カドノート

フレンチアンティーク・カド店主の日常のあんなこと、こんなこと。

聖人のベネチエ***

2015-06-26 15:02:09 | 古いモノ

梅雨らしく朝からずっと降ってます。。。
こんな日は、ご来店もぐっと少なく…のんびりと時間が流れます。

約2ヵ月の間、飽きもせず眺めている聖人モチーフのベネチエ(聖水いれ)。




フランスの田舎町で年に一回開かれる、プロ・アマ合同の蚤の市で老夫婦が扱っていたもの。
人が良さそうで、「この年まで真面目に生きてきました感」が笑顔と共に溢れるご夫婦だったけど

持ってる(売ってる)モノが、まさに私の好みとドンピシャで
小さな簡易テーブルの上に広げられた商品の半分は購入させて貰ったような。。
隙間だらけのテーブルの上見て「あと1時間早く出会いたかったです」と思いながら。



中でもこのベネチエは、一目惚れ☆
持って帰ってからも、一番目の行くところはどこだろうって考えて飾ってた。
おどろおどろした(笑)宗教色もないので、これなら無宗教の人も抵抗なく飾って貰えそう。
ブロカント界の貴公子Y君も我が家で目ざとく見つけ「あ、これいいなー。譲って下さい」って言ってたのを
聞こえないフリして拒否って来たもの。

売ってた老夫婦は、私好みの古いモノを沢山持っていたので
「いつもは何処で(お店を)出してるんですか」と聞くと、「去年と今年で2回目の蚤の市なんだ…」そう。
空を指差して「いつ行くか解らないから。集めたものを売ってるんだよ。」って。
「ヴィドグルニエ(フリマ)料金でも良いんだけどね、あんまり安いと安いだけで買ってくれて
大事にしてもらえないのは寂しいから。高いだろ?」って、笑ってた。

一所懸命、商品説明をしてくれるおじいさんの後でマダムがニコニコうなずきながら
ものすごーく几帳面にひとつずつを包んでくれた。

この老夫婦から購入したものは、どれも良かったけど
特にこのコは「個人的に大好きですベスト10」に入ります。
あの老夫婦に来年も会えますように。。。

ラベル付きジャムポット***

2015-06-19 14:09:03 | 古いモノ


じっとしてると睡魔に襲われちゃう(汗)

「妊娠中かいっ!」って、心の中でつっ込み入れるほど眠~い。
これも梅雨前線の低気圧のせい、らしいんだけど。。
珈琲何杯も飲んでも効き目ないです。




今回仕入れの中で、「へぇこんな風になってたの」と知ったモノ。

お馴染みの円錐形のジャムポット。
19世紀前後、家庭で作ったジャムを保存するためのポットだと思ってた。

でもこれは、すっかり変色した紙に包まれたままの未使用品。
バドンビレー窯が製作して、ジャムのラベルを貼った状態でジャム屋さんに納品していたようです。
ラベルが付いたままのものは見た事が無かったけど、もとはお店で使われていたんだね。
それにしても…すごい変色です。
口の部分の紙は、既に触るだけでボロボロと剥がれる始末。。




いっそ外してみたら…カケやヒビは有ったけど、やっぱり素敵なポットでした☆

この時代の陶器の、しっとりしてて吸い付くような質感が大好きです。

アンティークデコイ***

2015-06-12 16:57:36 | 古いモノ




やっぱり、ウチの母が見たら「ワケの分からんもの買って来て…」と嘆くの間違いない第2弾の19世紀のデコイさん。。

パリの中心部で年に2回開かれる蚤の市で出会いました。

目と目が合った時に、ちょっと「ドキッ☆」としたけど…気の無いフリをして1度は通り過ぎたんだけど
他の物を見ててもさっきのデコイが気になっちゃって(汗)又、戻りました。

デコイって。。。私、知らなかったんだけど(恥ずかしいけどー)
もともと池とか川に浮かべる道具で、群れる習性のある鳥達はデコイを仲間と勘違いして集まってくるらしく
そこを猟師が鉄砲で撃って仕留めるための、ダミーカモなんだって。
てっきりアメリカなんかで昔流行った飾り物だと思ってましたぜ。

水のあたったおなか部分は朽ちてるし、全身に虫食い痕で私の怪力にまっぷたつになりそうなデコイですが
何とも色っぽい枯れ方をしてるのが、とても気に入って。。私のリュックに入れて日本まで連れてきましたの。

「買ってしまって、ちょっと後悔ベスト3」があるとしたら3位くらいかな。
(だってぇ…高かったし、売れないと思うから…(小声))

来るお客さんに「知ってました?デコイって…」。
聞いたウンチクをそのまま得意気に話してたら、私みたいに「へぇ」~って反応のお客さんもいたけど
「英語でデコイって、騙すとかだって授業で習ったよね!」ってお客さんもいて。。。
(「あ、たまたまそん時学校休んでたかも…」って誤魔化したけど、皆すごい博学だよねってビックリ。)

このコがあっけなく売れてしまった。
カドにお出でになる、(ゲテ専じゃなくて)目利きの紳士がこうてくれたー。
「いくつか持ってるけど、コレが一番かも」って台詞と共に。
朝からスッキリーで、すごく嬉しい☆やっぱり良い物は買っておかないとね!(なんてね)

カモつながりでは、こんなショコラカップもご紹介しています。

寒い日に両手で抱え込んで頂く1杯のココア。。。素敵なイメージ。



あっ、箱物も有ります。

覗いて見てください。

新入荷のコ達、アップしました***

2015-06-07 16:17:07 | お知らせデス


フランスの買い付けから戻って初の、HP更新をしました。

「割れませぬよう」「壊れませぬよう」…呪文を唱えるかのようにして手荷物にして
海を渡ったコ達です。




Gien、19世紀中ごろのピシェ(水差し)。

柄やレリーフなどのないシンプルな食器は、よりフォルムの美しさを求められるとおろですが
こちらは質感もフォルムも本当に美しい。。。
テーブルの上に置いて何気に眺めているだけで、何かを語りかけてくるような気がします。




「これは何ですか」って、ムッシューに聞いてみたんだけど
肩をすくめてみせてくれただけ。。。

多くの売り主が「エッグスタンドでしょ」と、答えてくれると思うんだけど
エッグスタンドにしてはスレンダーで、卵の尖った方を下にしても安定が悪そう。
フランスの卵って、日本のLサイズくらい有るから。。
それとも、昔の卵はピンポン玉くらいの大きさだったのかな。。

19世紀の古い質感と、テキトーなことを言わないムッシューに好感が持てて、2個ともお持ち帰り。

もしかしたら、おままごとのゴブレット。。
いや、やっぱりエッグスタンドかもね。

でもルーツより、これでお酒を呑んだら美味しいだろうね~って事に閃いて俄然嬉しくなっちゃった。
熱燗もいいけど、やっぱり冷酒でしょうか。
足が付いててぬるくなり難そうな処もますますいいじゃん。
グイグイいく人より、私のようにチビチビいく人向けかもです(汗)

その他、バルボティーヌのお皿などHPで「(店主ひとりで)大絶賛、発売中」です。




とっても気に入ってたエタンのリスもお嫁に行きました。

無事帰国しました**

2015-06-03 14:12:59 | お知らせデス

無事に帰国しました!

今回の空の旅は、ちょっと大変でした。

パリの空港でチェックインしようとカウンターに並んだんだけど
「ヘルシンキからの名古屋行きが欠航となりました」そうで(えぇええー)
「明日もう一度、同じ時間にチェックインするか、とりあえずエールフランスでソウルまで飛ぶか」の
選択肢を与えられ…ソウルへ レッツ・ゴーー!(荷物持ってまたパリに戻るなんて、とんでもないわ)



お詫び(?)にスタバで使える7ユーロ分の食券を頂いたので、腹ごしらえ(でもでも…味が濃いす)

たくさんの荷物をカートに積みなおし、ターミナルを移動して
エールフランスのカウンターでチェックイン。

…今回、23kgの荷物が3つ有って、追加分はフィンエアーのマイレッジで清算しておいたんだけど
エールフランスのお姉さんは無情にも
「ウチはエールフランスだから、フィンエアーのポイントは意味無いわ。追加分、ここで払って頂戴」って。。。

泣いてもいいですかーーーっ。

そりゃあ、エールフランスとフィンエアーは提携もしていないし、ポイントなんかまるっと関係ないちゃあ
関係ないんだろうけどさ。
欠航になったのは私のせいじゃないよ。。。
(所持金3400円しかないって言ってんじゃん。。。)

なんて、アンラッキーなワタシ…と思いつつも、ほかに方法が思い浮かばないのでカードでお支払い。



↑田舎のカフェ。流れてる空気がパリとは全然違って、のどか~です。


で、乗り込んだソウル仁川行きエールフランス機。
こちらは整備場の不具合が認められたということで、1時間30分機内でじっと待機。(やれやれ…)


乗り込んでから2時間以上たって出発してくれたんだけどぉ。。。
ソウルに到着の時間も遅くなって、上手く連絡できるはずの大韓に乗り遅れ。。。
間もなく出発のアシアナに乗りなさい!と、飛行機降りた時点で地上係員に誘導され「走れー、走れー!」

全ての乗客が乗り込んで待つ機内に飛び乗った…というわけ。。
ぜいぜいと息切る私、「あなたのせいで出発が遅れてるわ」そんな視線を一心に受けて、可愛そ過ぎる~(涙)

迎えに来てるはずの家族も、帰っちゃってた(涙)

こんなに大変なのもそんなには無いと思うけど、ワタシは元気です。
明日からどうぞよろしくお願い致します。