「思わず ”ドキッ!」 とした。

今、私は、庭に、”ウツボグサ”の小群落を 造っている。

花穂は、太い四角柱。花はまだ穴の中。それなのに、”ササグモ”が獲物を待つ。

2021年6月3日一本歯が生えるように 花が咲いた。

 

次々と、歯が生えるように、花穂は賑わっていく。

 

 

 

 


No. 1739 ~ 玄倉だより 5月 ~

2021年06月02日 | 植物

観察月日  2021.5.   9.  晴 15℃

観察場所  山北町 玄倉

 コロナは以前治まらない。ミーティングの時、W奥さんに、ワ

クチン接種時に注意する方が良い事等を話して頂いた。

 元センター前庭から自然観察を開始。汚れた池の水の中、

モリアオガエルのオタマジャクシが泳ぐ。何とかしてあげたい

気持ち。

 裏庭へ回ると、ヤブデマリが満開。花穂の中心に小さな両

性花集まり、周囲に装飾花が手を繋ぐ子供の様に取り巻く。

人の居なくなったここでは、花も寂しそうに見える。雑木林に

入る。種の時期に入ったフデリンドウ、見付ける事は出来な

かった。来年が心配だ。

 新顔のコバノタツナミソウが幾株か目を引く。花はアルビノ

だ。普通は海岸地域に多く見られ、内陸にも知られるが、こ

こ西丹沢ではどうだろうか。種子が人の靴等について運ば

れたのだろうか。

 林道に出る。Mさんがウツギの葉表で、体長1㎝程の深紅

のガを見付ける。すぐ隣に蛹の抜け殻あり、羽化したばかり

だ。ヒトリガ科コケガ亜科の仲間であろう。コケの覆った石や

木があったらそこは見どころで、コケを体に付けたコケガの

幼虫を探すチャンスだ。それとコケガの成虫は、羽の色やデ

ザインが中々美しくすばらしい。何故そうなったか不思議に

思いませんか。

 ウワミズザクラの幹上で、カヤランが花をつけた。

 林道すぐ脇の大きな幹に、キツツキが巣穴?を掘っている

個所を見付けた。今後注目だ。

ヤブデマリの 花が賑やかだ。

新参者のコバノタツナミ

コケガの仲間?

カヤラン

どこかで キツツキの親鳥が見ているかも?

今日の 仲間達は 元気だ!