読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

小平が漢字で日本に謝罪していた?

2015-04-08 14:35:17 | 文化

中国の小平が副首相であったころ日中友好協会の

招きで中国を訪れた西園寺公一は小平に

「中国は日本軍国主義に大きな損害を蒙ったが

中国は歴史的に二つの点で日本に迷惑をかけた

その一つは漢字である。」とユーモアたっぷりに

謝罪されたという。漢字が中国の発展にとって重荷で

あることはよく知られている事であるし、魯迅なども

そのようなことを言っていた。日本でも戦後、漢字を

廃止して日本語をローマ字表記にしようと言う動きは

有った。が明治期、この漢字が諸外国からの文物、文明

の大量の入国で大きな役に立っていたのである。

明治の先達はこの漢字の造語力を駆使して新しい文明を

日本語に置き換えて行き、結果、現代の我々は日常で

外国語なしでも殆ど不自由無く暮せるようになっているのである。

小平にはともかく、漢字には感謝しなければならない。

明治の先達にも。