ISOな日々の合間に

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同感、そして、・・・。

2006年07月19日 | 雑感
今日7月19日の日経新聞の朝刊のスポーツ欄に以下の記事が載っていました。「出直しの舞台はJリーグ」と言う題で武智幸徳氏が寄稿している。まったく同感であり、やや長いが、以下に全文を引用します。

 『ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で日本代表の1次リーグ敗退が決まった直後の感想を正直に記せば、「このメンバーの顔は二度と代表で見たくない」だった。
 今はさすがに平静になっている。それでも「今回の失敗を糧に、4年後のW杯を目指して頑張ります」なんてことを選手にあっけらかんと言われると、開いたロがふさがらなくなる。
 1次リーグで負けたということは、この4年の間にかけた時間とカネをすべて無駄にしたに等しい。そんな古株に次の4年も投資するわけがないし、それなら未知の力に手間暇かけた方がよほどいい。そう考えるのが常識なのに、何の根拠もなく「次がある」と思っている。この危機感のなさと反省のなさが、今回の代表の締まりのなさの正体だったのかもしれない。
 ドイツの失敗から非常に悔いていることがある。それはリーグという日常をおろそかにした罰を受けたということ。試合にあまり出ていない海外組を呼ぶ一方、フランスで活躍する松井(ルマン)や1リーグで抜きんでた仕事をする闘荊王(浦和)や阿部(千葉)らを軽視した。リーグと代表を切り離したために、前者は徒労感、後者はいつしか安逸にむしばまれ、チームの精神風土にゆがみが生じた。
 代表のオシム新監督に期待しているのもそこの見直しである。この3年余、J1の全選手を観察してきたこの名伯楽に本当に頑張っている、投資に値する選手を引き上げてもらう。そうすることで一つ、緩んだタガを締め直す。
 選手は国の内外を問わず足元のリーグで「これはすごい」 「やっぱりモノが違う」と言わしめる仕事をすることだ。目が最初から代表に向いている選手は信用できない。「まずリーグを見てくれ」と言わない選手は懲りてない証拠。同じ失敗を何度も繰り返す。』

隣接した記事には「川渕会長の再選が内定」とある。個人的には、W杯惨敗の責任を川渕氏がとって退任するものと思っていたが、W杯直後の会見であたかもオシム氏の名前をつい漏らしてしまったというあの名演技をやってのけ、ジーコーへの批判を封じ込め、敗因検討と自分に向けられるはすの批判に計画通り封をしてしまった。

ISOの考え方は、問題の原因を十分検討し、再発防止対策を種々検討し、とった処置の有効性を評価しながらPDCAを回すことになっているが、あの名演技の御蔭で古い体質がそのまま温存されてしまった。彼の保身には有効でも、サッカー界にはまことに不幸なことだと思う。