大橋みつるの平和ト-ク・・世直しご一緒に!

世界の変化を見ながら世直し提言
朝鮮・韓国・中国・ロシアとの友好促進
日本語版新聞紹介

 現在までに現れた米政府の反応は、刺激的対応よりは対話ムードを維持する側に重きがおかれた。

2019-03-18 | 戦争だけはやめてほしい

“対話中断”の強硬対応でボールを返された米国、

北朝鮮非難を自制し対応に苦慮

登録:2019-03-17 22:48 修正:2019-03-18 07:00

15日ポンペオ長官「対話継続」発言後は沈黙 
北が“行動”に出ればトランプ外交の成果は水の泡 
「朝米共に発言と行動を自制すべき」注文も

 
   マイク・ポンペオ米国務長官が15日、記者会見の途中で考えにふける表情を見せている=ワシントン/AFP 聯合ニュース

 北朝鮮が「対話中断を考慮」というカードを取り出して米国にボールを返したことにより、ドナルド・トランプ行政府が苦悶に陥ったように見える。米国はひとまず攻撃的対応を自制し、「北朝鮮と交渉を継続できることを願う」という信号を送った。対話ムードが失われないよう状況を管理し、北朝鮮の正確な意図を把握しようとしていると見られる。

 米行政府は15日(現地時間)、マイク・ポンペオ国務長官が北朝鮮外務省のチェ・ソンヒ副相の前日の記者会見に対して「対話維持」と「約束履行」というメッセージを同時に出したが、週末の16日には追加の言及はなかった。トランプ大統領もまた15日、国境の壁建設のための国家非常事態を無力化する議会決議案に対し拒否権を行使するなど国内イシューに注力し、16日まで北朝鮮問題には公開的反応を自制した。

 現在までに現れた米政府の反応は、刺激的対応よりは対話ムードを維持する側に重きがおかれた。ポンペオ長官は15日の記者会見で、北朝鮮非難を自制し「対話を継続していきたい」、「核・ミサイル試験を再開しないことを望む」という意向を明らかにした。当初、この日の会見はイエメン内戦でサウジアラビア主導連合軍に対する米軍の支援を終わらせよという上院決議案と、アフガニスタンでの米軍の戦争犯罪に対する国際刑事裁判所(ICC)の調査を批判するために用意された。しかし、記者たちの質問は前夜に出されたチェ・ソンヒ副相の発言にフォーカスされた。

 ポンペオ長官は「チェ副相の記者会見を見たか」という質問に「見た」と答え、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長が非核化を約束した点をまず強調した。彼は「私たちはシンガポールとハノイの間でそれを履行するために努力を続けてきた」とし、「抑留者が帰ってきており、北朝鮮はミサイルと核実験を中断した」と話した。彼は続けて「私たちは対話と交渉が継続されることを希望する」とし、「私はチェ副相の発言を見た。彼女は交渉が継続する可能性を明確に開いている」と述べた。チェ副首相が記者会見で「両首脳の個人的関係は相変わらず良く、相性も驚くほど素晴らしい」と述べたことを念頭に置いたものと見られる。ポンペオ長官は「私たちが対話を継続することが米行政府の希望だ」とも述べた。

 チェ副相がポンペオ長官とホワイトハウスのジョン・ボルトン国家安保補佐官を交渉決裂の主犯と名指ししたことに対しても、ポンペオ長官は否定しながらも、カウンターパートである金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長との対話を継続したいと強調した。ポンペオ長官は「彼ら(北朝鮮)は、その点について間違っている。私はそこ(ハノイ)にいたし、私と金英哲の関係はプロフェッショナルだ。私たちは細部に及ぶ対話をした」と反論した。さらに「私は私たちがそれを継続することを願う。彼(金英哲)は北朝鮮が私の前に出したカウンターパートだ」と話した。

 ポンペオ長官は、チェ副首相が「強盗のような態度」と批判したことに対しては「それは初めてではない」として「私が過去に北朝鮮を訪問した時も『強盗のようだ』と言われた記憶があるが、その後も私たちはとてもプロフェッショナルな対話を継続した。私たちは今後もそうできるだろうと十分に期待する」と話した。個人を狙った北朝鮮の攻撃は意に介さず、「ポンペオ-金英哲」の高官級ラインを維持し、対話チャンネルが継続稼動することを願うという希望を繰り返し明らかにしたのだ。

 ポンペオ長官は「北朝鮮と対話が継続されてきたというが、どのようなレベルでしてきたか」という質問には、「交渉については言えない。それは進行中だ」と話し、対話のための水面下の接触を試みている可能性も表わした。

 ボルトン補佐官も、チェ副相が自身を会談決裂の原因として名指ししたことに対して、15日記者たちに「不正確だ」と話した。しかし、彼は非難の強度を高めずに「私たちが反応する前に米政府内で多くの話をしたい」と話した。

 ポンペオ長官は、北朝鮮が核・ミサイル試験の中断状態を破らないことを願うということも繰り返し強調した。彼は「ハノイで数回にわたり金委員長はトランプ大統領に直接核実験とミサイルの試験発射を再開しないと約束した」として「これは金委員長の約束だ。北朝鮮が約束を守ることを十分に期待している」と話した。金委員長が直接約束した事案であることを強調することにより、それを必ず守ることを圧迫したわけだ。

 トランプ大統領はこれまで、対北朝鮮政策の代表的成果として、北朝鮮の核・ミサイル試験の中断を挙げ「実験がない限り急ぐ必要はない」とまで述べた。そのために万が一北朝鮮が核・ミサイル試験の再開に出るならば、トランプ大統領の外交成果もまた深刻な打撃を受けることになる。米国としては、まず北朝鮮の実験再開を防止することに努力を傾けると見られる。ポンペオ長官はもちろん、超強硬タカ派のボルトン補佐官も北朝鮮を刺激することを自制したのもこのような憂慮のためと見られる。

 だが、「北朝鮮の“段階的非核化”を拒否し、寧辺(ヨンビョン)以外のすべての核施設と大量破壊兵器(WMD)の除去までを含む“一括妥結”という基準線を明確にした米国としても、すぐには退きにくい状況だ。米国は、スティーブン・ビーガン国務省北朝鮮政策特別代表が14日に国連安保理理事国に会い、対北朝鮮制裁の履行を取り締まるなど「非核化するまで制裁維持」という方針にも変わりがない。そのために、朝米双方のかけひきが当分続く可能性が高く見える。チェ副相が公言した通り、金正恩委員長の核・ミサイル試験再開の有無などに関して直接的公表がなされれば、状況は一層悪化する可能性がある。それ以前に朝米間の直接的な、あるいは韓国政府の仲裁を通した接触がなされる可能性も排除できない。

 こうした中で、朝米が共に発言と行動を自制すべきという注文が出ている。米国の時事誌「The Atlantic」は16日、「朝米が再び荒い発言に戻った」というタイトルの記事で、両側の強硬派であるチェ副相とボルトン補佐官が前面に登場した最近の状況を指摘した。このメディアは、強硬派の登場はそれぞれ国内の強硬派の声をなだめる性格があると分析した。このメディアは「しかし、圧迫を加えることと、軟弱で悪化する外交過程を粉々にすることの間には、微細な線(差)がある」と指摘した。メディアは「ムン・ジョンイン大統領統一外交安保特別補佐官が、シンガポール首脳会談開催を失敗させるところだったチェ副相とマイク・ペンス副大統領の言い争いを論じて指摘したように、交渉を蘇らせるには発言と行動の相互自制が必須」と強調した。また「交渉を軌道から離脱させ潜在的大災難を触発する最も確実な方法は、北朝鮮が核・ミサイル試験に関与すること」と指摘した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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罠の扉を開けていても、交渉の道は開かれているとは言い難いのでは・・・管理者

2019-03-17 | 米朝対話

ビーガン代表「北朝鮮との外交の道は広く開かれている」…

対話と制裁の並行を強調

登録:2019-03-16 06:57 修正:2019-03-16 07:56

ニューヨークで国連安保理理事国と協議 
「北朝鮮が他の道に進まないよう力を貸してほしい」

 
         スティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮政策特別代表=米国務省提供//ハンギョレ新聞社

 米国務省のスティーブン・ビーガン北朝鮮政策特別代表が14日(現地時間)、国連安全保障理事会(安保理)理事国に、北朝鮮との対話の道が開かれていると強調し、北朝鮮が他の道に進まないように協力してほしいと呼びかけた。

 ビーガン特別代表は同日午後、ニューヨークの国連米国代表部で米国や中国、ロシア、英国、フランスなど安保理常任理事国を含む15カ国の代表らとの会合で、先月27~28日にベトナムのハノイで開かれた第2回朝米首脳会談の結果を説明しこのように述べたと、外交筋が伝えた。同日の会合には安保理理事国ではないが、朝鮮半島問題の当事国として、韓国のチョ・テヨル駐国連大使も出席した。日本の別所浩郎駐国連大使も同席した。

 ビーガン代表は「現在の対話のモメンタムを維持しながら、北朝鮮が挑発したり、他の道に進むことがないよう関与し、プロセスが再開されるよう力を貸してほしい」という趣旨の発言をしたという。ビーガン代表は特に「(北朝鮮との)外交の道は広く開かれている」と繰り返し強調したと消息筋は伝えた。ハノイでの首脳会談の合意が見送られた以降、朝米は非核化と相応の措置をめぐりそれぞれ「段階的解決策」と「一括妥結式のビッグ・ディール」を掲げて対立しているが、米国には対話の意思があるという点を再確認したのだ。ただし、対話再開までは時間がかかるというのが大方の予想だ。

 ビーガン代表は同日の会合で、北朝鮮が非核化するまで国連安保理の北朝鮮制裁を維持しなければならないという点も再確認した。彼は、北朝鮮が安保理制裁を継続して違反しているという内容で12日に発表された安保理傘下北朝鮮制裁委専門家パネルの年例報告書にも言及したという。

 ビーガン代表は「北朝鮮はハノイで民生および人道支援と関連した制裁の解除を求めたが、米国は事実上(制裁の)全面解除を要求するものと判断した」とし、「そのため、合意に至らなかった」と述べたという。

 ある消息筋は「ビーガン代表が安保理理事国とハノイ首脳会談に関する情報を共有し、対北朝鮮制裁と対話モメンタムの維持をともに呼びかけるための席だった」と話した。

 この会合に先立ち、チョ・テヨル大使の主宰により駐国連韓国代表部でビーガン代表と常任理事国5カ国国代表、日本の別所大使が昼食を共にしながら、意見を調整した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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5Gダンプシステムの開発成功は、ビッグデータスマートメンテナンス応用シーンにおけるデータ伝送のボトルネックを解消する。幹線列車、高速列車、都市列車に広く応用でき、・・・

2019-03-16 | 中国をしらなければ世界はわからない

世界に先駆けて5G時代に入った中国の鉄道交通

人民網日本語版 2019年03月15日15:15
 

中車珠洲電力機車有限公司への14日の取材によると、同社傘下の時代電気股フン有限公司(フンはにんべんに分)が独自に開発した5G通信技術を基礎とする大容量データダンプシステムが成都機械整備区間で応用され、車載データの高速ダウンロードが実現された。これは中国の鉄道交通が世界に先駆けて5G時代に入ったことを意味する。科技日報が伝えた。

列車の運行中には多くの観測データが生まれる。これらのデータは列車が車両基地に入る際にダンプを必要とする。車両基地はこれに基づき列車のメンテナンスを検討・分析する。列車のロングルーティング及び乗換制の実施により、車載データ(特に車載動画データ)が激増している。現在の車載動画データは乗務員がUSBメモリで人工的に保存する方法を採用している。USBメモリが壊れ、動画が失われ、人為的に破壊されるといった問題がある。これは車両基地の安全に大きなリスクをもたらしている。

車載動画データの自動・ワイヤレス高速ダウンロードを実現するため、中車珠洲電力機車有限公司は華為(ファーウェイ)と共同で、鉄道交通応用シーンを見据えた5Gダンプシステムを開発し、2018年11月に成都車両基地で列車に搭載・使用した。その結果によると、同システムは10分で55GB(ギガバイト)の車載データをスムーズにダウンロードできた。これは現在の標準的なワイヤレスLANと同じ状況における伝送速度の100倍以上だ。人の操作によるデータ紛失や異常の問題を効果的に解消し、列車運用の分析に豊富なデータサポートを提供し、列車の運行安全を効果的に保障した。

世界で現在普及している車載データダンプシステムは、3Gもしくは4G通信による伝送を利用しており、ダンプの効率が低い。5Gダンプシステムの開発成功は、ビッグデータスマートメンテナンス応用シーンにおけるデータ伝送のボトルネックを解消する。幹線列車、高速列車、都市列車に広く応用でき、さらには風力発電や電気自動車などその他の分野の広帯域データ伝送にも応用できる。中国が5G時代に国際鉄道交通高級市場進出するための力強い技術サポートを提供する。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年3月15日

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西安市は悠久の歴史と文化で名高い古都で、中国の歴代13王朝の都が置かれていた。

2019-03-14 | 中国をしらなければ世界はわからない

古都・西安で地下鉄工事中に古代遺跡発見

人民網日本語版 2019年03月13日14:56
 
古都・西安で地下鉄工事中に古代遺跡発見
2018年12月26日、西安地下鉄4号線・大雁塔駅内の壁に描かれた絵(写真提供・新華社)。

陝西省の省都・西安市で建設中の地下鉄5号線の工事現場で、秦代(紀元前221-206年)の三秦の一人である章邯が収める都・廃丘の遺跡が見つかった。遺跡と文物を保護するために、地下鉄路線図が変更される可能性がある。人民日報が伝えた。

陝西省文物局がこのほど発表した上記のニュースが大きな話題となっている。「西安の場合、どこを掘っても遺跡が出て来る」とユニークな書き込みをするネットユーザーもいるほどだ。実際、西安市の地下鉄2号線工事の際にも、文物200点以上が発見され、地下鉄南北中軸線の途中には西漢から明の時代までの文物ポイントが57ヶ所あり、「歴史ロード」と呼ばれている。地下鉄の工事現場のほか、建築工事現場で文物が発見されたというニュースもしばしば報じられている。

西安市は悠久の歴史と文化で名高い古都で、中国の歴代13王朝の都が置かれていた。陝西省における移転が許可されない文物は4万9058ヶ所で、そのうち世界文化遺産が3ヶ所、全国重点文化財保護単位が235ヶ所となっている。

文物を保護しながら、都市化も進めていくため、西安市では積極的な取り組みを行っている。同市の主要な市区の地下文物は、古墳と遺跡がメインとなっている。文物が埋まっている地層は、基本的に地下5メートル以上の場所にあり、それを避けるために、地下鉄工事は地下15-20メートルを掘り進む。工事の妨げになることを避けるため、文物当局は通常、地下鉄工事が始まる前に、地下鉄沿線で文物調査や考古学発掘調査を実施する。

例えば、2018年に試運行が始まった西安地下鉄4号線の沿線にはたくさんの文物保護ポイントがあり、唐大明宮遺跡や隋唐長安城遺跡、西安事変旧跡、西安城壁遺跡、大雁塔などの文化財保護単位を避ける形で、地下鉄の線路設計、工事が行われた。また、建設業者は、所在地の歴史文化と融合して駅の壁に、漢の時代をテーマにした絵やランタンをテーマにした絵、歴史ある池・曲江をテーマにした絵など、中国の伝統文化が詰まった壁画を描いている。(編集KN)

 
古都・西安で地下鉄工事中に古代遺跡発見
西安の古城壁(写真提供・人民日報)。

「人民網日本語版」2019年3月13日

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住民の命や健康を守る自治体の役割に反して福祉予算を削り、カジノ資本や大企業をもうけさせようとする維新政治を告発。

2019-03-13 | 反共は、暴走政治の助け舟

維新政治もうええわ 大阪・女性たち行動

写真

(写真)「今度の選挙で維新政治を終わりにしよう」と呼びかける女性たち=12日、大阪市

 大阪維新の会が党利党略、住民不在の知事と大阪市長の入れ替えダブル選挙に打って出る中、大阪の市民団体「おんな・こどもをなめんなよ!の会」は12日、大阪市北区梅田で、怒れる女たちのスタンディング行動を実施しました。30人超が「維新政治もうええわ」とアピールしました。

 「賭博のカジノを進める維新に政治は任せられない」「維新は大阪のいいところをどんどん壊した」など集まった女性たちが次々とリレートーク。「本当に怒っている」と切り出した元府職員の女性は、住民の命や健康を守る自治体の役割に反して福祉予算を削り、カジノ資本や大企業をもうけさせようとする維新政治を告発。「私たちが望んだ選挙ではないが維新政治を終わらせるチャンス。投票に行こう」と訴えました。

 ビラを受け取った元大阪市職員の男性(60代)は「『都』構想のために手段を選ばない、政治私物化のすげ替え選挙は腹が立ってたまらん」と話しました。

 

府民・市民の共闘で「都構想」・カジノストップ

大阪府知事選 小池氏が表明

 日本共産党の小池晃書記局長は12日、国会内での記者会見で、自民党の要請を受けて大阪府知事選への出馬を表明した小西禎一・元大阪府副知事について「どのような政策を掲げて選挙に臨むのかを、よく見極めていきたい」と述べました。

 小池氏は、大阪維新の会の松井一郎知事、吉村洋文・大阪市長が辞任し、知事と市長に入れ替わって立候補する「ダブル入れ替え選」について、府議会・大阪市議会で大阪維新の単独過半数を狙い、本来11月までの任期を脱法的に延ばすことで「大阪都」構想とカジノ誘致を強権的に進める「二重の意味で党利党略、住民不在の選挙の私物化だ」と批判しました。

 そのうえで、「わが党は、『大阪都』構想反対、カジノストップの大義の旗を掲げ、保守の方々も含む幅広い府民・市民の共闘で勝利し、大阪における維新政治を終わらせるために全力を尽くす」と表明しました。

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5・18民主化運動当時、ヘリコプターによる機銃掃射があった事実を認めれば、過去の裁判で裁判所が受け入れた新軍部の「自衛権の発動」論理が根拠を失うからだ。

2019-03-12 | 反共は、暴走政治の助け舟

ヘリによる機銃掃射認められれば、「自衛のための集団発砲」論理崩れる

登録:2019-03-12 06:41 修正:2019-03-12 07:37

11日、光州地裁201号法廷で開かれた全氏の初公判 
5・18民主化運動39年ぶりに被疑者として出席 
専門家ら「誰かの命令なしにヘリコプターによる機銃掃射は不可能」

 
全斗煥元大統領が11日、5・18民主化運動関連の被告人として、光州地方裁判所に入る際、質問のため詰め寄った記者団を「なぜこういうことをするのか」とし、振り切ろうとしている//ハンギョレ新聞社

 全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領が故チョ・ビオ神父に対する死者名誉棄損の疑いで裁判を受けるのは、まだ実体が明らかになってない「5・18発砲命令者」を究明する契機になるという点で、その意味が大きい。裁判所が今回、全氏がチョ神父の名誉を棄損したか否かを判断する過程で、5・18民主化運動当時、ヘリコプターによる機銃掃射があった事実を認めれば、過去の裁判で裁判所が受け入れた新軍部の「自衛権の発動」論理が根拠を失うからだ。

 11日、光州地裁201号大法廷で初公判が開かれた全氏の裁判では、5・18当時、軍ヘリによる機銃掃射を目撃したと証言した故チョ・ビオ神父(1938~2016)を、全氏が2017年に発行した回顧録で「破廉恥な嘘つき」と非難したことが、死者に対する名誉棄損罪に当たるかどうかに対する判断が下される。裁判の最大の争点は、軍ヘリによる機銃掃射が実際にあったかどうかと、全氏がその事実を知りながら、チョ神父を批判する内容を回顧録に書いたかどうかだ。アン・ギルジョン5・18記念財団非常任研究員は「追徴金もきちんと納めないなど、ほとんど“治外法権”状態だった全氏が法廷に立ったのは、法の公平性という側面から意味が大きい。過去事清算問題が再び試験台に上った」と述べた。

 しかし、今回の裁判は単に全氏の名誉毀損の疑いが成立するかどうかを判断することにとどまらない。これまで全氏と新軍部は、1980年5月21日午後1~3時頃、ヘリによる機銃掃射があったというチョ神父や5月団体などの主張を強く否定してきた。学界と法曹界は、ヘリによる射撃を認めた場合、これまで発砲を正当化するため、39年間にわたり新軍部が主張してきた「自衛権の発動」の主張が崩れるためとみている。

 告訴人側の法律代理人である民主社会のための弁護士会光州全南支部のキム・ジョンホ支部長は、「ヘリによる機銃掃射は市民に対する敵対的戦闘行為の象徴だ。1980年5月21日午後4時35分に国防部が戒厳軍の自衛権の発動を決定する前、チョ神父の主張のように午後1~3時ごろにヘリから射撃が行われたら、誰かが発砲命令を下したと見るしかない」と述べた。

 
5・18記念財団と5・18三団体の会員らが今年1月7日に光州地方裁判所前で、全斗煥元大統領の謝罪と法的処罰を求めている=チョン・デハ記者//ハンギョレ新聞社

 結局、今回の全氏の名誉毀損裁判の行方は、39年前光州で行われた発砲が、国防部の承認による現場指揮官の自衛権の発動だったのか、それとも誰かの命令による集団発砲だったのかを見極める重要な契機になる。最初の5・18記録書である『死を超えて時代の闇を越えて』を書いたイ・ジェウィ博士は「市街地の上空を飛行中のヘリ操縦士たちが、デモ隊のために直接的な生命の脅威を感じたはずがない。そのような状況で射撃したとすれば、自衛権の発動ではなく、誰かの命令によるものと見るほかない」と述べた。今回の裁判でヘリコプターによる機銃掃射が認められれば、発砲命令があったことを裏付ける証拠になる。

 実際、5月21日午後1時から5時まで、全羅南道庁前の錦南路(クムナムノ)一帯では、空輸部隊員らの集団発砲で市民34人が死亡したが、誰が発砲命令を下したかについては明らかになっていない。2007年、国防部の過去事真相究明委員会は、発砲命令者については「判断できない」として判断を留保した。学界と市民社会は、今回の全氏の裁判が発砲命令者の究明など、残された5・18真相調査に力を入れる司法的契機になることを期待している。しかし、与野党の合意で構成する「5・18民主化運動真相究明調査委員会」は、自由韓国党推薦委員の資格をめぐる議論で、委員の選任さえ終わっていない。

光州/チョン・デハ、アン・グァノク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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6世紀初めの榛名火山爆発による  群馬県金井東裏遺跡 

2019-03-11 | 東アジアの文化と歴史を学ぶ会

日本の群馬県から出土したうろこ鎧は百済式だった

登録:2019-03-10 21:28 修正:2019-03-11 08:42
クォン・オヨンの21世紀古代史 
(9)日本版ボンペイと朝鮮半島 
 
6世紀初めの榛名火山爆発による 
群馬県金井東裏遺跡 
一家四人が埋められた悲劇の現場で 
「鹿骨うろこ鎧」出土し関心 
ソウルの夢村土城出土品と同一
 
群馬県の金井東裏は、6世紀始め榛名火山の爆発で当時の様子が保管された。百済の夢村土城で出土した鹿骨うろこ鎧と同じものが発見され関心を集めた。左は夢村土城から出た鎧を復元したもの、右上は金井東裏、下は夢村土城の鎧出土当時の姿だ=クォン・オヨン教授提供//ハンギョレ新聞社

 百済では武寧(ムリョン)王が、新羅では智證王が即位したばかりの6世紀始め、日本では暴君として悪名高い武烈の虐政が終わりに向かっていた。上毛野(かみつけの)と呼ばれた現在の群馬地域は、内陸に位置し海がなく夏には摂氏40度まで上がる蒸し暑いところだ。真夏の暑さに一人の男が夫人と幼い二人の子供を連れて歩いていた。突然大地が揺れ榛名山が爆発を始めた。

 轟音と共に、火砕物(火山の爆発で出るガスや火山灰など)が吹き上がった。その家族は急いで小川のそばにうつ伏せになったが効果はなかった。有毒ガスで窒息した家族は、まもなく息をひきとり、次いで数十分間にわたり火砕物が家族を襲った。火山爆発の被害者は彼らだけではなかった。火砕物は噴火口の北東側25キロメートルまで流れ下り、数百人が瞬時に命を失った。村、田畑、道路がすべて火砕物に覆われてしまった。日本版ボンペイの悲劇と呼ばれる金井東裏遺跡だ。日本古代史の研究で重要な中筋遺跡もこの時、まるごと埋没した村の一つだ。

 Hr-FA(Hr=榛名山、F=二ツ岳峰、A=火山灰)大災難をかろうじて助かった人々は再び生活を続けた。家屋を修理し村を興し、水路を復旧し畑を作った。火山灰を掘りおこし畑を作ったり、火山灰の上に肥沃な土を盛って、その上に畑を作る刻苦の努力の末にある程度の安定を得た。ちょうど武烈の暴政も終わり、継体という新しい王が擁立され、政治的にも安定を得た。新しい王を迎えた倭は朝鮮半島の新羅、百済とも友好的な関係を維持した。

20年の時間差を持つ群馬県の遺跡

 だが、群馬では太平聖代が長くは続かなかった。Hr-FAが噴火して20年ほどの時間が過ぎ、榛名山が再び噴火した。今度は火山噴出物の種類が異なり、軽石が榛名山の東側を広範囲に覆った。Hr-FP(P=軽石)と呼ばれる火山爆発では前回よりはるかに多くの村がまるごと埋没したが、そのうち発掘調査で確認された遺跡が黒井峰遺跡だ。

榛名火山の爆発で埋められる前の黒井峰遺跡を復元した模型=クォン・オヨン教授提供//ハンギョレ新聞社
鎧を着てお辞儀をするようにうつ伏せになった姿勢で亡くなった男性。群馬県金井東裏遺跡=クォン・オヨン教授提供//ハンギョレ新聞社
榛名火山の爆発で厚く積もった軽石(Hr-FP)=クォン・オヨン教授//ハンギョレ新聞社

 20年ほどの時間差を置いて順に埋没した黒井峰村と中筋村は、1500年前の人々の暮らしの様子をそっくり大切に保管して見せるという点で大変重要だ。住民が引っ越しをしたり、家屋を廃棄すれば家財道具が残らないために、発掘調査をしても多くの情報は得られない。ところが一瞬で火山の被害を受けた群馬の村は、住民が待避できないほど緊迫した状況が展開して、家財道具が家屋の内外にそっくり残ることになった。村で繰り広げられていた日常の生活が、そのまま動かずに発掘のシャベルが入る時まで残っていた計算だ。馬を追い待避した人間と馬の足跡、それでも結局は亡くなった10代の少年の遺体まで発掘され当時の急迫した事情を垣間見ることができる。

 中筋遺跡で発見された遺物の年代はすべて同一時点に埋没したもので、黒井峰遺跡の遺物よりは20年ほど古いものだ。そのために遺物の編年と変遷過程をとても細かく追跡できる。ここで得られた年代観は群馬だけに適用されるものではなく周辺地域で出土した遺物の年代を決めるのにも重要な基準として作用することになる。こうした点で黒井峰遺跡と中筋遺跡は、日本の考古学と古代史研究で極めて重要な遺跡といえ、当然各種の教科書に載った。

 ところで、こうした遺跡をなぜ私たちが知る必要があるのか?古代の韓日関係史とも連結されるためだ。2012年11月、群馬県の学者たちは、地下に積まれている3メートルの厚さのHr-FP軽石とその下のHr-FA火山灰を順に取りはらい、悲劇的な死を迎えた4人の痕跡を捜し出した。その中の鉄製うろこ鎧(鉄板を小さく切り魚のうろこのように構成した鎧)を着た男性は、鉄槍、多数の矢尻、もう一着のうろこ鎧を持っていて事故に遭ったと発表された。男性は地面に鉄の兜を置き、その上に額を当てた状態で火山の反対側を向いて、あたかもお辞儀をするようにうつ伏せた姿勢だった。石とガラスで作られた美しい装身具を頭と腰に着けて亡くなった女性は夫人と推定されるが、やはりうつ伏せになって死亡した。火山学者と考古学者の共同研究によって、Hr-FAは合計15回にかけて噴火が繰り返されたが、彼らは2回目の噴火までは生きていたが、3回目の噴火で揃って絶命したことが明らかになった。

 金井東裏という多少長い名前がつけられたこの遺跡は、ある家族の悲劇的な死によって有名になったが、研究が進むにつれ一層驚くべき事実を見せてくれた。男性が持っていた鎧は、着ていた鎧と同じように鉄板のうろこを構成して作ったものだが、胸部位に鹿の骨を磨いて作ったうろこ鎧一式が重ねられた状態だった。このような動物の骨のうろこ鎧は日本で発見されたことがない。ただ韓国のソウルにある夢村土城(モンチョントソン)で発見されたことがあるだけだ。九州や大阪でもなく、百済の王城から唯一の比較対象が出土したので、日本の学界の関心が集まるのは当然だった。

初めは日本書紀の記録に基づき
「朝鮮半島の捕虜を捕らえてきた」と解釈
研究の結果、現地の有力一族が
「先進文明導入」の努力をしていたことが明らかに
鎧男も「渡来人形質」と判明
日本考古学の研究者は韓国国内に1人
古代韓日関係史の糾明の道は遠い

日本の先住民である縄文人(左)と朝鮮半島から渡って行った移住民の弥生人(右)の顔=日本国立歴史民俗博物館//ハンギョレ新聞社
朝鮮半島系の遺物が多く出土した群馬県観音山古墳の内部=クォン・オヨン教授提供//ハンギョレ新聞社

朝鮮半島系住民と現地人の婚姻は盛ん

 群馬地域は、5世紀から6世紀にかけての新羅と百済の遺物が多く出土する所だ。かなり以前から百済系の土器とガラス、新羅系の金銅冠と靴、馬具、伽耶系の耳飾りなどが発見されてきた。朝鮮半島系の遺物が発見される背景については、この地域の頭目だった上毛(かみつけ)一族が4世紀から7世紀まで数回朝鮮半島に出兵したという日本書紀の記録を重視して、この時に新羅人を捕虜として捕らえてきたという主張があった。だが、発掘調査が進むにつれて、朝鮮半島の住民が捕虜として捕らえられてきたのではなく、逆に上毛一族が先進文明を得るために努力し、朝鮮半島系の移住民が群馬地域に積極的に移住、定着、活動した事実が明らかになった。群馬という地名からも分かるように、馬を育てる馬牧場で有名なこちらに馬が入ってきた背景には朝鮮半島系住民たちの活躍があったことも明らかになった。こうした状況で百済風の鹿骨うろこ鎧が出土したので、日本の学界の関心が集まるのは当然のことだった。

 この不幸な男性の正体を明らかにするために、先端科学技術が動員された。火山灰の温度があまり高温でなかったおかげで、人骨と鉄器は溶けず、鉄製鎧の中には人骨がそっくり残っていた。うつ伏せになって死亡したので、後頭部は一部損傷を受けたが顔は比較的よく残っていた。分析の結果、身長164センチ程度の40代の男性、腸腰筋と下肢筋が発達していた点から、日常的に乗馬をした武士と推定された。顔は典型的な「渡来人(朝鮮半島系移住民)の形質」を持っていたので、近畿や北部九州、あるいは朝鮮半島から移住した人物と推定された。

 隣で発見された女性は、年齢30代、推定身長143.8センチ、妊娠経験のある経産婦、顔の形が関東(群馬・埼玉など東京周辺)と東北(宮城・岩手など本州北方)地方の特徴を持っていたと発表された。筋肉と骨が発達している点から、貴族的な生活でなく労働を多くした経歴の所有者と判明した。頭蓋骨だけが残った2人の子供のうち1人は5歳程度の性別不詳で、残りの1人は分析不能だった。

 ストロンチウム(Sr)同位体比分析という先端技術を活用した結果、夫婦と推定されるこの男女は、幼少年期を同じ場所で過ごしたが、群馬の北側に位置する長野が有力候補と推定された。反面、5歳の子供が育ったところは、この子供が死亡した群馬という事実まで明らかになった。

群馬県のある古墳から出た新羅系馬飾り=クォン・オヨン教授提供//ハンギョレ新聞社
群馬県のある古墳から出た新羅式金銅冠=高崎市資料//ハンギョレ新聞社

 この男性が朝鮮半島出身ならば、なぜ長野で育ち群馬で死亡したのだろうか? 関東や東北系統の顔を持つ女性は、なぜ長野で育ち群馬で死亡したのだろうか?過度な類推は禁物だが、一つ描いてみてもおかしくない仮説は次のとおりだ。朝鮮半島から移住した先祖を持つ男性と、日本の関東-東北出身の先祖を持つ女性が長野で出会い結婚し、群馬に移住して子供を産み暮らしていたが、火山の爆発で一緒に亡くなったということだ。

 日本列島に移住し定着した朝鮮半島系の住民が、現地人と婚姻するケースは珍しくなかった。山口県土井ケ濱遺跡では、弥生時代(紀元前5世紀~紀元後3世紀頃)の墓が多数発見され、300点に達する人骨資料が確保された。体質人類学的研究を進めた結果、東南アジア的伝統を持つ先住民(縄文人)と朝鮮半島から渡っていった移住民(弥生人)が共存していたことが明らかになった。彼らの混血によって、現代日本人の主軸が形成されたという主張は既に日本学界の主流をなしている。三国時代に入っても、偶然な機会あるいは政略的目的で朝鮮半島の住民と日本列島の住民の間に婚姻が成立したケースは非常に多く確認されている。

群馬県のかつての名称である上毛野の頭目が埋葬された保渡田古墳=クォン・オヨン教授提供//ハンギョレ新聞社

1人対10人、韓国対日本の研究者

 私たちは近代に入り日本の皇国史観によって私たちの歴史が歪曲される苦痛を体験した。その歪曲を正すために多くの努力を傾けた結果、解決された部分もあるが相変らず未解決状態の部分も多い。古代韓日関係史の解明は、文献資料だけでは難しく、考古学的資料の助けを受けなければならない。日本の学界で「渡来人」、「渡来系文物」と呼ぶ実体は、実は朝鮮半島系の移住民、朝鮮半島系の文物だ。歪曲された韓日関係史を解明するには、いわゆる渡来人と渡来系文物に対する研究が大きな役割を担う。史料的価値が疑問視され多くの毒素を抱いている日本書紀にだけ頼るのではなく、大地から出た生き生きした資料に視線を転じなければならない。

 だが、実際問題として韓国でのこのような主題に対する研究は非常に不十分だ。メディアは時折特集という形ですでに死亡宣告を受けた任那日本府という亡霊を棺から引き出して国民を憤怒させ、数人の専門家の発言を借りて亡霊を鞭打ちし、国民にカタルシスを提供している。だが、こうした行為の反復は、古代韓日関係史の解明を助けるどころか、むしろ退歩を誘導するだけだ。

 韓国国内で日本古代史、特に7世紀以前の時期を専攻する研究者は10人余りだ。多くはないが、それでも「研究者集団」と呼ぶには値する。ところが、私たちの古朝鮮-三国時代に該当する日本の弥生時代と古墳時代を専攻する考古学研究者は僅か1人しかいない。それも定年までいくらも残っていない50代後半の研究者だ。私たちの古代史と関連した日本考古学を正面から扱うことができる若い研究者は、未だに輩出されていない。金井東裏遺跡や土井ケ濱遺跡のように古代韓日関係史の謎を解く情報を含む遺跡を扱う韓国人研究者は、今後もしばらくは現われないだろう。反面、韓国考古学を主題として博士学位を受け活動している日本人研究者は、筆者が知っているだけでも10人を超す。

 古代韓日関係史に対する私たちの社会の高い関心にも関わらず、この課題を解決する研究者の養成に私たちは失敗したわけだ。日本の古代史や考古学を研究するだけでも“親日派”という頸木をかけられる危険性が高く、就職も難しい社会の雰囲気で、一生を捧げる新進研究者を得るということは、既成世代の欲ばりすぎだ。3・1運動100周年を迎えて、反日と抗日、知日と克日の問題を今一度十分に噛みしめてみる。

クォン・オヨン・ソウル大学人文学部教授

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/culture/religion/885224.html韓国語原文入力:2019-03-10 14:48
訳J.S

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脱法的であり、最悪の党利党略であり、住民不在だ」と厳しく批判。「選挙になる

2019-03-10 | 維新政治は暮らし破壊

「都構想」反対、「カジノストップ」の大義掲げ、

「維新政治」に終止符を

志位委員長が表明

写真

(写真)記者の質問に答える志位和夫委員長=9日、名古屋市東区

 日本共産党の志位和夫委員長は9日、名古屋市内で記者団に、大阪府知事選、大阪市長選の「入れ替えダブル選挙」(4月7日投票)について問われ、「任期途中での辞職、『入れ替え』という手法など、このやり方は脱法的であり、最悪の党利党略であり、住民不在だ」と厳しく批判。「選挙になる以上、共産党は、『大阪都構想』反対、『カジノストップ』の大義の旗を掲げて、保守の方々も含む幅広い府民の共闘で、『維新政治』にピリオドを打つ選挙にしていきたい」と表明しました。

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国際社会は朝米双方に対して、辛抱強く、朝鮮半島の非核化推進と平和メカニズムの構築という正しい方向に沿って引き続き前進するよう促すべきだ。

2019-03-10 | 世界を動かす中国・ロシア

<王毅外交部長記者会見>

対話を続け方向を変えなければ朝鮮半島の非核化は実現できる

人民網日本語版 2019年03月08日17:12
 
<王毅外交部長記者会見>対話を続け方向を変えなければ朝鮮半島の非核化は実現できる
 

北京時間8日午前10時(日本時間8日午前11時)、第13期全国人民代表大会(全人代)第2回会議の記者会見がメディアセンターで行われ、王毅外交部長(外相)が「中国の外交政策と対外関係」について国内外の記者からの質問に答えた。

【韓国・聯合ニュース記者】第2回朝米首脳会談が成果を収めず、朝鮮半島情勢は再び複雑で予測困難となった。朝鮮半島の非核化と平和メカニズムの構築について、今年中国側は何を期待するか。どのような役割を果すか。

【王部長】ハノイでの朝米首脳会談が終わった。今回の会談は朝鮮半島核問題の政治的解決における重要な一歩だったとわれわれは考える。双方は障害を克服し、再会し、向き合って率直で誠意ある意見交換を行った。この事自体が前向きな進展であり、十分な評価に値する。国際社会は朝米双方に対して、辛抱強く、朝鮮半島の非核化推進と平和メカニズムの構築という正しい方向に沿って引き続き前進するよう促すべきだ。

対話を止めず、方向を変えさえしなければ、朝鮮半島の非核化という目標は最終的には必ず達成できると、われわれは考える。もちろん、朝鮮半島核問題は数10年続き、様々な矛盾が複雑に入り組んでおり、一挙に解決するのは不可能だ。各国はこれを理性的に受け止めるべきだ。

問題解決の道は朝鮮半島の非核化実現と平和メカニズム構築の全体的なロードマップを定めることだ。これを踏まえて、段階的かつ同時進行のアプローチで、各段階における互いに結びつき、互いに促進する具体的措置を明確にする。各者が同意する監督メカニズムの下で、容易なものから困難なものへ、順を追って進める。

中国は朝鮮半島問題において、非核化という目標、対話と協議による問題解決、朝鮮半島の平和・安定維持を一貫して堅持してきた。われわれはこのためにすでに20年以上努力してきた。中国は代替不能な役割を果してきた。次の段階で、中国は各者と共に、既定の目標に向けて引き続き自らの貢献を果していく。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年3月8日

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「米朝間の信頼醸成が大事であり、国際社会がしっかり後押ししなければならない」

2019-03-09 | 日本と韓国・朝鮮・中国との友好

外相「信頼醸成が大事」

穀田氏 米朝会談の認識問う

衆院外務委

写真

(写真)質問する穀田恵二議員=8日、衆院外務委

 日本共産党の穀田恵二議員は8日の衆院外務委員会で、第2回米朝首脳会談(2月27~28日)の結果に対する日本政府の認識についてただしました。河野太郎外相は「トランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の協議が継続していることは非常に成果だ」と述べ、「米朝間の信頼醸成が大事であり、国際社会がしっかり後押ししなければならない」と答えました。

 穀田氏は、今回の会談が合意に至らなかったものの、米朝双方が「建設的」「生産的」だったと高く評価し、6カ国協議関係国も両国に粘り強い対話と交渉を継続することを求めていると紹介。「大切なことは、どんな困難があっても非核化と平和体制の構築という目標の実現に向けて対話と交渉を継続することだ」と強調し、非核化をめぐる両国の主張の隔たりを埋めるには、相互不信を解消し信頼醸成を図る一層の努力が大切だと指摘しました。

 河野氏は「体制の安全の保証が得られる確信が北朝鮮側になければCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)につながらない」と述べ、国際社会の一致した安保理決議の履行と、米朝間の信頼醸成の2点が重要だと答えました。

 さらに穀田氏は、日本政府として日朝首脳会談の実現を含め、外交交渉に乗り出す際には、「北東アジア地域の平和と安定」のため「互いに協力する」と明記した日朝平壌宣言を指針にすることが重要だと述べました。

 河野氏は「周辺国を含めた信頼醸成を図り、問題解決に導き、北東アジアでの平和と安定につなげていきたい」と答えました。

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記録映画は、「朝鮮中央テレビ」を通じて6日午後8時30分から1時間15分にわたり放映された。映画のタイトルは、『金正恩同志がベトナム社会主義共和国を公式親善訪問された。

2019-03-08 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

朝鮮中央テレビ   「朝米関係に新しい歴史、

新しい未来を書いていくことができる」

登録:2019-03-07 22:40 修正:2019-03-08 07:53

 
北朝鮮の朝鮮中央テレビが6日に放送した記録映画の中で、金正恩委員長が2月26日ハノイのメリアホテルに到着し、ソファに座り遠く離れたドアの前に立っている北朝鮮幹部らと対話をしている/聯合ニュース

 北朝鮮が、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の10泊11日のベトナム訪問を撮影した記録映画で「朝米関係が新しい歴史、新しい未来を書いていくことができる」と強調した。金委員長とドナルド・トランプ大統領が「生産的な対話を今後も続けていくことにした」という労働新聞1日付1面報道の延長線だ。2回目の朝米首脳会談合意失敗以後の微妙な気流の中でも「対話の意志」を繰り返し確認したわけだ。

 記録映画は、「朝鮮中央テレビ」を通じて6日午後8時30分から1時間15分にわたり放映された。映画のタイトルは、『金正恩同志がベトナム社会主義共和国を公式親善訪問された。主体108(2019)2.23~3.5』。朝米首脳会談に関連した内容は全体75分のうち9分50秒だった。

 映画は「アメリカ合衆国の大統領は今後も金正恩委員長とさらに頻繁に向き合い、朝米関係改善のすばらしい結実をもたらす意志を改めて表明しました」と伝えた。3回目の朝米首脳会談に対する期待を表わしたわけだ。両首脳が「新しい対面を約束して別れの挨拶を交わした」という労働新聞1日付の報道より具体的・直接的メッセージを含んでいる。

 朝米首脳会談に関連した内容は、労働新聞1日付報道に基づいて具体的なメッセージが追加された。例えば「転換の第一歩を踏んだ朝米関係が、迂余曲折と試練を勝ち抜いて前進し、新しい歴史、新しい未来を書いていくことができる」として掲げた但し書きが特に目につく。「お互いが認め合い尊重する原則で、公正な提案を出し、正しい交渉姿勢と問題解決の意志を持って臨むならば」という修飾句がそうだ。今後、朝米間の対話と交渉が(1)相互認定・尊重(2)公正な提案(3)正しい交渉姿勢(4)問題解決の意志をベースになされることを願うという意味だからだ。このメッセージは、金委員長とトランプ大統領が2月28日午前の単独会談を終えてメトロポールホテルの庭園を4分間散歩する場面と共に登場した。

 
北朝鮮の朝鮮中央テレビが6日放映した金正恩委員長のベトナム訪問記録映画で、リ・スヨン、オ・スヨン労働党副委員長など北朝鮮代表団が2月27日にハイフォンにある自動車企業「ビンファスト」を参観する姿を公開した/聯合ニュース

 映画は「相互の理解が深まり、好意と尊重が持続する過程で、両国関係が有益な終着点に達することになるだろう」と強調した。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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裁判所は同日、保釈許可の事由について、「拘束の満期日に宣告すると仮定しても、43日しか残っていない。その期間中に裁判を終わらせることができず、

2019-03-07 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

李元大統領「証拠隠滅する人に見えるか」としながらも

事実上の“自宅拘禁”受け入れた

登録:2019-03-07 06:09 修正:2019-03-07 07:17

裁判所「4月8日に拘束期間満了、それまでに控訴審が終わらない」 
「拘束期間の満了で釈放されれば接見制限など条件もつけられない」 
住居地制限・外部人との接見禁止など、条件付きで保釈認める 
李元大統領、条件付き保釈受け入れ「公私を区分し、誤解の素地ないように行動する」 
「私を証拠隠滅の恐れのある人だと認めるのではないか」不快感示す場面も 

 
ダースの実質的な所有者として収賄・横領などの容疑で、1審で懲役15年を言い渡されたが、拘束期間の満了で収監中に保釈された李明博元大統領が6日午後、ソウル松坡区のソウル東部拘置所から出てきている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 賄賂・横領などの容疑で1審で懲役15年の重刑を言い渡された李明博(イ・ミョンバク)元大統領が6日、保釈された。李元大統領は昨年3月22日に拘束収監されてから349日ぶりにソウル論ヒョン洞(ノンヒョンドン)の自宅に戻った。

 ソウル高裁刑事1部(チョン・ジュニョン裁判長)は同日、李元大統領が請求した保釈を許可したが、事実上の“自宅拘禁”という厳しい条件を付けた。裁判所は、李元大統領が滞在できる場所を自宅に制限し、外出を禁止した。また、配偶者や直系血族とその配偶者、弁護人以外の外部人との接見および通信を制限した。病気を理由とした裁量保釈は認められなかった。病院の診療が必要な場合は、裁判所に住居や外出制限の一時的な解除を申請し、許可を受けなければならない。1週間に1回「保釈条件遵守に関する報告書」を裁判所に提出し、裁判所は条件がきちんと守られているかどうかを点検する会議を行う。保釈の条件を違反すれば、保釈は取り消しになり、直ちに拘禁され、保釈保証金(10億ウォン)も国庫に帰属される。裁判所は「未決拘禁を減らすための保釈制度が不公正に運営されるという批判世論があり、かなり厳格な条件をつけた」と説明した。

 今回の保釈決定は、裁判所の人事などにより新たに構成された李元大統領の控訴審裁判部が、未決拘禁を減らすという原則に加え、様々な“実務的な判断”を下した結果と見られる。李元大統領が1審とは異なり、検察が提出した証拠の大半を否定して、次々と証人尋問を要請した結果、李元大統領の拘束満了期間(4月8日)まで十分な審理が難しいという点を考慮したのだ。

 裁判所は同日、保釈許可の事由について、「拘束の満期日に宣告すると仮定しても、43日しか残っていない。その期間中に裁判を終わらせることができず、拘束期間満了で釈放されれば、むしろ被告人は完全に自由な在宅起訴状態で裁判を受けることになる。住居制限や接見制限など条件も付けられなくなる」と説明した。1カ月早く釈放するものの、厳しい条件付きで裁判を続ける方がより望ましいという判断を下したものと見られる。

ダースの実質的な所有者として収賄・横領などの容疑で、1審で懲役15年を言い渡されたが、拘束期間の満了で収監中に保釈された李明博元大統領が6日午後、ソウル松坡区のソウル東部拘置所を出て車に乗り込もうとしている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社
逮捕から349日ぶりに保釈が認められた李明博元大統領が6日午後、ソウル松坡区の東部拘置所を後にしながら、支持者らと挨拶を交わしている//ハンギョレ新聞社

 裁判所から「提示された条件に従うか」という質問を受けた李元大統領は、「(私は)徹底的に公私を区分する人だから、(証人との接触など)そのような問題は心配しなくても良いと思う」と答え、条件付き保釈を受け入れた。保釈決定直後、李元大統領側のカン・フン弁護士は記者団に「李元大統領が保釈条件を受け入れるかどうかに関する話し合いで、『裁判所が私を証拠隠滅の恐れがある人だと認めるのではないか』とし、やや不快な反応を示した」と伝えた。「いずれにしてもすぐ釈放されるのに、どうして屈辱的な条件を受け入れるのか」という参謀もいたという。しかし、結論的に「無罪推定の原則に則って、被告人の防御権の保障を求めて申請した保釈であるため、過酷な保釈条件にもかかわらず、甘んじて受け入れようと説得した」というのがカン弁護士の説明だ。

 李元大統領の保釈決定を受け、傍聴席で裁判を見守っていたイ・ジェオ自由韓国党常任顧問とコン・ソンジン元ハンナラ党議員など側近や支持者たちは嬉しさを隠せなかった。裁判後、支持者たちは李元大統領と手を取り合い「お疲れさまでした」「お体には気を付けてください」などと声をかけた。李元大統領はかすかに笑みを浮かべ、「これからがもっと厳しいでしょう。ありがとうございます」と答えた。イ・ジェオ常任顧問は李元大統領を乗せた護送車が東部拘置所に向かう姿を見て、「10億ウォンではなく、100億ウォンを納めても、とりあえず出てこなきゃならない。とにかく出てこなきゃ」とつぶやいた。李元大統領は裁判後、自分が1年近く収監されていた東部拘置所に立ち寄ってから、午後4時頃自宅に戻った。

 裁判所は今後、召喚に応じていない証人のリストを高裁のホームページに掲載し、それでも応じなければ、拘引令状を発行する方針だ。裁判所は同日、「以前の裁判部が証人に召喚状を送ったが、閉門不在などを理由に証人尋問が見送られてきた。裁判所はソウル高裁のホームページにて証人訊問対象者の名前と尋問期日を告知する。それでも裁判に出席しなければ、職権で証人拘引のための拘束令状を発行する」と述べた。“拘束裁判”に準ずるスピードで迅速に裁判を進める意志を明らかにしたものと見られる。

コ・ハンソル、チャン・イェジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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韓国国内では、少なくとも寧辺(ヨンビョン)の核に関する合意はなされるだろうし、“プラスアルファ”があるかが関心事だというが・・・

2019-03-07 | 米朝対話

[コラム]南も北もトランプをよく分かっていなかった

登録:2019-03-06 23:31 修正:2019-03-07 07:02

すべての情報が霧の中のように曖昧な事案は、見たいものだけそう見えて結局それを信じることになる。ハノイ首脳会談を控えて、韓国政府の外交安保チームにそうした雰囲気が強かったのではないか点検する必要がある。

 
ドナルド・トランプ米大統領が4日(現地時間)、米国大学フットボールFCS全国チャンピオンシップをとったノースダコタ州立大のフットボールチームをホワイトハウスの昼食会に招請したが、メニューがマクドナルドのハンバーガーとチキンサンドイッチだった。トランプ大統領は、ホワイトハウスの料理人のディナーを準備させたが、米国企業が作ったファーストフードに変えたと話した。ワシントン/AP聯合ニュース

 「私が会った皆がハノイでの朝米首脳会談の展望を暗く見ていて驚いた。ある情報専門家は『北朝鮮の核活動は減っていない。変わったのは今後は実験をしないことだけだ。“すべての”核施設を凍結することが核心だ』と話した。韓国国内では、少なくとも寧辺(ヨンビョン)の核に関する合意はなされるだろうし、“プラスアルファ”があるかが関心事だというが、ワシントンの雰囲気はあまりに違って当惑した」

 2回目の朝米首脳会談の前にワシントンを訪問し、米国務省と中央情報局(CIA)、議会関係者にくまなく会ったある人の話だ。その人は「寧辺の核に関し米国関係者たちは『今は核物質があまりない。寧辺の核廃棄には格別の意味はない』と言っていた。ソウルとは認識の差が大きい感じだった」と付け加えた。

 朝米首脳外交が始まった過程を振り返れば、ワシントンのこうした雰囲気は珍しいものではない。昨年3月、チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長がドナルド・トランプ大統領に金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の「会いたい」という提案を伝えた時から、非核化交渉は「トップダウン方式」にならざるをえなかった。当時ホワイトハウスの参謀は驚いて反対したが、トランプは金正恩と会うことをその場で決めた。議会だけでなく行政府内部の反対ムードを突破し、朝米交渉をここまで引っ張ってきたのはトランプ大統領だった。米国の交渉チームは信じられなくても、トランプ大統領は一度信じてみる価値があると北朝鮮は考えただろう。

 その信頼がどれほど純真なものだったのか、ハノイ会談は見せてくれた。北朝鮮は、金正恩委員長が平壌駅でハノイ行きの列車に乗った事実を異例にもすぐに住民たちに知らせた。朝米首脳会談の前日には、金委員長が実務交渉チームの報告を受ける写真を朝鮮中央通信が配布した。首脳会談成功の確信がないならば、できないことだった。この信頼の土台は、朝米実務交渉の進展であっただろう。

 ハノイ宣言が水泡に帰した後、トランプは「(実務チームが作成した)合意文が準備されていたが、署名は適切でなかった」と明らかにした。また、ワシントンのコーエン聴聞会が会談の決裂に影響を及ぼし、寧辺でない別の地域の大規模核施設を持ち出すと金正恩が驚いたという。韓米防衛費分担金交渉の結果についても事実ではない話を遠慮なくするトランプの傾向を見れば、彼が金正恩との会談をありのままに説明したと見るのは難しい。

 しかし、朝米の実務チームが寧辺核を中心に交渉を進める間、トランプは北朝鮮の“すべての”核活動を凍結し検証を受けろという“グランドバーゲン”(一括妥結)オプションを別に準備していたことは確かだと見られる。ニューヨーク・タイムズは「(会談前から)ホワイトハウスのジョン・ボルトン国家安保補佐官とマイク・ポンペオ国務長官が率いる参謀陣の数人は、トランプ大統領の“グランドバーゲン”計画が成功する可能性はゼロに近いと見ていた」と報道した。実務交渉の結果とは全く別の提案を会談場で突然出すことは、外交的に見れば“反則”だ。国際関係で最も重要な“信頼”を害する。トランプは、それを気兼ねなく行なった。ロイターは「ハノイ会談の取材に35人の記者を投じたが、最初から最後まで霧の中をさ迷った」と舌打ちしていたが、実際に会談場で準備されたものとは全く違う話を聞いた金正恩のあきれ加減とは比較にもならないだろう。金正恩を「信じられない」と言うが、本当に「信頼できず即興的な」のはトランプの方ではないか。

 北朝鮮だけではない。韓国政府もやはり米国政府内部の無謀な“グランドバーゲン”のムードを事前に感知できなかったと見える。ソ・フン国家情報院長は5日、国会情報委員会で「段階的接近を要求する北朝鮮と、一括妥結をいう米国が、双方とも相手方の戦略に対する情報が不足していた」という趣旨で話したとしても、情報が不足したのは韓国政府も同じだった。交渉の基調や方式の問題点を指摘することと、状況を正確に認識することとは別の問題だ。北朝鮮問題のように、すべての情報が霧の中で曖昧な事案は、見たいものだけそう見えて結局それを信じることになる。ハノイ首脳会談を控えて、韓国政府の外交安保チームにそうした雰囲気が強かったのではないか点検する必要がある。

 映画『最終兵器 弓』の最後の場面で、主人公は曲射弓を撃ち「風は計算するものではなく克服するもの」と言う。そうだ。現在の困難は克服しなければならない課題であって、政策基調を変える要因ではない。“対話と交渉”以外に別の代案はない。しかし、風を克服しようとしても、風向と風速は正確に知らなければならない。首脳会談決裂以後、米国と北朝鮮の事情を冷静に探ってみる時だ。

パク・チャンス論説委員室長 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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しかし追加核施設の位置は具体的に公開しなかった。

2019-03-06 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

ソ・フン国家情報院長

「北の追加核施設は韓米が詳細に把握している」

登録:2019-03-05 22:53 修正:2019-03-06 06:55

国家情報院、国会情報委懇談会で 
「追跡・監視システム稼動」明らかに 
位置は具体的に公開せず

 
ソ・フン国家情報院長が5日午後、国会で開かれた情報委員会懇談会で資料を準備している=国会共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 ソ・フン国家情報院長が5日、2回目の朝米首脳会談の過程で提起された北朝鮮の追加核施設と関連して「ウラン濃縮施設をはじめとする北朝鮮の核ミサイル関連施設は、韓米の軍事情報当局が詳細に把握しており、綿密な追跡・監視システムを稼動している」と明らかにした。しかし追加核施設の位置は具体的に公開しなかった。

 ソ院長はこの日国会で開かれた国会情報委員会委員との懇談会でこのように説明したと、情報委の共に民主党幹事であるキム・ミンギ議員と自由韓国党幹事であるイ・ウンジェ議員がブリーフィングで明らかにした。懇談会にはソ院長と国家情報院1・2・3次長が参加した。

 イ・ヘフン情報委員長は、北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)以外の追加核施設について、国家情報院が「米国と私たちが同一に把握し情報も一致しているが、この場でどこにあると言うことは困難」として了解を求めたと伝えた。

 国家情報院は、北朝鮮の追加核施設の位置としてマスコミに報道された「分江」(ブンガン)地域は、寧辺核施設を含む行政地区と報告した。イ・ウンジェ議員は「分江が別途にあるのではなく、分江の中に寧辺核施設があると国家情報院が説明した」と話した。

 北朝鮮の核施設に特異動向も把握されていないと国家情報院は報告した。国家情報院は「寧辺の5メガワット原子炉は昨年末から稼動が中断されており、現在は再処理施設の稼動兆候もない状況」とし「豊渓里(プンゲリ)核実験場も昨年5月(爆破)廃棄行事以後、坑道が放置された状態」と明らかにしたという。

 国家情報院はまた、2回目の朝米首脳会談の合意見送りと関連して「北朝鮮が当初は会談に相当な期待があったが、合意が不発に終わり失望感を表わしたと見ている」と報告した。キム・ミンギ議員は、国家情報院が「米国は非核化プロセスに対する包括的合意に注力したが、北朝鮮は段階別順次的履行に主眼を置き、それに伴う制裁解除問題に意見の違いがあり合意できなかったと報告した」と話した。

 キム議員は、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長のソウル答礼訪問と関連しては「国家情報院は金委員長が5日に平壌に復帰した後、会談を全般的に評価し今後の戦略方案を検討すると展望しており、(答礼訪問の時期が)多少遅くなると見た」と伝えた。

キム・テギュ、イ・ギョンミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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チョン・ギョンドゥ国防部長官は「3月中に南北軍事会談を開催し、昨年の9月19日の軍事分野の合意に関する履行案を作る」と報告した。

2019-03-05 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

文大統領、朝米対話の再開の“ゴールデンタイム”を強調…

早期の仲裁案作り求める

登録:2019-03-05 06:15 修正:2019-03-05 07:48

文大統領、9カ月ぶりにNSCを主宰 
朝米の膠着状態長引くのは負担 
実務対話の早期再開案作りを指示 
「韓国政府の役割、さらに重要になる」 
 
南北協力事業の準備も強調 
昨年5月の第2回板門店会談のように 
金委員長に直接会う可能性も 
 
与党代表「トランプ大統領、文大統領に 
『仲裁役果たしてほしい』と7回も述べた」

 
文在寅大統領が今月4日午後、大統領府の与民館で開かれた2019年度第1回国家安全保障会議(NSC)の全体会議を主宰している。左からソ国家情報院長、ノ秘書室長、文大統領、チョン国家安保室長、キム国家安保室第1次長=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が4日、朝米対話の“軌道離脱の防止”に政策の優先順位を置いたのは、今回の朝米首脳会談で合意が見送られたことで、状況が収拾できないほど悪化しかねないという懸念によるものとみられる。特に、文大統領は「崩れ落ちるのは一瞬」だとし、韓国が危機に陥った朝米対話の“ゴールデンタイム”をつかむべきだという考えを示した。

 文大統領は同日に主宰した国家安全保障会議(NSC)で、「仲裁案を用意する前に、さらに急がれるのは、米国と北朝鮮いずれも対話の軌道から離脱しないようにすること」だとし、「忍耐を持って、(朝米が)離脱しないように最善の努力を尽くそう」と強調した。文大統領が北朝鮮や米国側から具体的な“異常兆候”の報告を受けたかどうかは定かではない。ただし、これまで朝米対話に楽観的な基調を維持してきた文大統領がこうした発言をしたこと自体が“認識の変化”と言える。同日、国家安全保障会議が異例にも約100分間にわたり行われたことも、状況の深刻性を示している。

 同日の会議でチョ・ミョンギュン統一部長官は「開城(ケソン)工業団地および金剛山(クムガンサン)観光の再開方案を用意し、米国と協議する」と述べ、チョン・ギョンドゥ国防部長官は「3月中に南北軍事会談を開催し、昨年の9月19日の軍事分野の合意に関する履行案を作る」と報告した。北朝鮮との接触を広げ、南北関係をテコに情勢の管理に力を入れる方針を示したものと見られる。

 開城工業団地と金剛山観光が再開されれば、今回のハノイ朝米首脳会談で、「民生分野」の制裁緩和を米国に積極的に求めた北朝鮮にとっては、ある程度は“風穴を開ける”効果があるかもしれない。ただし、ハノイ会談後、米国側が追加的な制裁は加えないものの、制裁の履行はさらに強化する方針を示しており、容易ではない状況だ。

 3月中の南北軍事会談の開催を目指すのは、朝米首脳会談の合意後に見送られてきた9・19軍事合意の履行を加速化し、軍事的緊張緩和を引き続き進めるためと見られる。非武装地帯(DMZ)における南北共同遺骨発掘や漢江(ハンガン)河口の自由航行など、軍事議題を協議しながら、軍事分野における南北の連帯を維持すれば、最小限の状況管理はできる。

 文大統領は、第2回朝米首脳会談の成果も少なくなかったと評価した。彼は「寧辺(ヨンビョン)の核施設の完全な廃棄が論議され、視野に入った」とし、「この施設が全面的に廃棄された場合、北朝鮮の非核化は後戻りできない段階に突入する」と述べた。また、朝米間で部分的経済制裁の解除と北朝鮮内の米国連絡事務所の設置が論議された点を挙げ、「対話に大きな進展であり、両国間の関係正常化に進む重要な過程として大きな意味を持つ」と評価した。また、「朝米両首脳が互いを非難して緊張を高めることもなく、変わらぬ信頼を表明し、持続的な対話で核問題を妥結する意志を明確に示したことで、今回の会談がより大きな合意につながるという期待が持てるようになった」と述べた。

 文大統領が、昨年第2回板門店(パンムンジョム)南北首脳会談のように、金委員長に直接会う可能性も少なくない。イ・ヘチャン共に民主党代表は同日、国会議長と与野党5党代表の集まりである超越会で、「トランプ大統領が(朝米会談直後)文在寅大統領との25分間にわたる電話会談で、文大統領に7回も『仲裁役を果たしてほしい。金委員長の真意を把握してほしい』と要請した」と述べたと出席者たちが伝えた。早期の韓米首脳会談を推進する可能性もある。チョン・ウィヨン国家安保室長が昨年、朝米首脳会談の実現過程のように、朝米を往来する特使の役割をするという見通しも示されている。

ソン・ヨンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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