箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

野菜づくりに思う

2022年07月31日 07時49分00秒 | 教育・子育てあれこれ
小さな畑ですが、わたしは野菜を育てています。

先祖から受け継いだ土地です。荒らすわけにはいきません。

別に野菜を売りに出すわけでもないです。

それでも家族で食べるには十分すぎる収穫があります。

だから、職場へもっていき、「どうぞ、よかったら」と配ります。

わたしが生まれ育った家は、すぐそばに畑があり、現在も同様です。

少し前まであんなに小さかったキュウリがつるから垂れ下がるほど大きくなっていることに驚くことがあります。

野菜の成長はたくましいと実感するのです。

そのとき感じて、考えることは二つあります。

スーパーへいけば、店先に並んでいる野菜はどれもが食べ頃の状態です。

しかし、食材の小さい頃とか大きな頃など、野菜のさまざまな姿やそれらが採られた背景などが見えなくなってしまっていま。

それを知ることができたら、季節の移ろいを知ることができるのに、と思うのです。

以上が一点目です。

次に二点目です。

逆に、ふだんから野菜を間近で見ていると、その丈が大きくなっていることに気がつかないこともあります。

その点、時間をあけて野菜を見る人には、それがいつのまにかか自分の身長をこえ、大きく成長したことに気がつきます。

ナチスドイツの時代をふりかえり、ドイツの農夫が手記を書いていました。

ふだん農園にいると気がつかないのだが、ふと気がつくと、しばらくの間に野菜はとてつもなく大きなものになっていた。

ナチスドイツが民衆にさまざまな取り組みをして支配をすすめてきました。その一つひとつは小さなことで気がつかなかった。

しかし、あるときふと我にかえると、われわれではどうしょうもない大きな勢力で、民衆を支配したいたのがナチスだった。

一つずつは小さくても、積み重ねると大きなものになるのです。



それ今はアウトです

2022年07月30日 07時26分00秒 | 教育・子育てあれこれ
最近のテレビ番組は視聴する人も減り、インターネットの動画配信が若年層だけでなく、高齢者層にも広がりを見せています。

どうもテレビ番組は以前ほど、国民誰もが観るというものではなくなったきたようです。

企業は不景気により広告費を減らします。するとテレビ局の番組製作費は減ることになります。

それが関係してるかどうかはわかりませんが、番組のクオリティは最近落ちているように思います。

とくにバラエティ番組はどこの局もよく似た内容で、笑いを取ろうとします。

笑いをとるために、ドッキリで出演者をだましたり驚かせて、そのようすを見て視聴者から笑いをとることが多いようです。

昔は許されていた笑いの取り方も、時代が変われば許されない場合もあると思います。

たとえば、芸人を落とし穴に落とします。そして6時間も放置して、途方にくれたり、苦しむ様子をみて笑いをとる例があります。

それを見ていると、楽しいとかおもしろいというよりは、不快に感じる人がいるのも事実です。

そう感じる人がいる以上、その番組を制作する人の意図がどこにあるのが、わたしは疑問に思います。

それを見た子どもが、いじめを引き起こすという悪影響を指摘する人がいます。

わたしは、人を嘲笑することで笑いをとる番組といじめの関係がはっきりしない中で、教育的によくないと言うつもりはありません。

ただ、テレビを観る人が減っている状況で、番組のクオリティをもっと高めて、今の時代ではアウトになるような笑いをとる路線から脱却すべきだと思います。

今、茶の間で家族いっしょにテレビを観る10代・20代の人は減っているのです。

家族の姿は変わってきている。中学校教育の関係者として、わたしはそう思います。

夏休みとコロナ 高校部活

2022年07月29日 08時01分00秒 | 教育・子育てあれこれ
高校の部活にとって夏休みは、時間がまとまってとれます。

また、合宿を行うクラブもあります。

また、インターハイのような大会もあります。

ところが、この時期に重なっての新型コロナウイルスの感染拡大です。

換気をするとか、更衣室で密集しないとか、消毒液のボトルを用意するとか、マスクをするとかしないとか、たいへんなことが続きます。

とくに身体接触を伴う柔道はマスクをして、熱中症対策として水分をとることを頻発に行わなければなりません。

いつ部活が休みになってもおかしくない状況で、綱渡りのように活動しているのが現状です。



仕事にすると義務になる

2022年07月28日 09時02分00秒 | 教育・子育てあれこれ
私は中学のときから英語の学習が好きでした。

高校では、当時はいわゆる「受験英語」でしたが、英語は進んで学習しました。

そして、大学も英文学科へ進学しました。また、部活も英語研究部、いわゆるESSに4年間所属して、英語を使ったディスカッションに埋没しました。

そんな縁があり、大学では教職免許を英語でとりました。

英語を書いたり、話したり、聞いたり、読んだりするのは楽しく、大好きでした。

その結果、自然の成り行きで、中学校の英語教師になりました。

初任者として着任した中学校では、1年生の英語を教えました。

当時、生徒にとって英語は中学で初めて習う教科でしたので、どの生徒も英語への興味関心から、その目はキラキラと輝いていました。
今もはっきりと思い出すことができます。

どの生徒も大きな声で英語を話し、元気いっぱいでした。

わたしにとって、英語の授業は天職ともいえる大きな楽しみでした。

しかし、中間テストが終わりしばらくしてくると学力差が開き出し、2学期になると、前向きになれない授業態度の生徒も現れてきました。

そこから、英語の授業の進め方など、わたしには課題や悩みが交錯し始めたのでした。

新設校だったので、学年は1年生だけで、英語科の教員はわたしだけでした。

教科の相談をする同僚も先輩もいない。

わたしの英語授業の改善に向けた努力や苦労はここから始まったのでした。

授業研究を重ねて、英語を教えることを仕事にできるだけのスキルを身につけていく道が始まったのでした。

それは楽しいだけの英語では終わらないものでした。



さて、思えば少年の頃から楽しくやっていたことが、仕事になるとすぐにいちばん自分を苦しめがちになるのは、英語がどこかで「義務」な変わってしまうからなのでしょう。


何事でも、遊びを遊びのまま終わらせるには、自分との距離をとることが必要だと思います。






中学生の視力が低下している

2022年07月27日 09時30分00秒 | 教育・子育てあれこれ
中学生の視力低下が、このたび明らかになりました。

文科省は全国の各学校に「学校保健統計調査」を行なっています。

そして、2021年度の結果によると、中学生で視力が1.0以下の生徒が超え、過去最多60%となりました。

子どもの視力が低下しているのは、明らかで深刻な状況になっています。

おそらく、スマホをよく見ていて、わりと近い距離で使っていることが視力低下の理由になっていると考えることができます。

また、学校でもコロナ禍で進んだGIGAスクール構想で、タブレット端末が整備され、画面を見る機会が増えたことも影響しているかもしれません。

生徒が授業でタブレットを使っている様子を見ていると、一生懸命に画面を見ている生徒が画面に顔を近づけている光景を、私も何度か見かけました。

30cmほどは離して見るように、学校は指導したほうがいいと思います。

裸眼視力が1.0以下が全体の6割越えというのは深刻です。



ちょっとしたしあわせ

2022年07月26日 05時52分00秒 | 教育・子育てあれこれ
令和になり、世の中にはあまりいいことが起こりません。

2020年からは新型コロナウイルスが拡がり、終息とはほど遠い状況です。

理不尽なウクライナでの戦争は長期化しそうです。

桜島の噴火、地震、南海トラフ地震も心配です。

線状降水帯が大雨を降らします。

急激な物価高が庶民の暮らしを苦しくします。

もと総理大臣が銃撃され亡くなる。


とくに令和になってたいへんなことが頻発しています。

おそらく、未来の社会科の歴史教科書に載るような出来事が頻発しているのが、私たちが生きている今という時代です。

だからこそ、こんなときにはふつうのくらしの中で、自分の手作りトマトを「おいしいね」とか、炒めたピーマンの皮が「シャキッとしてるわ」がかえって言葉の新鮮な響きをもつようになります。

当たり前だったことや、ちょっとした平和に、これまでとは違うありがたさや希望を持てるしあわせな気持ちが湧いてきます。

ちょっとしたしたことの幸せが、鮮やかに色づきだすのです。

合意をつくる力を学校の授業で育てる

2022年07月25日 08時07分00秒 | 教育・子育てあれこれ
学校教育の中で、世界的に子どもたちに身につけさせたい力の一つに合意形成力をあげることができます。

グローバル社会の中では、異なる文化、考え方、価値観の外国人と共生し、ダイバーシティ(多様性尊重)を目指すからです。

異なる考えをする人同士が話し合い、折り合いをつけ、一致点をみつけ、合意を作り出すことが必要になります。

自分の考えを説明するためには、相手の知性を信頼して、「話せばわかる」という態度で粘り強く働きかけなければなりません。

そのためには、人としての情感も必要であることはもちろんですが、理性を働かすことも必要です。

自分が主張することのある程度の根拠を提示して、論理性をもって話せば相手も賛成してくれるという、相手の知性や判断を信頼するからこそ「説明」に期待できるです。

「よくわからない者は黙っていなさい黙ってわたしに従え」これでは言葉は痩せてしまいます。

この時代の趨勢を見据えたとき、大人になる前の子どもたちへの教育は重要です。

とくに授業の中で、クラスメイトを尊重し、意見をたたかわせ、話し合い、合意を形成する活動を取り入れることは不可欠だと思います。

いま、「主体的・対話的で、深い学びのある授業」が全国で展開されていますが、わたしはそこ授業のねらいの一つは、合意形成力を育むことにあると考えています。

ジェンダーにとらわれない人に

2022年07月24日 08時11分00秒 | 教育・子育てあれこれ

G7(ジーセブン)とは、 Group of Sevenの略で、主要7カ国ともいわれ、フランス、アメリカ合衆国、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ及び欧州連合で構成される政府間の政治フォーラムです。

G7の国は世界最大の国際通貨基金(IMF)の先進国で、「最も裕福な自由民主主義国」と言われています。

さて、世界経済フォーラムが発表したところによると、日本のジェンダーギャップの指数は、146カ国の中で、116位と低迷しています。

そして、依然としてG7の国々とは大きな差があります。

日本がG7に入っていることに意味があるかないかは、わたしにはわかりませんが、ジェンダーギャップがこれほど大きい日本が、他のG7の国々と同じ価値観をもてているかという点が気になります。

政策を一つ考えるにも、女性の参加を当然とする国と男性中心の考えを基本にする日本が同じ歩調を合わせたとしても、意識が旧態依然としていては、ほころびが出てきます。

学校教育では、ジェンダーバイアスが影響している事例を取り上げたり、最近は改善されてきていますが女性の就労のM字カーブなどを中学校では、男女平等教育とか男女共生教育として実践してきました。

今は、ジェンダー平等教育として行っています。

そこで学んだ生徒たちが社会に出て、「やっぱりジェンダーってあるのね。しかたないし」と思わせないように、社会のしくみをかえないとジェンダーギャップを受け入れてしまう人になってしまいます。



学校での女性教員の存在

2022年07月23日 09時57分00秒 | 教育・子育てあれこれ
学校教育の分野で言えば、小学校では男性の教員よりも女性の教員が多く働いています。

中学校では、女性教員の割合は下がりますが、小中で見ると、学校は他の職種と比べて、女性が活躍できる職場であると言えます。

さて、一般企業では、仕事をする上で、男性ばかりの職場より、女性と男性で組まれたチームの方が仕事の効率が高いというデータがあります。

2016年に国内で出願・公開された特許のうち、男性だけで考え出した特許と男女の混成チームが考え出した特許の方が、経済価値が高いという結果が出ています。

売り手が売れるものをつくろうとすれば買い手のことを考えなければなりません。

男性だけで発想するよりも、男性と女性がいっしょに考え出す方が、よいものが生まれるということです。

とくに食料品や繊維、医薬品などではその傾向が顕著に表れています。

その点を踏まえると、学校では児童生徒を学年団で指導します。

女性教員は女子生徒のことを理解しやすいのは当然であり、かつ内面の心の動きまでわかります。

さらに、例外や個人差はありますが、女性教員は子どもを指導するときや学校行事を運営するときに細かい点まで気がつく傾向があります。

そういう観点でいえば、学校は比較的ジェンダーギャップが小さい職場であり、児童生徒にも好ましい環境になっていると言えます。

ただし、学校でも校長・副校長・教頭になる人は男性の方が多く、とくに中学校では圧倒的に男性が多いという現実があります。

女性の管理職が、学校でももっと増えるべきです。



部活動 地域移行の課題

2022年07月22日 06時32分00秒 | 教育・子育てあれこれ
部活の地域移行は、まず2025年に土日などの休日の活動を地域のスポーツクラブの指導に委ねていこうとするものです。

全国的には、先立ってモデルケースとして先行実施している自治体があります。

モデルケースの間は、国から補助金が出て、指導者さえ確保できればなんとか地域への移行がまわっています。

しかしモデル地域の指定が外れれば、とたんに財政問題が顕在化してきます。

また、地域によっては、人口が少なく、指導者がなかなか見つからない場合もあります。

2025年から、どれだけ財源と指導者を確保できるか。この2点が大きな課題となるようです。

テレビ番組のクオリティを高めないと・・・

2022年07月21日 07時23分00秒 | 教育・子育てあれこれ
テレビは番組の質をあげないと、ますますテレビ離れが進んでいくことになりそうです。

日本経済は、失われた30年と言われるように、バブルが崩れたあと、経済不況が続いています。

それにより、企業の広告費が減ってきました。それで、テレビ局のCM収入が減り、番組制作費が乏しくなりました。

そうすると、番組の質が下がります。

実際、最近のテレビ番組はあまり面白くないです。

見たいときにいつでも見たい動画を見ることができるかという点では、テレビはネット配信サービスに太刀打ちできません。

また、ジェンダーに基づく価値観から出た表現は今までならOKでも今ではアウトになることも多いです。

その点にもセンシティブになり、人を笑いものにしたり、ルッキズムによる表現にも留意しないと、テレビ離れはますます進むでしょう。



消費者教育、金銭教育

2022年07月20日 08時36分00秒 | 教育・子育てあれこれ
いま、学校では「消費者教育」や「金銭教育」が少しずつ実践されています。

これは、お金の使い方の学習を授業で行う教育のことです。

将来子どもが働いたとき、金銭にかかわって困ったことが起きた際にどう対処するか。

お金に関する失敗、犯罪に巻き込まれそうになったとき、どう対処するかを学校時代に学習していれば、「そういえば学校で学んだことがある」と思い出し、トラブルを回避できることになります。

奨学金制度についても、中高の学校では学習しておいたほうがいいでしょう。

経済的な理由で希望する学問への道が閉ざされないように制度化された必要なものです。

しかし、考え方によっては、奨学金は借金です。

表現をかえれば「学生ローン」のようなものです。

卒業して社会人になるときに、数100万円の借金を抱えてスタートするのです。

いまや、非正規社員に就く人が多いという現状を見据え、奨学金を利用するかどうかは慎重になった方がいいと思われます。

奨学金制度についても、小中高の学習で学んでおいた方がいいでしょう。

また、クレジットカードについても学習しておいた方がいいでしょう。

クレカは便利ですが、サイフの中にある現金でしかショッピングができないのと、お金がなくてもできるのを比べると、どうしても買うものが増えて、場合によっては多額の支払いが後でついてくる。

このことも学習しておく方がいいと思います。

言語環境を豊かに 学校教育で

2022年07月19日 07時46分00秒 | 教育・子育てあれこれ
いまふりかえってみると、2010年代という10年という期間は、日本にとって大きな変化の時代だったと思います。

経済力は下がりました。

国際競争力をもつ商品は開発できませんでした。

科学技術を駆使したイノベーションはありませんでした。

学術的な研究を深め、世界に発信することも芳しくありませんでした。

ジェンダーフリーにはほど遠い遅れた国の実態が明らかになりました。

報道の不自由さが国際比較により顕在化しました。

いわゆる先進国といわれる国の中で、日本のさまざまな遅れがとりあげられることが多かったように思います。

つまり、日本という国の力は弱体化した10年間だったということです。



また人びとの言語環境が悪化しました。

自分が正しい。お前が間違っている。

自分に反対する者や反論するものは敵である。

イライラして、自分と合わない人は容赦なく攻撃の対象とする。新型コロナウイルス対策で「自粛」しない人には容赦ない攻撃の刃が向けられます。

そういう攻撃的な話し方をする人が増えたように思います。

メディアでは、本来はシロともクロともいえないグレーゾーンがある問題でも、「これはシロ」とか「それはクロ」と明快に結論づける評論をする人が人気を博します。

そのように、言語環境が悪化してきて、対話する回路が切断されているのが、今の時代の最大の問題点だと、わたしは思います。

でも、人間が人間たるゆえんは、どちらが正しいのかわからない人に、情理を働かせて話しかけ説得するなかで相手は納得します。

これが民主主義での言語環境であるはずです。

学校教育の関係者は、言葉の大切さを国語の授業をはじめとした教育活動全体を通して、児童生徒に伝えてきてます。

豊かな言語環境を発展させたいと願っているからです。

あまりにも貧しい言葉の使い方は、結局深く傷つく人びとを生み出し、みんなが分断され、つらい思いをするのです。

その点を今一度考え直し、学校教育では豊かな言語環境を醸成していきたいと思います。




文化部の部活も地域に移行

2022年07月18日 07時17分00秒 | 教育・子育てあれこれ
中学校の部活動の地域への移行改革は、おもに運動部についてのプランが国から示され、このブログでも何回か取り上げてきました。

2025年に土日での地域活動への移行を照準を合わせて、今は試行段階に入っています。

とはいえ、部活動をする中学生のおよそ3割は、美術部や吹奏楽部、演劇部、科学部、家庭科部などの文化部に入っています。

なかでも、現場の教職員なら知っていますが、吹奏楽部は運動部より練習日が多いことが普通で、体力づくりも必要です。

そしてこのたびは、文化部の移行についても有識者会議からの提言が出されました。

その提言のアウトラインは以下のものです。

①おもに、地域移行の対象は全国の公立中学校の文化部とする。

②2023年度から2025年度にかけて、「改革集中期間」として自治体ごとに休日の部活動を地域に移行するスケジュールを定める。

③指導にあたるのは、文化系団体や民間教室、芸術系大学などである。
ただし、上記団体は全国のすべての地域でまんべんなくあるわけではないので、ICTを活用したリモート指導も視野に入れる。

④学校の教員も指導を希望する場合は、登録をして指導にあたることができる。

⑤民間団体が子どもの活動場所として、学校の施設を使えるようにする。

⑥生徒の活動を民間に委ねるとなると、保護者負担が増えるのは避けられないので、国からの財政的補助を求める。

しかしながら、現場感覚でみたときには課題もでてきます。

吹奏楽部や一部の部活をのぞき文化部では、現状で休日には活動していない部が多いのが実情です。

それらのクラブもふくめ、休日は地域に移行するという意義がはっきりしません。

さらに、吹奏楽部の場合は、コンクールに出るとなると、たくさんの楽器をホールまで運搬しなければならないのです。大きな楽器もたくさんあります。

また、楽器は高価なものが多いうえ、修繕費もかかります。

今まで顧問が苦心して、生徒たちをコンクールを導いてきた工夫や努力を、民間や地域に引き受けてもらえるのか。

こんな事情は現場にいた者でないと考えが及ばないでしょう。

運営の詳細まで、有識者会議で、検討しているのかと心配になります。

自治体で移行の絵を描くときには、できるだけ生徒や顧問、保護者の声を聞き、地域移行の取り組みに反映させてほしいと願います。





大阪コリアタウンに期待すること

2022年07月17日 08時23分00秒 | 教育・子育てあれこれ
大阪市内を循環するJR大阪環状線に大阪駅から「外回り」に乗り、7つ目の駅が「鶴橋」です。

この鶴橋に、このたび大阪コリアタウンができました。

鶴橋の駅前には古くから、韓国・朝鮮の食材を売る店や焼肉店がならんでいました。

今では、韓流ショップも出店して、若い人びともたくさん訪れ賑わっています。

キムチ、チヂミ、むし豚をはじめ今では韓国で人気のストリートフードを出す店、コスメショップ、雑貨店などの店が連なって商店街を構成しています。  

その商店街は、御幸通、御幸通中央、御幸通東と呼ばれる3つの商店街です。

今回、その3つが統合して今回できたエリアを、「大阪コリアタウン」というようになったのです。

1年間に約200万人が訪れます。

そのうちの約8割までが女性客です。

大阪コリアタウンは、今後も女性客に満足のいくまちづくりをすすめるとともに、在日韓国朝鮮の人びとの歴史を知らせて、共生を導く発信の場として発展してほしいと思います、