先月末から今月はWS三昧の日々です。
先月末はヨースリー、こちらはいつもどおりインスピレーションを刺激される素晴らしい振り付けでした。そして昨日、おとといは東京に”ブラジルの至宝”ルル・サボンギのWSを受けに行ってきました。再来週にはトルコ人のセマ、トルコ人から学ぶのは初めてなので楽しみ。そして今月末は我がスタジオがお招きした、ルブナのワークショップ。
いまや毎月どこかでWSを開催しているくらいに日本中いろんなダンサーのWSをやっていますが、なかなか休みがとれず受ける時間もないので、この機会をとにかく楽しんでます。
ブラジルに大きなスタジオを持つルルは、カイロのワークショップで何度かお見かけして、パフォーマンスも拝見したことがありますが、WSは初めて!
ベリーダンスおたく
といわれる彼女のレッスンがどんなのか、とってもわくわくしていました。。
全部で4クラスを受けましたが、すべて振付はなくテクニックのみ。教え方がものすごく丁寧で、ホワイトボードを使って腰の動きや体重が足のどの部分にかかっているかを図解したりして、まるで解剖学を受けてるような時間もありました。
「動きを学ぶにおいて、とても大切なのは重心をどこにおくか知ること、それなのにそれについては、誰一人として教えてくれなかったわ。どんな素晴らしい先生、振付師でさえもね。今私がみんなに教えてることは、すべて私が自分で研究して見つけ出したのよ。」
普段何げなくやっていた動きも彼女にかかると、明快に分析されて、目からうろこといった感じ。
個人的にはWS中の講義の時間が好きなので、とても楽しいレッスンでした。
ファリーダ・ファフミ(エジプトのレダ民族舞踊団にて長年ソリストを勤めた女性オリエンタルダンサー。現役は引退していますが、WSはまだカイロで受けられます。)も講義が多い先生で、似てるなーと思ったら、ルルはオリエンタルダンスは主にファリーダから学んだそうです。
だから本当にクラッシクなスタイルのオリエンタルダンスなんですね。キャメルもいわゆる”アイソレーション”とは少し違います。
「今日はアメリカの”BellyDanceSuperStars" の動きは忘れなさい。彼女たちは”商品”としては素晴らしいわ(会場爆笑)。彼女たちをすきなのは自由だけど、今日はエジプシャンスタイルを学ぶ日よ。」
最初のクラスはアラベスクのバリエーションを学んだのですが、アラベスクの教え方がレダ舞踊団のそれとほとんど同じだったのも、ファリーダの教え子と聞いて納得。
さまざまなアラベスクとそのコンビネーションを学びました。
その次の時間はフィフィ・アブドのテクニックを学ぶ時間。ルルはかなり正確にいろんなエジプシャンダンサーの動きをコピーできます。
アラベスクひとつでも、ランダのアラベスクはこう、フィフィのアラベスクはこう。
スヘイラのダウンアクセントはこう、ダンダッシュのダウンアクセントはこう。
スヘイラ・ザキ、モナ・サイード、ランダ、ディーナ、ラヤ・ハッサン、アイーダ・ヌール・・・・同じブラジル出身のソラーヤまで!
誰かのコピーと聞くと、オリジナリティがない人がするような、後ろ向きなイメージがなんとなくあります。
でも、ルルは言います。
「いいダンサーの動きをどんどんコピーしなさい。ダンサーはみんなコピーでできてるのよ。
レバノンのアマーニだってサミア・ガマル(今は亡き伝説のエジプシャンダンサー)のコピー。そのサミアガマルだって〇〇〇(忘れた)のコピー。
コピーするのはとてもいいことよ。そのうち自分自身のテクニックになっていくのよ。」
フィフィの動きって単純であまりヴァリエーションがないと言う人もいます。うちの夫も
「同じ動きで〇分もたせるから、面白くない」
と言います。
でも、いざ自分でやろうとすると何て細かいテクニックが必要で難しいんでしょう。
それを見事に分析するルルもすごい・・。
またルルの教え方のきめ細かさ。
参加者ひとりひとりの動きを細かくチェックしてくれるんですよ。
"WSはとにかく振り付けを学びたい!"という人にはちょっとげんなりのWSかも知れませんが・・・。
この夜は懐かしいダンサー仲間と再会でき、楽しい夜でした。
長くなりそうなのでWSの話は次回に続く・・・