『ねじまき鳥クロニクル』ですが、登場人物はあるときにとても饒舌になるのです。
たとえばクミコ(この人は家を出て行った主人公の妻)のお兄さんの「秘書」の牛河さん。饒舌ですね。
この人が二度目に登場したとき、驚きの事実が示されます。なんとあの井戸がある旧宮脇邸。主人公がそこをリースしているというのです。この第三部で不動産屋の市川さんに、買いたいと言っていたのに、いつのまにかリースしているなんて。
そしてその金額は8000万円。おそらくそのお金は赤坂ナツメグさんからもらっているのでしょう。だけど、街中でふと巡り会ったオバサンがなぜそんな大金を主人公に与えるのでしょうか。
ボクは、暑い時に水を飲むようには、この小説を読み通すことは出来ないのです。
ところで笠原メイは、かつら製造工場で働いています。突然そういう手紙が来て、教えてくれました。ハゲについての蘊蓄を、第二部でも聞かされたけど、第三部でもハゲについていろいろ解釈が書かれている。このハゲも、メタファー?
あれっ!突然の情景。主人公はあの旧宮脇邸にいて、ナツメグさんがやっていたように、客をとって「何か」をしています。そして突然その「屋敷」(主人公らは旧宮脇邸をこう呼ぶようになっています)にはコンピュータが設えてあって、何とクミコとチャットをやるのです。それも、なぜか交信の際のパスワードを、教えられてもいないのに、通信ができてしまうのです。主人公は、説明できないすごい能力をもっているのです。ここらへんになると、もう滑稽としか言いようがありません。滑稽を通り越して笑えてしまいます(村上のように、こうした追い込んだ表現をして意味を強化していくのだ。ヘヘヘ・・)
そして次にはクミコの兄ともチャットするのです。
そしてそのコンピュータは、ナツメグの息子シナモンがよくわかっているようで、彼が設えたものなのです。突然コンピュータが出てきて、そういう説明がなされました。
なんか、この小説は突然出現する情景が多いのです。ひょっとして、
「思いつき」のオンパレード?
昨日午後、ボクは強風の中、畑で土を掘り返していた。この前もそうだったけど、ボクがスコップや鍬を使い始めると、どこからか小鳥が飛んできて、じっとボクの行動を見ている。「ねじまき鳥」?
春樹風に書くと・・・
強い風が吹いていた。土埃が立つほどだ。僕は寒さに耐えながら鍬をふるった。ふるい続けた。突然僕の足下に動くものがあった。見たこともないような鳥だ。なぜこんなところにとんできたのか、僕にはわからない。今まで、僕は田を漁っているカラスしか見なかったし、あたりには木も何もない。およそ鳥がいる環境ではないのだ。
鳥は、畑の中にタダ一本打ち込まれている杭の先に止まり、僕の姿をじっと見つめていた。僕に「何か」(傍点のつもり)を伝えに来たのかもしれないと思った。その時、急に鳥は僕の足下に入り込んできた。僕は恐怖を感じた。
へへへ・・つまり、この鳥は、ボクが掘り返した土の中のミミズを食べるために来ているのです。終わり
もうじき『・・・クロニクル』読み終わります。そしたら続きを書きます。
たとえばクミコ(この人は家を出て行った主人公の妻)のお兄さんの「秘書」の牛河さん。饒舌ですね。
この人が二度目に登場したとき、驚きの事実が示されます。なんとあの井戸がある旧宮脇邸。主人公がそこをリースしているというのです。この第三部で不動産屋の市川さんに、買いたいと言っていたのに、いつのまにかリースしているなんて。
そしてその金額は8000万円。おそらくそのお金は赤坂ナツメグさんからもらっているのでしょう。だけど、街中でふと巡り会ったオバサンがなぜそんな大金を主人公に与えるのでしょうか。
ボクは、暑い時に水を飲むようには、この小説を読み通すことは出来ないのです。
ところで笠原メイは、かつら製造工場で働いています。突然そういう手紙が来て、教えてくれました。ハゲについての蘊蓄を、第二部でも聞かされたけど、第三部でもハゲについていろいろ解釈が書かれている。このハゲも、メタファー?
あれっ!突然の情景。主人公はあの旧宮脇邸にいて、ナツメグさんがやっていたように、客をとって「何か」をしています。そして突然その「屋敷」(主人公らは旧宮脇邸をこう呼ぶようになっています)にはコンピュータが設えてあって、何とクミコとチャットをやるのです。それも、なぜか交信の際のパスワードを、教えられてもいないのに、通信ができてしまうのです。主人公は、説明できないすごい能力をもっているのです。ここらへんになると、もう滑稽としか言いようがありません。滑稽を通り越して笑えてしまいます(村上のように、こうした追い込んだ表現をして意味を強化していくのだ。ヘヘヘ・・)
そして次にはクミコの兄ともチャットするのです。
そしてそのコンピュータは、ナツメグの息子シナモンがよくわかっているようで、彼が設えたものなのです。突然コンピュータが出てきて、そういう説明がなされました。
なんか、この小説は突然出現する情景が多いのです。ひょっとして、
「思いつき」のオンパレード?
昨日午後、ボクは強風の中、畑で土を掘り返していた。この前もそうだったけど、ボクがスコップや鍬を使い始めると、どこからか小鳥が飛んできて、じっとボクの行動を見ている。「ねじまき鳥」?
春樹風に書くと・・・
強い風が吹いていた。土埃が立つほどだ。僕は寒さに耐えながら鍬をふるった。ふるい続けた。突然僕の足下に動くものがあった。見たこともないような鳥だ。なぜこんなところにとんできたのか、僕にはわからない。今まで、僕は田を漁っているカラスしか見なかったし、あたりには木も何もない。およそ鳥がいる環境ではないのだ。
鳥は、畑の中にタダ一本打ち込まれている杭の先に止まり、僕の姿をじっと見つめていた。僕に「何か」(傍点のつもり)を伝えに来たのかもしれないと思った。その時、急に鳥は僕の足下に入り込んできた。僕は恐怖を感じた。
へへへ・・つまり、この鳥は、ボクが掘り返した土の中のミミズを食べるために来ているのです。終わり
もうじき『・・・クロニクル』読み終わります。そしたら続きを書きます。