観 察 月 日 2017.10.26.晴 15℃
観 察 場 所 松田町 秦野峠林道
林道を歩くと、おびただしい落葉に気付く。10月は雨の日が
多かった。林道が川となって雨水が流れた様子が、積もった
落葉のさざ波模様に残されている。
路上に転がる緑の塊りは、サルナシの実だ。サルナシの蔓
は良く見掛けるが、実の付いているのはここでは見ていない。
風雨の後は、その存在を教えてくれる。
林道の切り立った壁面、金網を掛けコンクリートを吹き掛け
補強した場所は、リュウノウギク、ヤクシソウの天下だ。
林道も高度を上げると、山側道沿いにヤブマオの群落が続く
様になる。その葉の上に、ホソミイトトンボが止まった。これから
訪れる冬の日を待っているのだろう。
林道にはクサギが多く、夏には花を咲かせていた。今は実り
の季節、紅紫色の苞に包まれていた青い実は、日光を受けて
いる。そこに黒漆の反射光が私の目に届き、「何か?」と近付
くと、アカスジキンカメムシの5令幼虫で吸汁していた。冬に備
え給油しているのだ。
キラキラ太陽光を反射させ、舞い降りて来たチョウがいた。ウ
ラギンシジミだ。翅の裏が銀メッキ様の鱗粉が敷き詰められ、
羽の開閉で光って見えるのだ。止まると翅を開き、橙色の紋が
現われたので♂と解った。ウラギンシジミはチョウの形で冬を越
すのに、この♂は、橙色はぼやけ翅は切れ傷んでいる。秋に羽
化し、冬を待つウラギンシジミは生気溢れているのだが。では、
この♂をどう思いますか。
林道は 夥しい落ち葉だ。
「ここに サルナシの♀木があったのだ。」
リュウノウギク は、小菊の原種?
突然 ヤブマオの葉に ホソミイトトンボが。
クサギの実に アカスジキンカメムシの幼虫が。
オオトビサシガメが 越冬の準備に。
ウラギンシジミの♂ 羽の色も冴えない、羽が切れ切れ、傷みも激しい。これで冬越し大丈夫?
秋羽化 冬を越す♂には 生気がある 。
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