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2017-09-09 00:01:29 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクト(事例紹介)コラムです。
 今回は親企業のある市民クラブとして、当ブログでも付加価値の高い存在のJ1柏です。以前に当ブログの独自の評価基準で「二卿、御三家、雄クラブ」として7クラブの名前を出した事がありますが、柏の名前はありません。当ブログでは「カリスマの存在」というほとんど単独で紹介するカテゴリがあるため、「別扱い」という事になります。「別扱い」という形だけで言うと、地元のJ2岡山もそうですが。その辺りの内容は記事を読めばわかってもらえると思います。
 J1柏は現在4位と、ACL出場圏争いをキープしています。一時期は首位に立ち、優勝争いの最前線にいましたが、鹿島さんにやられてから、少し立ち位置が下がりました。そんな中で、現在の柏のスタイルについてのスポナビコラム(鈴木潤氏)がありました。順番に引用しながら紹介したいと思います。
   
【柏が目指すアカデミーと個性の融合 未知数ではある、だが伸びしろは期待大】
〔10戦無敗を記録し、躍進した前半戦〕
「2−1で勝利を収めた第11節のFC東京戦では、彼らが相手のプレッシャーをことごとく外し、効果的な攻撃へとつなげた。その際、下平監督は「相手がどこにポジションを取って、どこにスペースがあって、どこにフリーの選手ができてということを、アカデミーのころから理解している選手が多い」と振り返っていた」
引用:スポナビコラム(鈴木潤氏)

 少し間前の10戦無敗の時期は、本当にこのまま優勝が狙えると思って観ていました。この記事ですごいのが、目を向けなくてもピッチのフォーメーションの動きをアカデミー時代からしっかり頭に入っているという事。だから、あのようにボールがつながっていくのですね。それに対して足元が下手なチームがありますが、行き当たりばったりでボールを回そうとしている事がよくわかります。だから放り込むカウンターサッカーしかできないのでしょうね。

〔目標の1つだった「8+3」が現実に〕
「現在の柏の中核を担うのはアカデミー出身の選手たちである。10戦無敗の間、アカデミー出身の選手は常時7、8人がスタメンに名を連ね、今回の鹿島戦も、クリスティアーノ、伊東純也、小池龍太を除く8人がアカデミー出身選手だった。
 今から5年前の2012年。当時、U−18を率いていた下平隆督は、アカデミーの目標の1つとして「8+3」というキーワードを挙げていた。アカデミー出身選手8人に、3人の外国籍選手を加えた11人でトップチームのメンバーを構成することを意味する言葉である。それは決して排他的な考えではなく、トップチームに優秀な人材を輩出し続けなければならないという育成コーチとしての義務感から、アカデミー全体が抱いた共通の目標だった。
 そして、柏はその「8+3」に到達し、今こうしてトップチームが優勝争いを繰り広げることで、十数年をかけて育成に力を注いだ成果をピッチ上で発揮している。事実、先述のFC東京戦後の会見では、下平監督も「土台は全てアカデミーにある。それが形になってきている」と下部組織の存在をチームが好調である要因に挙げた」
引用:スポナビコラム(鈴木潤氏)

 「8+3」というキーワードを初めて見ました。トップチームで8人がアカデミー出身選手という事ですが、これが理想論ではなく、実際に今季の柏は実現できている事がすごい。確か下平監督が「同じポジションで同じ能力だったら、育成選手を使う」とコメントしていた事を思い出します。なので、細貝選手もなかなか試合に出れないのかな。これでFWまでアカデミー出身選手だったら、もう天下無双の域ですね。たぶん、他のJ1クラブは内心羨ましがっていると思います。でも、十数年ですよ、ここまで来るのに。甘じゃないですね。

〔“スタイル不変”を成立させるアカデミーの存在〕
「柏は、U−12からトップチームまでが共通したコンセプトのもと、同じ戦術を志向する。アカデミースタイルを示すキーワードは4つ、「攻撃的」「コレクティブ」「攻守の切り替え」「ボールとスペースの支配」だ。U−18時代に下平監督から指導を受けた中川、中谷、中山に話を聞けば、「シモさん(下平監督)が求めることはU−18時代から何も変わっていない」という。」
引用:スポナビコラム(鈴木潤氏)

 下平監督がアカデミー監督時代からトップの監督になるまで、一貫して同じ戦術というのはすごいし、それがJ1通用しているのもすごい。でも、それを最初に実現したのはネル監督です。神戸を解任されましたが、いつかまた第二次政権でやって欲しいです。仮にガンバさんの監督になっても神戸時代、名古屋時代と変わらないと思います。ネル監督が強くさせるチームは柏だけだと思います。ボールとスペースの支配、いいですね。柏の試合は観ていても楽しいサッカーです。それに対して、ただ放り込むサッカーは余り好きになれませんね。

〔指揮官の想像以上に若いチームが急激に成長〕
「下平監督は、昨年3月の監督就任時に「アカデミーのサッカーがベースになるが、それに傾倒しすぎず、選手個々のパワーが削がれないようにしたい」とも話している。「柏のサッカーはU−12からトップチームまでが共通のコンセプトのもと、同じ戦術を志向する」と述べたが、その中でトップチームだけが決定的に異なる部分がある。それは前線の個の力だ。」
「その点について下平監督はこう述べている。「バルセロナも前線はメッシ、スアレス、ネイマールで成り立ち、中盤から後ろがアカデミー出身で成り立っているが、他の選手が守備だけをして攻撃を3人に任せていたら、いくらバルセロナでもあれだけの成績は収められなかったでしょう。Jリーグもそれと同じで、日本人で守備をして外国籍選手に攻撃を任せていれば、ある程度の成績を収められるかもしれないが、それではACL(AFCチャンピオンズリーグ)で優勝はできない。ACLで優勝するためにも、アカデミーのサッカーと選手の個性を融合させたスタイルを身につけなければいけない」
引用:スポナビコラム(鈴木潤氏)

 アカデミーのスタイルだけに固執していない事も素晴らしいです。そこにもうワンピース、個の力のFW陣が加わります。バルサも同じスタイルなんですね。中盤からの後のアカデミー勢と、アカデミー外の攻撃陣のコラボレーションが強さを完璧するのですね。そういえば明日からJ1再開です。相手はおっと、浦和さんだ。1順目に続いてダブルで勝たせてもらいましょうか。
 そして、柏といえば今季加入の細貝選手。元浦和ですね。鳴り物入りで加入しましたが、まだ試合の終盤に途中出場するクローザー止まりですね。個人的には先発フル出場する細貝選手を観たいですね。浦和さんに戻るのではないかという報道を観ましたが、それは当分ないでしょう。なぜなら細貝選手は柏でのプレーが夢だったからです。今は途中出場でも、日立台で試合に臨むだけで満足なのでは。そんな細貝選手の話題を見つけました。何と故郷の群馬にフットサル場を作ったとか。以下、引用して紹介。
   
【細貝が地元・群馬にフットサル場をオープン】
「細貝萌が6日、出身地である群馬県内で自身がプロデュースしたフットサル場「HOSOGAI FUTSAL PLATZ」のキックオフセレモニーに出席した。セレモニー終了後にはキッズサッカークリニック、トークショー、MIXフットサル大会に参加し、集まった約400人のファンと一緒に楽しんだ。
 細貝は「群馬県内には気軽にボールを蹴ることのできる場所があまりない。このフットサル場はコートのサイズや人工芝のクオリティーにこだわってつくった。是非この場所でいろんな人がサッカーやフットサルを楽しんでほしい」とコメント。日本滞在中はこの施設で自主トレも行う予定だという。」
引用:ゲキサカ

 場所は伊勢崎市宮子町の「ベイシア西部モール」屋上。1面が縦38メートル、横18メートルと国際試合ができるサイズで、ロングパイル人工芝を使用。細貝選手は’12年から毎秋、中高生のフットサル大会「HAJIME CUP」を開催しており、「気軽にプレーできる場所を作りたい」と前から計画を進めていたとか。子供たちが思う存分にフットサルを楽しめるようにと作ったようです。
HOSOGAI FUTSAL PLATZ公式HP:http://hosogai-futsal.com/

 また、目立たないですが、J2群馬の支援活動もやっているようです。経営難の地元チームのためオークション出品したり、ヘルタ・ベルリン時代はJ2群馬とJ1浦和の成績はずっとチェックしていたそうです。こうして見ると、故郷の群馬愛も強いようです。柏の次は群馬さんに移籍したりして。
 あと、Number Webに「サッカー選手と社会貢献」というテーマの細貝選手に関するコラムがあります。それによると、2013年には慢性血栓塞栓性肺高血圧症(シーテフ)の疾患啓発大使を務め、バイエル薬品とNPO法人PAHの会が企画・開催する6 Minutes Run for CTEPHという啓発イベントにも協力しているとか。
 そうした細貝選手も今季から黄色い選手です。まだシーズン半ばですが、これが終盤になって、優勝争いもしくはACL出場圏争いになってくると、若い選手ばかりでは精神的に参ってしまう可能性があります。そんな時はベテランが必要です。頑張って欲しいですね。
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