く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<奈良祝ぐ寿ぐまつり> 平城宮跡朱雀門ひろばで

2024年01月28日 | 祭り

【“御斎会”再現や各地の行催事、特産品の販売…】

 平城宮跡歴史公園(奈良市)の朱雀門ひろばで1月27日「奈良ちとせ祝(ほ)ぐ寿(ほ)ぐまつり」が始まった。2016年に冬季の新イベント「大立山まつり」としてスタート。2022~23年の会場は奈良県コンベンションセンターで、3年ぶりに屋外の朱雀門ひろばに戻ってきた。会期は28日までの2日間。

 まつりは午前10時、朱雀門基壇ステージでの「當麻太鼓白鳳座」(葛城市)の勇壮な演奏で幕開けした。続いてオープニングとして古代の正月行事「御斉会(ごさいえ)」の再現。御斎会は正月8日から7日間、高僧たちが「金光明最勝王経」を唱えて国家安泰と五穀豊穣を祈願したという。

 まず命婦(みょうぶ)と呼ばれる女官に扮した7人が列を成して朱雀門に向かった。登壇すると場を清めるために散華(さんげ)。それが済むと純白の礼服(らいふく)姿で天皇が登場した。橿原市出身のタレント福本愛菜さん(NMB48の元メンバー)が女帝の称徳天皇役を務めた。

 この後「平城山相撲甚句」(奈良市)に続いて「風流舞 奏楽(そうら)」(田原本町、下の写真)があり、ステージを華やかに飾った。午後にも「曽爾の獅子舞」(曽爾村)、「飛鳥蹴鞠」(明日香村)、「桃俣獅子舞」(御杖村)などの演舞が続いた。28日には「紅しで踊り」(天理市)や「へぐり時代祭り」(平群町)なども予定されている。

 会場には県内各地の特産品を販売したり観光をPRしたりするテントがずらりと並ぶ。その一角には「立山」と呼ばれる住民手づくりの人形などの展示も。これらの造りものには無病息災の祈りも込められているという。有名なのが広陵町で毎年8月に行われる「大垣内立山祭り」で、江戸時代からの長い伝統を誇る。会場にはNHK大河ドラマ「どうする家康」に因んだ人形が展示されている。

 御所市東名柄天満宮の「天神祭の立山」も明治初期から130年以上続く。いま展示中のものはアニメ「鬼滅の刃」に因む造りもの。県内にはほかに橿原市八木の「愛宕祭の立山」などもある。ただ各地とも人口減などで伝統の継承には苦慮しているようだ。広陵町の大垣内では立山の数や展示場所が以前に比べ減ってきたという。橿原市の愛宕祭は昨年ついに中止に追い込まれた。

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