観察月日 2018.6.10.晴 18℃
観察場所 厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)
ついこの前、ハルジオンの白い花が草原を飾っていたのに、いつ
の間にか、ヒメジョオンの白い花にバトンタッチされていた。
ヒメジョオンは、植物世相史(松田修著)によれば、江戸時代末期
安政年間にアメリカとの交通により、アロエ、カンナ、キャベツ等と
ヤナギバヒメギクの名で観賞用として渡来したもので、明治に入り
各地に広がったと言われる。
ハルジオンと比べ花期が遅く、花に訪れていたベニシジミも、羽
表面の赤色の面積が減り、黒い部分が多い夏型となり季節が動い
ている事を物語っている。
池に浮かぶスイレンの葉上に、腹部末端ニ節を鮮やかな空色に
染めたイトトンボが、“スウー”と現われた。上付属器が「ハ」の字状に
開いているので、クロイトトンボだろう。
視線を上げると、コシアキトンボの♀が休んでいた。腰の当たりが
♂は白く、♀は黄色で、「パッ」と明りを付けた感じがする。子供の頃
はその明りからの連想から、“ロウソクトンボ”と呼んでいた。
谷戸へ入るとハンゲショウが白く染まり始めていた。隣を歩いてい
たY子さんが、「これ、サンパクソウとも言うんですよね」と話しかけて
来た。穂状の花が伸びる頃になると、上から3枚の葉が白色に染ま
るのだと言う。 「なるほど!」
季節は夏に向かって、確実に動いている。
ヒメジョオンに バトンタッチ。
ベニシジミも 夏型に。
スイレンの葉に 現われた。
明かりを 付けたように!
ハンゲショウが きれいだ。
サンパクソウ なるほど!
自然関心人間 集まれ!