経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

10/1の日経

2015年10月01日 | 今日の日経
 悪いとは思っていたが、8月の鉱工業生産は、かなりの下ブレだったね。これで2四半期連続のマイナスだろう。消費財の在庫が減り、出荷と生産が上向いてきたのに、堅調だった資本財が落ちて、大きく在庫を増やすことになった。今回のネガティブサプライズを受けて、7-9月期GDPもゼロからマイナス成長になるという見方が増えたらしい。

 本コラムでは、4-6月期GDP速報が出た直後からゼロ成長を指摘したし(8/23)、更に遡れば、2月の指標が出たところで異変を感知していたわけで(3/29)、ようやく、世間も分かって来たようだ。8兆円もの緊縮財政を敷いているのだから、原油安メリットが5兆円あったにしても苦しいよ。代わりに財政収支が大幅に改善したことでも、自慢したらどうだ。

 アマノジャクかもしれないが、資本財の在庫増で、マイナス成長の可能性は少し減ったような気がする。消費低迷の中の在庫減が7-9月期の足を引っ張ると思っていたのでね。ほんと、アベノミクスの第4の矢は在庫増だよ。いずれにせよ、参院選もあるし、大型の補正予算は避けられまい。またいつもの「締めては戻す」になった。今度は、バラマキでなく、子供の貧困対策にでも使い、一つでも世の中を良くしたと言わせてもらいたい。


(今日の日経)
 ボスコが和解金300億円。鉱工業生産8月0.5%低下、中国減産で下振れ、建機・電子部品が落ち込み、7-9月期予測でマイナス成長増加。民間給与2014年0.3%増。

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3 コメント

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Unknown ()
2015-10-03 13:19:33
秋の臨時国会見送り濃厚で補正予算の見通しが立っていません。政府は正気でしょうか?
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Unknown (基礎固め)
2015-10-03 20:26:46
失礼します。

補正予算が組まれなさそうなのも心配ですが、将来に関して最近心配になっていることが有ります。
それは経済学者達の実務的判断力の向上心です。
他の学部の学士達の発言は良い悪い別にして実務的現実現象に対する発言が見られますが、経済学士達の発言は理論面のは多いですが、では現実実務ではとか利害関係者やその関係者の発言はどうだったか等の情報がある発言が少ない気がします。

個人的な判断材料は~パブリックコメントへの言及、需給調整への言及、政府税調~今は民間税調も発足してますね~への言及、分科会。具体例の比較、等々。今話題の安保はガイドラインになりますね。因にガイドラインは国会の承認は通っていない法令ものです。国立国会図書館参照。
国立国会図書館の調査部はいい仕事してますよ、ホームページには立法関係の情報が更新されてます。
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Unknown (基礎固め)
2015-10-03 22:40:24
補足です。それと愚痴ばかりだと悪いので推奨文献を上げます。

補足
他の学部は、人文社会学部という意味です。

文献
実務的に理論面を擦り合わせないといけないという意味で開発経済学の教科書は経済学を勉強する上で良いと思います。経営学部は体系的な教科書は無いので…。
そこで、速見祐次郎さんの農業経済論がお薦め。理論面の数式や図形の基本が書いてあるだけでなく、それらの説明の後に言葉でもしっかり式の説明をしていて素晴らしいです。また、消費者目線偏重出なく、農業者、流通制度面、政府、先進国、開発途上国の利害関係者や制度面も書いてあります。
労働者供給プールや転換点の知識が入りますが、空虚な生産性や技術の話ではなく実際の労働者や労働者賃金や農業技術の話なのでわかると思います。無意識に標準価格財としての賃金が言及されていない経済学の教科書とは対照的だと思うかと。

数年か数ヵ月後に、この本の基礎的知識やデカップル政策が必要になる可能性も有るためあげておきました。
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