まちみちふうけい

四角い枠に切り取られた風景は一瞬のもの、そんな一瞬を追い求めてこれからも相棒と走り続ける・・・

No.1817 しまなみの旅2022年(8)・・・旅の終わりは万葉歌碑

2022-09-13 08:22:30 | 瀬戸内
よろしくお願いします。

















GWの2日間に渡ってのしまなみの旅の記録も今回が最終回、最後となると4ヶ月前の旅日記と言っても寂しくなってきますねえ~、とノスタルジックなことを言っても終わらせなければならない案件です。前回はゆめしま海道で4島を巡ってフェリーで因島へと戻って来ました、旅はもう最終版、最後にもう一度生口島に渡りフェリーで三原へと向かいます。昨日と同じ方向で橋を渡ってこの旅三度目の生口島上陸、昨日は強風に苦しめられた道を進んでまたまた瀬戸田へとやって来ました。昨日もそうでしたが耕三寺の参道の商店街は人でいっぱい、感染症禍も落ち着いて人が戻ってきているのでしょう、マスクをしていない人もいます、でも油断は大敵、喧騒の場所を離れて高根大橋へと向かいます。橋へと差し掛かる坂の上りの途中で道を逸れて山の中へと入って行くとやがて山門が現れる、ここが向上寺、瀬戸田の町から山の上に見える三重塔があるのがこの寺院です。瀬戸田港が眼下に、向かいには高根島を見渡すことができる所、いつもは下から見ていた三重塔は寺院の境内でも更に高い所に建っています。


















橋の真ん中で折り返して急坂を下りて沢港へとやって来ました、旅には思い残したことはたくさんありますが、ここに来たらもう帰りのことを考えるだけ、切符を買ってフェリーがやって来るのを待ちます。しまなみを走ったのは2018年の暮れ以来、しばらく来ないうちに三原~因島間のフェリーは廃止されてしまい、本州としまなみを結ぶ自転車が気兼ねなく載せられるフェリーもこの区間だけとなってしまいました。沢港と三原須波港を結ぶフェリーはこれまでもう何度も利用させてもらっている、しまなみの旅では重要な路線、これまで幾度と廃止の声もありましたが並行航路の廃止によって佐木島に寄港することになったので、しばらくは安泰と言ってもいいでしょう、そして今回の旅でもこの航路をしまなみの旅の最後のランナーとしました。フェリーに乗り込んでデッキに立つと車が次々と入ってくる、そしていよいよ出航時間、港に結ばれていたロープが外され船体が動き出し、ゆっくりと向きを三原方面へと変えて進んで行く。だんだんと遠ざかって行く生口島の風景を見ていると、もう現実の世界に帰るんやな~、と寂しい気持ちになってくる、今度この景色を見るのはいつのこととなるやろうか・・・。

















佐木島の寄港を経て須波港に到着、あとは帰りの電車の時間を気にするだけとなるところですが、この旅の最後にもうひとつだけ寄っておきたい所が。須波港から三原港までももう何度も走ったことのある道、前回は大晦日の暗くなった町並をJR三原駅まで一目散に走りましたが、今回は駅も港もスルー。そのまま国道2号線を進んでJR糸崎駅前も通り過ぎてたどり着いたのが糸崎神社、ここでの目的はこの旅で唯一の万葉歌碑です↓↓↓

「帰るさに 妹に見せむに わたつみの 沖つ白玉 拾ひて行かな」(作者不詳・巻15-3614)

「白玉」とは団子のことじゃないよ、真珠のこと、彼女のために真珠を海で拾って行こう、と言う意味、歌には地名が謳われていないがこの地がご当地となるとのことで、この歌の歌碑が立てられているようです。たった一つだけですが目的の歌碑巡りも終えて最終目的地のJR糸崎駅へ、ここで2日間頑張ってくれた相棒君をお休みさせて後は電車で帰るだけ。糸崎始発だったので海が見える側に座ることができた、駅を出ると間もなく見えてくる瀬戸内の海は夕暮れの風景、少し赤みがかった島が車窓越しにサヨナラを言ってくれているかのよう、また来いよ~と言っているかのよう、金返せ~と言っているかの・・・ってわけないやん。そんなわけで久しぶりのしまなみの旅の記録はこれにて終了です、今回もご覧いただきましてありがとうございました。・・・・・・・・・・まちみち



最新の画像もっと見る

コメントを投稿