とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

Tさんの病気

2017-12-10 19:14:39 | 会社での出来事
人の病気のことなので書くのも憚れるような内容かもしれないのだが、私の中のモヤモヤがあるのでボカしなから書く。

今年の1月から9月まで職場が一緒だったTさんの話である。

1月より副部長Kさんの紹介により入ってきたTさんであったが、技術力不足という辛辣な理由で9ヶ月という短期間で異動を命じられた。

さて、このTさんであったが、9月には体調がひどかったらしく、吐き気を催して、タオルで口を覆う仕草が職場で何度も見られ、そのフロアにいるあらゆる人から心配されていた。「Tさんは大丈夫なの? 」と聞かれたが、病状を聞いている私は、具体的な内容を言わず、「Tさんは今すぐ死ぬってわけじゃなくて、きちんと寿命はまっとうします。ただ、病気とはつきあっていかなきゃいけないって言うだけで」とボカして言った。
ここが、周囲からの心配に対しての、嘘は言わない範囲での「心配しなくて大丈夫です」と言えるギリギリのラインだったように思う。

Tさんが言うには四六時中吐き気がとまらないらしい。こりゃ大変だ。

そのような中、Tさんは異動が決まり、10月には別のところに行くと言うので、9月末には私とTさんで飲みに行くことにした(まあ、チームとかフロアの送別会はなし)。

まず、Tさんが飲み食いができるのかと言うところで心配していたのだが、これは快諾。あれ? 飲み食い大丈夫なの? 
そして私がTさんの体調も鑑みて、軽く食える寿司屋に行きましょうと提案したところ、これも快諾。 あれ? これも大丈夫なの? 
提案した私から言うのもなんだが、「Tさん、寿司は大丈夫なんですか? 食べられますか? 」と聞いたところ、「え? 大丈夫だよ? 」と返ってきた。うーん。

Tさんは食べられないだろうな、とは思いつつも、「Tさん、Tさん、送別なのに申し訳ないのですが、今回はTさんが多く払ってくださいね」と言った。
変かもしれないがこれは私なりの気遣いである。

この職場での私の本当にごくごく小さいチームでは、成り行き上私が仕事を配分していたこともあり、本来であれば職制が上のTさんが私の上について仕事を降り出すはずだったが、それが逆転し、Tさんは私から仕事を依頼されていた状態にあった。
職制と実態が逆転していたのである。
これではTさんにとってメンツもなにもあったものではなく、そしてTさんは職制上の上下関係を強く意識していたので、最初の方は私に何度となく説法をしていたが、ここに来て、立場が逆転してしまったので、どうにもメンツが立たなくなってしまっていた。
私の方がちょっとだけ上になってしまったことによって、ちょっとした、社会心理的な調整が必要になってしまっていたのである(尚、私も技術力があるかないかで言うと無いに等しいので、この件に関して本当にたいしたことが言えない)。

日本では立場が上の者が下におごると言う文化がある。
相手を送別するから、と言う理由で私が全額出すと、その逆転した上下関係が更に固着し、Tさんの立場も崩壊する。
なので、Tさんが上なのでTさんが多く出して下さいね、と言うことによって、「送別される側なのに、あいつに言いくるめられて多く出すハメになっちゃったよ~」と周りに言うことができるし、それでTさんのメンツも立つ。
私も寿司が安く食べられてwinwinの関係である。
私はそんなグランドデザインを描き、フィジビリティスタディ(プロジェクト着手前の実現可能性・難易度調査)も十全と思われた。
こうして私が安く寿司を食べるという技が完成するのである。


さて9/27。仕事も終わったあと、私とTさんの二人で寿司のチェーン店に入った。
席についた。じゃあ何を頼もうかと言うことで、Tさんが言った。

Tさん「じゃあ、とりあえず生で」
私「え? 」
Tさん「え? 」
私「大丈夫なんすか? 」
Tさん「え、ああ、大丈夫だよ」

と言うことでTさんは生ビール、私はお茶を頼んだ。

私が訝しげにその様子を見ると、Tさんは昼間の仕草から一転し、寿司をもりもり食べる。

ええ? うん? ええ? 

あの昼間の悪い調子はどこへ行ったのかというくらいに食べる&食べる&食べる。

私はほどほどでやめておいた。

さてそうこうする内に会計。

結論を言うと、私の「寿司を他人の金で安く食べて自分の財布にやさしい外食をする計画(寿司編)」は失敗した。
総合計の食べた量と払った金額で言うと、払った金額は私の方が少ないのだが、食べた量から行くと私が食べた量からしてやや大目の料金を払うハメになってしまったのである。


【結論と反省】
・Tさんは言うほど体調は悪くなかった。
・事前計画に穴があった。反省としては、単に「多く払ってくださいね」ではなく「食べた以上のお金は必ず払って下さいね」にする。
・やはり寿司はこの手の計算がしやすいので、寿司屋を選択したのは間違いではなかった。


【次回以降のアジェンダ】
・次回も安くすませるという目標を立てる。→今回の反省と対策
・可能であればタダで食べる。→新たな目標
・それをうまく相手にいいくるめる。→話術と事前計画性の向上
・寿司を食べるオポチュニティを逃さないようにする。→機会損失の低減


以上となります。それでは以後につきましてもご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。
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