キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

ダリア

2020年01月29日 | Weblog
今朝もまた二日酔いで爽やかな朝を迎えていない。
昨夜、妻と呑んでいたのだが、娘がダンナの手首の手術が終わり帰って来たのが7時半、ロケットの二段目が噴射し、そこからさらに呑んでしまったからだ。
娘のダンナは去年の大みそかに脚立から落ちて救急車で運ばれ、今年の頭にボルトで骨折箇所を固定する手術をしたが、先週そのボルトが出て来て再手術となった。
完全な医療ミスだ、骨にあけた穴より太いボルトを使ったのが原因らしいが、フィットしない異物があれば生体反応で押し出すのが当たり前だよなあ、ひでえ話だ。
本来であればこの日は、娘とお友達と伊勢佐木町でTJLを聴き、遅い昼飯を一緒に食べながら飲む予定だったんだけどねえ、娘の友達は大酒飲みが多いから昼酒を飲み過ぎて二日酔いだったかもしれない。
急に手術となったので、長崎から来ていた娘の友達は日曜日に家まで来てくれたらしい、新しい恋人がワイナリーの人だと聞いていたから、大いに興味があり話を聴きたかったが、生憎僕は友人の通夜で会えなかった。

食卓にはクラムチャウダ、ブロッコリー、中華おこわ、鮪の刺身と蛸、焼きチーズ、アボカドなどがあり、妻が大吟醸の4合瓶を買ったので、それを燗して呑んだが、アル添の大吟醸はどうもいけない、1,000円くらいで買ったと聞いたから、売らんがための大吟醸表示の酒だ。
美味くないと言いながらも3人で呑めばすぐに無くなり、麦焼酎のトゥワイスアップを燗して呑んだ。
いってみればこれはアル添のアルコールそのものだが、麦が原料なだけにその風味が少し反映されている。しかし、散歩の途中で買ったものだから持ちやすい紙パックの代物で、表示を見たらオーストラリア原産の麦となっていた。
安売り競争で単価の安い麦を使うんだよなあ、それでも酒と比べてスッキリとしてフルーティだった。
妻は僕が娘と飲むときに同席するのを嫌がり別室に消えてしまった。
「イッピン」で名古屋辺りの女性工芸家9人が源氏をモチーフにした異なる分野の作品を作るのを観ながらあれこれ話をし、5合ほど呑んだかな、9時ころ猫に餌をやらなきゃと帰っていった。

ダリアの育種をやっているオジイサンの番組の前宣伝を観ていて、在学中はまったく熱心さの無い学生だったが、園芸学部を出ているとこういったことがどうも気にかかるので、それが始まるまで「クロ現」を観て時間をつぶした。
ボーっと画面を眺めているのも詰まらないので、セラーへ行ってカルバドスを持ってきて舐めることにした。
元来ダリアなんて好きになれない花だったが、去年、吾妻山の巨大な紫の花が「皇帝ダリア」だと追い越していったオジサンに教わり、長年の疑問が解け、ダリアだったのかと思い少し見直した。
洋花はデーハーなんであまり好まないが薔薇は好きだ。
薔薇が銀座のホステスだとすれば、ダリアは場末のキャバレーの女だと思っていたが、こういった差別的な発言いけませんねえ、この72歳のオジイサンが作ったダイアは華やかだが気品があった。
現在の園芸品種の8割がこの人が育成したものだというから、この40年でダリアも大きく変わっているんだ、長く生きたが世の中の多くの事を観過ごしてきたなあ。
もう欲しいものが無いと言っていたが、カネも女も名誉もいらない人を篭絡することは難しく、扱いに困るというのは凡人の考えで、このオジイサンの頭の中はダリアだけで、幸せな時間が刻まれている。
こういった幸せな人の姿を観ていたら自ずと酒がすすみ、本来舐めていればいいカルバドスをブランデーグラスにたっぷり2杯飲んでいた。

コメント
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