く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<フッキソウ(富貴草)> 日陰・寒さに強くグランドカバーとして人気

2017年03月19日 | 花の四季

【年中青々とした常緑葉から「吉祥草」や「吉字草」の異名も】

 全国の山地の樹林内に自生するツゲ科の常緑小低木(高さ20~30cmほど)。雌雄異花で、3~5月頃、短い穂状花序の上部に白くて太い4本の雄しべから成る雄花を多数付ける。属名の「パキサンドラ属(フッキソウ属)」の語源も「太い」と「雄しべ」を意味するギリシャ語の「パキス」と「アンドロス」から。花序の基部に数個付く雌花は小さなうす緑色であまり目立たない。

 フッキソウはやや地味な花よりも、年中青々とした常緑の葉っぱの方に重きを置かれる。日陰や乾燥、寒さに強く、地下茎が旺盛に広がることから、公園や庭園の地被(グランドカバー)植物として使われることが多い。日本原産で、英名では「ジャパニーズ・パキサンドラ」と呼ばれる。艶のある葉の縁にはギザギザの切れ込みが入る。クリーム色の明るい斑(ふ)が入るものは「フイリフッキソウ」として人気が高い。

 「富貴草」の和名は常緑の葉が逞しく生い茂る様子を「繁栄」や「繁殖」のイメージに重ね合わせて名付けられたという。「吉祥草(きっしょうそう)」や「吉字草(きちじそう)」という縁起のいい別名も。ただし、同じ「吉祥草」の漢字で「きちじょうそう」と読む全く別種の植物があるから要注意。こちらはユリ科(またはキジカクシ科)の常緑多年草で、ヤブランのような赤紫色の花を穂状に付ける。フッキソウの仲間には台湾~中国中南部に自生する「タイワンフッキソウ」や、冬になると葉が銅色に色づく北米産の「プロクンベンス」などがある。「富貴草雨にも茎を立てて咲く」(上村占魚)


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <建具職人・和田奈良一さん... | トップ | <シロハラ(白腹)> アム... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿