キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

季節外れの熱中症

2020年01月21日 | Weblog
昨日はいい天気になってよかったのだが気温が高く、七沢からの帰りの車内の温度が上がって気分が悪くなり、どう見ても季節外れの熱中症にかかったようだった、軽度だったけどね。
大寒二日目にしてこの調子じゃ、暦を編集したいにしえ人も頭を抱えていることだろう。
まあ、いにしえ人といっても地球の時間から観たら最近の事だから、2万年くらい前の地球から観れば随分違った暦になっているわけで、ほんの一瞬を掠め取ったに過ぎないんだけどもね。

七沢では13:00から面談があったので、早めにバケットにチーズを載せて焼き、ハムとリーフレタスを挟んでサンドイッチにしてミルクを温め素早く昼飯を喰って出かけた。
昼時の道は空いていて随分ゆっくりと走ったつもりだったが、今までの最短時間45分で到着した。
面会時間20分前で病室に入れず、地下1階のCVSの移動販売はどんなものなんだろうと職員食堂の方へ歩いたら、呉のオネエチャンにあった。
朝晩は冷食で済ましているので唯一職員食堂で食べる昼飯がまともなんだと話していたが、そこから出てきたところだった。
瞳の中に星が輝いている子なのでなるべく視線を合わさないようにしていたが、CVSを紹介してくれて1階まで一緒に歩いた。
瞳を観ないようにしていたのに傍にいるだけで優しい柔らかいムードに包まれてしまった。
世の中にはこういった女の子がいるんだなあ、邪な心を抱いたらこの子に会えば心が洗われて人の道を踏み外さずに生きて行けるんだろうなあ。

早めに帰って来たので、日を浴びて葛川べりを大磯方面に散歩した。
4時過ぎには帰り、税金の試算などをしていたら結構な時間になり相撲を見逃すところだった。
炎鵬が豪栄道の左手を取り押し出した相撲と、正代が突き落としで貴景勝を破った最後の二番が面白かったけど、大関二人が平幕に負けたんじゃしまらないよね。

晩飯は風呂吹き大根、スティクブロッコリー、クリームシチュー、高野豆腐で統一性に欠けた。
「高砂純米」を冷でコップ1杯だけ呑んだ。
妻が二晩続けて呑まないのは、血液検査の結果が出たからだろうか。
酒の相手がいないのは詰まらないものだ、母が呑めないので父は何時も一人酒をやっていたが、息子二人が付き合うようになってからは愉しかったんだろうな、年を取ってからさらに酒量が増えたからね。

ここ数日あまり読書をしないでYouTubeを視聴し音楽を聴いているが、9時からプレシネで「武士の家計簿」を観た。
3度目だったので観ないで本を読もうかと思っていたが、面倒くさくなって観てしまった。
TVってのは受け身だから楽だってことだよね。
2003年新潮新書でこの本が発売されベストセラーになったが、関内駅ビル「セルテ」の芳林堂で見かけたのはもう17年も前の事なんだなあ。
その時買わなかったのは天邪鬼な性格故ベストセラーを嫌うせいだが、今ではすっかり人気者になった磯田道史33歳の出世作となった。
友人にTという歴史研究家がいるが、何をやっているかと云うと一日中古文書を読んでいて、夜酒を呑んで憂さを晴らすわけだが、崩し字を如何に読むかってことらしい。
慣れると何なく読めるようになるので、面白いからとその道に誘われたが、読まなきゃいけない現代語の本が山ほどあると誘惑を断った。
歴史的な発見ももちろんワクワクするが、200年前の人が今の僕らと同じような些細なことで四苦八苦しているのが面白いらしい。
映画は2010年だから、もう10年が経つ、3回も観たが二回目はこのプレシネだったと思うが、最初に観たのもTVだったのかなあ、とにかく映画館には行かないので本筋の映画ファンからは邪道だとなじられるが、劇場に演劇を見に行くのとは違い映像作品だから迫力の違いと周りに人いるってことぐらいなんだろう。
ともあれ三度も観たので細部についても詳しくなっているのではないか、でもまだ見落としているところがあるね。
この作品で一番印象的なのは、子供の4歳の祝いにカネが無くて鯛の絵を描いて各人の膳に置いたのを、祝いに招かれた親戚全員20人くらいで手に持ち廊下を行進していく映像で、まあ映画はフィクションであり何をしてもかまわないのだが、他の場面の調子と違い急にここだけ人為的な演出なんだな、監督の森田芳光はこれをやりたいばっかりにこの映画を撮ったのかなあ。





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大寒

2020年01月20日 | Weblog
今日は大寒の入りである、入りってのもちょっと変だが、季節を24節で分けるというのも12か月で分ける二倍の観察力を要し、72候ときたらさらに細分化して季節を分けるのだから鋭敏な観察力と感受性が必要とされる。
ちなみに72候では、蕗華さくとなり、蕗の薹が出てくるころとなっているが、ちょっと早いような感じがしなくもない。
でも、一番寒い時に春の兆しがはっきりと示されているところに時のうつろいが重層的であることを示していて、吉田兼好の「徒然草」にもそんな段があったでしょ、寒くて嫌な時期に希望を与えてくれるじゃないですか。
僕が暦に関心を持ったのは、2015年に関内の駅ビルにあった「芳林堂」で昼休みに新刊書を眺めていて、しかもある一定の時間を費やしたら、その成果として何か買わなけりゃ時間の無駄と考え、ちょうど懐具合に余裕があったものだから、文庫本にしては高価な夏生一暁「日々の歳時記」1,600円+税を購入したのが切っ掛けだ。
堅苦しくないこの本を気に入り、俳句など無縁であったが、枕頭に置き気が向くと眺めていたので、自然に毎日書かれている24節72候に馴染んだ。
1年を24節に分けているから、大体15日で一つの節が終わり、大寒の終わりは言わずと知れた立春で、境目に節分がある。
近頃CVSの陰謀で恵方巻と称する太巻きが大々的に発売されるが、こんなもの湘南にあった風習ではなく、古くはクリスマス、バレンタインデー、ハローウィンと同じで、ケーキ屋、チョコレート屋、南瓜屋の陰謀であることは明らかなのだが、日本人は古い伝統と習慣を捨て新たな習慣に向かいたがる傾きがあるねえ。

昨日は朝から良く晴れて、菜の花ウォークのスタンプラリーに乗っかって川匂神社と二見記念館まで歩いた。
途中垣間見た富士が綺麗だったので、川匂神社の裏山に上り富士と丹沢を眺めたが、雪を抱いた冬山はいいねえ。
帰りに「ティグレ」でバケットを3本買って帰って、昼はサンドイッチにして食べた。
何故か妻が作っているハムがなく、我々が散歩をしている間に出来合いのロースハムをマサで買って来たらしい。
僕が栽培したリーフレタスを妻が引っこ抜いてきて食べたが、よく育っていて美味かった。
肥料は液体肥料と固形肥料を使っているので有機栽培とは言えないが、農薬は使わず、毎日のように水やりをした甲斐があった。
有機肥料を使いたいのだが、以前農家が造った牛糞の堆肥を庭に撒いたら、そこに含まれていた牧草の種が庭中に蔓延ってしまい、退治するのに5年もかかった苦い経験があり、鶏糞の堆肥を基本に少量の化学肥料を使っている。

午後は七沢の母のところへご機嫌伺いに行った。
リハビリの最中で横手出身のオネエサンが曲がった足の指を矯正するのに、手作りでスポンジを切って矯正具を考えてくれていた。
この子も25歳で姿が中々魅力的なんだけど、加えてすごく優しい、近頃の女の子は僕が若かった頃より、いい子が多いような気がする。
失われた20年を生きて来たからなのかなあ。

相撲は炎鵬が遠藤に買ったのに会場がたいして盛り上がらなかった。
解説の舞の海が遠藤の優勝に期待をかけていた人が多く、複雑な気持ちだったのではないかと分析したが、その通りだよ、一度遠藤の優勝を観たい。

夜は温豆腐、菜花のお浸し、カリフラワー、かに玉で「大山樽酒」「高砂純米」を燗して呑んだ。
豆とシャトーボーロンXOを持って母の居間に行き、音楽を聴いて10時の「贋作 男はつらいよ」を観た。
本歌取りになっていて、本歌のほうをそれこそ暗唱できるくらい観ているので、台詞の変化やプロットの変化も面白く、渥美清の啖呵売に対して桂雀々が落語を畳み込むように語るところも趣がある。
日本人なら古今集くらい暗証できても罰は当たらないのに、「男はつらいよ」を4回も5回も繰り返し観ているのですっかり覚えちゃってる。
色事はしないが女に惚れる寅は、ある意味現代の光源氏で、この映画を「源氏物語」と考えれば、新しい日本人の嗜みを持っていると言えなくもない。
本歌では日本画の先生が宇野重吉なので、それだけを観ていてもうっとりする。
贋作では田中泯で存在感と味わいがあると思っていたが、やっぱり宇野重吉にはかなわないなあ。
本歌で太地喜和子が演じた芸者を、贋作では田畑智子が演じている。
本歌取りは本歌を越えられないものだが、個人的には好みじゃない太地喜和子のほうが良かったなあと今にして思う。
来週で終わりらしい、つまんない。

零時10分からの「映像家研には手を出すな」はまあ面白いけど「夜は短し歩けよ乙女」が圧倒的に面白かったので、ちょっと普通ぽい展開と25分くらいしかやらないので物足りない。

我がイナリヤト食文研のワインとビールはこちらからご覧になれます
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雷電と富岳

2020年01月19日 | Weblog
昨日とは打って変わって、今朝は強い日差しが射しこんでいるから、予報では午後から曇るとのことだが、少なくとも午前中は爽やかな湘南の冬の日になるだろう。
すなわち、歩くなら早めに家を出て、富士を眺めはあるの花の香りに包まれて季節の悦楽を感じ取らなければならない。
昨日は、葛川を北へ歩き「せせらぎ公園」の蝋梅を愛でた。
生憎の塩手陽気であったが、花の傍へ行けば香りをかぐことができ、ほのかな春を感じ取れた。
帰りには、この寒さではきっと妻が熱燗を所望すると思いビッグへ寄って「高砂純米」を買い求めた。
葛川ではコサギ、白セキレイ、川鵜を観た。

午前中は上の息子が車に乗って出てしまい霧雨が降っていたので、妻は買い物に出られず昼はヒレカツ、夜は鰆の西京漬けにすると宣言して、家で縮こまっていた。
昼時になると宣言通りヒレカツとカマベールチーズを揚げて、味噌汁、漬物、サラダが準備されていた。
前日マサでひれの塊を大量に買ったらしく、妻と下の息子と3人でガツガツ喰ったのに半分くらい揚げ物が残ったが、夜帰って来た上の息子がの頃を全部平らげてくれた。
我がファミリーは父母の代から高カロリーの食事が好きで、しかも父の系統が大酒呑みだからエンゲル係数が異常に高いという問題とダイエットが問題になっているが、息子二人はあまり酒を嗜まない。

夜は鰆の西京漬け、ミネストローネ、スティクブロッコリー、白菜漬けと何時もより控えめだったのは、昼に目いっぱい食べたからだが、ミネストローネはともかく適度な酒の肴があったので「大山樽酒」「高砂純米」を燗してゆっくりと呑んだ。
乾きものとティーチャーズ、シャトーボーロンXOを持って母の居間に移動して音楽を聴きながら飲んだ。
9時からのTVドラマに尾野真千子が出るので、好みなので観ているだけで幸せになるってのはありがたいことだねえ。
161㎝あるらしいけど背が小さく見えたなあ。
10時からの対談番組では「ざねんないきもの事典」で一世を風靡した今泉忠明が出ていたが、この人面白いねえ。
近頃面白い人は理科系の人が多いね、経済学や政治学やってる人でも元は理科系だった人が面白い、科学がオールマイティーではないことを真っ当な人は当然良く分かっていて、文系の考え方が袋小路になっているからなのだろうかね。

読売湘南版に農家が芋の貯蔵庫の蓋に70年使っていた軽金属片が局地戦闘機「雷電」の操縦席の前の機体の一部であったことが分り寄付された記事があった。
ゼロ戦の設計者堀越二郎がB29迎撃用に設計した戦闘機だが間に合わなかった。
今朝の「小さな旅」で太田氏の富士重工のOBや下請けの技術者が「富岳」を利根川の河原で飛ばしているのを観た。
中島知久平がアメリカ本土爆撃用に開発した大型爆撃機であったが間に合わなかった。
三菱に続いてスバルも50年先の日本のために国産ジェット機の開発をやってほしいなあ。
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鰆神経〆

2020年01月18日 | Weblog
朝から雨が降っている、温暖な冬の湘南と言えども氷雨が降ると日差しがなく寒い。
特にお吾妻さんと言われる吾妻神社の祭礼がかつて行われた小正月の15日前後は、この辺りで塩手陽気という雪や霙混じりの冷たい日が現れる時期で、やけに明るいこの地方でも冬の寂寥感が感じられる。
今日はそういった一日になるのではないか、ここの所夕方の散歩で日が長くなったのを実感し春の兆しを感じるが、寒さは今が一番厳しい時である。
地上では光と温度が1か月差で変化し、海は2か月差で変化する。

三日前に漬けた白菜が、昨日出してみるとすでに食べられるようになっていたが、暖冬の反映なのだろう。
30年前に先輩に連れられて岐阜の山奥の猟師宿で白菜漬けを食べ、納屋で凍ったのを輪切りにして供され鮮烈な味わいに感激し褒めたら、漬かるのに時間が掛かるが食べ頃が長いと宿のオヤジから説明を受けた。
暖冬の湘南では直ぐに漬くが、直ぐに酸っぱくなってしまう。

JA湘南へ自転車をこいでゆくが、往きはなだらかな登りになっていて、最近すごくきつく感じるようになった。
3年前に会社を辞め毎朝自転車をこいで脚の筋肉が付いて体力が増進したのを感じ嬉しくなったが、ここへきて同じことをしても体力が衰えるんだなあと実感して哀しい気分になっている。
散歩にしても同様で最初の頃は2時間くらい歩いたものだが、近頃は多少早歩きになってはいるものの1時間で疲れる。
よく言われるように幾つになっても運動をすれば筋肉が付くが、年を取るにつれその運動ができなくなるんだよなあ。
昔、河合隼雄が、年を取って夕日がイメージの中に出てくるのはいいが、朝日が出てくると問題で、思い残し症候群の傾向があり、若い頃できなかったことをやろうとして、肉体と精神共に無理があり病の形で現れるというようなことを書いていた。
年を取ったら登り坂のイメージを下り坂に変えないといけないってことだねえ。
世間は下り坂を悪いものとし、何もしなくても歩いてゆけるというプラスの面を考えないから、年寄りに頑張って坂を登れと叱咤激励するんだが、せっかく目の前に楽な下り坂があるのに振り返って坂を登れってのは馬鹿げたことじゃないのかね。

昼、ピザと菓子パンを牛乳とともに食べた。
何故か妻があなたにお土産と言ってナボナを大量に買って来たので、アールグレイを淹れて食べた。

夜、本当に久し振りに湯豆腐だった。
妻が小田原の神経〆した鰆があったので、高かったけど買ってあげたと、自慢げに前振りをして刺身を出してきた。
自分でも食べるから事実は違うんだけどね、ともあれ身が締まっていてじつに美味かった。
鰆は美味いが身が軟弱なのが欠点だが、直ぐに血抜きをして神経〆すると程よい状態が保たれるようだ。
「大山樽酒」をぬる燗にして呑んだのは言うまでもない。

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「鳥」は美味い

2020年01月17日 | Weblog
七沢リハビリセンター病院にいられるのは2月10日までで、その後老人保健施設へ変わらなければいけないのだが、何処もいっぱいで空きがなくこの二週間ほど担当の女性に探してもらっていたが、可能性のある施設が渋沢にあり、妻と一緒に面談と施設見学に行って来た。
日本は老人社会になり急速に対応する施設が増え、うちの近所にも有料老人ホームや介護の支援をする会社などがいくつも出来たが、それぞれ役割が違い一貫した施設が無いので都度行く先を探して移動しなければならない。
しかし、ここの担当者から頻繁に環境が変わると高齢者はそれについてゆけず病や機能が悪くなってしまうことが多いと聞いた。
実際、この老人保健施設も基本的な入所期間は3か月で、その後特別養護老人ホームへ移らなければならないから、母のように大腿骨骨折をして緊急入院した場合、短期間で4か所を回らなければならない。
母の場合、今のところ頭はしっかりしているので自分でトイレが出来れば家に帰って介護が可能だが、24時間365日トイレの度に介添えしなければならないとなると家族が参ってしまう。
オムツだと本人も不快だろうし急速に衰えることが分っているので嫌なんだよなあ。
芸能人が親の介護の事を書いたものがあるが、読んだことがなく、知人の経験も大変だとは聞くが具体的なことを詳しく聞いていないので他人がどのように対処しているのか良く分からない。
こういったことは個人的に対応して、行き詰まったらケースワーカーや各施設に相談員がいるから都度解決していこうと考えているが、そういった専門家は年寄りと家族の間に発生する多くの問題に遭遇しているから臨床の知というべきものを持っていて頼りになる。
多分薄給なのに全身全霊で対応してくれる人が多く、こういった仕事に従事している人たちに国や自治体がが予算を割いて倍くらいの給与を出したらいいのになあと思う。
例えばAトリエンナーレも不必要だとは思わないが、左巻きが助成金に群がる構造をいい加減に止めさせ、予算配分の優先事項を見直したらいいと思う。

昨日は朝からZARDを聴きながらワイナリーの設計の基本的なことを考えていて、湿度が高い日本でブドウを栽培するときには海外の乾燥地帯の垣根方式より、日本で行われている棚方式のほうが良いんじゃないのかと思ったりしていた。
午後に出かけた施設がある渋沢はZARDの坂井泉水(蒲池幸子)の出身地で、小田急渋沢駅に流れるメロディは「負けないで」と「揺れる思い」だ。
ファンというのは楽曲を聴いているだけでは飽き足らず、生家を訪ねてみたり、通った小学校や中学、高校などを訪れてみたくなるものだ。
内気で大人しい美貌の女の子が500枚の紙片に言葉を書きつけ、それを曲にはめ込んで153曲の楽曲を発表し、その内3曲はミリオンセラーとなった。
その美意識を育んだものはきっと渋沢界隈の風土と交友にあったのだと思うし、大人になってからの恋もそこに大きく左右されている筈だからねえ。
せっかく近所にいて時間があるのだから、その辺のことを調べてみたいと思っている。
現代詩を口ずさむ人を知らないが、多くの人がはやり歌の歌詞を口ずさむ。
J-popや歌謡曲の詩が人々に親しまれているのに比して、現代詩人は現代を捉えられていないということで、如何に深淵な詩論を語ったところで虚しい。
坂井泉水の詩句にはおかしなところもあるが、こんな言葉がここで使われるのかとの驚きや、曲に合わせて本来のアクセントと異なる発語や意識的にそうしているんだなあと思われるアクセントがあり、これって昔山口昌男がロシアフォルマリストの理論から援用して文学を論じた時に使った異化作用てやつじゃあないかと思い当たり、でも高度な技術を駆使していたわけじゃなく、それを無意識にやっていて、やっぱり美意識がなせる作詞であったと思う。

昨日の昼は何時ものように妻がマサに行き、かき揚げと烏賊の天婦羅を買って来て、昼は天婦羅蕎麦にすると宣言した。
昨日の晩飯は肉豆腐で、牛肉がたっぷり入っていたうえに絶対量も多く、じつは朝、残った肉豆腐を牛丼にして食べたのだが、昼には揚げ物となると痩せる暇がないわけで、脳が脂肪摂取による快感物質に完全に中毒していて禁断症状を乗り越えないとあっさりとした食事に戻れそうにない。
鰹と干し椎茸で出汁を取ったので、50%蕎麦粉の乾麺であったが、出来合いの天婦羅とは云いながらそれなりに美味かったから困りもんだよなあ。
食前に肉まんを喰い、食後にキウイフルーツを喰ったので過剰カロリー摂取は妻のせいばかりとは言えない。

渋沢から帰ったのが4時過ぎだったので慌てて大磯方面へ散歩に出た、何時もストレッチを行う公園に就学前の女の子が3人砂場で遊んでいたが、大磯は子供に見知らぬ人でも挨拶をさせるいい習慣を持っていて、3人と親しく挨拶をし仲良くなったので、別れ際お見送りをしてくれた。
うちの娘もこの年頃の頃は目に入れても痛くないくらい可愛かったことを思い出した。

相撲は炎鵬と遠藤が勝ち実に良かったなあ。
炎鵬は何れ疲れや無理がたたって今のような動きが出来なくなるだろうが、怪我をしないようにして当分相撲の愉しみを味あわせて欲しい。
遠藤は怪我の具合がいいのか、ここの所相撲の巧さを発揮して愉しませてくれているが、30になる前に三役から大関を狙うくらいのつもりでいて欲しいもんだ。

晩飯はマサから帰った時に妻が自慢げに鰤、鯛(養殖)、鱈を見せびらかしたが、鰤は煮つけ、鯛と鱈は揚げ物になり酢醤油と刻んだ分葱がかかっていた、豚のひれ肉とバラ肉のワイン漬けグリル、ブロッコリーとカリフラワー、叉焼とセロリ、レモンの蒸しご飯、鮭と大根、人参、ジャガイモの汁などがあり、ディエゴの赤ワイン「鳥」を開けて飲んだが、肉のグリルと鰤煮には良く合って美味かったが、この赤はワインそのものが実にしみじみと美味いなと思う。
ディエゴとは知り合って10年以上になるが、最初はモンペリエのワイン展示会で会ったと思う。
彼がコンサルタントをしていて造った赤が、ピノ・ノワールが持つ優雅さがあり感心し取引を始めたが、その赤を持って東京の展示会に出ていたのはディエゴの親友で、その赤の造り手と会えて嬉しかった。
その後、ワインの売り上げが伸びないことを責めることなく、どんなワインが造りたいんだと言ってくれて、一緒に日本向けのワインCuvee Takaを造ったのだが、コストを絞り込んだため彼の力量を生かしきれず残念だった。
会社勤めの頃の売り上げ至上主義を反省し、今はまず満足できる品質のワインかどうかを優先してワインを取り扱うことにしている。
それにしても「鳥」は僕らの目指したワインにおおよそたどり着いていて美味い。
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ルーペ眼鏡

2020年01月16日 | Weblog
昨日の朝、JA湘南へ自転車で向かったが、何となくいつもより寒かった。
ようやく本格的な冬がやって来たのかなあと思ったが、朝だけのことで昼近くになり日差しが強くなるとポカポカ陽気になり、一体日本の冬はどうしちゃったんだろうと怪しむ。
JA湘南では白菜、スティクブロッコリーを買い、家に帰って前に買った白菜と一緒に漬け込んだ。
前に買ってあった小ぶりの白菜は切って見ると虫が結構いて、きっと蝶の幼虫なんだろうけど、薬剤散布をあまりしていないのかもしれない、新しく買った白菜は大きくて300円もしたが中も充実していて8つに切って漬けた。
最近の白菜は中が黄色いのが多く、茎の部分が充実しているが、飯をくるんで食べるには葉っぱの部分が多い品種のほうがいい、でも芯の黄色いところは甘くて美味いから単独で食べと美味い。

昼まで音楽を聴きながらワインの原稿などを作ってぶらぶらしていたが、今日マサはシニアデーで僕が行くと5%lessになるから一緒に行かないかと妻に誘われた。
散歩がてらに行くことに決め、妻とはマサで落ち合うことにした。
僕が先に着き、妻が車でやって来たが、シニアデーは混むので駐車場に入れず待っていたので、運転を代わり妻に早く買い物をするよう促した。
息子たちも妻の買い物に付き合うのを避けていて、女は買い物であれやこれやと迷っているときに快感物質が出るということを知っているのだ。
それでも30分くらいはあれやこれやとやっていた、小田原で揚がった鯛を刺身用に卸してもらい、鳥取の鰤の男節も買ったので、晩の酒の肴は確保された。
昼は何にするかと問われ、小松菜と肉のラーメンが喰いたいとうっかり答えたら、あなた作ってよ言われた。
帰りも歩いて帰ったので、家で妻がお湯を沸かして待っていた。
豚肉に塩胡椒して片栗粉をまぶして炒め、小松菜は別の中華鍋で炒めお湯を足して肉とエリンギを入れ片栗粉でとろみをつけた。
これを茹でた麺の上にかけて出来上がる簡単な料理だが、先日の焼きそば同様,この時期の小松菜の滋味深い味わいは絶品だ。
もう少し時間に余裕が有れば干し椎茸を戻し、エリンギの代わりに使うとさらに美味いのだが、エリンギの歯応えも捨てがたい。

七沢の母のところへ向かった。
重慶出身のトウさんが母の足の指の治療をしてくれていた。
母は優しくて良くやってくれるこの中国人の娘さんを気に入っていて、気持ちよさそうに治療を受けていた。
脚の具合いはさらに悪化しているようで、麻痺が酷くなっていることを母も自覚しているようで元気がなかった。
ハズキルーペを欲しがっていたが、100円ショップで買ったルーペ眼鏡を渡し、新聞を持ってきたら、よく見えると贔屓にしている遠藤の記事を読んでいた。
ルーペ眼鏡が近くしか見えないことを悟り、ハズキルーペをかければ遠くも近くも良く見えるといった思い込みが消えたようだ。
TVCMは事実をきちんと伝えないよなあ、かたや10,000円片や100円だけど基本機能は同じなので、お尻で押しつぶしても壊れませんとアピールして差別化するんだよね。
あそこに出ているタレントはとにかくカネになりさえすればどんなTVCMにでも出るのかなあ、少なくとも僕はあの人たちが出ているものに出会ったらすぐさま目をそらすか立ち去るね。
ただし、消費者はモノを買っているのではなくイメージを買って満足しているんだと言われればその通りなんだけどね。

午前中散歩をしたので、相撲までYouTubeで映像サーフィンをしていた。
綺麗な女の裸でも観ていればいいのだが飽きる、となると三橋貴明や中野剛志の動画を観ることになるが、決して男に興味があるわけではない。
綺麗な女の映像より実物に触れたい、三橋貴明や中野剛志は実物でなくとも映像で彼らの論旨が分ればそれでよいということね。

相撲は横綱がこの日で総崩れとなった。
鶴竜も負けて休場しかないと思ったら案の定そうなった。
栃の心が炎鵬を外四つから釣りだした相撲は体力差があるとはいえ豪快だったな。

七沢の帰り坂間のしまむらに寄り菊勇酒造の「大山樽酒」を買ったので、それを燗して呑んだ。
鯛は思ったより身が柔らかで、旨味はあるものの歯応えがなく期待外れだった。
潮汁のほうに感銘を受けた。
鳥取の鰤は新潟近辺のものよりサッパリしていた。
ここの所、妻が飲まなかったが、この日呑むっ?て訊いたら呑むという。
昼間、病院で血液を採ったので、酒解禁だーとのことらしい。
酷い家へ嫁に来てしまったと未だに嘆いて後悔しているが、これだけ呑んで非難されないんだから、いいところへ来たと喜ぶべきじゃないのかなあ。

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女子ーズが面白い

2020年01月15日 | Weblog
朝、JA湘南へ行きスティックブロッコリ―、フリージア、ほうれん草、小松菜を買って来た。
ワイン関係の記事をPCの前で書いていたら、妻がマサから帰ってきて、朝どれのうるめ鰯があった、それと鮪のパックを二つ買って来たので、これから飯を炊いて海鮮丼にするという。
どうせ飯を炊くなら酢飯にして鮪丼にしてくれと頼み、卵焼きを作るというので、それより干瓢を煮てくれと頼んでおいた。
飯はあまりお勧めできないが、早炊きをすると30分程度で炊き上がるので、早速食べようと妻が呼びに来た。
干瓢と海苔を細かく切り、飯の上に敷き詰めて鮪の切り身を載せて食べたが割りと美味かった。
鮪は刺身用に切ったのを冷凍してあったのが解け切らずじゃりじゃりしたが、昔、関内の鮪屋のオヤジに、あまり良くない冷凍マグロは解け切らないうちに客に喰わせるのが評判をとるコツだよと言われた、このオヤジ随分儲けて裏道から表へ店を移動させさらに流行っていたが、カネ回りが良くなり生意気にも鮪は生じゃなきゃと生意気を言い出したもので疎遠になった。
ここには好みのタイプの娘がいて、あんたうちの娘どうだいと勧められたが、それっきりになってしまった。
そんなことを思いながら、じゃりじゃりした鮪を喰ったが、安物の鮪でもこんな思い出があると懐かしく感じ有難い食い物に変わるから、長い間生きているのも悪くない。
そうは言うものの、これが解けてドロップが出てしまうと味も素っ気も無くなるから、その前に喰わないといけない。

プレシネは「女子-ズ」2014年を観たが、面白かった。
地球を怪人から救うために結成された戦隊、チャーリーによって名前に色が入っているので集められた以下の5人、トルネードという必殺技を持つ。
赤木直子(レッド) 桐谷美玲 建設会社のOL 生真面目
青田美佳(ブルー) 藤井美菜 アパレルショップのバイト
黄川田ゆり(イエロー) 高畑充希 フリターでビンボー
緑山かのこ(グリーン) 有村架純 アングラ劇団員 大根役者
紺野すみれ(ネイビー) -山本美月 財閥令嬢
監督が妻の協調性の無さをみて発想した戦隊もののパロディで、女子トークや身勝手さが実に女っぽくて笑えちゃう。
戦隊モノをきちんと観たことが無いが、パロディの逆筋が特徴なんだろうと想像できて二重に面白かったな。
この5人の中で唯一見知った顔が高畑充希で、何処で観たんだろうと思っていたら、NHKの朝ドラに出てたじゃないと妻にいわれた、言外にあんたぼけちゃったんじゃないという嫌味が込められているのは言うまでもない。
最近このタイプのこじんまりしているが、ボーっとしているかきょとんとしていて何処か魅力的で、若いのに芸達者な女優が多いが、大柄で美人が好みなので名前も覚えないし姿の記憶も曖昧だけど大きな役割を演じているなあと感心している。

早めに北へ向かって散歩に出た。
葛川べりを歩いたが、久し振りに翡翠の飛翔を観たので幸せな気分になった。
コサギ、アオサギ、川鵜、カモなどの水鳥が多く、越冬のためにやって来た山鳥も見かけたが名前が分からない。
相撲は贔屓の炎鵬、朝の山、遠藤が揃って勝ったのでいい気分だった。
前日のビデオの再生回数で初めて炎鵬の取り組みが2位になり遠藤が白鳳に買った取り組みが1位になった。
炎鵬、遠藤、朝の山が人気なのだから、番付と共に人気で給金を払うシステムを考えたらいいのにねえ、相撲はスポーツじゃないんだから勝てばいいってもんじゃなく、如何に勝つかあるいは負けるかなんだよ。

晩飯はうるめ鰯のナメロウが抜群に美味かった。
臭みが全くなく甘みや旨味が感じられ、随分食っちゃったので、これだけで腹がくちくなった。
牡蛎とほうれん草のグラタンはカレー味だったのが惜しかった、牡蛎とほうれん草の風味が消えちゃったね。
最近のレシピは、カレー、唐辛子、大蒜で味を調えるものが多いが、それって料理の才能がないことを暴露しているようなもので、絶対に参考にしちゃいけないんだけどね。
残念ながら酒がなく、ビールを飲み、ウイスキーソーダに変え、最後は乾きものでコニャックを飲んだ。
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浪速の恋の寅次郎

2020年01月14日 | Weblog
昨夜久し振りに我が社のワインを飲んだ。
上の息子が娘の旦那の手首の骨折の手術が無事に終わったのを祝って卵と生ハムを買って祝宴を開こうと企画した。
娘たちはラムの骨付きの胸肉を持ってきて、それに合わせてディエゴの赤とポルトガルの赤を開けたのだ。
旧友ディエゴの赤は特別気に入っている。
出しゃばらない樽の風味がボルドー系品種のボディとヴァレンシアの酸が特徴的なボバルという地場品種を見事に繫いでいて、2品種のアッサンブラージュが見事だ。
かつて軽くて味わい深いワインを二人で目指していたが、数年前に手に入れた自分のワイナリーで素晴らしい結果を出してくれた。
ポルトガルの赤はこの地区の地場品種を6種類使ったワインで、柔らかくてフルーティーなベースに、かなり複雑なスパイスが感じられるワインで、何故か周りの女性に人気がある。
こんなスパイシーなワインが女性に受けるんだと少し驚いているが、市場に出してみないとどんなタイプのワインが受けるのか分からないもんだ。
ラムの塊は妻が塩胡椒をしてローズマリーを載せてコンベックで焼いたが、途中で皆から焼き過ぎじゃないかと云われ慌てて火を落とした。
切ってみるとやや焼き過ぎていたが、しょっちゅう焼いていないと中々上手くいかないので合格点だった。
このラムの塊は以前は西友に頼んでおくか、平塚の駅ビルに地下に入っている肉屋で買ったが、今回のは二宮の肉屋にあったとかで、まあ、今は肉問屋がポーションごとにパックしたのを肉屋に配送するから、きっと何処でも大差ないんだろうけど、多くがニュージーランド産のラムだ。
前日、草を食べている牛にオメガ3脂肪酸が多いと知ったので、ラムについても牧草を食べているやつを喰いたいなあと思うが、まだそこまで細分化されていないんだろうなあ。
ラムとワインの相性については、塩胡椒で焼いたラムをそのまま食べる場合は、軽い赤が合うとされているが、この2本とも良く合っていた。
ラム特有の匂いをマスクする作用を考えるなら、スパイシーなポルトガルワインのほうがいいと思うし、今回の場合はローズマリーで匂いをマスクしていたので、エレガントでバランスのいい優等生のディエゴのワインも大いに愉しめた。

昨日は午後のプレシネが「椿三十郎」だったので、午前中に母のところへ出かけて顔を見て来た。
土日と祭日は10時から面会が出来るのだが、生憎風呂に入るとかで5分ほどしか会っている時間がなかった。
「椿三十郎」は二度目だった。
最初のほうは初めて観る場面だと思っていたが、途中から観たことがあるなあと思った。
黒澤明が巨匠と奉られているのですべての映画が優れたものだと思われがちだが、これはあまり面白くない。
椿三十郎役の三船敏郎が、藩の体制をおちょくるところに面白みがあるが、そんなに絶賛するほどのもんじゃない。

夜のプレシネは1981年の「男はつらいよ 浪速の恋の寅次郎」、松坂慶子がマドンナでとにかくこの人若い頃はすごく綺麗で観ているだけでいい気持ちになっちゃったな。
当時29歳だから女ざかり、石切の祭り場で寅が愛の水中花と看板を立てて水中花を売っていたが、この楽曲が流行ったのが1979年松坂27才の時、黒のタイツで世のエロオヤジを魅了した。
今放送されている「贋作 男はつらいよ」の舞台が石切に設定されていて、3回4回のマドンナが浜田ふみだから、この浪速の恋の寅次郎が放映されたのだろうけど、まあ理由はどうであれ、これを観るの5回目になるが松坂慶子を観られたのが嬉しい。
脇を笑福亭松鶴と芦谷雁之助が固めているのもいかにも浪花っぽくていい。

娘たちは9時ころに帰り、つまみとコニャックを持って母の居間でこころゆくまで観た。
50作中最後の2作は異質だが「男はつらいよ」48作は基本的に同じパターンが繰り返されるマンネリ作品、なのに何度観ても飽きないのは何故。
作品の出来不出来もあるし、マドンナの変化と好き嫌い、僕の好みの女優は松坂慶子、栗原小巻、大原麗子、竹下景子、いしだあゆなどだが、基本的には柴又のオジサンとさくらが日常性を代表して、旅先の寅が非日常を表しているが、異人である的屋の寅は日常と非日常を仲介する役で、そこに本来非日常の世界のマドンナが日常と非日常の場に現れる、これらの要素を山田洋次が全く同じにしないように工夫して組み合わせている。
紋切型を如何に飽きさせないかの技術を渥美清が考え抜いたってこともあるのだろう。
何れにしろ若い頃はまったく興味がなかった、というより美意識に沿わず観る気がしなかった「男はつらいよ」を、この5年間一心に観ているのは、僕の中の変化あるいは成熟が関係しているのかもしれない。

相撲は炎鵬が負けてがっかりしたが、遠藤が下手を深く取り身体を寄せて、白鳳の上手投げを3度脚を掛けて防ぎ、最後に外掛けで倒した相撲に感激した。
これだけ大きな批判を浴びても白鳳は立ち合いに張り手を出していたが、もう張り手かかちあげをやる以外に勝てなくなっているともいえる。
人種差別はいけませんと言いながら、日本人横綱を熱望し、日本人が勝つとこれだけ盛り上がるのは、心の底にある同胞に対する愛情の表れが顕在化したと観るべきで、自国民と外国人に対する気持ちが異なることを示している。
愛国心と人種差別の境目というのは曖昧のように感じるが、贔屓と差別は明らかに違うよね。
小兵の炎鵬が大型力士に勝つのを見るのは痛快でつい力が入ってしまうが、この場合相手力士が日本人だったら、人種差別の事を一切考えずに応援できるが、この大型力士が外国人だった場合は微妙になる。
でも、国籍を問わず土俵に上がることができ、成績によって横綱まで上り詰めることができるのだから、その点で日本相撲協会は開かれている。
ただし、日本国籍を持っていないと親方になれない、この点で日本相撲協会は閉じている。

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小正月考

2020年01月13日 | Weblog
正月休みが終わり、一週間後に3連休があるのはいいねえ、もっとも毎日が休みの僕には関係ないんだけど、働いている人にとっては、いきなりエンジン全開で働くのはつらいから、この成人式の休みが月曜になったのは良かったんじゃないかな。
でも、以前の15日の休みは小正月に重なるから、伝統を維持するうえでは不都合な感じがするよね。
僕の住んでいる辺りでは、この女正月ともいう15日に「お吾妻さん」という吾妻神社の祭りがあって人寄せをしたので、父母とも兄弟が多かったから20人くらい親戚がやってきて酒を酌み交わし血縁の絆を確認し深めたんだなあ、親戚のオジサンからお年玉をもらうのもこの時で、新年の華やかな気分がこの日まで続いた。
女正月とは正月に忙しく働いた女の人を休ませる日で、お嫁さんが生家へ帰り息を抜いたとも言われているが、人寄せをするんじゃそうはいかなかったはずで、うちの母は前日から料理を作ったりと忙しくしていた。
この小正月の前の日に左義長、どんど焼きというのが行われて、お飾りや古い御札を炊き上げて年の神を送るから、お正月気分を払しょくする意味もあったのだろう。
下の息子が大磯の左義長に行き、8時ころ団子を持って帰って来たので、無病息災に暮らせるというから一つ二つ摘まもうとストーブに載せて温めて喰ったが、これが存外美味くてつい後を引き5,6個喰ってしまった。
上新粉をお湯で練って丸めたものだと思うが、焦げた風味があり噛んでいると甘みと旨味が出てきて、素朴な味わいがいいんだなあ。
ともあれこれだけ喰ったから今年は病気にならないだろう。

昨日の朝は10時に下の息子と七沢の母のところへ見舞いに行き、昼を作るのが面倒だから外で何か食って来てと妻に言われ、伊勢原の山間の蕎麦屋へ帰りに寄った。
これで3回目だが、最初に喰った10割蕎麦が美味く、二度目の鰊蕎麦はあまり美味くなかった。
再び10割蕎麦を食べたが最初の時より風味がなくボツボツと短く切れたので少しがっかりしたが、蕎麦はその日によって出来が違うから出来のいい日に当たるまで来るんだろうなあ。
息子は最初が鴨せいろ、今回が鴨南だったが美味いと満足していた。

午後は母の居間で暖房を点け、音楽を聴きながら丸谷才一のエッセイを読んだが、ぽかぽかしたところで心地よい音楽を聴いていたのでうとうとしてしまいほとんど眠っていた。
それでも70ページほど読み、丸谷節を愉しんだ。
この人とはずいぶん昔からの付き合いで、もちろん著書を通しての付き合いだが、野坂昭如の襖の下張り裁判の弁護人になったことで知り、日本語に関するエッセイを買って読んだのだが、40年くらい前の事だろう。
その後、目に付くと小説にしろエッセイにしろ買い求めたが、小説は1冊も読まず、エッセイと書評をことあるごとに読み続けてきた。
文章と内容の質が高く、しかも面白いから、質が高けりゃ当然面白いんだけど、何年か前に亡くなってしまい、新刊が出ないのを寂しく思っている。
同時代の人で面白い人が少ない、あるいは知らないので、近頃は国際政治と経済学に興味が移ってしまったのかもしれない。

4時になったので散歩に出たが、小雨が降り出してしまい、大磯の途中までで引き返してしまった。
相撲が始まっているので、早めに風呂に入り観た。
横綱2人に新鮮味がなく、またそこを切り崩すはずだった大関陣、栃ノ心にしろ高安にしろ陥落してしまったので盛り上がりに欠け、炎鵬一人でもっていたようなところがある。
今場所はその炎鵬が上位陣と当たるところまで上がってきているので、それが大きな楽しみだが、
ここの所、急に力をつけた朝の山と、怪我からだいぶ復帰してきた貴景勝が目玉か。
この3人いい相撲を取って勝った。

晩飯は日本海の寒鰤の刺身があり、これが実に美味かったな。
太平洋側の鰤と味の深みが違うねえ、「菊正純米辛口生酛」の燗で呑んだが最高だった。
他に、妻が誰かのレシピで試作した野菜と牛肉、野菜とチーズの二種のサラダ、カリフラワー、野菜と肉を煮込んだトマト味のスープがあった。

NHKスペシャル「あぶら」はオメガ3の脂肪が健康を維持するらしく、日本人の場合伝統的な、と言っても何時頃のことなのか分からないが、要は揚げ物や炒め物、養殖した肉を喰わなかった時代の食事が良いらしい。
確かに野生の猪の脂身はさっぱりして身体に良さそうな感じがするよね。
牛肉は牧草で育てた肉にオメガ3があるらしい、OGビーフがグラッシーで青臭くて不味いと言われていたが、あれが身体にいいわけだ。
「贋作 男はつらいよ」はあまり面白くなかったが、好きな松下奈緒は芸能界に汚れない感じがいいねえ。
「映像研に手を出すな」も1回目ほど面白くなかったが、今後の展開に期待しよう。
それでも色彩はいいねえ。

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曲軒

2020年01月12日 | Weblog
二日酔いも三日目になると多少良くなっているもので、茅ケ崎ナイトクルージングについて書いておこうと思う。
一昨日は5時半に知人との待合場所の「升源」へ行こうと北口から南口に橋上駅を越えて行こうとしたらエレヴェーターの前で知人に会った。
「升源」は時間が早かったせいか我々が口切りで、カウンターに陣取り、生ビールと赤貝、粒貝、鰯、鰺の刺身をたのんで飲みだした。
刺身が出来あがってくる頃に、高知酒造が造る店のPBの純米酒に変え、「八海山」からまた元のPBに戻って冷で3杯呑んだ。
刺身の後は塩らっきょうと焼きトンのカシラ、白などを肴にした。
ワインに関する仕事の話を済ませ、2軒目に向かった。

去年店を移動した「古玄」は路面から隣のビルの2階に移っていて、内装は前の店を踏襲していたが少しカウンターを切ったのではないか、知人はお決まりのギムレット、僕はマール・ド・ブルゴーニュを飲んで、店の外で知人と別れた。
知り合いの女性が新しい店に移っていると聞いたので、近くまで行ってみたが、そもそも店の名前が分からず電話した。
開店は2月になってからで、今、近所の「はる」で飲んでいるとのことでそこへ向かった。
新しい店のオーナーともう一人と3人で呑んでいたが、もう仕舞に近く、燗酒を大ぶりの猪口に3杯ほど呑んで外へ出た。
一人は帰り、3人で聡の店「龍源」へ行き、ビールを飲み、その後、堅焼きそば,叉焼、ワンタンを肴にハイボール、れんとのソーダ割を飲んだ。
〆にラーメンを食べてお開きとなったが、呑み始めたのが早かったので4軒回っても家に帰り着いたのは零時前だった。
そんなに酔いが回った感じではなかったのだが、スローブの前で3時過ぎまでうとうとしながらビデオを観ていたので、寝不足で二日酔いが酷くなったのだろう。
呑んだ後はグダグダしないで、歯を磨いてサッとベッドに潜り込むべきだ。

昨日は午前中寝ていて、昼頃起きて風呂に入り昼飯を食べたが、何時もごった煮の傾向にある妻が、小松菜と豚肉、筍の餡の焼きそばを作っていて、これが抜群に美味かったなあ。
下の息子も素材が少なかったのと麺の焼き具合が良く美味かったんじゃないかと分析していたが、良く分かっていらっしゃる。
何時もは具材が10種類くらいになるから炒める量が多くなり、炒め物というより煮物になってしまい、海老だ烏賊だ肉だとメインの味が定まらないから特徴がぼやけるんだよね。
今回のは、冬になって寒さを浴びた小松菜のジベレリン濃度が上がり、葉が肉厚となり滋味を増し、その季節の味わいを堪能できたのが良かった。
食後にプティシュークリームと虎屋の羊羹をいただいた。

2時半から下の息子と散歩に出かけ、今日から始まった「菜の花ウォ―ク」のメイン会場にもなっている吾妻山に上り菜の花を観たが、茎と葉の部分が暮れと違い大きくなっていて、黄色い花とのコントラストが鮮やかで綺麗になっていた。
生憎富士山は雲に隠れていた。
やっぱり富士山を観るには空気が澄んでいる午前中でないと駄目だね。
菜の花の香りはいただけないが、登山コースの途中の蝋梅と水仙の香りは春を感じさせ素晴らしい。

早めに風呂に入り、大根を麺に見立てた鍋と鰯を食べ、7時には晩飯が終わったので、母の居間を暖かくして音楽を聴きながら読書をした。
二日酔いの疲れと暖かさでかなりの時間眠っていたようで、気が付いたら9時を1分過ぎていて、あわててTVを点けBS3の「さぶ」を観た。
このドラマのために、先日山本周五郎の番組を再放送したんだなあ、近頃NHKは自社の番組の宣伝を体系的にやるようになった。
山本周五郎をほとんど読んだことが無いが、この「さぶ」と「青べか物語」の世評は高く文庫本でもっているはずだ。
こんな物語だったのかと初めて知ったが、山本周五郎らしいなあと思った。
読んだことも無いのに山本周五郎らしいというのも変な話だが、曲軒とあだ名されたへそ曲がりは、僕も困った性格だと持て余しているので心の動きが読めるからかもしれない。


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