ダークフォース続き(仮)新規です

ダークフォースDFと続きに仮セカンド。
新規とDF追加再編です

剣王国四天王  優美候 ハインウィンド

2010年07月13日 16時29分59秒 | 登場人物紹介
名前 フィオーラ = ハインウィンド

性別 女性

年齢 不詳(見た目は、二十代前半。)

髪  金髪ブロンド

瞳  青

武器 通常は、アダマンサーベル。
   (召喚時 魔剣『ダークソウル』。) 

奥義 暗黒剣 カオスブレイク


戦士レベル  94

レベル限界 ???


  ティヴァーテ剣王国四天王、
  第三軍・『サードニクスの軍』の将。

  通称 『優美候 ハインウィンド』

  または、『賢者 ハイン』


 剣王家に代々仕える、
 ハインウィンド侯爵家の才女。

 彼女が侯爵家を継いで、十余年の歳月が経つか、
 一向に、老いる気配を見せない為、

 それを妬む者たちから、
 『若作り』などと言われているが、
 本人はあまり、気にはしていない様子。

 剣王国・四天王家の中では、
 実戦から、かなり遠ざかっており、

 実は、彼女が侯爵家を継いで、
 第三軍は、戦いと呼べるものをまったくしていない。

 些細な揉め事など、副将であるミーアに任せ、
 彼女は、遊興に耽る怠惰な日々を送っている。

 四天王家は、剣王バルマードの代からは、
 色々と隠し事のようなモノも増えたが、

 彼女もまた、例に漏れず、
 色々と隠し事を抱えているようだ。

 彼女は、王城ドーラベルンから、
 故意に離れないような仕草を見せる。

 実戦レベルで、
 彼女がどれ程の能力を発揮出来るのか?
 という将軍たちの問いに対し、

 彼女は、

「そんなの聞いてどうするの?
 知りたければ、かかって御出でなさいな。」

 と、挑発めいた言葉を言う。

 実際、四天王の軍に仕掛けるというのは、
 剣王バルマードに挑むという事と同義である為、
 その言葉の前に、将軍たちは次の言葉が出せない。

 将軍たちの夢は、諸侯として数えられる彼らの家を、
 名門と謳われる四天王家の一員にすることでもある。

 隣国に目立った強国もなく、
 皇帝の支配下で、その優劣を競うくらいなら、
 最強を冠するこの
 『ティヴァーテ剣王家』で、
 立身を目指す方が、
 よほど権力に近づけるし、
 大きな発言力を得ることが出来る。

 将軍に数えられる者たちは、
 そうして、王家の事を熱心に思っている。

 皆の情熱に少し困っていたバルマード王に、
 ハインウィンドは、言う。

「野心を持たぬ家臣など、
 かえって不気味でありましょう。」と。

 と、同時に、こうも言った。

「実績のある、グライト将軍や、
 家臣から熱烈に支持されている凛花殿に比べれば、
 やはり、私の存在は、それには劣るのでしょう。

 強いて言えば、それら公爵家とは違い、
 我が家は、王家とは血でつながらぬ、
 『侯爵』であります故。」

 ハインウィンドは、
 あまり戦を好む性格ではなかった。
 彼女の言葉でいうならば、
 それは、

「めんどくさい。」

 行為であるからだ。

 武を以って成る、剣王家の
 重臣中の重臣とも言える、彼女にとって、
 その言葉は、まさに、
 他の将軍たちを憤怒させるような言葉である。

 バルマードは、彼女の事をよく、
 『賢者殿』と呼ぶ。

 遊興に日々を費やす彼女を、
 我らが剣王陛下は、そう呼ぶのだ。

 ならば、その才たるものを見せて欲しいと、
 半ば、言い掛かりであるが、
 各軍団の長である将軍たちは、
 彼女に、その知恵を見せることを要求したのだ。

 この時、バルマードは、
 そんな熱心な彼らを見て、
 苦笑うかのように、

「やめた方が、いいと思うよ。」

 と言った。

 ハインウィンドとしても、
 一度、彼らに灸を据えるのも一興かと、
 その申し出を快諾してやった。


 王城ドーラベルンの北、
 100キロに位置する平原で、
 ハインウインドは、模擬戦をする事を提案する。

 平地ならば、数に勝る方が優位である。

 この時、ハインウィンドは、
 一万の兵を第三軍から出し、
 堂々と、平原のど真ん中に布陣した。

 対する将軍たちの軍勢は、十万である。

 将軍たちの軍は、第三軍を包囲するように、
 布陣した。

 この時点で、勝敗はすでに決していると、
 将軍たちの誰もが確信していた。

 問題は、
 誰が、この減らず口の賢者さまから、
 その功を挙げるかという事である。

 ハインウィンドは、
 各将軍の動員できる兵数に応じて、
 第三軍の数を意図的に減らしていた。

 ハインウィンドは、言う。

「戦うなら、さっさと御出でなさい。
 退屈すぎて、寝てしまいそうだわ。」

 そう言って、
 ハインウィンドは、彼らを挑発すると、
 その第三軍の指揮を、副将のミーアに任せ、
 第三軍の将たちと、トランプを始めた。

 馬鹿にするにも程があると、
 各将軍たちは、一斉に総攻めを仕掛ける!

 ハインウィンドの陣営には、
 外側と、内側にそれぞれ柵がしてあり、
 外側の柵など、十万もの兵に押されれば、
 一気に踏み潰される程度のものである。

 相手は、あの剣王に
 『賢者』と呼ばせるほどの人物である。

 さすがに、各々の将軍たちも、
 無警戒に突進したわけではなかったが、

 その外側の柵には、何の仕掛けもされてはいなかった。

 第三軍の副将ミーアは、
 円陣を組んで、総攻撃に耐えている。

 さすがは、第三軍といった兵の錬度で、
 その円陣は中々切り崩せない。

 各将軍たちの目の前にいるハインウィンドは、
 それでも、内側の柵の中で、
 第三軍の将たちと、札遊びに興じている。

 ミーアは善戦するが、
 やはり数の差が圧倒的である。

 円陣は次第に小さなものへとなってゆき、

 ハインウィンドの顔がよく見える位置まで、
 各々の将軍たちは、突出して来ている。

 ハインウィンドは、
 軋む鎧の音や、剣が火花を上げる只中、
 その雑音の中でも聞き取れるような声で、
 こう言った。

「あらまあ、
 負けそうだわ。」、と。

 まるで他人事である。

 彼女を守る、その内側の柵も、
 決して頑丈に作られたような物ではない。

 副将のミーアが、必至に守り抜いているだけで、
 その陣も、もう崩壊寸前だ。

 ハインウィンドはそれを見て、
 カードを空に放り投げると、
 頭を掻きながら、こう言った。

「どうやら、私の負けのようね。」、と。

 次の瞬間、総攻撃が止んだ。

 各々の将軍たちは、得意げな顔をして、
 何が賢者なものかと、
 彼女の事を鼻で笑う仕草を見せた。

 ハインウィンドは言った。

「静かになったことだし、
 もう一勝負と行きましょう。」

 そして、ハインウィンドは、
 再びカードを切り始める。

 ハインウィンドは、カードに負けた話をしていたのだ。

 この間に、各々の将軍たちは、
 兵たちと引き離され、
 副将ミーア率いる第三軍の円陣の中に、
 まんまと押し込まれていた。

 副将のミーアは、将軍たちに向かって言った。

「これで、我が軍の勝利を
 お認めいただけるでしょうか。」、と。

 この時、将軍たちが、
 ミーアの防戦が演技であることに気付くのには、
 たいした時間は必要なかった。

 第三軍は、ほとんど無傷で、
 彼らを取り囲むように悠然と布陣していたのだ。
 そこには、一縷(いちる)の隙もない。

 確かに兵は、
 第三軍の囲いによって分断されているが、
 数は第三軍の十倍いるのだ。
 将軍たちは皆、高い能力を持つ戦士たちである。
 一点突破も、難しくはないだろう。

 さらに言えば、
 大将のハインウィンドは目の前である。

 彼女さえ倒せば、そこで決まる事だ。

 将軍たちが、そんな話をしていると、

 また負けたと言わんばかりに、
 ハインウィンドがカードを空へと放り投げる。

 するとハインウィンドは、
 不愉快そうな顔をして、徐に立ち上がると、
 将軍たちに向かって、こう吐いた。

「賢者、賢者、うっとーしい。
 大体、そんな『賢者』さまが、
 何度も無様に、
 カードで負けると思っているのかい!?」

 ハインウィンドの態度が一変する。

 享楽的であるが、
 その中に優美さも備える
 ハインウィンドが、

 腰のアダマンサーベルを抜いて、
 血に飢えた目をして
 こちらへと向かって来る!!

 副将のミーアが止めに入るが、
 ハインウィンドに軽くあしらわれる。

 ミーアの実力は、将軍クラスだ。
 その彼女でさえ、寄せ付けない
 ドス黒いオーラを、
 ハインウィンドは、殺気満々で、放ちまくっている!!

 頭に血が上って、
 これが演習であるのを、
 すっかり忘れてしまっているようだ!!

 ミーアは、第三軍に道を開ける様に指示を出す。

 ミーアは、将軍たちに言う!

「早く、この場から退いて下さいッ!!」

 ミーアはそう言ったが、各々の将軍たちは動かない。

 というより、動けないのだ!!

 単身での実力なら、
 ミーアは、ここに並ぶ将軍たちの誰よりも高い。

 そのミーアが触れることさえ出来ない相手に、
 策無く立ち向かうのは、あまりに無謀だ。

 しかも、すでに演習の域を超えてしまっている!!

 剣王の四天王たちの実力は、未知数である。

 しかも彼女は、公爵である凛花将軍をおいて、
 さらに上位である『第三軍』を任されている。

 侯爵でありながら、
 マクスミルザー公爵の名を持つ、
 凛花将軍の上にいるのだ。

 ハインウィンドから感じるその驚異的圧力は、
 剣王バルマードのそれに近い!!

 つまりは、『大陸最強』クラスなのだ!!

 将軍たちの頭の中では、
 すでに『賢者』という名など吹き飛んでいる。

 目の前にいる彼女は、
 人の形をした、『化け物』なのだ。

 刹那、
 ハインウィンドと将軍たちを遮るように、
 剣王バルマードが、割って入った。

 丘の上で、成り行きを見守っていたバルマードが、
 ミーアからの救援に応じて、
 その場に現れたのだ。

 バルマードは、各々の将軍たちに言う。

「君たちもこれで、分かったろう?
 彼女は『賢者』なんだよ。

 分かってもらえないと、
 私としては、貴重な将軍を失う事になってしまう。

 あと、
 今見た彼女の事は、
 あまり、触れ回らないほうが身の為だよ。」


 こうして、
 十倍の兵を撃破したことにより、

 ハインウィンドの
 『賢者』としての名声は、
 一段と高まった。

 後に、彼女に言わせれば、

「あんな事、
 カードをするより、容易いことです。」

 と、なる。


 彼女には、
 昔馴染みという者も多く、

 その中の一人が、

 『魔王・四天王』の一人である、

 彼、マイオストである。


 マイオストは、言う。

「賢者とか呼ばれて、羨ましいね。
 私なんか、三バカの一人だよ。」

 ハインウィンドは、
 マイオストにこう答える。

「そうね、
 賢くありたいなら、まず本を読みなさいな。」

 ハインウィンドはそう言うと、
 教材である『社会』の教科書を手渡した。

 マイオストは、その本を片手に、
 ハインウィンドにこう尋ねる。

「あのさぁ、
 もっと知力を、ガツン! と上げる、
 『指南書』かなんか、ないの?」

「あなたは、まず、
 人に名前を間違われないようにする方が、
 先かもね。

 いっその事、
 『マスオ』さんにしなさいな。
 そして、最高のマスオさんを目指すといいわね。」

 マイオストは、少し考えるようにして、
 彼女にいった。

「それじゃ、君のところに婿入りしようかな。
 そして、君の名前は、
 『フィオーラ=ガイヤート』
 になる、わけだ。」

「なるか、ボケーーッ!!」

「受け答えが、
 大『賢者』さま、っぽくないんだけど。

 君の知力って、一体、何ぼなん?」

「あーもう、
 ウッサイわね。
 これ聞いたら、さっさと帰る事。

 いい、
 私の知力は『100』よッ!!」

「正直な所を、
 聞きたいのですが。」

「・・・。

 『59』よ。

 悪かったわね!
 『賢者』名乗ってて!!」


 こうして、
 ハインウィンドに叩き出される、
 マイオストであった・・・。
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