足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1361 ~ ヒメクチナガガガンボ・キク科で ~

2015年10月28日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.10.27.晴 25℃ 南風強

観 察 場 所  町田市 小山ケ丘

 雨模様であった天気予報が急に変わり、南風は強いが散策

日和だ。高層マンション群を前景に、遠く丹沢の山々を横目に、

戦時中、戦車の訓練に使ったという“戦車道路“、現在は都立公

園”尾根緑道“を歩く。(二度と以前の道に戻る事のないように)

 昔、津久井の鮎を江戸へ運ぶのに使ったと言う“鮎の道”へ入

ると、雑木林の中の小道となり、ヤクシソウやシロヨメナが目立

つ。コウヤボウキの花に立ち止まると、胸部と腹部が黄色のガ

ガンボが、体長を越す細い長い口吻を伸ばし、筒状花の中へ

差し入れ吸蜜している。

 この種のガガンボに始めて出会ったのは、2010年10月13日、

I・N両君と上野原の山へ行った時の事だ。登山道入口に咲くタイ

アザミの花を見ると、髪の毛の様に細く長い口吻を、筒状花に刺

し入れ吸蜜していた。ピノキオの伸びた鼻が目に浮び、折れたり

傷ついたりしないか、驚きと心配になった。ガガンボの仲間は昆

虫の中ではメジャーではないので、私も気に留めていなかったし、

昆虫誌を見ても記載も少ない。

 その後は2011年に町田市小山田緑地のカシワバハグワの花

で、今年も10月に入って自然環境保全センターと、西丹沢玄倉林

道のタイアザミで見ている。玄倉では、Sさんがスマホで調べ、確

か“キイロ???ガガンボ”と言った様な気がするが、思い出せない。

 そこで、帰りにコーヒーを飲みながら、Rさんのスマホで検索しても

らった。いろいろ出たが、“ヒメクチナガガガンボ”が、適当と思はれ

た。私が撮影した個体は総てキク科の花であり、筒状花に極細の

長い口吻は、共に適応して来た過程を物語っている様に思えた。

2015.10.27. 鮎の道 コウヤボウキ

2010.10.13. 上野原 タイアザミ

2011.10.21. 小山田緑地 カシワバハグマ

2015.10.11. 西丹沢 玄倉林道

すぐ下の水辺で 飛びながら上下運動を繰り返し、産卵中。

2015.10.18. 自然環境保全センター タイアザミ

”鮎の道”に咲く ヤクシソウ

 

 

 

 

 

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No.1360 ~ セキヤノアキチョウジ ~

2015年10月26日 | 植物

観 察 月 日  2015.10.11.雨 19℃

観 察 場 所  山北町 玄倉

 「こんなに可愛くて、綺麗な花、初めて見るわ。名前は何と言

うのかしら」

驚きの面持ちで、話し掛けてきた。

 見ると、林道に1m近くも突き出た茎からは、1cm程の青紫

色の細長い唇形花を多数付けた、セキヤノアキチョウジであった。

 その昔、私にも目を疑った記憶がある。それは、毎週の様に

丹沢の山に通っていた頃、細い山道を塞いで茎を突き出した、

セキヤノアキチョウジに出会った時の事であった。

 この山道は、つい一週間前に歩いているのだ。だがその時に

は、この植物の気配すら全く感じなかった。花が咲き始めていな

いにしても、色のついた程良い大きさの蕾があった筈で、気付か

ぬ筈がない不思議さがあった。そこで、突き出した茎を改めて確

かめてみると、青紫の花もあるが、そこには“仁丹粒”程の白っぽ

い蕾が多数ついていたのだ。その上“仁丹粒”程の蕾が、こんなに

大きな?花にまで成長するとは、全く予想出来なかったのである。

 セキヤノアキチョウジとは長い和名だ。〝関屋の秋丁字(子)“だ

が、関屋とは何であったか思い出せなかったので調べて見たら、

”関所の番をしている役人の住まい“の意味の様で、山地の木陰

に咲いている様を連想させる思いがあって、付けられたのであろ

うか。

西丹沢の山々の雲は 上がり始めた。

林道に 突出して咲く セキヤノアキチョウジ。

”仁丹粒”程の蕾が 解けながら成長して!

  ★ 植物のすごい力 ”動物と違いエネルギーは自分で作る!”

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No.1359 ~ 秋雨の中の シロオビアワフキ ~

2015年10月21日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.10.11.雨 19℃

観 察 場 所  山北町 玄倉

全国的に晴れているのに、関東地方、それも海寄りの地方だけ、

雨が降っている。天気は西から動くと言うのに、雨雲は海より次々

と上がって来るので、天気は動かない。

 西丹沢も雨が降ったり止んだり、傘をさして林道を歩く。せっか

くのススキも、雨のしずくが付き穂を垂らしている。茎にも大粒の

しずくがネックレスを作り、水玉はレンズとなって雨に煙る山々を

写している。

 「ススキの穂にアワフキがいますよ」Rさんに言われて見ると、

シロオビアワフキの成虫が、金色に光る穂先に、しずくを付けた

茎にも、確りと爪を立てて止まっている。

 雨のしずくはススキだけではなく、アワフキの体にも、水玉と

なって付着している。

 6月の頃には、低木や草の根近くに泡を作り、潜んでいたアワ

フキの幼虫も、羽化して成虫になると、もう泡は作らない。幼虫の

時代には、シャボン玉の様な泡を作る装置を持っていたが、成

虫になった今は痕跡程度で、その機能は残っていない。

 泡を忘れたアワフキの成虫は、それでも冷たい秋雨に濡れな

がら、ススキの穂にしがみ付き、頑張っている。

 アワフキの生命のバトンを繋ぐため、草や木の根際近くに卵を

産み込む大事な仕事が残っているのだ。

 西丹沢は、冷たい秋の雨に煙っている。

林道のススキの穂も 重そうに垂れて。

茎には 雨のしずくが 水玉レンズとなって雨の山々を写す。

シロオビアワフキが 可愛い脚で、茎をしっかりとつかむ。

水玉は アワフキの体にも付いて。 それは何故?

まだまだ 頑張らなくては!

              ★ まだまだ 大事な仕事が 残っているんだ

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No.1358 ~ アズマヤマアザミに来た昆虫 ~

2015年10月10日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.10.03.晴 26℃

観 察 場 所  清川村 宮が瀬

20年程前毎週の様に丹沢の山々を歩いた時期があり、登山道

の夏には、谷筋に向かって1m程に茎を伸ばし、細かな鱗を付け

たドングリ状の蕾を数多く付けた、アズマヤマアザミとはお馴染に

なった。秋に行くと蕾は開き、淡い桃色の花を突き出し、それは子

供の頃の夏、庭先で遊んだ線香花火の火花を思わせた。

 ところが、山麓のハイクの人や時には車も走る広い林道では、こ

のアザミも茎は伸ばすが、競争相手の草木、中でも、カナムグラ・

ヤマノイモ・オニドコロ等々の蔓草に覆われる事が多く、その重み

に倒されて、花が咲いても表に現われない事が多い。

 前日、前線の通過による強風、強雨により林道は掃除をされ、ア

ズマヤマアザミは立ち上がり、すっきりとした姿で、得意の線香花

火を咲かせていた。

 今日は快晴に近い小中沢林道を歩くと、アズマヤマアザミの花に

多くのチョウや他の昆虫が、吸蜜に訪れていた。

 ブログの方には、アサギマダラ・ミドリヒョウモン・キチョウ・イカリ

モンガ・ヒメホウジャク等々の、吸蜜の様子を載せた。

アサギマダラが 渡りを前に エネルギーの補給。

ミドリヒョウモン も多い。

冬を越すための エネルギーを!(キチョウ)

イチモンジチョウ

イカリモンガ

ヒメホウジャク

マルハナバチ

ヒラタアブ

 

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No.1357 ~ メハジキ と ススキ の世界 ~

2015年10月07日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.10.02.強雨 27℃  (記す)

観 察 場 所  清川村 宮が瀬

 8月4日 晴 32℃ 陽射し強く暑い。

 小中沢林道の山側の端は、山の斜面から崩れ落ちる土が積もり、

そこに根を下ろし、いつの頃からかメハジキが目立つようになった。

夏の頃には赤紫の口びる状の小さな花を付け、昆虫のエネルギー

スタンドだ。

 穂には早いススキの葉陰を覗くと、セスジツユムシがリラックスし

て昼寝をしていた。

 9月29日 曇一時小雨 24℃ 涼しい。

 “ 晴れ! ”と言う予報が外れ、小雨がパラパラ降って来た。

 夏の頃、赤紫色の小さな花を付け、昆虫達で賑わっていたメハジ

キも、種子の充実にエネルギーを注いでいる。斜めになった茎に

1㎝程の小さな昆虫が目に止まり、ルーペで見ると、何と!頭が

上へと反り返りながら ずずっと伸びている。その異様な形から

“天狗“の名を貰った”テングアワフキ“だ。どうしてこんな体形を

選んだのか、本当に不思議だ。

 夏を盛りのメハジキから、秋のステージへとバトンを受けたのは、

ススキだ。風に揺れる穂も、ルーペで見ると、羽毛を付けた種子の

クサリだ。まだ旅立ちには早いが、おくての株は、花を付け雄蕊の

葯を揺らしている。

 半分黄葉した葉を見ると、アミガサハゴロモがいた。翅の質感か

らつい虚無僧が頭に浮かんでしまう。セミに近い仲間だ。

 人の背丈よりも高く伸びたススキの穂先が気になって、望遠レン

ズでピントを合わせると、カンタンの雄がアンテナを伸ばしたその

先に、雌がいた。

 傍らのススキの茂みから、「ル ル ル ル ・・・・」とカンタンの優し

い鳴き声が聞こえてきた。

8月4日 メハジキ

昆虫に人気 (キチョウ)

ススキの茂みで 昼寝 (セスジツユムシ)

9月29日 メハジキ

メハジキの茎にいる 黒い虫が気になった?

テングアワフキだ!

奥手のススキは 花盛り

葉に アミガサハゴモロ

ススキの穂を見たら カンタンがデート中!

                                     ★ 秋を探そう 歩こう!

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