「君民令和 美しい国日本の歴史」(3)記紀神話 本文
1 縄文弥生古墳、卑弥呼巻向崇神天皇、これはこれで歴史。がこの試みでは日本民族の心情は解らない。太古の倫理や思想は神話の中にのみ存在。文明は固有の神話を持ち、自身の心情倫理を表現。古事記と日本書紀、記紀が語る意味を考える。標的を日本開闢から神武天皇即位までの神代記にしぼる。まず大筋。
2 日本の国はイザナギノミコトとイザナミノミコトの交接から生まれた、大和大八嶋。イザナギノミコトから生まれた姉のアマテラスオオミカミと弟のスサノオノミコトが共同で国を統治。統治は破綻、スサノオは冥界へ追放。アマテラス(以下略称)は岩屋に隠れ、世界は真っ暗。神々の協議、火を焚き明るく、アメノウズメノミコトの裸踊り、哄笑、アマテラスを騙しておびき出す。アマテラスの孫ニニギノミコトを総帥とし神々が地上に降臨。降り立った地は日向の国。ニニギは山の神の娘コノハナヤサクヤヒメと結ばれる。一夜で妊娠、ニニギに貞操を疑われたサクヤヒメは火の中に飛び込み分娩、貞潔を証明。生まれた子供が山幸海幸の兄弟。兄弟の争い、海神の娘トヨタマヒメを娶った山幸が勝つ。分娩の光景を見るな、の約束に背き山幸は産場を覗く、のたうつ大鰐鮫。トヨタマヒメは怒り子を残して海に。生まれた子の子供がハツクニシラススメラミコト、神武天皇。
3 神話で重要な点は三つ。アマテラスとスサノオの姉弟相姦による統治の破綻が第一点。近親相姦では統治は不能。第二点はニニギとサクヤヒメの結婚。サクヤヒメは火の試練で貞操を証明。陸はニニギの領有に。第三点は山幸とトヨタマヒメの結婚。姫の貞操が疑われる。子を置き海に帰り、姫は山幸に抗議、貞操の証し。水の試練、山幸は海を支配下に。
三つの挿話の意味。近親相姦を前提とする統治は失敗、火と水による試練で近親相姦を克服、貞潔な婚姻と正統な統治は併行。古事記神代編国家開闢天孫降臨神話の意図は、統治能力と婚姻秩序の確立は併行する事。婚姻が正常なら統治も正常。
民族の最も重要な事跡国家形成に対し、婚姻秩序と政治秩序の相関関係の意義を明白に描いた神話は他にない。婚姻秩序と政治秩序の重視が日本神話の最大の特質。日本人は婚姻秩序を重視する貞潔な民族。婚姻秩序を政治行為の前面に出す、日本人は性に寛容。性に対して貞潔かつ寛容、暴力を嫌う、凝集性の強い民族が日本人。
4 貞潔で寛容な日本人は女性に対して優しい、女性を大事にする。日本は女房天下の国。日本の女性が世界中で一番幸せ。最高神はアマテラスオオミカミという女性の太陽神。最高神が女性というのは日本だけ。日本開闢で活躍する裸踊りのアメノウズメ。アマテラスとアメノウズメで日本の国は開かれた。サクヤヒメもトヨタマヒメも派手に活躍。日本が女でもっている国である事を端的に例証。日本史で始めて登場する固有名詞は卑弥呼なる女性名。女性優位は後世も続く。日本の古代は女帝が多い。万葉集に登場する多くの女流歌人。日本の後宮は政治行為の実力者。平安時代には女房階層が政治力を発揮、同時に彼らは日本の文学文化の創始者。現在使っている仮名は女文字と呼ばれた。
5 アメノウズメの裸踊りで世が開ける。アメノウズメが乳房と性器を露出させ、アマテラスを岩屋から引っ張り出すのは出産の情景、男神達が裸踊りを見て哄笑するのは性交の暗喩。性交において男女は平等。これほどはっきりと世界開闢を性的映像で描いた神話は他にない。サクヤヒメやトヨタマヒメの主要場面が分娩であることも同じ意味。日本人は性に寛容、女性に優しい女性優位の民族。
6 日本の政治思想の原点では婚姻と政治の密接な関係が語られる。日本人は性に対して寛容、過酷な統治はできない。結果として女房天下、女性が尊重される国。
1 縄文弥生古墳、卑弥呼巻向崇神天皇、これはこれで歴史。がこの試みでは日本民族の心情は解らない。太古の倫理や思想は神話の中にのみ存在。文明は固有の神話を持ち、自身の心情倫理を表現。古事記と日本書紀、記紀が語る意味を考える。標的を日本開闢から神武天皇即位までの神代記にしぼる。まず大筋。
2 日本の国はイザナギノミコトとイザナミノミコトの交接から生まれた、大和大八嶋。イザナギノミコトから生まれた姉のアマテラスオオミカミと弟のスサノオノミコトが共同で国を統治。統治は破綻、スサノオは冥界へ追放。アマテラス(以下略称)は岩屋に隠れ、世界は真っ暗。神々の協議、火を焚き明るく、アメノウズメノミコトの裸踊り、哄笑、アマテラスを騙しておびき出す。アマテラスの孫ニニギノミコトを総帥とし神々が地上に降臨。降り立った地は日向の国。ニニギは山の神の娘コノハナヤサクヤヒメと結ばれる。一夜で妊娠、ニニギに貞操を疑われたサクヤヒメは火の中に飛び込み分娩、貞潔を証明。生まれた子供が山幸海幸の兄弟。兄弟の争い、海神の娘トヨタマヒメを娶った山幸が勝つ。分娩の光景を見るな、の約束に背き山幸は産場を覗く、のたうつ大鰐鮫。トヨタマヒメは怒り子を残して海に。生まれた子の子供がハツクニシラススメラミコト、神武天皇。
3 神話で重要な点は三つ。アマテラスとスサノオの姉弟相姦による統治の破綻が第一点。近親相姦では統治は不能。第二点はニニギとサクヤヒメの結婚。サクヤヒメは火の試練で貞操を証明。陸はニニギの領有に。第三点は山幸とトヨタマヒメの結婚。姫の貞操が疑われる。子を置き海に帰り、姫は山幸に抗議、貞操の証し。水の試練、山幸は海を支配下に。
三つの挿話の意味。近親相姦を前提とする統治は失敗、火と水による試練で近親相姦を克服、貞潔な婚姻と正統な統治は併行。古事記神代編国家開闢天孫降臨神話の意図は、統治能力と婚姻秩序の確立は併行する事。婚姻が正常なら統治も正常。
民族の最も重要な事跡国家形成に対し、婚姻秩序と政治秩序の相関関係の意義を明白に描いた神話は他にない。婚姻秩序と政治秩序の重視が日本神話の最大の特質。日本人は婚姻秩序を重視する貞潔な民族。婚姻秩序を政治行為の前面に出す、日本人は性に寛容。性に対して貞潔かつ寛容、暴力を嫌う、凝集性の強い民族が日本人。
4 貞潔で寛容な日本人は女性に対して優しい、女性を大事にする。日本は女房天下の国。日本の女性が世界中で一番幸せ。最高神はアマテラスオオミカミという女性の太陽神。最高神が女性というのは日本だけ。日本開闢で活躍する裸踊りのアメノウズメ。アマテラスとアメノウズメで日本の国は開かれた。サクヤヒメもトヨタマヒメも派手に活躍。日本が女でもっている国である事を端的に例証。日本史で始めて登場する固有名詞は卑弥呼なる女性名。女性優位は後世も続く。日本の古代は女帝が多い。万葉集に登場する多くの女流歌人。日本の後宮は政治行為の実力者。平安時代には女房階層が政治力を発揮、同時に彼らは日本の文学文化の創始者。現在使っている仮名は女文字と呼ばれた。
5 アメノウズメの裸踊りで世が開ける。アメノウズメが乳房と性器を露出させ、アマテラスを岩屋から引っ張り出すのは出産の情景、男神達が裸踊りを見て哄笑するのは性交の暗喩。性交において男女は平等。これほどはっきりと世界開闢を性的映像で描いた神話は他にない。サクヤヒメやトヨタマヒメの主要場面が分娩であることも同じ意味。日本人は性に寛容、女性に優しい女性優位の民族。
6 日本の政治思想の原点では婚姻と政治の密接な関係が語られる。日本人は性に対して寛容、過酷な統治はできない。結果として女房天下、女性が尊重される国。