経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

尖閣購入の方法を読む

2012年04月18日 | 経済
 昨日は、石原都知事の尖閣購入のニュースが流れた。読売によると、外務省幹部は、「都政の目的と相いれない、都議会を通るとは思えない」とコメントしたようだが、何とも軽率な。自分に理解のできない行動を、バカな考えと断じて思考停止になってどうする。相手の意図や戦略を徹底して読むことが必要な外交官の資質が疑われる。

 尖閣は、国が約2500万円の借地料を地権者に払っている。もし、購入額が10億円だとすると、年利2.5%の金融商品を買うのと同じである。30年物の国債金利は、現在、2%弱であるから、十分に有利な買い物になり、併せて、社会的責任投資のような意味を持つ。都民の税金をムダにするということにはならないし、議会も納得できるだろう。

 むろん、以上は、筆者の推測に過ぎないから、別の方法があるのかもしれない。大事なのは、何かあるに違いないと思って、考え抜くことであり、「無知の知」を自覚し、相手の行動が理解できないのは、自分の至らなさにあるのではないかと思う謙虚さだ。こういう態度は、ビジネスでも必ず役立つので、若い人は、よく心得ておいてほしい。

 もっとも、鳩山元首相の「沖縄の米軍基地は最低でも県外」の発言を聞き、首相の弁なのだから、何もないわけがないと考え、頭を悩ませたこともあるので、日本の政治家に限っては、本当に何も考えてない場合もあることを、ちょっとは念頭に置かざるを得ない。とても残念なことではあるが。

(今日の日経)
 総人口が最大の25.9万人減。自衛隊が米領に駐留拠点。米産LNG輸入へ。石原知事、尖閣を都が買い取り。新興国、緩和に軸足。IMFへ4.8兆円拠出表明。日銀、物価予測を上方修正へ。米小売売上高10か月連続増。大規模地区発電を実用化・住友電工。産業素材、アジアで下落。ドバイ原油115ドル割れ。経済教室・再エネ・古山通久。

※人口減が日経の一面トップとはね。少子化を放置すれば、こうなることは10年も前から分かっていたことだ。そして、これから、年間50万人減、100万人減と加速していくことになる。これが人口崩壊という現象だが、やはり、目の前のことにならないと、危機感が持てないものらしい。そのときは、もう手遅れなんだが。事ここに至っても、子ども手当叩きや、年少扶養控除はがしをやめようとしないことを、後世の人は不思議に思うだろうなあ。※在米日軍基地は、一つの転換点かもしれない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 4/17の日経 | トップ | 対抗戦略まで読むということ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

経済」カテゴリの最新記事