廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

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小ネタ集(Savoyのセカンドレーベルはダメなのか)

2024年05月06日 | Jazz LP (Savoy)



Curtis Fuller / Imagination  ( 米 Savoy Records MG 12144 )


結論から言うとダメではなく、全然アリである。なぜなら、音がまったく同じだからだ。

上段があずきレーベルでセカンド、下段がマルーンレーベルでオリジナルということになるが、どちらにも手書きでRVGとX20の刻印がある。
盤の違いはオリジナルには浅い溝からあることと貼られているレーベルの種類が違うというだけで、それ以外は特に違いはない。
ジャケットのデザインは大幅に変更されているがどちらもなんだかなあというデザインであるところは一緒で、頼りない感じの作りも同じだ。

音は、当たり前ながら、どちらも同じ音が出てくる。典型的なサヴォイのヴァン・ゲルダーの音で、鮮度のいい音で聴ける。
ヴァン・ゲルダー・サウンドと一口で括られることが多いけれど実はそうではない。ブルーノートのRVG、プレスティッジのRVG、サヴォイのRVG、
インパルスのRVGは皆それぞれ音が違う。ヴァン・ゲルダーはレーベル毎に音質を変えており、且つ同一レーベル内では音質を揃えている。
意図してレーベル・カラーというものを作っていたということで、こういうところにこの人の感性と技術力の卓越性があった。

セカンド・レーベルをきちんと聴いていくと「オリジナルが1番音がいい」という言説は正しくないということがわかってくる。



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