まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.676 奈良交通62番系統(前編)

2017-02-16 11:11:41 | バス
おはようございます。












今回はバス路線巡り、遠くへ行くことができないので近場で気分を紛らわせるために始めた企画ですが、正直言って取り上げる路線ってなかなか見つからないものです。今までお伝えしたのは法隆寺~奈良間、市内循環線、西大寺~奈良間、まあここまでは観光絡みの路線ばかりですが、奈良県内の主要路線はだいたいが観光地を巡っているので今回もその類となります。紹介する路線は天理~桜井間を国道169号線を走る62番系統、山の辺の道に沿う路線は古代にタイムスリップしたかのような風景を見ながら進んで行くことができる所です、早速JR天理駅前からスタートしていきましょう。
奈良県内のJRの駅の中では一番立派な駅と言われている天理駅、地元の住民に黒法被の天理教の関係の人たちとたくさんの人で賑わう駅前は、バス乗場も広くて充実しているが、バスの発着本数は以前に比べるとガクンと減ってしまった。ここから北へ向かうJR奈良駅行、南へ向かうJR桜井駅行、東へ山添方面へ向かうバスもあるが、どれも本数は寂しい感じとなってしまった、以前は名阪国道を経由して伊賀上野まで走るバスもあったがそれもなくなってしまっている、やはりバスを利用する人が減ってきているからだろう。今回お伝えする桜井方面のバスも今は1時間に1本、確かにすぐ横をJR万葉まほろば線が走っているので分が悪い感じもするが、もっと観光路線をアピールすればお客さんも増えるんではとも思うのですが。
駅前から東へと向かって国道169号線に入る、天理の賑やかな町中を通り過ぎて国道25号線との交差点へと差し掛かる。その向こう側に見える大きな建物は天理市役所、それにしてもここも何やかんやと不祥事が多い所、元天理市民としてはお恥ずかしいたらありゃしない、とでも言ったところです。天理市庁前バス停を過ぎると賑やかだった雰囲気も落ち着き、ここからは生活路線っぽい風景の中を進んで行くこととなる。











バスは民家が建ち並ぶ中を過ぎていくが、その町並が途切れると進行方向東側には青垣の山並が見えてくる、その手前の少し小高くなった所にはいくつかの集落が見えるが、環濠集落で有名な竹内環濠集落もその中のひとつ、と言うことはその辺りが山の辺の道が通っていることとなる。今回の走りではこの路線巡りから横道に逸れて山の辺の道にある古墳群と萱生環濠集落にも寄っているが、その話はまた別枠でお送りしようと思っています。萱生環濠集落と言うと、山の辺の道沿いの休憩所にニャンコさんの家族がいて、道行く人の気分を和やかにさせてくれていたのだが、今でも元気にしているのだろうか、ちょっと気にもなったので行ってみたのですが・・・。
国道169号線はその風景を左手に見ながら先へと進んで行く、所々では建物がとぎれて右側前方に大和三山が小さく見えることもある、奈良は盆地なので風景が遠く見渡すことができるのがいい所である。この辺り上の写真にあるようには守目堂、勾田、乙木口、三昧田、更にこの後の写真に出てくる大大和神社前、上長岡と読むことはできてもワープロでは変換しにくいバス停名が並んでいる。冬の寒い時期で寂しい姿を晒している柿の木の畑が広がる所を横目に見ながら、更に先へと進んで行くことにする。







写真にあるのは天理市の一番南の辺り、3枚目の写真にある濃い緑色の丘は崇神天皇陵、その後方には三輪山が見えている。間もなくたどり着くのは柳本バス停、町中にあるJR柳本駅とは少し離れていて、観光地と言える場所に近いのはバス停のほうである。展望が開けた所でこの付近は大小いくつかの古墳が点在している、その中でも有名なのはここから西へ駅へ向かう道を行った所にある黒塚古墳、近くにある崇神天皇陵、景行天皇陵に比べると小さな前方後円墳だが、ここから三角縁神獣鏡が出土し邪馬台国がこの辺りに存在したと言う決定打にもなって、当時は見学の人たちで物凄い賑わいとなった。そう言えば『鹿男あをによし』でもその神獣鏡が鹿の「目」と言うことで、それを探しにここに来ていました、あのドラマのおかげでこんな田舎の町が大きくクローズアップされました。
さて、バスの方はこの先、天理市とお別れして桜井市へ、古代からの歴史の舞台として名高い桜井市と言うことで、バス停巡りの方もまだこの辺りは中盤と言ったところ。進行方向左手には三輪山、右手前方には大和三山、寒い冬とは言え緑色が目立つ風景の中での走りはまだまだ続くと言うことで、そちらの方は後編でのお伝えとしておきます。そんなわけで次回もお付き合いよろしくお願いします。         まちみち