8月の中旬は、とても忙しい。近くを流れる天竜川河原で、毎年花火大会が催される。そのために、各地に散らばっている私の家族が帰省してくるのだ。その世話が昨日まで続いた。今日から日常が再開される。
この間は、様々な情報にアクセスする余裕もなく過ぎたが、振り返ってみると、北朝鮮に関わる情報がもっとも気にかかっていた。
以前にも言及したが、『世界』の連載で明らかになっていたことは、北朝鮮の核開発に関わって必要な物資がヨーロッパなどで集められ、北朝鮮に運ばれていたことを、欧米諸国は知っていたということだ。おそらく東アジアに緊張をつくりだし、「死の商人」のカネもうけの手助けをしようとしたのだろう。北朝鮮の動きは、そうした「死の商人」と呼応するものである。
現代の政治は、何によって動いているか。それはカネの力である。カネを政治家や官僚に提供する輩のために政治が動く。したがって、国税や地方税は、そうしたカネの提供者に散布され、庶民には最低限しかまわってこない。それはどこの国家でも同様である。カネに買われた政治、それが世界を席巻している。大企業や富豪による私物化政治である。
そのなかでの日本の特異性は、カネを提供しなくても、特定の政治家と思想的・個人的につながりのある者には、公が大胆に分け前を与えることだ。
すこし話がそれた。
今日のニュースにこれがあった。
地上型イージス導入へ 防衛省、北朝鮮対処で 2017年8月17日 12時31分
防衛省は、海上自衛隊のイージス艦に搭載している迎撃ミサイル「SM3」を地上配備する「イージス・アショア」導入を決めた。北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射に対処するため、防衛能力の向上が不可欠と判断した。当初は来年度予算の概算要求に調査費を計上する方針だったが、前倒しして設計費を盛り込む。政府関係者が17日、明らかにした。
政府は2018年後半にも予定している防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」見直しや、19年度以降の次期中期防衛力整備計画(中期防)策定に当たってイージス・アショアの早期導入方針を反映させる。配備候補地の選定なども並行して進める。(共同)
北朝鮮を利用して、防衛産業が肥え太る。北朝鮮危機はつくられたものであることは、安倍首相の動静をみればわかる。ニュースなどで北朝鮮がミサイルをうちこむ、米朝戦争が始まる(今日発売の『週刊現代』はそれを特集している)などと報じられているが、安倍首相は危機感もなく別荘で静養中である。
つくられる危機。それを報じるメディア。それを信じる人々。
私たちは、そういう情勢に乗せられることなく、米朝戦争が起きないように反戦平和を訴え、また軍備強化に反対していく必要がある。
常に冷静に、ウラの動きを感知しながら、動いていかなければならない。