とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

ダンジョン飯感想(シェイプシフター)論理的考察編

2017-11-18 10:32:06 | マンガ
ダンジョン飯のシェイプシフターの件であるが、これをもっと論理的、抽象的に考察してみよう。

抽象化とは、我々の思考の鋳型や概念の類型と言ったものの上位構造を、物語から思考作業によって摘出する仕事のことであり、それを現実という具象に当てはめていくことであり、この抽象化を行った場合は、思考における汎用性を得、長く利用できる考察の道具として使用することができる。

今回の件では「ダンジョン飯」と言うマンガのシェイプシフター(自分とそっくりの、ある種のドッペルゲンガーが複数できるが、そこから本物を当てると言うエンタメ系謎解きミステリ)について、本物と偽物を見分けるのに何が有効なのか、何をすべきなのかを書いていく。

マルシルの「──あ そっか なら私にしかわからない情報で判断したらいいんだ」(ハルタvol49 P0279)と言って魔術書を出す発想は実に慧眼であった(危険性もある)。

この方法での判断では、単にその人物の詳細を知らなかったり、勝手にこうだとイメージしていたものが、後の客観的判断の尺度で本物と偽物を照合できればいい。
ライオスのシェイプシフターが3人登場した時に、皆思い思いのライオス像と言う先入観を抱いていたことが分かるが、各自己内でのイメージが、現実と乖離していたことを示す。

ライオスを除くメンバーの3キャラクターの内、一人目は外見で見分けていた(イメージや先入観などの、現実との乖離)。
二人目は持ち物で見分けていた(当該人物の所持品の詳細を知らない)。
三人目は行動で見分けると言う。

これは比較文化人類学に通じる話だ。
見た目や衣服や住居、食べ物の区分けで、政治決定する集団たる民族を分けるのが第一段階目。
その中で細かい装飾に違いを見出すのが二段階目。
更にその中で、行動様式や思考様式、信仰、宗教、思想に違いを見出すのが第三段階目。

ただ、上記では危険性があるとも書いたが、どの辺りが危険なのか。
例えば、現在は外的認識の多数決で本物を決定し、偽物を排除しているが、仮にマルシルの出している魔術書が三人同じレベルだったり、その正当性を全員が判断できなかったらどう判断すればいいのだろうか。

・なんか爪を切ったら正体が分かるとかそういう簡単な見分け方ないの? 
・マルシルの最初の一人目は論外として、残り全員はやっぱりかわいい。
・人間の観察眼が全く無いライオスが、マルシルだけきちんと見ていたというのも、物語のプロットとしてポイントが高い。





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