西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

長唄協会新年会

2011-01-31 | その他 (c)yuri saionji
今日は日比谷の東京会館で、長唄協会の新年会がありました。
やはり午餐で、きのうに引き続き、
昼間っからワインなどいただきました。

どうしてか、昼から飲むと豊かな気持ちになるのですよね。
感謝感謝です。

左から、会長の鳥羽屋里長師・名誉会長の杵屋五三郎師・
同じく名誉会長の杵屋喜三郎師。
皆様人間国宝でいらっしゃいます。
恐れ多いことですが、われわれ邦楽の社会では、
人間国宝の方があまり珍しくないのです。


おなじみ繭の会のお姉様方。
左から、今藤美知・杵屋静子・今藤長十郎・
芳村伊十衛・日吉小暎氏です。
杵屋佐臣氏は、
あいにくちょっと席を放れていらっしゃいます。

今藤新年会

2011-01-30 | その他 (c)yuri saionji
今日は今藤の新年会が、日比谷の帝国ホテルでありました。
午餐のパーティーです。

ワインとお料理をおいしくいただいた後、
1年振りにお会いした、日本画家の岩田壮平氏とツーショット!

むりやり腕をくんでしまいましたが、若者はかわいい!
私の嬉しそうな顔ったらありませんね。
岩田氏はお花や果物をモチーフにした、とても斬新な絵をお描きになります。


今度は家元とツーショットです。

そして、舞台美術家の朝倉摂先生と、
赤い髪と赤いメガネがチャーミング。


こちらは、日本画家の岸野圭作氏です。

もう何年もお三味線をお稽古なさっていて、かなりお上手です。
岸野氏の日本画もダイナミックで、かなりユニーク。

3代目瀬川菊之丞 その3

2011-01-29 | 長唄を作った人たち (c) y.saionji
3代目瀬川菊之丞 その3


2代目の百か日法要も終った、その年の暮れ、
富三郎は初めて江戸に下り、仏前で師弟の契りを交わした。

そして翌年(1774・安永3年)、市村座の初春狂言に瀬川富三郎
として初お目見え。

江戸の客は、大坂から来た無名の富三郎の見事な踊りにびっくり仰天。
3月の、2代目菊之丞一周忌追善興行では、
瀬川家のおはこ『百千鳥娘道成寺』を踊り、
5月の、8代目市村羽左衛門追善興行の「其面影二人椀久」
では、中村座の市川団十郎(5代目)、森田座の中村富十郎を向うに回して、
江戸中の評判をとった。

何しろ富三郎の父市山七十郎は、
大坂中の役者すべてを振り付けるほどの名人。

富三郎の踊りも、父親仕込みの筋金入り。
それにすらりと背が高く、美形でかわいらしい。
さすがに七蔵が執念でつかみ取った、菊之丞だけのことはある。

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tea break・海中百景
photo by 和尚


すてきなお年寄り

2011-01-28 | プライベート
今日は、三越劇場での演奏会の前に、
青山にあります、NHK文化センターに、家元の代稽古に行きました。

青山東宮御所のすぐそばにある文化センターには年に何回かは、
代稽古で行きますので、
お弟子さんとも顔なじみなのですが、
長老の大野さんが、米寿、88才だというのでびっくりしました。


そうしましたら、「僕は90です」というおじさんがいてまたびっくり!
あまりにフツーなので、てっきり70代後半かと思っていた千野さんです。

少々緊張気味ですが、お顔もつやつや、頭も動くし、反射神経も申し分ありません。
ご立派としかいいようがありません。

文化センターを終らせて、今度は三越劇場に。
楽屋の神様です。


「越後獅子」を演奏して、気分よく一日が終りました。

3代目瀬川菊之丞 その2

2011-01-27 | 長唄を作った人たち (c) y.saionji
3代目瀬川菊之丞 その2


江戸に帰った七蔵は、自分が書いたことは内緒にして、
病床の菊之丞にこの芝居の評判を話し、
富三郎の美貌と才能をほめちぎった。

菊之丞は、信頼する七蔵がそれほど誉めるのだから、
富三郎はよほどいい役者に違いないと思い込んでしまう。

そして何としたことか、いまわの際に妻おみつに
「3代目は富三郎に…」
と言い残してみまかったのだ。

吉松も雄次郎も真っ青だが、遺言とあらば仕方がない。
こうして、まだ誰も見たことのない富三郎が3代目継ぐことになった。


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tea break・海中百景
photo by 和尚