日本人は本当に「痛み」が大好きなんだね。日経は、社説で「潜在成長率は0%台半ば」としておきながら、補正で0.8兆円、本予算で4.4兆円、地方で1.2兆円、年金で約0.5兆円、合計6.9兆円もの収支改善が行われて、GDP比で1.4%ものデフレ圧力になろうかというのに、まったく矛盾を感じないようだ。財政がニュートラルなら、今年の日本経済は、政府見通しの名目2.7%と合わせ、4%超の実力を持っているとでも思っているのだろうか。
財政赤字が減るのなら、経済の許容量も考えず、手放しで喜ぶとは、本当に困ったものである。家計を預かるのと同じ感覚でどうするのか。消費再増税の5.4兆円の圧力には耐えられないと判断して見送ったはずなのに、6.9兆円の圧力は不安にならないらしい。そもそも、2.7%成長を目指すのに、一般会計の歳出は0.5%増であることに、誰も疑問を持たない。「景気回復、これしかない」と言いつつも、財政は足を引っ張ることになっていて、成長の牽引は民需にお任せなのである。
こうした見方は、日経に限らないことで、このあたりの常識が変わらないうちは、日本で、まともな経済運営がなされることはないのだろうと思う。今年は、原油安があり、甘利経済相が言うように、経済に7兆円のプラスの効果があるから、あまり心配せずに見ていられるが、どう転ぶか分からない商品相場に頼るのは、危なっかしくてしょうがない。まあ、「知らぬがゆえの勇ましさ」なのだろう。こんなことをしておいて、「なんで景気回復が鈍いのか」と、ぼやいたりしないことだよ。
(今日の日経)
来年度政府予算案96.3兆円決定、税収増で痛み先送り。長期金利最低を更新。社説・成長と財政両立の道筋見えぬ予算。歳出もっと削減を、エコノミストら。国債商品の下落続く。国債・想定金利1.8%で実勢との差はへそくりに。
※国債の分析記事は、自分の尺度を持っていて、高く評価できるよ。
財政赤字が減るのなら、経済の許容量も考えず、手放しで喜ぶとは、本当に困ったものである。家計を預かるのと同じ感覚でどうするのか。消費再増税の5.4兆円の圧力には耐えられないと判断して見送ったはずなのに、6.9兆円の圧力は不安にならないらしい。そもそも、2.7%成長を目指すのに、一般会計の歳出は0.5%増であることに、誰も疑問を持たない。「景気回復、これしかない」と言いつつも、財政は足を引っ張ることになっていて、成長の牽引は民需にお任せなのである。
こうした見方は、日経に限らないことで、このあたりの常識が変わらないうちは、日本で、まともな経済運営がなされることはないのだろうと思う。今年は、原油安があり、甘利経済相が言うように、経済に7兆円のプラスの効果があるから、あまり心配せずに見ていられるが、どう転ぶか分からない商品相場に頼るのは、危なっかしくてしょうがない。まあ、「知らぬがゆえの勇ましさ」なのだろう。こんなことをしておいて、「なんで景気回復が鈍いのか」と、ぼやいたりしないことだよ。
(今日の日経)
来年度政府予算案96.3兆円決定、税収増で痛み先送り。長期金利最低を更新。社説・成長と財政両立の道筋見えぬ予算。歳出もっと削減を、エコノミストら。国債商品の下落続く。国債・想定金利1.8%で実勢との差はへそくりに。
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