読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

藤原道長が紫式部に

2007-12-28 16:28:41 | Weblog

紫式部が「源氏物語」を完成させた頃、摂政関白として権勢を21年の長きに亘り欲しい侭にした藤原道長が一侍女にすぎなかった紫式部のもとに通おうとした事が有ったそうだ。が式部の部屋の前で迷った挙句、帰ってしまったと「紫式部日記」に書いてあるそうだ。

平安貴族女性の平均寿命

2007-12-27 10:36:08 | Weblog

日本人女性の平均寿命は2006年で85.81歳で22年連続で世界一だそうだ。平安時代の貴族女性は27歳位の平均寿命だったと言う。奈良時代までは上流階級では何でも食べていたので割合、丈夫で長生きしたらしいが平安時代になると仏教思想の影響で食べ物に制限が出来た。結果、栄養不足の状態となった。あの長編の「源氏物語」にも物を食べるシーンはないそうである。栄養失調が原因の脚気、結核、伝染病などで死亡する人が多かったそうだ。

殺人鬼 持統

2007-12-26 15:22:11 | Weblog

春過ぎて夏来にけらし・・・と言う百人一首の持統天皇は天智天皇の娘で天武天皇の后である。この女性天皇は日本史上最も多くの人を殺しているそうだ。彼女の夫、大海人皇子が天皇の位に就き天武天皇になると彼女は天武天皇の子のうち自身の産んだ者以外はすべて殺してしまったのだ。殺す度に吉野川で身を清めたがその数、30回以上にのぼると言う。

何故、クリスマス?

2007-12-25 10:48:17 | Weblog

今更、なぜクリスチャンでもない日本人がクリスマス?などと言う質問をする必要はないのかも知れない。仏教徒でもない日本人が何故仏教?と言える昔が有ったからだ。大化の改新以前、日本は神道だった。全ての自然のものに神が宿り、それらを敬う多神教だった。そこに仏教が入っても問題は無かった筈なのだ。まして仏教も多くの如来が居り、数え切れない菩薩が居る。神も仏も習合と言う経過を通じて共存してきた。ここに更にキリスト教が入っても日本人には気になる事はないのだろう。インドのヒンズー教でもキリストもブッダも神として祭られているのだ。序でながら、青森県三戸郡新郷村にはキリストの墓さえ有るそうである。

女子中高生のセイラー服の始り

2007-12-23 11:17:46 | Weblog

明治の女子生徒の服装は着物に袴だった。1921年に女子学生の制服にセーラー服を採用した女子校ができ、全国に普及した。イギリス海軍がセーラー服を制服とし、後に日本海軍も同様にした。イギリスで海軍幼年学校と言うのがありそこでセーラー服が採用されて19世紀末から20世紀初頭にファッションとして世界に広まったと言う。この広まりの中に日本でもセーラー服が着用され始めたと言う事が有ったようだ。

記録欲

2007-12-22 10:29:16 | Weblog
ジャパンブック社から「なぜ日本人は?」と言う本が出ていて外国人が日本人に感じる疑問に英語でどう答えるかを載せている。その中に「なぜ日本人はカメラがすきなの?」と言う項目が有って其の中に「記録欲」なる言葉が出て来た。カメラの製作技術が日本で発達したことも有ってか日本では世帯の70%に一台以上のカメラが有り携帯に組み込まれているものも含めれば100%になるだろう。街角で撮った写真をブログに載せる人も多く記録に残しておきたいと言う日本人の昔からの性格の一部がカメラ好きに現れているのだろうと説明している。まして旅行などには必需品と言っていい。「日本は記録の国である。」と司馬遼太郎も「この国のかたち」のなかで書いている。

血液型判断

2007-12-21 13:34:24 | Weblog

欧米人は血液型を日本人に尋ねられると驚くそうだ。彼等は普段血液型の事など考えもしないからだ。日本では1916年に血液型と性格の間に関連があるかどうかの研究発表が行われたそうでそれ以来血液型による性格診断が流行った事が幾度か有ったと言う事だ。A型は神経質、B型は自分勝手、O型はいい加減、ABは変わった性格と言う。日本人は40%がA型で神経質だと言われれば半分近くの人が当たっていると感じるだろう。インディオの血液型は殆どがO型だそうで大雑把な人ばかりと言う事になるのか?

お赤飯

2007-12-20 21:34:09 | Weblog
家内はお赤飯が好きで御目出度い事が有ってもなくても食べたいときにはお赤飯を炊いて食べている。私はどうもそれが苦手だ。ところで何故御目出度いときに赤飯を食べるのかを調べて見た。米が日本に最初に伝わったのは縄文時代末期らしくインディカと言う種類の細長く赤い種類のものとヤポニカ種という丸く白い種の米の中間種で赤味のものだった。それが戦国時代まで食されていたらしい事がその時代、朝鮮からの使者の紀行文で解るそうだ。日本では本来、米は赤いものだったと言う事だ。目出度いときには神前に出る事が多く儀式として赤い米が食された事が伝統として残ったようだ。

命と言う漢字

2007-12-19 10:45:10 | Weblog

アメリカでも日本でも銃乱射事件が有った。命と言うもの、生きていると言う事の不思議さが大切なものとして感じられていない。生きている事が当たり前で当然な事と思われている。ビート・たけしの詩に有った。「人間は生きているだけでたいした物だ」と言うのが。人間だけではない蚤でも虱でもあんな微細な命が動いている。どう言う仕組みで動いているのだろう。子供の頃からそんな事が不思議に思われた。細胞分裂や遺伝子、DNAなどでも何故植物も動物も成長し、動くのか説明できているようには思えなかった。命と言う漢字について以下、白川静著「字通」より引く。命と言う漢字は「令」+口で「令」は礼帽を著けて跪いて神の啓示を受ける形である。口はものを言ったり食べたりする口の事ではなくUの中に横線のある(さい)と言う祝詞を入れる容器である。神に祈り、その啓示として与えられるものを命と言う。神意を意味する字なのだ。それは天の命ずるところで有り、人為の及ばないところを全て命と言った。命は神より受けたものなので、さだめ、運命で天与のものである。

今年の文字「偽」について

2007-12-18 10:45:11 | Weblog

今年の文字「偽」は「人」と「為」。「為」は「象」+「手」だそうだ。説文解字では「為」は「母猴(さる)なり」とし、猴(さる)としているが卜文の字形では手で象を使役している形となっており象の力で土木などの工事を為す意であると白川静著「字通」にある。「偽」は説文解字では「動くなり」とし変化する意としている。「偽」が何故、いつわる、あざむくの意になったのか解ったようで解らなかった。