主催:関西交響楽協会
昭和52年度文化庁芸術祭協賛
大阪フィルハーモニー交響楽団特別演奏会
楽団創立30周年記念
ベートーヴェン歿後150年記念
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1977年10月6日(木)7:00pm
東京文化会館
ベートーヴェン/交響曲第6番
ベートーヴェン/交響曲第3番
(アンコール)
モーツァルト/トルコ行進曲
朝比奈隆 指揮 大阪フィル
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この日上野のホールで聴きました。
河童のこの感想ではファンに怒られるかもしれないが、帳面の活字をそのまま写し書きしてみます。
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なんといってよいのかわからない。音色は素朴である。音色に変化はほとんどない。ブラスは立派だが弦とのバランスが悪い。
しかし、何かがあったような気がする。
要するに大阪フィルは生で聴くべきのような気がする。
弦のピッチが悪い。
今日の聴衆はグロテスクであった。
アンコールはトルコ行進曲。
この指揮者は非常に謙虚であった。ただし、グロテスクな聴衆に対して。
音楽に対しては一見たんたんとしているようにみえるが実は大胆。
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メモをそのまま書くとこんな感じになってしまう。
プログラムが残っていますので、表表紙、裏表紙含め12枚アップしておきます。興味のある方はご覧ください。
宇野さんのまるでLPのライナーノートのような文が当時の生々しさを伝えています。
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ところで、最近この日の録音がでた。以前確か一度出たことがあると思うのだが、今回のは異常な音だ。
マスターテープ・ダイレクトカッティングのXRCD24。
プログラム後半のエロイカだけだが、あまりの素晴らしいサウンドに体がのけぞった。
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朝比奈隆生誕100周年記念
待望の初XRCD化
ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」
朝比奈隆 指揮 大阪フィル
JVC JM-XR30007
定価\3,465
2009.3.25発売
本当にこの日の演奏なのかと耳を疑う。マイクがあった記憶はないのだが、特別演奏会なので上野まで出かけて聴いてみたという記憶もあるので、それなりのセッティングはあったのだろう。
それにしても、ヴィオラからチェロ、そしてコントラバスのサウンドの安定感とその広がり。見事なサウンドというしかない。まるで指揮者のいるポーディアムから聴いているような(たぶん)、そんな横の広がりと奥行き感。
オーケストラの切れ味は今一つだかそんなもの指揮者が求めているもんでもあんめぃ。
そんなことよりこのエロイカの安定感。ベートーヴェンに身を浸す心地よさ。全団員渾身の必殺充実度。
30年以上前の記憶のはるか上をいくサプライズの演奏と録音のCDでした。
拍手付き。