経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

9/2の日経

2015年09月02日 | 今日の日経
 昨日の法人企業統計で、経常利益の増加率が前年同期比で+23.8%というのには、強い印象を受けたよ。消費押上げを期待された原油安メリットは、企業に帰着したのだろう。普通なら、高収益は設備投資の加速に結びつくが、今回はどうか。相関があるのは、需要の強さが媒介しているからで、今回は、増税のために消費が弱い中でのタナボタである。

 値上げができて、収益が確保できても、需要増の勢いがないと、賃金を上げて人材を確保しようとまではならない。確かに、労働需給は引き締まっているが、公定価格に縛られて低賃金で集めようとする医療・福祉関係との競合なら、切迫感は薄くなる。やはり、緊縮財政の下では好循環は回りがたい。

 そうした中、第一生命の柵山順子さんの『好調な労働市場と低調な消費』(9/1)は、良いレポートだったね。 雇用者数は増えても、パートの中でも短時間化が進んでおり、労働投入量は増えていないとするものだ。処方箋は、長く働くと不利になる各種制度の改革である。結局は、社会保険料還元型の給付つき税額控除を使うことで、各種制度の改革を円滑に進めるところへ行き着くと思う。


(今日の日経)
 中国が人民元売り規制。日本株下落が再び加速。野菜の高値続く。新車販売8か月連続減。

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