日本でも利益の上がらない田畑や家屋を取り壊した後の土地を税金対策で駐車場にする事は昔から行われていて珍しい事ではないが、アメリカでも最近は、自分の注射スペースを時間を限って貸し出す商売を始めた人たちが居るようだ。
駐車スペースを貸し出したい土地所有者と、駐車場を探しているドライバーを結びつけるウエブサイト、パークアットマイハウス・ドットコムは3月初めに米国北東部で業務を開始する。英国ではすでに同社のサービスを利用して2万を超える土地所有者が収入を得ている。
このアイデアを思いついたのは、米メジャーリーグ(MLB)、サンフランシスコ・ジャイアンツの試合の観戦時、駐車場を求めて球場を周回した経験を持つアンソニー・エスキナジ氏だ。「スペースを見つけるために1時間半もぐるぐる回った」と同氏は話す。
スペースは1時間、あるいは日、週、月単位で貸し出される。価格は目的の場所からどの程度離れているかで異なる。パークアットマイハウスが価格を提案するが、最終的に判断するのは土地所有者だ。米プロバスケットボール協会(NBA)、ロサンゼルス・レイカーズの本拠地ステーブルズ・センターから数ブロックにある住宅の場合、シーズン中の稼ぎは約1000ドルになるとエクシナジ氏は推定する。
登録は無料。顧客が見つかれば手数料を支払う仕組みだ。パークアットマイハウスは米国での手数料をまだ発表していない。英国では15%を徴収する。
英国ではさまざまな人がこのサービスを利用する。ロンドンのキングズクロス駅の近くに立地する教会は、スペースを貸し出すことで年間18万ドルを得ている。エクシナジ氏によると、これは教会の年収の半分に相当する。
しかし、住宅保有者が駐車場王になるのを妨げる問題も多く存在する。バージニア州の地域自治会弁護士、ピア・トリギアーニ氏によると、駐車スペースが地域共有の財産とみなされれば、住宅所有者組合が貸し出しを制限する可能性がある。
住宅を所有していない個人の場合、状況はさらに困難になる。一部の貸し手は、アパートの大家に駐車スペースの貸し出しについて交渉を持ちかける。この場合、大家に分け前を与えることが前提だ。
大家や住宅所有者組合とのもめごと以外にも問題はある。自治体が私道の貸し出しを阻止する可能性があるのだ。フェアファクス郡は10年前、住民による前庭への駐車を禁止する条例を施行した。住民が駐車スペースを拡大するため、土地を舗装する事例が相次いだことを受けたもの。
エクシナジ氏は自治体とのこうした問題には遭遇していないとした上で、第三者損害賠償責任保険をいかに手数料にバンドリングするかを検討しているところだ、と述べた。