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●次世代小型原発「小型モジュール炉SMR」開発頓挫…《日本政府もSMRに肩入れ…そもそもの実現性や経済性に疑問》、やってる場合か?

2023年12月29日 00時00分10秒 | Weblog

[※ 「3.11から12年 脱原発の約束はどこに」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]


(2023年12月08日[金])
間もなく、13年目だ。
 《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに? 

 キシダメ政権と、カルト協会とズブズブヅボヅボな「利権」「裏金」党は、いまや、パー券キックバック問題裏金問題でズタボロ状態だ。明々白々な組織的犯罪、《党としての脱税指南》。キックバック金・還流金を政治資金規正法の〝穴〟を通すこともなく、堂々と《裏金》化。さらに、官房機密費という《ヤミ金》問題についても、図らずも、そのデタラメな実態の一部が明らかになった。
 それでも、内閣支持率が十数パーセント台、比例投票先政党として20%程というのが、さっぱり理解できない。そんなアベ様・すがっちキシダメ政権や自公お維コミが着々と《原発回帰》《原発復権》を進めてきた。特に、この1年で言えば、汚染水投棄問題

   『●ドイツは《脱原発を完了》: 彼我の差を感じて情けなくなる…何処まで
     愚かな国なのだろうか。そして、いま、原子炉圧力容器が崩落の危機…
   『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
       原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?
   ●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
      完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》
   『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
     自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》
   『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
     12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
    《次世代革新炉は(1)革新軽水炉、(2)小型モジュール炉SMR)、
     (3)高速炉、(4)高温ガス炉、(5)核融合炉──の五つが想定
     されている。このうち経産省が「本命」とするのは革新軽水炉だ。
     発電に必要な熱を取り出す冷却材に水を使う原発が軽水炉で、
     日本の商用原発はいずれもこのタイプになる。この軽水炉の安全性を
     向上させたものを「革新軽水炉」と呼ぶ。事故時に、溶けた核燃料を
     受け止めて格納容器の損傷を防ぐ「コアキャッチャー」などを
     備えている》(野村昌二記者)

   『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
       もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》
   『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
     被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…
   『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
      控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ
   『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
     を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》
   『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
       核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視
   『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
     してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?
   『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
     テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」
   『●どこが「規制」? 原子力規制庁と経産省の職員が《面会する場所として、
      なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制…》
   『●柏崎刈羽核発電、新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかった
     のか? なのに、こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になる…
   『●東京電力核発電人災から何年経とうとも、坂本龍一さん《「人々の記憶
      は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」》
   『●《ドイツの脱原発完了》…《なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本では
     それができないのか》?…ではなく、そもそも全くやる気無しなニッポン
   『●ドイツは《脱原発を完了…原発の危険性を踏まえた政策を貫いた賢明な
     判断》…ニッポンはGXの名の下に核発電を進めて「フクシマ忘却法案」
   『●耐震性? 《原子炉圧力容器を支える土台…鉄筋コンクリート…全周に
     わたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価》?
   『●《「支持機能は維持されている」…小野明・最高責任者はそう強調…圧力
     容器を支えるのに問題はないという意味だ》…次も幸運に恵まれるの?
   『●木野龍逸さん《そもそも「廃炉」の定義すら決まっていない中で、廃炉を
     を進めるために汚染水の海洋放出が必要という理屈はまったく意味が不明》
   『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
     水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない
   『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
     《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水
   『●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に
     違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄
   『●膨大な《デブリの総量も3基で計約880トン》のうち、福島第1原発2号
      機の《1グラム程度を数回採取する予定》…いまだ、それさえも困難?

 やはり、頓挫。10万キロワット級を10基作れば、100万キロワット級を1基作るよりも、リスクは下がるのかね? モジュール化で、安くなるの? (こちら特報部)《ちょっと考えれば無理筋と分かりそうな話》。アベ様が御存命の頃 ―――― 「元首相にして《火事場ドロボー》1号は核保有論者だもんなぁ~、この国はホントに救いようがない。《原状回復》どころか《原発回帰》。ドタマの中がどうかしている。末代まで語り継ぐべきその愚かしさの象徴として〝アベシンゾウ〟核発電所とでも名付けてはどうかと思うが、《小型モジュール炉への建て替えまで提唱》とはね。さすがアベ様の暴走だ。《火事場ドロボー》1号のアベ様は「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」が持論だもの。(リテラ)《櫻井よしこ氏…は“原発技術は軍事面でも大きな意味を持つなどと主張》《原発技術による核武装論を展開》、つまり、至言《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(故・内橋克人さん)ということです」。
 岸本拓也記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「夢の小型原子炉」開発が頓挫、日本企業も100億円以上を出資 そもそも実現に疑問の声も…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/290726?rct=tokuhou#goog_rewarded)/《次世代の小型原発小型モジュール炉SMR)」開発を進める米新興企業ニュースケール・パワーが米アイダホ州での建設計画を中止した。「安価で安全」という触れ込みの下、米国初のSMR建設計画として注目されたが、世界的なインフレで採算が見込めなくなったという。同社には日本企業も出資日本政府もSMRに肩入れするが、そもそもの実現性や経済性に疑問符が付いた。先行計画の失敗は何を意味するのか。(岸本拓也)》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/290726?rct=tokuhou#goog_rewarded

こちら特報部
「夢の小型原子炉」開発が頓挫、日本企業も100億円以上を出資 そもそも実現に疑問の声も…
2023年11月18日 12時00分

 次世代の小型原発小型モジュール炉SMR)」開発を進める米新興企業ニュースケール・パワーが米アイダホ州での建設計画を中止した。「安価で安全」という触れ込みの下、米国初のSMR建設計画として注目されたが、世界的なインフレで採算が見込めなくなったという。同社には日本企業も出資日本政府もSMRに肩入れするが、そもそもの実現性や経済性に疑問符が付いた。先行計画の失敗は何を意味するのか。(岸本拓也


◆「安くて安全」のはずが、資材高騰で採算合わず

 「プロジェクトを継続するのに十分な電力購入者を獲得できる可能性は低い。プロジェクトを終了することが最も賢明な決定であると双方が判断した」

 今月8日、ニュースケール社と、米西部の電力会社などでつくるユタ州自治体電力システム(UAMPS)は、共同で進めていたSMR建設計画を中止するという声明を出した。

     (ニュースケール社が提唱する小型原発の概念図
      =同社ホームページから)

 プロジェクトは、アイダホ州の国立研究所にニュースケール社のSMR6基(1基当たりの出力7.7万キロワット)を設置し、2029年から初号機を稼働する計画だった。太陽光や風力など気象条件によって発電にムラが出る再生可能エネルギーの電力を、SMRの発電でバックアップすることで完全な脱炭素電源を目指しており、SMRが実現すれば米国初の案件だった。

 頓挫したのは、SMRの発電コストが想定を大幅に上回ったためだ。ニュースケール社は今年1月、米政府の補助金を加味しても、SMRの発電単価が1キロワット時当たり8.9セント(約13円)と、それまでの想定単価の約1.5倍になるとの見通しを発表。近年のインフレで、建設に必要な炭素鋼配管や電気機器といった資材価格が軒並み高騰したことが響いたといい、事業の継続性が疑問視されていた。


◆「技術は商用段階」と意欲も市場は懐疑的、株価は8割下落

 SMRは原発を小型化し、規格化された一部の部材(モジュール)を工場で製造して現場で組み立てることで、建設コストが下がるというのが推進派のアピールポイントの一つだった。

 しかし、米エネルギー経済・財務分析研究所(IEEFA)のデビッド・シュリセル氏はリポートで、今回のプロジェクトの建設コストが53億ドルから93億ドルへ上昇したと推計。今後のインフレでさらにコストが上がる可能性があるとし、「SMR建設が安価であるという主張は覆される」と指摘した。

 今回中止となったSMRは、米原子力規制委員会(NRC)が設計を認証した唯一のものだった。ニュースケール社は、米ウィスコンシン州やポーランド、ルーマニアなどでSMR建設計画があるとし、ジョン・ホプキンズ社長は「当社の技術は商用段階に達した。今後も国内外の顧客にSMR技術を届けたい」とコメントし、今後の計画に意欲を見せた。

 ただ、市場はSMRの実現性を懐疑的に見ており、現在、ニュースケール社の株価は22年5月の上場時から8割ほど下落している。


◆多額の含み損どうする? 「引き続き支援」の社も

 日本にとっても影響は大きい。同社には、国際協力銀行(JBIC)や中部電力、日揮ホールディングス、IHIが特別目的会社(SPC)を通じて100億円以上を出資同社株を8%程度持つ大株主となっているが、多額の含み損を抱えているとみられる。

 22年4月に1.1億ドルの出資を発表したJBICの広報担当者は今回の計画中止を受け、「ニュースケール側に確認するなど、状況を見極めている。(含み損の)会計処理をするかどうかを含めて、今後の対応を検討している」と話した。日揮は9日の決算会見で「SMR技術は必要。引き続き支援していく」とコメントした。


◆ビル・ゲイツ氏も参入、「SMR」ブーム

 SMRなど小型原発のコンセプト自体は、日本でも1980年代には原子力委員会の長期計画の中で示されており、目新しいものではなかった。転機となったのは、東京電力福島第1原発事故だ。事故後、各国で原発の規制が強化され、建設費が高騰採算が見込めなくなり、新規建設の中止や見直しが相次いだ

 前出のようにモジュール化による建設コストの低下期待や、小型化することで万が一の事故時に原子炉を冷やしやすくなって安全性が高まる、といった「触れ込み」が再評価された。脱炭素につながる次世代の原発として、日本を含め、多くの国が研究・開発に取り組み始めている。

 米国では、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏がSMRを開発するベンチャー企業を立ち上げたことが話題となるなど、「SMRブーム」に沸く。日本政府も、脱炭素社会の実現を目指すGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議で、新増設を念頭に置いた次世代原発の候補の一つにSMRを挙げた。

     (GX実行会議であいさつする岸田首相
      (左から2人目)=7日、首相官邸で)

 しかし、その実現性や経済性、安全性には、かねて国内外から疑問が投げかけられて来た。


◆小泉純一郎氏らは「根拠のない熱狂」とバッサリ

 小泉純一郎元首相が顧問を務める原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟原自連)は昨年8月の提言で、SMRについて「根拠のない熱狂」と切り捨てた。その理由を、各国で開発が進むSMRの炉型は軽水炉や高速炉など数十あり、「(モジュール化の)量産効果によるコストダウンが見込めない」と指摘した。

 さらに、SMRは1カ所に小さな原子炉をいくつも並べる想定のため、「福島第1原発のような連鎖メルトダウン(炉心溶融)の恐れもあり得る」と安全性にも疑問を呈した。

 NPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇事務局長は、SMRの利点とされるモジュール工法について、「米ウェスチングハウスの開発した大型原発『AP1000』でも採用されたが、工場での製造から現場での組み立てまで数多くの問題が起き、うまくいかなかった。結局、2基で350億ドル(約5.2兆円)と非常に高くついた。モジュール工法だから安くなるわけではない」と話す。

 SMRも原発である以上、放射性廃棄物が出る。米スタンフォード大の核燃料研究者リンゼイ・クラル氏らは22年5月、SMRの場合、大型原子炉で起こる物理反応の違いから「管理と処分を必要とする核廃棄物の量が2〜30倍に増える」との研究結果を発表している。


◆今後もコスト上昇…エネルギー政策転換の時期では?

 課題山積のSMRに限らず、「夢の新型原子炉」を巡る開発は失敗続きだ。日本では高速増殖原型炉もんじゅ」に1兆円を投じながら、トラブル続きで16年に廃炉を決定。日仏共同で開発を進める高速炉実証炉「ASTRID(アストリッド)計画」に軸を移し、日本は約200億円を投じたが、19年に仏側が計画凍結を正式に表明した。

     (廃炉作業が進む「もんじゅ」で今後、解体撤去される
      タービン発電機=6月1日、福井県敦賀市で)

 それでも経済産業省・資源エネルギー庁などは、SMRや高速炉を「革新炉」として開発継続を訴えている。また岸田政権も既存原発の再稼働や運転期間の延長など、原発回帰へと突き進む

 しかし、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は「太陽光のコストは10年で10分の1に下がり、風力も3割下がった再エネは最も安いエネルギー源で、今後もコストは下がるかたや原発は遅延につぐ遅延でコストは世界的にうなぎ上り」と指摘し、エネルギー政策の転換を求める。

 「世界の本流は、再エネであり、蓄電池としても使える電気自動車だ。日本はどちらも取り残されている。SMRもそうだが、将来性のない原発にいつまでも固執すべきではない」


◆デスクメモ

 小型というからには電気出力も小さくなる。仮に既存原発と同じレベルの電力を担わせるのなら、分散してそこら中に小型原発を造らざるを得なくなるだろう。だが、そんな原発建設に適した土地が、日本にどれだけあるだろうか。ちょっと考えれば無理筋と分かりそうな話なのだが。(歩)

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●杜撰・隠蔽・欺瞞だらけな廃液飛散事故…《人の命にもかかわる重大事故を起こしても、いまだ終始一貫して舐めた態度で会見をおこなっている東電》

2023年12月16日 00時00分16秒 | Weblog

[『朽ちていった命 被曝治療83日間の記録―』 NHK「東海村臨界事故」取材班」(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41AlC-AwBGL._SX357_BO1,204,203,200_.jpg)↑]


(2023年11月10日[金])
欺瞞・杜撰だらけな東京電力福島原発廃液飛散事件…何もかも杜撰だった東電、飛散量・ホース・責任者不在…ホースって、東海村JCO事故を彷彿。

   『●福島第一原発廃液飛散事故…ホースが抜けて廃液が飛び散り、指示を出す
     班長は当日病欠、代理の監督者も不在、ことごとく東電の説明もいい加減

 何故にマスコミは沈黙?
 リテラの記事【原発廃液飛散で東電が飛散量を数十分の1に矮小化も、東電の隠蔽・無責任体質を批判しないマスコミ 一方、復活する電力広告】(https://lite-ra.com/2023/11/post-6304.html)。《本日2日、3回目となる処理汚染水の海洋放出がおこなわれたが、そんななか、東京電力の隠蔽体質があらわとなる事態が発生した。10月25日、福島第一原発の汚染水の処理をおこなう「ALPS」施設のひとつで配管の内部洗浄をおこなっていたところ、放射性物質を含む汚染廃液をタンクに流すためのホースが外れ、作業員5人に汚染廃液が飛散。東電は飛散した汚染廃液の量が100ミリリットルだったとし、うち2人は除染しても放射能量が基準を下回らず福島県立医科大学に搬送されたと公表した。ところが、30日におこなわれた会見で東電は…》。

   『●懲りずに原発推進の旗を振る者達でさへ
        無視できない存在としての小出裕章さん
   『●反省なき自民党を体現:
      「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」
   『●《政僕化したり官僕化》する官僚の「滅公奉僕」再び…
       この国ニッポンでは行政府の長が《愛僕者》ですもの
    「日刊スポーツ…【政界地獄耳/薄っぺらい政治の「責任」】」
    《★1999年9月30日。東海村JCO臨界事故の際、時の官房長官・
     野中広務は…は10キロ圏に拡大して発表。「事なきを得て
     10キロが無駄だといわれれば私が謝れば済むこと」とした。
     ★不祥事に際し、首相・安倍晋三は「責任は私にある
     と連呼する。だがその責任という言葉の軽さが危険だ。
     …政府の統計不正も役人がのらりくらりで遅々として
     解明できない。机上の数字の操作だからか。公金を動かす
     という公務員の重みがないから責任も軽いものになるのか。
     政治の「責任」を薄っぺらくしたのは誰か。》

   『●「鼻血問題」: 「原発関連死」と「死の街」発言
    「小出裕章さんが良く取り上げておられる
     『朽ちていった命―被曝治療83日間の記録』……
     JOC臨界事故で何が起きたでしょうか? そして、
     「二次被曝した救急隊員、大泉実成さんのご家族」に
     何が起こったでしょうか?」

   『●JOC臨界事故で何が起きたでしょうか?…《人が制御できない
        なんて恐ろしい。政府は…本当のことを言っていない》
   『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
       もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》

 何もかも杜撰な東京電力。これは3回目の汚染水投棄に向けての作業中だったのでは? なぜマスコミは大騒ぎしないのか、理解できない。それにしても、「ホース」ねぇ…、唖然とする。
 この杜撰さ、《1999年9月30日、茨城県東海村の核燃料加工会社ジェー・シー・オーJCO)の東海事業所で臨界事故》を彷彿とさせませんか? 

   『●木野龍逸さん《そもそも「廃炉」の定義すら決まっていない中で、廃炉を
     を進めるために汚染水の海洋放出が必要という理屈はまったく意味が不明》
   『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
     水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない
   『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
     《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水
   『●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に
     違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄

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https://lite-ra.com/2023/11/post-6304.html

原発廃液飛散で東電が飛散量を数十分の1に矮小化も、東電の隠蔽・無責任体質を批判しないマスコミ 一方、復活する電力広告
2023.11.02 08:25

     (11年ぶりに復活した東電の「でんこちゃん」)

 本日2日、3回目となる処理汚染水の海洋放出がおこなわれたが、そんななか、東京電力の隠蔽体質があらわとなる事態が発生した。

 10月25日、福島第一原発の汚染水の処理をおこなう「ALPS」施設のひとつで配管の内部洗浄をおこなっていたところ、放射性物質を含む汚染廃液をタンクに流すためのホースが外れ、作業員5人に汚染廃液が飛散。東電は飛散した汚染廃液の量が100ミリリットルだったとし、うち2人は除染しても放射能量が基準を下回らず福島県立医科大学に搬送されたと公表した。

 ところが、30日におこなわれた会見で東電は、飛び散った汚染廃液は当初公表の数十倍の「数リットル」にのぼるとみられると修正。さらに、被曝した作業員について、東電は当初、1次下請けの作業員だと説明していたが、この日になって「3次請け企業の3社にまたがって所属」していたと訂正したのだ。

 今回の事故にかんしては、被曝した作業員2人が作業ルールで必要な防水性のあるカッパ(アノラック)を着用しておらず東電が作業管理上の規則遵守を徹底していなかった可能性も指摘されているほか、土屋品子復興相が「(事故について)報道で知ったと国会で答弁するなど情報共有がまったくなされていなかったことも露呈。また、事故が発生したのは25日の午前10時40分ごろだったにもかかわらず、事故発生について報道関係者向け一斉メールで公表されたのは20時20分。NHKが第一報を報じたのは23時すぎのことだった。

 東電は「緊急搬送の決定を基点にして30分以内にメディアに一斉メールでお知らせした」などと説明しているが、作業員が汚染廃液をかぶるという人命にもかかわる重大な事故を起こしておきながら発生から9時間40分後の公表というのは、あまりに遅すぎるものだ。しかも、この日は会見を開かず、翌日、「中長期ロードマップの進捗状況」という名目で毎月行われている会見のなかではじめて事故の説明をおこない、汚染廃液を浴びた作業員の入院を発表したのである。

 挙げ句、事故から5日も経てから飛散量を当初の数十倍となる「数リットル」だと言い出す──。このような東電の杜撰な対応を見ると、海洋放出されている処理汚染水についても東電発表を信用しろと言われても無理があるだろう。

 だが、さらに問題なのは、メディアの報道姿勢だ。

 今回の事故について、東電発表後には大手新聞やNHK・民放キー局が報じたが、いずれも扱いは小さいものだった。飛散した汚染廃液の量を100ミリリットルから数リットルに訂正したことを報じた大手メディアもわずかだ。とくにテレビのワイドショーなどはストレートニュースのコーナーで触れた程度で、まったく話題として取り上げていない


■東電会見のひどさ! 飛散量の少なさの指摘に反論、汚染濃度を「計算に疎いので」とゴマカシ

 言っておくが、今回の事故は「小さい扱い」で済むような話ではない。そもそも、今回の事故は〈放射性物質を除去する吸着塔に入る前の配管内を硝酸水で洗浄していたところ、洗浄廃液をタンクに送り込む仮設ホースが発生したガスによって外れ〉起こった(東京新聞10月26日付)。つまり、飛散した洗浄廃液には多核種の放射性物質が含まれており、紛うことなき汚染廃液」にほかならない。しかも、汚染廃液の濃度は43億7600ベクレル/ℓにものぼることを東電も認めている。にもかかわらず、日本テレビやテレビ朝日、読売新聞などは、これを「放射性物質を含む水」「放射性物質を含む液体」「放射性物質を含む洗浄水」と伝えたのである。

 さらに、報道されるべきなのにまったく報じられていないのが、東電による会見での信じがたい無責任ぶりだ。

 前述したように、東電は10月30日の会見で、飛散した汚染廃液の量を「数リットル」と修正したが、この修正にいたるまでには前段があった。

 というのも、事故翌日の10月26日におこなわれた会見で東電は「(飛散した量は)数百ミリリットルより少ない量であると考えている」などと発言。これには共同通信の記者が「数百ミリリットル以下の飛散で顔を除く全身汚染するという状況がイメージしづらい」と追及したのだが、東電は「高濃度な洗浄廃液がミスト状でかかったため」と反論。だが、今度はNHKの記者が「100ミリリットルより少ないのに、2重にタイベックを着ていた方の全身に付着するというのは一般的な理解として無理があるのではないか」「根拠はあるのか」と追及すると、東電は「先程の回答は訂正する。現段階では正しい数字は言えない」と前言を撤回したのだ。つまり、東電は根拠も示さず「100ミリリットルより少ない量」などと無責任極まりない回答をおこない、記者の追及によってこれを撤回していたのである。

 しかも、東電は30日の会見でも、退院した作業員へのヒアリングによって飛散した量は「数リットル程度」だったと確認したと数字を修正したが、このヒアリングも元請け企業が実施したもので、東電は直接ヒアリングをおこなっていないことが記者との質疑応答で露呈。過去の汚染水で作業員が被曝した事故では汚染水が漏洩した範囲と深さによって量が出されていたが、今回はそうした計量がおこなわれていないことも、記者の追及によってあきらかになったのだ。

 さらに酷かったのが、前述した洗浄廃液の汚染濃度についてだ。通常、最初に公表すべきデータでありながら、東電は公表資料でもこれを記載していなかった。そこで26日の会見では、東京新聞の記者が「廃液の汚染水の濃度」について質問したのだが、東電の回答は「汚染水のこのときの全ベータは、4.376✕10の9乗ベクレル/ℓということになる」という、人を食ったようなものだったのだ。

 これには、ジャーナリストのまさのあつこ氏が計算をおこなったうえで「今回の汚染水は43億7600ベクレル/ℓという理解で良いか」と問うたのだが、東電はこう言い張った。

「計算に疎いのでアレですけど、4.376✕10の9乗というのは先程申したとおり。あと、そもそも汚染水ではないということもご認識ください。あくまで『洗浄廃液』だということ」

 約44億ベクレル/ℓにものぼっているのは多核種が除去されていない汚染水が含まれていることを明確に示しているにもかかわらず、それを「洗浄廃液だ」と言い張る──。これは、トリチウムが除去できない上、汚染物質が検出されている処理汚染水を「処理水」と呼んでいることとも通底する欺瞞ではないか。


■復活する電力会社広告 東電は自粛していたキャラ「でんこちゃん」がCMに登場

 あれほどの原発事故を起こしておきながら、作業員の被曝という人の命にもかかわる重大事故を起こしても、いまだ終始一貫して舐めた態度で会見をおこなっている東電ビッグモーターの会見を徹底批判したように、本来、会見における東電の無責任なこの態度や発言こそ、新聞やテレビは報じるべきだ

 ところが、東電の杜撰な対応や隠蔽体質について批判的に取り上げたマスコミは、一部の地元メディアのみ。大手マスコミは、修正を報じるだけで、東電の無責任さをまったく報じようとしないのだ。

 この大手マスコミの弱腰の背景には、電力会社による“原発広告”の復活も考えられるだろう。原発事故以前は、東電をはじめとする電力各社やその司令塔・電力事業連合会電事連)は新聞、テレビ、週刊誌などのマスコミに広告を大量出稿することで、原発に批判的な論調を封じ込めてきた。しかし、原発事故後は、安全神話をつくり出してきたマスコミ、広告に出演していた芸能人や学者たちにも批判が高まり、電力会社からの広告は一時なりをひそめたかに見えた。

 しかし、事故から3、4年が経ったころから、メディアでは“原発広告”が完全に復活。さらに、原発再稼働政策を推し進めた安倍政権と歩調を合わせるように、電力業界は広告費を増やし、再びマスコミを“カネ”で漬け込んで“原発タブー”をつくり出してきた。実際、東電は今年に入ってから、原発事故後からテレビCMで姿を消していた広報キャラクター「でんこちゃん」をテレビCMで復活。電事連も人気女優の今田美桜を起用したCMを大々的に展開している。

 そして、こうした電力業界の動きに呼応するように、大手マスコミは汚染処理水の海洋放出でも批判らしい批判をほとんどせず、中国による日本の水産物輸入全面停止の話題に集中。朝日新聞のようなリベラルメディアでさえ「科学的根拠を無視した一方的な嫌がらせだ!」と大合唱し、そうした報道はいまもつづいている。

 汚染処理水を「処理水」などと呼び、中国に矛先を向けることで議論すべき問題をスルーし、ただ政府と東電の主張を垂れ流すだけ……大手マスコミのこの体たらくが、東電を増長させ、いまだに無責任会見を許してしまっているのだ。いや、そればかりか、海洋放出に対する中国の反発をやたら煽情的に取り上げナショナリズムにすり替え、内閣支持率がダダ下がりの岸田政権に対する世論調査では汚染処理水の海洋放出に関しては評価する声が大きいように、政権評価にさえ与してしまっているのである。

 今回の事故における東電の杜撰な対応や情報隠蔽は、海洋放出されている処理汚染水でも同じことが起こる可能性があるものだ。大手マスコミが再び“安全神話”を振りまき、東電の実態を批判的に報じないことで、またも福島第一原発事故のような惨劇が繰り返される──その危険は高まっていると言わざるを得ないだろう。

(編集部)
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●福島第一原発廃液飛散事故…ホースが抜けて廃液が飛び散り、指示を出す班長は当日病欠、代理の監督者も不在、ことごとく東電の説明もいい加減

2023年12月09日 00時00分53秒 | Weblog

[『朽ちていった命 ―被曝治療83日間の記録―』 NHK「東海村臨界事故」取材班」(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41AlC-AwBGL._SX357_BO1,204,203,200_.jpg)↑]


(20231105[])
何もかも杜撰な東京電力。これは3回目の汚染水投棄に向けての作業中だったのでは? なぜマスコミは大騒ぎしないのか、理解できない。それにしても、「ホース」ねぇ…、唖然とする。
 この杜撰さ、《1999年9月30日、茨城県東海村の核燃料加工会社ジェー・シー・オーJCO)の東海事業所で臨界事故》を彷彿とさせませんか? 

   『●懲りずに原発推進の旗を振る者達でさへ
        無視できない存在としての小出裕章さん
   『●反省なき自民党を体現:
      「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」
   『●《政僕化したり官僕化》する官僚の「滅公奉僕」再び…
       この国ニッポンでは行政府の長が《愛僕者》ですもの
    「日刊スポーツ…【政界地獄耳/薄っぺらい政治の「責任」】」
    《★1999年9月30日。東海村JCO臨界事故の際、時の官房長官・
     野中広務は…は10キロ圏に拡大して発表。「事なきを得て
     10キロが無駄だといわれれば私が謝れば済むこと」とした。
     ★不祥事に際し、首相・安倍晋三は「責任は私にある
     と連呼する。だがその責任という言葉の軽さが危険だ。
     …政府の統計不正も役人がのらりくらりで遅々として
     解明できない。机上の数字の操作だからか。公金を動かす
     という公務員の重みがないから責任も軽いものになるのか。
     政治の「責任」を薄っぺらくしたのは誰か。》

   『●「鼻血問題」: 「原発関連死」と「死の街」発言
    「小出裕章さんが良く取り上げておられる
     『朽ちていった命―被曝治療83日間の記録』……
     JOC臨界事故で何が起きたでしょうか? そして、
     「二次被曝した救急隊員、大泉実成さんのご家族」に
     何が起こったでしょうか?」

   『●JOC臨界事故で何が起きたでしょうか?…《人が制御できない
        なんて恐ろしい。政府は…本当のことを言っていない》
   『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
       もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》

 佐々木凌記者による、アサヒコムの記事【福島第一原発の廃液飛散量を修正 約100ミリ→数リットルでした】(https://www.asahi.com/articles/ASRBZ6DN2RBZULBH00N.html?iref=pc_ss_date_article)。《飛び散った廃液の量は数リットルだったと発表した。発生当初は約100ミリリットルと説明していた》、そして、《廃液をタンクに流すホースが抜け、廃液が飛び散った》、さらに、《また、東電は入院した2人について、1次請け企業の作業員と説明していたが、3次請け企業だったことを明らかにした》、《さらに、この2人らに指示を出す班長は当日病欠しており、代わりに2次請けの監督者が入っていたが、廃液が飛び散った時は別の作業現場にいて立ち会っていなかった》もあきらかになり、《東電は「責任者は作業中に現場にいなければならないという社内ルールが守られていなかった」と説明した》そうだ。
 こういうのを「杜撰」というのでは?

   『●木野龍逸さん《そもそも「廃炉」の定義すら決まっていない中で、廃炉を
     を進めるために汚染水の海洋放出が必要という理屈はまったく意味が不明》
   『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
     水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない
   『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
     《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水
   『●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に
     違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄

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https://www.asahi.com/articles/ASRBZ6DN2RBZULBH00N.html?iref=pc_ss_date_article

福島第一原発の廃液飛散量を修正 約100ミリ→数リットルでした
佐々木凌 2023年10月30日 20時00分

     (東京電力福島第一原発=2023年7月4日、
      朝日新聞社ヘリから)

 東京電力福島第一原発の多核種除去設備(ALPS=アルプス)で配管を洗浄作業中に汚染廃液を浴び、協力会社の作業員2人が入院した問題で、東電は30日、飛び散った廃液の量は数リットルだったと発表した。発生当初は約100ミリリットルと説明していた。

 東電によると、25日午前10時40分ごろ、多核種除去設備の建屋内で、汚染水が通る配管に硝酸液を流して洗浄していたところ、廃液をタンクに流すホースが抜け、廃液が飛び散った

 20代と40代の男性2人が除染と経過観察のため入院していたが、28日に退院した。ともに汚染した部位の皮膚の外傷は確認されておらず、体調にも特段の変化はないという。

 東電は、入院した2人のほかに現場で作業をしていた3人への聞き取り結果から、飛び散った量を約100ミリリットルと判断。その後、退院した2人に元請け企業を通じて聞き取り調査をした結果、数リットルだったことが明らかになったという。

 東電は30日の記者会見で、具体的な飛び散った量については「計算できず、分からない」と説明した。

 また、東電は入院した2人について、1次請け企業の作業員と説明していたが、3次請け企業だったことを明らかにした

 東電の担当者は「正しい情報が収集できていなかった。おわびして訂正し、原因と対策を確認したい」と話した。

 さらに、この2人らに指示を出す班長は当日病欠しており、代わりに2次請けの監督者が入っていたが、廃液が飛び散った時は別の作業現場にいて立ち会っていなかったことも明かした。東電は「責任者は作業中に現場にいなければならないという社内ルールが守られていなかった」と説明した。(佐々木凌
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●膨大な《デブリの総量も3基で計約880トン》のうち、福島第1原発2号機の《1グラム程度を数回採取する予定》…いまだ、それさえも困難?

2023年11月07日 00時00分43秒 | Weblog

[※ 「3.11から12年 脱原発の約束はどこに」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]


(2023年10月12日[木])
「廃炉」のゴールがどこか不明。10km、1万km、1光年先? 「廃炉終了の定義」も無く、汚染水投棄で「廃炉終了」への0.1歩の前進もない。

   『●《「廃炉終了の定義」を明確にしないまま「廃炉」を進める》―――
      《ある程度のデブリを取り出すだけでも、100年以上はかかりそう》
   『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
     つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない
   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
     基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
     議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
     トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》
   『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
     …廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化
   『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
       将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)
   『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
     放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である
   『●(デモクラシータイムス/原発耕論)《汚染水海洋放出は無責任の極み!》
      …希釈しても汚染物質は減らない、〝汚染水〟の海洋放出に断固反対
   『●そんな核燃料デブリに触れた水を処理した〝汚染水〟…そんなものを海に
      捨てた例はどこにもない、〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行
   『●《通常の原発からも海洋放出しているから安全なのではなく、人体に
     とって危険なトリチウムを排出する通常の原発稼働も止めることが必要》
    (長周新聞)《カナダでは、重水炉というトリチウムを多く出すタイプの
     原子炉が稼働後しばらくして住民のあいだで健康被害の増加が問題に
     された。調査の結果原発周辺都市では小児白血病や新生児死亡率が
     増加し、ダウン症候群が80%も増加した。またイギリスの
     セラフィールド再処理工場周辺地域の子どもたちの小児白血病増加に
     関して、サダンプト大学の教授は原因核種としてトリチウムと
     プルトニウムの関与を報告している》

   『●長周新聞【汚染水海洋放出に国内外で反発高まる コスト優先し科学歪める
      政府 トリチウム以外に62核種が基準超え 風評では済まされぬ実害】
   『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
      中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】
   『●「賠償ではなく、漁業をしたいだけ」…福島県漁連は《関係者》では
     ないのか? ―――「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない」?
   『●#zutto_uso_datta、斉藤和義さん「#ずっとウソだった」。そして、「関係
     者の理解なしには、いかなる処分もしない」という約束もウソだった
   『●既に実害…《「汚染水放出は危険・問題派」…汚染水放出そのものが
     すでに中国や韓国など海外による輸入規制など経済的実害を生んでいる》
   『●《「海洋資源に大きく依存している太平洋諸島の人々の命と生活を脅かす」
        …「太平洋を核廃棄物のごみ捨て場にこれ以上するべきではない」》
   『●息吐く様にウソをつく…「日本の原発でそういう事態は考えられない」、
     菅直人氏についてのデマ「メルマガ事件」、「汚染水漏えい問題はない」
   『●【全責任持つという無責任】…《漁業関係者は…反対…岸田文雄首相が
       「漁業が継続できるよう、全責任を持って対応する」として押し切った》
   『●《30年以上も放出が続けば長い半減期の放射性物質の総量は増え続ける
     ことにならないか。微量でも人体に入れば内部被ばくが起きる可能性》
   『●《万が一にも大事故が起きれば…。そのようないたってシンプルな理由
     から原発の停止を命じた裁判官がいる。元福井地裁判事の樋口英明氏だ》
   『●木野龍逸さん《そもそも「廃炉」の定義すら決まっていない中で、廃炉を
     を進めるために汚染水の海洋放出が必要という理屈はまったく意味が不明》
   『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
     水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない
   『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
     《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水
   『●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に
     違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄

 それにしても、《1号機の土台損傷》(ペデスタル)問題はいったいどこに行ってしまったのだろうか? ――――――《原子炉圧力容器を支える土台…鉄筋コンクリート…全周にわたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価》? 《巨大な地震はいつ起きてもおかしくない》というのに。東電の主張する《根拠》から、大地震が起こっても、次も幸運に恵まれると思っているのか…。《「支持機能は維持されている」…東電福島第一廃炉推進カンパニーの小野明・最高責任者はそう強調した。…圧力容器を支えるのに問題はないという意味だ。昨年3月の震度6強の地震でも容器が落下しなかったことなどが根拠という》…あぁぁ、絶望的な気分になる。

   『●耐震性? 《原子炉圧力容器を支える土台…鉄筋コンクリート…全周に
     わたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価》?
   『●《「支持機能は維持されている」…小野明・最高責任者はそう強調…圧力
     容器を支えるのに問題はないという意味だ》…次も幸運に恵まれるの?
   『●ドイツは《脱原発を完了》: 彼我の差を感じて情けなくなる…何処まで
      愚かな国なのだろうか。そして、いま、原子炉圧力容器が崩落の危機…

 「1個のデブリを僅かに持ち上げた」…と大喜びしていたあの頃と何も変わっていない。
 福地慶太郎記者による、アサヒコムの記事【福島第一原発デブリ回収、3度目の延期? 東電の代案「相当厳しい」】(https://www.asahi.com/articles/ASRB964JKRB6ULBH003.html)によると、《東京電力福島第一原発事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験的な取り出し作業について、3度目の延期の可能性が出てきた》。

   『●東京電力核発電人災、膨大な《デブリの総量も
      3基で計約880トン》…1個のデブリを僅かに持ち上げた?

 膨大な《デブリの総量も3基で計約880トン》のうち、福島第1原発2号機の《1グラム程度を数回採取する予定》かぁ。それさえも無理ではないのか? 「廃炉終了の定義」は何処? 汚染水投棄で「廃炉終了」への第1歩どころか、0.1歩の前進もある訳がない。10km先に「廃炉終了」がある保証もない。
 東京新聞の記事【東電、ロボットアーム使えない? 福島第1原発、デブリ取り出し】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/280378)によると、《東京電力は28日、2023年度後半に開始予定の福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)取り出し用に開発したロボットアームが使えない恐れが出てきたため、より簡易な伸縮式パイプの使用も検討していると発表した》、《しかし貫通部のふたを留めているボルトが強く固着していることが分かり、堆積物も同様に固着している可能性が出てきた》、さらに、《東電は現時点でデブリ取り出し開始時期を変更しない。当初は試験的な位置付けで、1グラム程度を数回採取する予定。》
 ところで、《1グラム程度を数回採取》したその僅かなデブリ、どこでどのように保管するのだろうか?

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https://www.asahi.com/articles/ASRB964JKRB6ULBH003.html

福島第一原発デブリ回収、3度目の延期? 東電の代案「相当厳しい」
福地慶太郎 2023年10月9日 21時00分

     (福島第一原発2号機の格納容器で、燃料デブリと
      みられる複数の小石状の堆積(たいせき)物(中央)を
      装置で挟む様子=東京電力提供)

 東京電力福島第一原発事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験的な取り出し作業について、3度目の延期の可能性が出てきた。

 政府と東電は当初、作業を2021年に始める予定だったが、装置開発の遅れなどで2度にわたって延期。今年度後半の作業開始をめざすが、今度は現場の準備が難航し、専門家からはさらなる延期を懸念する声も。東電は代替案の検討を始めたが、先行きは不透明だ。

 燃料デブリは、福島第一原発1~3号機に計880トンあるとされる。燃料デブリは非常に高線量で人が近づけず、遠隔装置を使うしかないため、廃炉に向けた最難関の作業だ。

 政府と東電は、11年12月にまとめた工程表で、10年以内に燃料デブリの取り出しを始めるという目標を明記した。その後、内部の調査が進んだ2号機で21年から取り出しを始めると決めたが、新型コロナウイルスの影響や装置の不具合などによって作業の開始時期が2回延期された。

 政府と東電の計画では、原子炉格納容器の内部へ通じる既存の貫通口から折りたたみ式のロボットアームを入れ、試験的に数グラムの燃料デブリを取り出す

 貫通口は直径約55センチ。ロボットアーム(縦約40センチ、幅約25センチ)を入れるためには、貫通口の中にたまっているケーブルなどを除去する必要がある。

 東電は今年6月、貫通口のフタを固定しているボルト24本の取り外し作業を始めた。

 今年度上期にはフタを開き、中のケーブルなどの除去を始めるはずだったが、一部のボルトが固着していて、取り外しが難航。事故時に炉心が高温になり、フタの接地面のゴムなどが溶けてボルトの穴につまった可能性があるとみられ、今もボルトの取り外しを終えていない

 廃炉作業の進み具合を確認する今年8月の政府の会議では、外部の専門家から「ボルトが取れても、フタが開くのか。溶けた樹脂が接着剤のようになって、すぐに開かないのでは」「(今年度後半の取り出し開始は)時間的に厳しく感じている」などと先行きを懸念する声が相次いだ。

 こうした状況を踏まえ、東電………
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/280378

東電、ロボットアーム使えない? 福島第1原発、デブリ取り出し
2023年9月28日 21時44分 (共同通信)

     (福島第1原発2号機の溶融核燃料取り出し)

 東京電力は28日、2023年度後半に開始予定の福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)取り出し用に開発したロボットアームが使えない恐れが出てきたため、より簡易な伸縮式パイプの使用も検討していると発表した。

 東電によると、アームを差し込む原子炉格納容器側面の貫通部内には事故時の熱で劣化した樹脂とみられる堆積物などがあり、高圧の水を噴射して取り除く予定だった。しかし貫通部のふたを留めているボルトが強く固着していることが分かり、堆積物も同様に固着している可能性が出てきた。

 パイプは過去の調査でも使った実績があり、先端からデブリ採取装置をつり下げる。アームより細いため堆積物を完全に除去できなくてもデブリに届くが、範囲は限定的になる。記者会見した東電廃炉責任者の小野明氏は「手間取るかもしれないが、堆積物は除去できると思う。メインはアームだ」と述べ、アームも活用する考えを示した。

 東電は現時点でデブリ取り出し開始時期を変更しない。当初は試験的な位置付けで、1グラム程度を数回採取する予定。
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●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?

2023年11月01日 00時00分06秒 | Weblog

[※ 「3.11から12 脱原発の約束はどこに」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]


(2023年10月08日[日])
蛇足だけれど、《「一時的」欠落》…「経済的実害」をさらに煽る結果に。

   『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
     水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない
   『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
     《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水
   『●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に
     違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/水産物輸入禁止の表現「一時的」欠落に見る日中外交ゲームの失敗】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202309090000066.html)によると、《政治キャンペーンや経済制裁なのはわかっているが、日本政府はこの発表を意図的に改ざんした。中国税関は「一時的にという一言をつけて発表したが、なぜかそこが抜け落ちていて、反中感情をあおった節がある。別の政界関係者は「自公の親中派も寄せ付けないので、年内は軟化の兆しはない」。両国にとって政治・外交ゲームの失敗とみるべきだろう》。

   『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
      かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》
    《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
     寿都町。町内に不安が広がり道や隣接自治体との亀裂も深まって
     いる巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
    《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
     突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
     地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。

   『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
     財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)
   『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
        …空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます
   『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
     いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…
   『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
     増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》
   『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放
     先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…
    「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
     足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
     突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
     ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
     最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
     …意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?」

   『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
      中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】
   『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
     捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》
   『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
      ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》
   『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
     ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》

 さて、「閉じない環」、破綻した核燃サイクル。中間貯蔵施設は最終処分場と化す。なぜ関電の核のごみを山口県上関町に廃棄するのか、意味不明だ。使用済み核燃料プールの現状を理解できているのか? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることがあるでしょうに? 《核のごみ問題を解決すらせず、国が「原発回帰を進めるのは無責任というしかない。少なくとも最終処分のめどが立つまで、原発を動かして、ごみを増やすべきではない貯蔵プールがあふれるのを防ぐには、それしかない》(東京新聞)。それに、福島の原状回復さえできないではないか。無責任過ぎ。(こちら特報部)《◆デスクメモ タンクがもう満杯でどうしようもない、だから薄めて海に捨てさせてくれという話使用済み核燃料プールがもう満杯で燃料入れ替えができないと原発が停止、だからちょっと置かせてくれという話。どちらも同じ、ごみ捨て場がないのに開き直って、弱い地方に押しつけている話だ》。
 東京新聞の【<社説>中間貯蔵施設 その場しのぎに過ぎぬ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/271723?rct=editorial)。《中国電力と関西電力が共同開発を目指す使用済み核燃料の中間貯蔵施設を巡り、山口県上関町が建設に向けた調査を受け入れた。推進派と反対派。町を二分する争いの中で浮き彫りにされるのは、核のごみの後始末を深く考えず原発の最大限活用にひた走る国策」の危うさだ。中間貯蔵施設とは、使用済み核燃料のリサイクルが可能になるまでの間、核のごみを一時保管する施設のことである。その後の搬出先として青森県六ケ所村に建設中の再処理工場すなわち、使用済み燃料からプルトニウムを取り出して再び燃料にするリサイクル工場は一九九三年の着工以来、完成延期を二十六回繰り返し、操業開始はおぼつかない。リサイクル燃料を消費する高速増殖炉計画もトラブル続きで中止になった。最終処分場の建設予定地も決まっておらず、一時保管された核のごみに行き場はない》。

 関西電力はどこまで傲慢なのかね? 醜悪な「原発マネー」のアノ関電としては《福井県外に保管場所の候補地を確定させ、30年ごろに2000トン規模で操業》だそうです。
 西田直晃記者による、同紙の記事【こちら特報部/「なぜ、他の地域の核のごみをこの島に」 中間貯蔵施設の調査容認で揺れる上関町民が語る歴史的背景】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/271894?rct=tokuhou)。《粘り強い反対運動で原発建設を防ぎ続けたのに、今度は遠く離れた関西からの「核のごみ」受け入れ―。山口県上関町が大きく揺れている。同町長が、使用済み核燃料の中間貯蔵施設建設に事実上のゴーサインを出したからだ。中間貯蔵と言いつつ、本来その先にあるはずの再処理、核燃料サイクル夢物語はとっくに破綻しており、中間」が「半永久になる恐れも十分ある。原発推進の国策に翻弄され続ける町を訪ねた。(西田直晃)》
 さらに、同記者による記事【こちら特報部/核燃料の中間貯蔵施設計画に揺れる山口・祝島 自然との共生求めてきた移住者の思いは】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/276345?rct=tokuhou)。《瀬戸内海に浮かぶ祝島(山口県上関町)。船着き場近くに一軒の喫茶店がある。マスターの堀田圭介さん(57)は11年前の春、自然と共生する暮らしに憧れて妻子と移り住んだ。この夏、町に原発の使用済み核燃料の中間貯蔵施設を建設する計画が浮上し、40年近く原発に反対してきた島は揺れた。「分断の構図を作り出し、物事を先に進める手法だ」。島民と心を寄せた歳月の重みが憤りを生む。(西田直晃)》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/271723?rct=editorial

<社説>中間貯蔵施設 その場しのぎに過ぎぬ
2023年8月22日 06時56分

 中国電力と関西電力が共同開発を目指す使用済み核燃料の中間貯蔵施設を巡り、山口県上関町が建設に向けた調査を受け入れた。推進派と反対派。町を二分する争いの中で浮き彫りにされるのは、核のごみの後始末を深く考えず「原発の最大限活用にひた走る国策」の危うさだ。

 中間貯蔵施設とは、使用済み核燃料のリサイクルが可能になるまでの間、核のごみを一時保管する施設のことである。

 その後の搬出先として青森県六ケ所村に建設中の再処理工場すなわち、使用済み燃料からプルトニウムを取り出して再び燃料にするリサイクル工場は一九九三年の着工以来、完成延期を二十六回繰り返し、操業開始はおぼつかない。リサイクル燃料を消費する高速増殖炉計画もトラブル続きで中止になった。最終処分場の建設予定地も決まっておらず、一時保管された核のごみに行き場はない

 「国策」に従って原発を動かせば動かすほど危険な核のごみがたまり続けるというのが現実だ。

 使用済み核燃料は今、各原発内のプールで冷却保存されている。

 原発依存度の高い関電は、容量の八割以上が埋まっており、あと数年であふれ出すという状態だ。

 来月には「日本最古」の高浜原発1号機など現有七基がフル稼働する予定だが、その分、核のごみの排出も加速するばかりで、立地する福井県からは県外搬出を強く迫られている。中国電との共同事業は「渡りに船」である。

 調査の受け入れに伴って、国からは多額の交付金が出る。財政難に悩む過疎地に原発施設を押しつけて地域を分断させてきた、「国策」の在り方は相変わらずだ。

 上関町には中国電の原発誘致を巡り、推進派と反対派が四十年以上にわたり、争ってきた歴史がある。受け入れたのは「調査」であり、このまますんなり施設の建設が進むとは限らない。「原発のごみ」にはこれまで以上に強い反発も出よう。よしんば建設に進むとしても、あくまでも「その先が見えない中間貯蔵であり、搬入量にも保管期間にも限度がある。

 核のごみ問題を解決すらせず、国が「原発回帰を進めるのは無責任というしかない。少なくとも最終処分のめどが立つまで、原発を動かして、ごみを増やすべきではない貯蔵プールがあふれるのを防ぐには、それしかない
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/271894?rct=tokuhou

こちら特報部
「なぜ、他の地域の核のごみをこの島に」 中間貯蔵施設の調査容認で揺れる上関町民が語る歴史的背景
2023年8月23日 12時00分

 粘り強い反対運動で原発建設を防ぎ続けたのに、今度は遠く離れた関西からの「核のごみ」受け入れ―。山口県上関(かみのせき)町が大きく揺れている。同町長が、使用済み核燃料の中間貯蔵施設建設に事実上のゴーサインを出したからだ。中間貯蔵と言いつつ、本来その先にあるはずの再処理、核燃料サイクルの夢物語はとっくに破綻しており、「中間」が「半永久」になる恐れも十分ある。原発推進の国策に翻弄され続ける町を訪ねた。(西田直晃


◆原発反対デモが1300回以上続いた

 「また来たか、という気持ちじゃ」

 21日、瀬戸内海に浮かぶ上関町祝島。漁港近くで旅館を営む田尾久子さん(82)は静かに語った。

     (2005年6月、「きれいな海を守ろう、エイエイオー」
      と声を出しながら、デモをする人々。長年に渡り原発反対の
      声は続いてきた=山口県上関町祝島で)

 島民の7割超が高齢者で、新型コロナ禍以降は中止しているが、中国電力による原発計画が浮上した1982年から島内で1300回以上続いた「月曜デモ」の列に加わってきた。「だから(原発は)できていないっていうことですよ」と胸を張る。現時点で再開するかどうかは未定だが、「右足が痛いけど、また始まれば行きますよ」と続けた。

 原発予定地は島のちょうど対岸。漁港近くには、原子力関連施設を活用した町づくりは「イメージダウンにつながる」と警鐘を鳴らすポスターが貼られ、「ふるさとを守りましょう!」と殴り書きされた画用紙が添えられていた。


◆「なんで、そんなに急ぐんか」

 東京電力福島第1原発事故後、上関原発の計画が停滞する中、代替の地域振興策を望んでいた町に対し、中国電は今月初旬、使用済み核燃料を数十年間貯蔵する「中間貯蔵施設」を、関西電力と共同建設するための調査を申し入れてきた福島原発事故後も続々と再稼働をさせてきた関電は、立地県の福井県から使用済み核燃料の県外搬出を求められ、窮地に立っている。

 18日、臨時議会の場で、西哲夫町長が建設に向けた調査容認を表明した。中間貯蔵施設の建設に向けた調査に議決は必要ないが、10人の町議が意見を表明する機会があり、3人が反対を表明。当日は庁舎入りする西町長の車を反対派が取り囲み、30分ほど動けなくなる事態に発展した。

 「上関原発を建てさせない祝島島民の会」代表の清水敏保さん(67)は「なんで、そんなに急ぐんか」と語気を強める。「なぜ、他の地域の核のごみをこの島に運んでしまうのか。関電の原発の再稼働を念頭に置いた出来レースじゃないか」。26日に急きょ、中間貯蔵施設に関する学習会を開くという。


◆「レッテル貼り」に懸念も

 22日朝、町中心部で学習会のチラシのポスティングをしていた大谷利夫さん(72)は「動揺している人が多いためか、頑張れよと励ましてくれる人も多い。原発ほど金が入らんから、というのもあるかもしれない」と語った。

 祝島は、上関町中心部と1日3往復の定期便で結ばれている。だが、町民同士の行き来は少ない。観光地としての知名度もそれほど高くないため、分断や風評被害を懸念する声は多い。

 祝島で育った町議の山戸孝さん(46)は「原子力施設に依存した経済振興は継続性がない。自然を生かした町づくりが必要だ」と表明しているものの、「過激な抗議活動がテレビで報じられると、『政治的な島』だとレッテルを貼られてしまうかも」と揺れる胸の内を明かす。反対運動の中核を担ったかつての青年層は60〜70代になった。

 もともと、中間貯蔵施設の話が持ち上がったのは、前任の柏原重海町長時代の2019年だった。複数の町政関係者によると、前町長は施設による分断を懸念し、「議員の全員一致でなければ公にしない」と非公式に約束していたという。


◆町長は取材に「決めるのが首長の仕事」

     (中間貯蔵施設の受け入れに反対するポスターを示す
      島民の会の清水会長=21日、山口県上関町祝島で)

 前出の清水さんは「話はそこで終わっていたと思っていた」と顔をしかめる。町議会では、昨年から非公開の全員協議会が5回開催されていたが、水面下での動きが町民に伝わることはなかった。だが、昨年10月に前任町長は病気を理由に辞職し、現在の西町長が初当選した。

 原発の代わりに核のごみ。今月になって急転直下した話に、多くの町民が戸惑いを感じている。原発計画自体には賛成してきた漁師歴45年の小浜鉄也さん(64)は「いきなり中間貯蔵施設と言われても、何じゃそれはという話だ」とし、「知り合いの町議でさえそんなことは口にしなかった。視察や意見交換を続けてきたなら、中国電ではなく、町として主体性を持って発表するのが筋だった」と語る。

 22日、「こちら特報部」の取材に応じた西町長は、受け入れの検討を表明した理由を「過疎化などで、今のままではこの町が5年、10年先には存続できない。拙速だという気持ちは分かるが、長引かせるほど、分断は深まっていく」と説明した。

 「10のうち10が賛成することはない。決めるのが首長の仕事だ」と強調。「あくまで検討で建設ではない。上関のことは上関の町民で決める。建設を決める際には議会で採決することになる」と話した。今後、予定される町主催の説明会では出席者を町民に限定する意向も示した。

  

◆「中間」は「最終」にならないのか…他地域での懸念は

 「中間貯蔵施設」は、原発から発生する使用済み核燃料を再処理工場に運び込むまでに一時的に置いておく施設で、既に青森県むつ市で建設が進み、原子力規制委員会による認可審査が最終段階を迎えている。計画では、貯蔵期間は最長50年で、事業開始後、40年目までに使用済み燃料の発生元の東京電力や日本原子力発電(原電)と搬出について協議することになっている。(山田祐一郎

 「これまで下北半島は国の原子力政策に翻弄され続けてきた。核燃料サイクルの先が見通せないことが住民の一番の不安だ。中間貯蔵と言いながら、実質的には永久貯蔵の場になるのでは」。こう懸念を口にするのは、市民団体「核の中間貯蔵施設はいらない!下北の会」の栗橋伸夫事務局長(72)。2000年8月、財政難に苦しむむつ市は中間貯蔵施設調査の受け入れを発表した。下北の会は、住民投票条例の制定を目指して必要数を超える署名を集めたが、市議会で否決された。「施設受け入れを巡っては住民同士の対立を生んだ。上関でも同じことを繰り返すことになる」

     (汚染土の中間貯蔵施設=2020年8月、福島県大熊町で)

 中間貯蔵は、東電福島第1原発事故で汚染された土壌でも実施されており、福島県双葉町、大熊町の施設には15年から汚染土の搬入が始まった。大熊町出身で「30年中間貯蔵施設地権者会」の門馬好春会長(66)は「広い意味では、汚染土も使用済み燃料も原発によって生まれたごみ。国は、経済的に困る自治体に押し付けてきた」と国の原子力政策を批判する。その上で「受け入れによって一時的に地元が潤ってもリスクは子孫の代まで続く。上関町の住民はよく考えてほしい」と訴える。

 福井県内の原発の使用済み核燃料について関西電力は、中間貯蔵の県外候補地を23年末までに示すと約束しており、上関町での受け入れによって実現することになる。だが、市民団体「サヨナラ原発福井ネットワーク」の若泉政人さん(56)は「核燃料サイクルが破綻する中で中間貯蔵施設をつくれば問題を複雑化するだけだ。福井で出たごみを上関に押しつける形で、関係がこじれてしまう」と危ぶむ。「一番の解決策は、使用済み燃料を生み出さないことだ」と原発に頼らないエネルギー政策の必要性を強調した。


◆デスクメモ

 タンクがもう満杯でどうしようもない、だから薄めて海に捨てさせてくれという話使用済み核燃料プールがもう満杯で燃料入れ替えができないと原発が停止、だからちょっと置かせてくれという話。どちらも同じ、ごみ捨て場がないのに開き直って、弱い地方に押しつけている話だ。(歩)

【関連記事】原発を積極活用したい政府…「原発マネー」に頼らざるを得ない自治体は山口・上関町だけではない
【関連記事】核燃料の中間貯蔵施設 山口・上関町長「受け入れたい」 全国2例目、調査容認へ 臨時議会で表明
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/276345?rct=tokuhou

こちら特報部
核燃料の中間貯蔵施設計画に揺れる山口・祝島 自然との共生求めてきた移住者の思いは
2023年9月10日 12時00分

 瀬戸内海に浮かぶ祝島(山口県上関町)。船着き場近くに一軒の喫茶店がある。マスターの堀田圭介さん(57)は11年前の春、自然と共生する暮らしに憧れて妻子と移り住んだ。この夏、町に原発の使用済み核燃料の中間貯蔵施設を建設する計画が浮上し、40年近く原発に反対してきた島は揺れた。「分断の構図を作り出し、物事を先に進める手法だ」。島民と心を寄せた歳月の重みが憤りを生む。(西田直晃


◆有機豆を自家焙煎しながら…島民に溶け込んで11年

 白塗りの壁に無造作に手書きされた「岩田珈琲コーヒー店」の文字。引き戸を開くと、鼻をくすぐる潮の香りが生豆の香りに変わる。8月下旬の昼下がり、店に堀田さんを訪ねた。

 フェアトレードや有機栽培の豆を用い、自家焙煎(ばいせん)のコーヒーで客をもてなし、島の人々に「珈琲屋」と親しまれている。年配者や他の移住者、観光客がひっきりなしに訪れる。「ホッタくん、ネットのことはよく分からん」と年配の男性が堀田さんに声をかけ、計画に反対する情報発信のために助言を求めていた。日が沈みかけたころ、漁師が取れ立てのタイと生ガキを持ってきた。「コーヒー1杯と交換でいいね」。物々交換も珍しくない。

     (11年前に祝島に移住し、喫茶店を営む
      堀田さん=山口県上関町で)

 札幌市内で喫茶店を営んでいた堀田さんが移住したのは福島第1原発事故後の2012年4月のこと。祝島の対岸で進む上関原発計画への島民の反対運動を追ったドキュメンタリーを見て、山や海とともに生きる人々の姿に心を引かれた。

 もともと、原発に「おかしいだろう」という義憤があった。酪農学園大(北海道江別市)に在学中、チェルノブイリ原発事故に心を痛めた。にもかかわらず、泊原発(泊村)の新規稼働を進める政治に不信感を募らせた。抗議活動に赴き、稼働後も友人らと協力し、風力発電や太陽光発電の資料をトラックに乗せ、全国各地を周回する「脱原発移動資料館」を企画した。


◆賛成=悪、じゃない 町思う気持ちは双方に

 そんな堀田さんも、移住直後には「受け入れてもらえるか不安だった」と振り返る。島民280人(9月現在)、その8割が高齢者の別世界で、店をオープンさせたのは引っ越しから2年後。仕事は少なく、移住者の定着率は「半々程度」にとどまるという。船着き場の荷物運び、冬場のヒジキの収穫、水産物の加工、ごみの収集…。何でもやってきた。島民との信頼関係を育み、現在は町の教育委員を務めている。

 降って湧いた中間貯蔵施設の建設計画。「原発に反対してきた人も高齢化し、心労や肉体の衰えもある。コロナ禍が終わり、穏やかな暮らしに戻れると思ったのに」と嘆く。

 先月18日の臨時議会で、町長が建設に向けた調査容認を表明した際には、反対派に車を取り囲まれた町長が30分ほど立ち往生した。ただ、堀田さんは「計画に賛成する人=悪だとは思わない」という。「財政難で疲弊したこの町を何とかしたいという気持ちは賛否双方にある」と語り、語気を強めて続けた。


◆「お金、ないんでしょ」と近づき、食い物にする

 「原子力関連施設はいつだって、つながりが豊かな過疎地に建てられる疲れ果てた地域に『お金がないんでしょ』と近づき、施設を受け入れざるを得ない状況をこしらえ、分断させて食い物にしてしまう地域のコミュニティーを壊す存在としか思えない」

 祝島への移住は「反原発運動のためではない」とも強調する。店から目と鼻の先にある漁港を眺め、さばいたタイの刺し身と生ガキをほおばりながら言った。

「海で採れたカキを食べ、殻をそのまま海に放り返しても大丈夫。そんなぜいたくな生活があったっていいし、大事にしたい。自然に囲まれた暮らしを守る気持ちが先にあって、原発関係のハコに反対するんです」


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コメント
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●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄

2023年10月11日 00時00分00秒 | Weblog

[『放射線を浴びたX年後』(http://x311.info/part1.html)↑]


(2023年09月16日[日])
経済的実害を《招いたのはそもそも》汚染水を放出したから。汚染水を海に捨てたから。#自民党に投票するからこうなる金(カネ)色の五つの輪を強行…適菜収さん《人間は同じ間違いを何度も繰り返す。新聞には「日本が快進撃」と戦意高揚の見出しが並び、反対しているのは「反日」(安倍晋三)と非国民扱い。「もうはじまってしまったのだから、批判の声をあげても仕方がないそれよりも頑張って戦っている兵隊さんを応援しよう」というわけだ。日本が再び焦土と化す日も近い。結局、歴史に学ばない人間が国を滅ぼすのだ》。
 曽田晋太郎安藤恭子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/276715?rct=tokuhou)。《東京電力福島第1原発事故に伴う処理水の放出開始後、中国の禁輸の影響で、日本産水産物の売り上げ減が懸念されている。国内の消費拡大に躍起になるのが岸田政権。閣僚が試食し、「食べて応援」をアピールするだけではない。市井の人々を取り込む「国民運動」も進める。これには釈然としない思いが湧く。水産業界の苦境を招いたのは岸田政権なのに、国民が駆り出されるのか。応じないと非国民扱いされないか。(曽田晋太郎安藤恭子)》、《福島原発事故の問題を取材しているフリーライターの吉田千亜さんは「海洋放出も、『食べて応援』されるのも、福島の人たちからすれば勝手に決められたこと理不尽だという思いが募っている。でも政府のキャンペーンに疑問を呈せば非国民』『風評加害者とみなされるので、被害者は黙るしかない物言えぬ福島の空気を憂える》。

   『●《「廃炉終了の定義」を明確にしないまま「廃炉」を進める》―――
      《ある程度のデブリを取り出すだけでも、100年以上はかかりそう》
   『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
     つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない
   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
     基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
     議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
     トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》
   『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
     …廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化
   『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
       将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)
   『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
     放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である
   『●(デモクラシータイムス/原発耕論)《汚染水海洋放出は無責任の極み!》
      …希釈しても汚染物質は減らない、〝汚染水〟の海洋放出に断固反対
   『●そんな核燃料デブリに触れた水を処理した〝汚染水〟…そんなものを海に
      捨てた例はどこにもない、〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行
   『●《通常の原発からも海洋放出しているから安全なのではなく、人体に
     とって危険なトリチウムを排出する通常の原発稼働も止めることが必要》
    (長周新聞)《カナダでは、重水炉というトリチウムを多く出すタイプの
     原子炉が稼働後しばらくして住民のあいだで健康被害の増加が問題に
     された。調査の結果原発周辺都市では小児白血病や新生児死亡率が
     増加し、ダウン症候群が80%も増加した。またイギリスの
     セラフィールド再処理工場周辺地域の子どもたちの小児白血病増加に
     関して、サダンプト大学の教授は原因核種としてトリチウムと
     プルトニウムの関与を報告している》

   『●長周新聞【汚染水海洋放出に国内外で反発高まる コスト優先し科学歪める
      政府 トリチウム以外に62核種が基準超え 風評では済まされぬ実害】
   『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
      中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】
   『●「賠償ではなく、漁業をしたいだけ」…福島県漁連は《関係者》では
     ないのか? ―――「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない」?
   『●#zutto_uso_datta、斉藤和義さん「#ずっとウソだった」。そして、「関係
     者の理解なしには、いかなる処分もしない」という約束もウソだった
   『●既に実害…《「汚染水放出は危険・問題派」…汚染水放出そのものが
     すでに中国や韓国など海外による輸入規制など経済的実害を生んでいる》
   『●《「海洋資源に大きく依存している太平洋諸島の人々の命と生活を脅かす」
        …「太平洋を核廃棄物のごみ捨て場にこれ以上するべきではない」》
   『●息吐く様にウソをつく…「日本の原発でそういう事態は考えられない」、
     菅直人氏についてのデマ「メルマガ事件」、「汚染水漏えい問題はない」
   『●【全責任持つという無責任】…《漁業関係者は…反対…岸田文雄首相が
       「漁業が継続できるよう、全責任を持って対応する」として押し切った》
   『●《30年以上も放出が続けば長い半減期の放射性物質の総量は増え続ける
     ことにならないか。微量でも人体に入れば内部被ばくが起きる可能性》
   『●《万が一にも大事故が起きれば…。そのようないたってシンプルな理由
     から原発の停止を命じた裁判官がいる。元福井地裁判事の樋口英明氏だ》
   『●木野龍逸さん《そもそも「廃炉」の定義すら決まっていない中で、廃炉を
     を進めるために汚染水の海洋放出が必要という理屈はまったく意味が不明》
   『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
     水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない
   『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
     《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/276715?rct=tokuhou

こちら特報部
応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも
2023年9月12日 12時00分

 東京電力福島第1原発事故に伴う処理水の放出開始後、中国の禁輸の影響で、日本産水産物の売り上げ減が懸念されている。国内の消費拡大に躍起になるのが岸田政権。閣僚が試食し、「食べて応援」をアピールするだけではない。市井の人々を取り込む「国民運動」も進める。これには釈然としない思いが湧く。水産業界の苦境を招いたのは岸田政権なのに、国民が駆り出されるのか。応じないと非国民扱いされないか。(曽田晋太郎安藤恭子

     (野村哲郎農相=8日)


◆自衛隊で食材利用、自ら試食、自民党ではホタテカレー

 「政府全体として日本産水産物の国内消費拡大に取り組んでいきたいと思っており、わが国の水産物の消費拡大にご協力願いたい」

 野村哲郎農相は8日の記者会見でこう述べ、省庁の食堂で日本産ホタテなどを使用したメニューを追加するよう閣議で協力を求めたと明らかにした。

 浜田靖一防衛相も同日に記者会見。全国の自衛隊の駐屯地や基地で提供する食事に日本産水産物を積極活用する考えを示した。

 消費拡大に躍起になるのは他の面々もだ。

     (豊洲市場で常磐ものを扱う仲卸の店舗で海産物を
      試食する岸田首相(左)=東京都江東区で)

 岸田文雄首相や西村康稔経済産業相、渡辺博道復興相らは東京・豊洲市場や被災地を訪れるなどし、主に福島県産の魚を試食して安全性をアピール。経産省福島復興推進グループ総合調整室の担当者は「日本産水産物の消費を全国に広げる活動の一つ。首相や大臣が発信することに意味がある」と強調する。

 小泉進次郎元環境相は、福島県南相馬市の海岸で子どもたちとサーフィンをした後、地元で水揚げされた魚を試食と報じられた。5日にあった自民党の水産部会・水産総合調査会合同会議では、北海道産ホタテを使ったカレーが昼食として提供されている。


◆さらにCMなど予定「現時点で具体的な費用をはじくのは難しい」

 そもそも岸田政権は、海洋放出前から国内消費拡大の方策をまとめていた。

 8月22日の関係閣僚会議では行動計画を改定。テレビCMやネット動画などを活用したPR、学校現場で文部科学省の「放射線副読本」を使った理解醸成、インフルエンサーや著名人、日本サーフィン連盟に協力を依頼しての情報発信などを盛り込む。

 それぞれの費用が気になるところだが、経産省資源エネルギー庁原子力発電所事故収束対応室の担当者は「各省庁が今後こんなことをやるという計画段階の方針。予算から逆算しているものでもない。現時点で具体的な費用をはじくのは難しい」と話す。


◆対策1番目が「国民運動」…担当者は「あくまで協力要請」と説明

 水産物の輸出額のうち、中国と香港の合計で4割を占める年額でいえば1600億円。海洋放出に伴う全面禁輸の打撃は甚大だ。そんな中で岸田政権は今月4日、「『水産業を守る』政策パッケージ」を発表。その最初の項目には、国内消費拡大に向けた「国民運動」の展開が掲げられた。

 国民運動とは果たして何を意味するのか

 経産省福島復興推進グループ総合調整室の担当者は、ふるさと納税の返礼メニューの活用などを挙げた上で「国内での消費拡大の機運を高め、その流れを全国に広めるのが狙い」と説明する。「特定の国への輸出に依存していた部分が大きい日本産水産物を国内で消費し、水産業を守る取り組みの一環。あくまで協力要請」と述べる。

 国民運動については、5日の自民党部会でも盛り上げるべきだとの声が上がった。出席した議員の一人は「風評被害が起きないように皆で正しく理解しようとする方策だ」と語る。

 別の議員は「日本は正しいことをしていると世界にアピールする活動の一つだ」と説明する。


◆「海洋放出も『食べて応援』されるのも勝手に決められたこと」

 水産業の苦境を考えれば、日本産水産物を食べて応援したい気持ちが生まれるのも分かるが、政府が強く旗を振り、国民を駆り出すのは釈然としない。

     (東京電力福島第1原発の敷地に並ぶ処理水の
      保管タンク=福島県大熊町)

 福島原発事故の問題を取材しているフリーライターの吉田千亜さんは「海洋放出も、『食べて応援』されるのも、福島の人たちからすれば勝手に決められたこと理不尽だという思いが募っている。でも政府のキャンペーンに疑問を呈せば非国民』『風評加害者とみなされるので、被害者は黙るしかない物言えぬ福島の空気を憂える

 日本政府は今月5日、日本の水産関係者を支援する経費として本年度の予備費から207億円を支出すると閣議決定した。風評被害対策300億円、漁業継続支援500億円の基金と合わせ1007億円の対策となる。


◆被害も負担も国民が引き受ける? 識者「東京電力に求償すべき」

 大島堅一・龍谷大教授(環境経済学)は「中国の禁輸で、全国の漁業者が被害を受け、その支援を税金でまかなうことになる。さらに国民全体で被害も負担も引き受けるというのは筋違い」と指摘し、事業者の責任を定める原子力損害賠償法に基づき、国は事故を起こした東電に求償すべきだと述べる。

 さらに「環境の影響を受ける他国などとの協議は国際原子力機関(IAEA)の国際安全基準でも定めている」と述べ、7月に公表された包括報告書でもその旨が記されていると解説。「中国の反発を『想定外』としながら、『食べて応援』を呼びかけるのは不誠実だ」と話す。


◆日本の魚を食べて中国に勝つ?

 協議の乏しさが露呈する中、複数の全国紙の今月6、7日付朝刊では「保守派の論客」とされるジャーナリスト、桜井よしこさんが理事長を務める公益財団法人の意見広告が掲載された。

 「日本の魚を食べて中国に勝とう

     (「日本の魚を食べて中国に勝とう」と訴える意見広告)

 そんな大見出しに続き、中国の禁輸を「科学的根拠の一切ないひどい言いがかり」「不条理に屈しない」と強調。「安全で美味。沢山食べて、栄養をつけて、明るい笑顔で中国に打ち勝つ。早速今日からでも始めましょう」と訴えた。

 「『日本スゴイ』のディストピア」の著書がある編集者、早川タダノリさんは「『食べて応援』の行き着くところはこんな地点」と受け止める。中国の理解を得られなかった外交の失政を「被害を受けるかわいそうな日本にすり替え中国に勝つという言葉で排外主義とナショナリズムをあおっていると懸念する。


◆「意見を調整できないまま、陳腐なキャンペーンで社会を分断」

 そもそも物価高で、国内の消費は厳しい。総務省が発表した7月の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は28万1736円。物価変動の影響を除く実質で前年同月を5.0%下回った。支出の3割ほどを占める「食料」の支出も切り詰められ、魚介類は前年同月比11.9%減と落ち込んだ。「国内で魚の消費を増やすのは現実的でない。勝者なんてどこにもいない」(早川さん)

 食の思想を研究している藤原辰史・京都大准教授(歴史学)は「食べる行為は個人の感情を揺り動かすとともに、社会とつながるパブリックな行為」と語る。

 今回の処理水放出と中国の禁輸も「食の問題」と捉えられる。「社会的な文脈が深く関わる問題。食べることは個人の自由として済ませられる問題でもないし、科学的に安全だから了解、というのも単純すぎる」

 国内外の関係者間で討議をして決めるべき重大な課題だったが「意見を調整できないまま、これまでの原発政策と同様に、陳腐なキャンペーンと税金の投入で社会を分断した」と嘆く。

 「処理水放出は解決済みの問題ではないと認識した上で、放出する日本の側が、意見を交わす国際的な場を設定することが大切だ」


◆デスクメモ

 関係者の理解を得ずに話が進む唐突に国民運動が始まる政府の非は棚上げされたまま運動の目的として他国に勝つが掲げられる。私たちは何に巻き込まれているのか。わけが分からぬ状況。こうして戦時動員されるのか。まだ歯止めはかけられる。国民が良識を示さねば。(榊)

【関連記事】漁師みんな泣いている 食の安全浸透したのに
【関連記事】原発処理水の海洋放出が「二重の加害」と言われる理由 東京電力に今問わなければならないこととは
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●適菜収さん《ある種の人間が「はだしのゲン」に反発するのは、グロテスクな自分の顔を描かれたような気分になるからではないか。》

2023年03月18日 00時00分03秒 | Weblog

(20230305[])
記憶の継承を断絶。核廃絶どころか、広島で《消える「はだしのゲン」》、なんという情けなさ。

   『●《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」
        を子どもたちに教えるのはやめよう。…警察に届けるべき…》……

 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]桃太郎とゲン】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1106553)によると、《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめよう。だいたい、流れてきた桃は警察に届けるべきなのに、持ち帰る描写はまずいのではないか- ▼もちろん桃太郎はこういう批判を受けない。はだしのゲン」は批判される》。

 日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/「はだしのゲン」平和教材から削除…日本をむしばみ続ける属国根性無責任体質】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319207)によると、《アホにも限度がある。戦争前後を描いた漫画と現在の小学生の生活実態が合わないのは当たり前であり、これを読んで「コイを盗んでもいい」という教訓を引き出したとしたら、それはまた別の問題だ。》⦅「はだしのゲン」に批判的な意見の多くは、「アメリカ様に逆らうなという属国根性と「戦争の責任を追及するなという無責任体質に基づいている。⦆

 『はだしのゲン』を書いた中沢啓治さんの想いは、
   
   「「きれいな戦争というのはないんだ戦争の残酷な実態
    知らせなければ、子どもに戦争というものが伝わらない」。
    戦争の恐ろしさに小さな頃から触れ、大人になって戦争を
    防ぐ方法をじっくり考えてほしいというのは、
    死ぬまで変わらぬ思い」
   
だったそうです。

   『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である
   『●「はだしのゲン」中沢啓治さん、亡くなる
    《1963年のデビュー当初は原爆体験を秘していたが、66年の
     母の死への憤りをきっかけに、初めて原爆を題材にした作品
     「黒い雨にうたれて」を発表した》
    《福島第一事故でも訴え 人間、制御できない
    《昨年八月、広島市の平和記念式典に初めて出席した。その直前には、
     福島第一原発事故の放射性物質流出を恐れる被災者を、放射能を含む
     黒い雨にぬれて「いつ病気になるのか」と不安を抱えた自身と
     重ねながら、「黒い雨は今も世界に降り続けているんです」と、
     核利用がなくならない状況を嘆いていた

   『●『はだしのゲン』中沢啓治さんの新たな遺稿が見つかる
   『●「国家と教育」『週刊金曜日』
     (2013年3月22日、936号)についてのつぶやき
    「岩本太郎氏【ヘイトデモの次段階 個人や各自治体が攻撃の新たな
     矛先に】、「そこでさっそく表面化したのが、松江市の…
     『はだしのゲン』閲覧制限問題。背景には、高知市の在特会関係者
     による松江市教委への抗議活動があった・・」」

   『●情けないオトナ達: コドモへの『はだしのゲン』閲覧制限事件
    「下村文科相、閲覧制限を容認 はだしのゲン「配慮必要」

   『●コドモに見せないようコッソリ画策する
       情けないオトナ達: 中沢啓治さんの想い
   『●「世紀の大悪法 特定秘密保護法案」
     『週刊金曜日』(11月15日、968号)についてのつぶやき
    「編集部【練馬区民が閲覧制限請求に抗議の署名提出 
     『はだしのゲン』を隠すな】、神田香織さんと佐高信さん、
     「…を隠して、どんな子どもを育てたいのか、
     どんな社会にしたいのか」?」

   『●『DAYS JAPAN』(2013,DEC,
      Vol.10,No.12)の最新号についてのつぶやき
    「斎藤美奈子さん…【OUTLOOK 安倍自民党が陰で糸引く
     学校現場への政治介入】、「「はだしのゲン」排除問題」
     「実教出版締め出し問題」「育鵬社採択問題」「東京都副読本問題」」

   『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
      放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を
   『●アベ様の「政」の下、「護憲派に集会の会場を
      貸さない自治体が増え…。自治体こそ市民への忖度を怠るな」
    《過去には図書館で漫画「はだしのゲン閲覧をさせないように
     する動きがあったり、同年には「東京都美術館で展示中の造形作品が
     政治的だとして、美術館側が作家に作品の撤去や手直しを求めていた
     ことが発覚」したこともあった。こんな出来事が全国で続いた》

   『●沖縄戦《証言者の萎縮、戦争の教訓継承の妨げ》…「戦争屋」が政権を
      持っている社会では愚者がヘイトをまき散らし、暴力で歴史を歪める
    《<金口木舌>沖縄戦体験者への冒涜 …小学生のころ、原子爆弾の
     悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作)を読み、
     戦争の脅威を具体的に想像するようになった。絵の力は大きい。
     戦争に反対する主人公一家を非国民と迫害した軍国主義の恐ろしさ
     伝える》
    《▼「はだしのゲン」を巡っては2013年、「史実の誤り」との陳情を
     きっかけに島根県松江市内の学校図書館から排除しようとする動き
     があった。のちに反発を受けて撤回された。次世代の目や耳も標的
     となっている》

   『●長崎を含めたすべての人々の《幅広く速やかな救済を願う。まず考える
      べきは新たな線引きではなく、雨にぬれた人へのいたわりであろう》

 どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。
 「火事場ドロボー」どもが、台湾有事を煽り、先制攻撃・核保有までも口にする。戦争法を盾に、子や孫を戦場に送り出したくて仕方ないらしい。《戦争絶滅受合法案》の制定を切に願う。

   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
     9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り
     返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》
   『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…
    「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
     《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
     戦争の記憶をどのように継承していくのか。
     《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
     なったそうです」

   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
       《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》
   『●《沖縄戦をどう継承するか。…国のために死を強いた沖縄戦の実相を
      美談にしてはならない。紡いできた住民目線の継承を大切にしたい》

 「皇軍兵士として戦場で地獄を見た水木しげるさん、「一番いけないのが戦争です」。そして、《戦争に向かうハードルが低く…戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世になってしまった。腐敗した自公お維コミによる政治では、決して良い世の中には向かわない。戦争法を廃止し、核廃絶に向かうこともない…。
 「総員玉砕せよ!」には、《「人間の生き死にははかないものである(中略)殺りくの記録は、ここの石と木だけが知っている。いまここに書きとどめなければ誰も知らない間に葬り去られるであろう」との記述が、戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》があった。

   『●やはりアベ様「の頭は普通じゃな」かった: 
     誰一人止めない、止めようともしない自公議員…決して忘れない
   『●そもそも、子どもたちのためにこそ 
       「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?
   『●水木しげるさんと堀江邦夫さん:
       原発ジプシーと云う地獄と戦場と云う地獄
   『●「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん、
                    「一番いけないのが戦争です」
    《あれだけ国民をいじめた歴史はないんじゃないでしょうかね》。
    「「皇軍兵士として戦場で地獄を見た水木しげるさん。
     《自由を国家が制限するんですからね。一番いけないのが戦争です
     戦争で死ぬんだと思うと希望もわきませんでした》という水木さんの
     言葉は、戦争したい人々、「死の商人」たち、「戦争屋」たち、自公議員や
     その支持者達には聞こえないらしい。
     自公議員に投票できる親御さんや祖父母ら……、ブログ主には彼ら、
     彼女らの神経が知れない」

   『●桂歌丸さん…《戦争なんて本当に愚の骨頂》
       《あんな思いなんか二度としたくないし、させたくない》
    《高畑勲野坂昭如大橋巨泉永六輔かこさとし水木しげる
     愛川欽也金子兜太など、戦争を知り、自身の体験をもとに平和を
     希求するメッセージを発してきた戦中世代の著名人が続々と鬼籍に
     入り始めている

   『●水木しげるさんの言葉を…《戦争に向かうハードルが低く…
       戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世に
   『●《ビンタばかり食らい、敵軍に片腕をふっとばされた一兵卒、それが
    軍隊のなかの水木だった》…《戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》へ

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319207

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

適菜収「それでもバカとは戦え」
「はだしのゲン」平和教材から削除…日本をむしばみ続ける属国根性と無責任体質
公開日:2023/02/25 06:00 更新日:2023/02/25 06:00

     (現在の小学生の生活実態と合わないのは当たり前
      (中沢啓治さんの漫画「はだしのゲン」)
      /(C)共同通信社)

 広島市教育委員会は高1と小3の平和教育の教材として使っていた漫画「はだしのゲン」を別の絵本などに差し替えることを決めた。

 「はだしのゲン」は、広島に投下された原爆で父や姉、弟を殺された少年がたくましく生き抜く姿を描いている。

 市教委が設置した大学教授や学校長による会議では、ゲンたちが浪曲を披露して日銭を稼ぐシーンに対し「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」、栄養不足で体調を崩した母親のためにコイを盗むシーンには「コイを盗んでもいいという誤解を与える」といった指摘が出たという。

 アホにも限度がある

 戦争前後を描いた漫画と現在の小学生の生活実態が合わないのは当たり前であり、これを読んで「コイを盗んでもいい」という教訓を引き出したとしたら、それはまた別の問題だ。

 私は小学6年生のときに「はだしのゲン」を読んだ。今回の市教委の決定を受け、SNS上に漫画の断片が次々とアップされたが、記憶に残っているものが多かったそれだけ印象深かったということであり、平和教育としては成功している

 脊髄反射のように、左翼のイデオロギーがどうこうと言いだす連中は昔からいるが、国土を破壊され、同胞を大量虐殺されたことに怒りを表明するのは当然の感覚だろう。残酷なシーンを描いていることを批判するのも筋違い。それを見て子供は原爆の恐怖を学ぶのだ

 「はだしのゲン」に批判的な意見の多くは、「アメリカ様に逆らうなという属国根性と「戦争の責任を追及するなという無責任体質に基づいている。

 敗戦後、雨後のタケノコのように出現した精神の奴隷たちは、現在までわが国をむしばみ続けている

 しまいには原爆を落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今、しょうがないなと思っていると発言する防衛大臣やポツダム宣言と原爆投下の時系列すら理解していない総理大臣まで出現した。

 「はだしのゲン」は戦中と戦後で発言をコロコロ変え、責任を持たない卑劣な人間を描いた。

 ある種の人間が「はだしのゲン」に反発するのは、グロテスクな自分の顔を描かれたような気分になるからではないか。
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●《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめよう。…警察に届けるべき…》……

2023年03月17日 00時00分19秒 | Weblog

[※ 石川文洋さん 【NNN ドキュメント'19/平成ニッポンを歩く 報道カメラマン80歳 日本縦断】(http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/user_images/oa_190818.jpg)↑]


(2023年03月04日[土])
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]桃太郎とゲン】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1106553)によると、《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめよう。だいたい、流れてきた桃は警察に届けるべきなのに、持ち帰る描写はまずいのではないか- ▼もちろん桃太郎はこういう批判を受けない。はだしのゲン」は批判される被爆地の広島市教育委員会が平和教育の教材からゲンの漫画を外すことを決めた ▼浪曲を歌うこまは「児童の実態に合わない」、池のコイを盗むこまは「誤解を与える」と外部識者が疑問視したのだという。どちらも家族を助けるためにゲンたちがやった。一家は戦争の愚かさを批判し、「非国民」扱いされて窮乏していた…》。
 (大弦小弦)《もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめ》るべきなのか? 広島市教育委員会は正気なのかね? 《外部識者が疑問視》? 《教員や大学教授、平和記念資料館の職員ら“有識者”が決めたという》…一体誰??

 『はだしのゲン』を書いた中沢啓治さんの想いは、
   
   「「きれいな戦争というのはないんだ戦争の残酷な実態
    知らせなければ、子どもに戦争というものが伝わらない」。
    戦争の恐ろしさに小さな頃から触れ、大人になって戦争を
    防ぐ方法をじっくり考えてほしいというのは、
    死ぬまで変わらぬ思い」
   
だったそうです。

   『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である
   『●「はだしのゲン」中沢啓治さん、亡くなる
    《1963年のデビュー当初は原爆体験を秘していたが、66年の
     母の死への憤りをきっかけに、初めて原爆を題材にした作品
     「黒い雨にうたれて」を発表した》
    《福島第一事故でも訴え 人間、制御できない
    《昨年八月、広島市の平和記念式典に初めて出席した。その直前には、
     福島第一原発事故の放射性物質流出を恐れる被災者を、放射能を含む
     黒い雨にぬれて「いつ病気になるのか」と不安を抱えた自身と
     重ねながら、「黒い雨は今も世界に降り続けているんです」と、
     核利用がなくならない状況を嘆いていた

   『●『はだしのゲン』中沢啓治さんの新たな遺稿が見つかる
   『●「国家と教育」『週刊金曜日』
     (2013年3月22日、936号)についてのつぶやき
    「岩本太郎氏【ヘイトデモの次段階 個人や各自治体が攻撃の新たな
     矛先に】、「そこでさっそく表面化したのが、松江市の…
     『はだしのゲン』閲覧制限問題。背景には、高知市の在特会関係者
     による松江市教委への抗議活動があった・・」」

   『●情けないオトナ達: コドモへの『はだしのゲン』閲覧制限事件
    「下村文科相、閲覧制限を容認 はだしのゲン「配慮必要」

   『●コドモに見せないようコッソリ画策する
       情けないオトナ達: 中沢啓治さんの想い
   『●「世紀の大悪法 特定秘密保護法案」
     『週刊金曜日』(11月15日、968号)についてのつぶやき
    「編集部【練馬区民が閲覧制限請求に抗議の署名提出 
     『はだしのゲン』を隠すな】、神田香織さんと佐高信さん、
     「…を隠して、どんな子どもを育てたいのか、
     どんな社会にしたいのか」?」

   『●『DAYS JAPAN』(2013,DEC,
      Vol.10,No.12)の最新号についてのつぶやき
    「斎藤美奈子さん…【OUTLOOK 安倍自民党が陰で糸引く
     学校現場への政治介入】、「「はだしのゲン」排除問題」
     「実教出版締め出し問題」「育鵬社採択問題」「東京都副読本問題」」

   『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
      放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を
   『●アベ様の「政」の下、「護憲派に集会の会場を
      貸さない自治体が増え…。自治体こそ市民への忖度を怠るな」
    《過去には図書館で漫画「はだしのゲン閲覧をさせないように
     する動きがあったり、同年には「東京都美術館で展示中の造形作品が
     政治的だとして、美術館側が作家に作品の撤去や手直しを求めていた
     ことが発覚」したこともあった。こんな出来事が全国で続いた》

   『●沖縄戦《証言者の萎縮、戦争の教訓継承の妨げ》…「戦争屋」が政権を
      持っている社会では愚者がヘイトをまき散らし、暴力で歴史を歪める
    《<金口木舌>沖縄戦体験者への冒涜 …小学生のころ、原子爆弾の
     悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作)を読み、
     戦争の脅威を具体的に想像するようになった。絵の力は大きい。
     戦争に反対する主人公一家を非国民と迫害した軍国主義の恐ろしさ
     伝える》
    《▼「はだしのゲン」を巡っては2013年、「史実の誤り」との陳情を
     きっかけに島根県松江市内の学校図書館から排除しようとする動き
     があった。のちに反発を受けて撤回された。次世代の目や耳も標的
     となっている》

   『●長崎を含めたすべての人々の《幅広く速やかな救済を願う。まず考える
      べきは新たな線引きではなく、雨にぬれた人へのいたわりであろう》

 核廃絶どころか、広島で《消える「はだしのゲン」》。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/広島の学校教材から消える「はだしのゲン」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302180000053.html)によると、《その間、米国、スペイン、最近ではロシアなど世界24カ国で翻訳され出版されている。「はだしのゲン」は子供ながらにきつい模写や怖いシーンを見て平和や戦争の悲惨さ、原爆の怖さを学ぶものだ。浪曲やコイを盗むことが理解できないからと読むのをやめることなどない。子供も世界の読者もこの漫画の本質が分かっているからで、それならば世界で翻訳されるわけがない。広島の判断は残念でならない》。
 東京新聞の記事【こちら特報部/「はだしのゲン」の何が問題視されたのか 広島市教委の平和学習教材から外された理由】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/231806?rct=tokuhou)によると、《広島市教育委員会は、市立小学校3年生向けの平和学習教材に引用掲載してきた漫画「はだしのゲン」を、2023年度から削除し、別の被爆者体験談に差し替えることを決めた。理由は「被爆の実相に迫りにくい」からだという。原爆の恐ろしさを伝える世界的な名作「ゲン」への評価としては首をかしげたくなるが一体、何が問題なのか。(宮畑譲)》。

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302180000053.html

コラム
政界地獄耳
2023年2月18日7時30分
広島の学校教材から消える「はだしのゲン」

★首相・岸田文雄が政治生命をかけ、5月19日から開催される広島サミット。超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」はサミットまでに「LGBTの人たちへの理解を増進するための議員立法」を成立させる努力をすると15日に開いた議連で確認した。またウクライナのゼレンスキー大統領もサミットの参加に意欲的と報道され、岸田の考える被爆地・広島で世界の首脳たちが集い、平和や非核が語られるという思惑は世界の注目となった。

★ところが、その広島の教育委員会は広島市立の小中高校で教材として10年前から掲載されてきた漫画「はだしのゲン」が「被爆の実相に迫りにくいと判断した」としてこの4月から別の教材に差し替わる。教員や大学教授、平和記念資料館の職員ら“有識者”が決めたという。漫画の中に出てくる「街角で浪曲のまね事をして小銭を稼ぐ場面。栄養不足で倒れた身重の母親に食べさせようと、池のコイを盗むシーン」が「なぜコイを盗むのか。浪曲とは何か。子どもたちに説明しなければいけない。それで本質に近づくための説明が増える」からやめるという。

★「はだしのゲン」は13年ごろ、反戦色が濃く戦争や被爆の模写がきついなど「間違った歴史認識を植え付ける」という声が上がり、全国の図書館から撤去する動きが高まった。児童が読めないように閉架扱いにしろとか、貸し出し禁止にせよ、有害図書に指定せよといったものだこれらは結果、多くの自治体の議会で否決されたり、図書館が図書の自由を守るために戦い、大筋で事なきを得た。その間、米国、スペイン、最近ではロシアなど世界24カ国で翻訳され出版されている。「はだしのゲン」は子供ながらにきつい模写や怖いシーンを見て平和や戦争の悲惨さ、原爆の怖さを学ぶものだ。浪曲やコイを盗むことが理解できないからと読むのをやめることなどない。子供も世界の読者もこの漫画の本質が分かっているからで、それならば世界で翻訳されるわけがない。広島の判断は残念でならない。(K)※敬称略
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/231806?rct=tokuhou

こちら特報部
「はだしのゲン」の何が問題視されたのか 広島市教委の平和学習教材から外された理由
2023年2月18日 12時00分

     (世界中で親しまれている「はだしのゲン」。
      すでに23言語に翻訳されている)

 広島市教育委員会は、市立小学校3年生向けの平和学習教材に引用掲載してきた漫画「はだしのゲン」を、2023年度から削除し、別の被爆者体験談に差し替えることを決めた。理由は「被爆の実相に迫りにくい」からだという。原爆の恐ろしさを伝える世界的な名作「ゲン」への評価としては首をかしげたくなるが一体、何が問題なのか。(宮畑譲

【関連記事】「戦争は女の顔をしていない」漫画でヒット 「ゲン」「火垂る」に続く定番に


◆「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」

 同市の全小中学校、高校では、2013年度から平和教育プログラムが始まり、市教委が学齢に応じて作った教材「ひろしま平和ノート」が使われている。

 「はだしのゲン」は小学校3年生向けの教材に掲載。家計を助けようと浪曲を歌って小銭を稼いだり、栄養不足で体調を崩した母親に食べさせようと池のコイを盗んだりするシーンが引用されている。家屋の下敷きになった父親がゲンに逃げるよう迫る場面も使われてきた。

 だが、13年度のプログラム開始後、市教委が設置した大学教授や学校長による会議が教材の改定を検討する中で、引用された漫画の場面が「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」「コイ盗みは誤解を与える恐れがある」などの指摘が出ていたという。

 市教委の高田尚志指導第1課長は「ゲンは市民に広く読まれており、市にとって大切な作品という認識は変わらない」としつつも、「漫画の一部を切り取ったものでは、主人公が置かれた状況などを補助的に説明する必要が生じ、時間内に学ばせたい内容が伝わらないという声があった」と説明。23年度版からはゲンの掲載をやめ、被爆者の体験を親族に聞き取って再構成した教材を使うという。


◆総発行部数1000万部、アニメやミュージカルにも

 「はだしのゲン」は、広島に投下された原爆で父や姉、弟を亡くした少年・中岡元が、たくましく生き抜く姿を描く長編漫画。1973(昭和48)年から87年にかけ、「週刊少年ジャンプ」などで連載された。故中沢啓治さんが、自らの被爆体験を基に描いた。

 愛蔵版などを含めた総発行部数は1000万部を超える。エンターテインメントとしても評価され、アニメやミュージカルにもなった。多数の言語に翻訳されていて、2007年には、核拡散防止条約NPT)の委員会で日本政府が英訳版を配布する一幕もあった。

 それだけに今回、作品が平和教材から消えることのショックは小さくない。

 中沢さんの妻ミサヨさん(80)は「市教委が決めたことだから仕方がない」としつつ、残念さをにじませた。中沢さんは、原爆の悲惨さをどう描けば子どもたちに伝わるか、面白く読んでもらえるか、必死に掘り下げて考えながら一コマ一コマ描いていたといい、教材に採用されることを知った時は喜んでいたという。

 ミサヨさんは「これまで子どもに親しまれていて、理解してくれていると思っていた。物語で描いているから、全部読んでもらえば、戦争の悲惨さやなぜ戦争が起きたかも分かってもらえると思う」と話す。


◆子どもの世界を広げるのが教育なのに…

 「はだしのゲンは多くの人に読まれてきた社会的価値のある作品」と評価する名古屋大の中嶋哲彦名誉教授(教育行政学)は「授業で使うことで作品を読むきっかけになり、学習が広がる子どもの世界を広げていくのが教育。切り出した場面が分かりにくければ、違う場面を使う方法もあったのでは」と指摘する。

 ゲンを巡っては12年、松江市教委が「描写が過激」として、学校図書館の倉庫に移して閲覧を制限するよう市内の小中学校に要請し、後に撤回する騒動もあった。この件も踏まえ、中嶋氏は「今回のことをきっかけにして、学校からゲンがなくなることにつながってはいけない。これまで以上に学校図書館に置いてあるといったことをアピールしていくべきだ」と話す。
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●《標的》となり、《鉄砲玉》となる愚…《ことさら攻撃能力について興奮して議論している様について、バカではあるまいか?》(狙撃兵)

2023年01月17日 00時00分19秒 | Weblog

(2023年01月04日[土])
《標的》となり、《鉄砲玉》となる愚。軍事費倍増して、そんなに戦争したいものかね? ウクライナ-ロシア戦争でも、〝台湾有事〟であろうが、(狙撃兵)《いかなる武力紛争についても当事者でない第三国として早期停戦に役割を果たすことこそが日本の役割》ではないのか。

   『●増税して軍事費倍増…《安全保障というより、米国の覇権を維持…。
       まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》(斎藤貴男さん)なニッポン

 長周新聞の年頭コラム【戦争か―平和か― 岐路に立たされた日本社会 年頭にあたってのご挨拶/コラム 狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/25421)。《原発を54基も国土に抱えながら、そのことは脇に置いておいて、ことさら攻撃能力について興奮して議論している様について、バカではあるまいか? と思ってしまうのはおかしなことでしょうか? 目下、米軍需産業のカモにされることとセットで攻撃能力の保持ばかりが声高に叫ばれていますが、ミサイルを向けるということは、同時にミサイルの標的に名乗りを上げることを意味します。そのことによって起こり得る攻撃される事態について何ら想定しないというのは、真面目に防衛を考えている人間のすることではありません》。

 (斎藤貴男さん)《朝鮮戦争を機に「逆コース」が始まった頃から、見せかけの“平和”も、“民主主義”ごっこも、すべては今日に至らしめるための目隠し、目くらましの類いだったのだろうか。私たちはどん底まで落ちた》。さらに、《中国と北朝鮮の脅威だけを政府はあおる。だが日本の軍拡は、彼らに対する安全保障というより、米国の覇権を維持、あわよくば膨張させる支援部隊となるのが主目的だ。まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命が待っている》。
 斎藤貴男さんの訴え、《渦の中心にだけは持っていかれないように、魂までを米国に支配されてしまわないように、そして、いつの日か、本当の独立と自立を果たすために──これ以上だまされてはならない正気を保ち、自分自身を誇れるような生き方を心がけようよ》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増=
       《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●斎藤貴男さん《政府と自民党は何がなんでも消費税率を引き上げたい…
     増税を甘受しなければ財政を破綻させるゾと国民を恐喝する目的で…》
   『●《消費税などの値上げを防衛費に転嫁する》気満々…軍事費倍増の
     ために《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●城山三郎さん《平和の有難さは失ってみないとわからない》、
     菅原文太さん《政治の役割は二つあります…絶対に戦争をしないこと!》
   『●そんなに殺し合いをしたいものかね? 《一体何のために防衛費の
     増額が必要なのか。…冷静にその意味を問い直さなければならない…》
   『●なんの外交努力もしない、軍事費倍増についてなんの説明もしないし、
     できないキシダメ政権…自公お維を直接的・間接的に支持した重いツケ
   『●《大収奪が必至》な軍事費倍増…《大メディアが脅威を煽り「戦争増税
        必至」の流れ》《北朝鮮にも似た「先軍政治」と言うべきか。》
   『●《攻撃的兵器…他国領域も攻撃できると声高に宣言するような国を「平和
     国家」とはとても呼べない。戦後日本の平和を築いてきた先人への背信》
   『●増税して、軍事費倍増? 「平和主義」「財政民主主義」はどこに?
     自民党の〝下駄の雪〟が《雪崩を打つように崩壊》する「子育ての党」
   『●《専守防衛…「国土防衛に徹し、相手の本土に被害を与えるような脅威に
      ならないと伝え、相手に日本を攻撃する口実を与えない防衛戦略だ」》
   『●軍事費倍増、43兆円…バカげている ――― 中村哲さん「治安を良く
      するのは武力ではない」、《武器で平和つくれない》を思い出そう
   ●琉球新報《納税者のあずかり知らない防衛力強化を前提に、金額や財源を
     論じることは…許されない…生産力向上に寄与しない防衛費の負担増…》
   『●増税して軍事費倍増…《安全保障というより、米国の覇権を維持…。
      まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》(斎藤貴男さん)なニッポン
   『●キシダメ (当時) 外相、辺野古破壊を《クリントン国務長官 (当時) に
     事実上約束》、そして、今、軍事費倍増と《1兆円強を増税で賄う方針》
   『●増税してまで軍事費倍増 ――― 金子勝さん《まさに、議会政治、財政
     民主主義が崩壊した戦時体制に酷似した状況だ。…日本の敗戦は近い》
   『●《下々のカネを、富める者と巨大資本にシフトさせたい本音があからさま》
        …《新しい資本主義》ならぬ、〝新しいトリクルダウン理論〟か?
   『●閣議決定って何? アベ様が編み出した、なんでも内閣の一存でやれる
     システム? 自公お維コミに言わせれば、国会や選挙は不要ということか?

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https://www.chosyu-journal.jp/column/25421

戦争か―平和か― 岐路に立たされた日本社会 年頭にあたってのご挨拶
コラム 狙撃兵 2023年1月1日

 2023年の新年を迎えて、読者・支持者の皆様に謹んでご挨拶申し上げます。

*       *

 昨年は年明けから第三次世界大戦の始まりを予感させるようなきな臭い戦争情勢が世界を覆い始め、プロパガンダに満ちた情報空間のなかで、わたしたちはいかに真実を見極め、平和を貫くためにどうすべきかが問われました。

 2月末よりロシアとウクライナの武力衝突がはじまると、とりわけ西側諸国ではメディアやSNS等のあらゆる情報媒体を通じて「ロシアをやっつけろ!」「ウクライナ可哀想…」に彩られた好戦的な世論が煽られ、異常極まる熱狂が作り出されました。それはまるで昨今の情報プロパガンダの集大成ともいえるもので、偽旗作戦に代表されるような真偽が曖昧なのにもかかわらず残酷さを訴えかけてくる映像や情報、なかにはCG加工まで施されたものがこれでもかと物量をともなって降り注ぎ、世界を股に掛けて世論を宣伝煽動する、まさに情報戦そのものでした

 かつての日中戦争突入の際に叫ばれた暴支膺懲(ぼうしようちょう・横暴な支那=中国を懲らしめろの意味)ならぬ、暴露膺懲で空気を染め上げ、片側について「可哀想…」と感情的にかきたてる一方で、もう片側については「やっちまえ!」という攻撃性をともなったものとして、それはあらわれました。高まる同調圧力のなかで「あっち(悪魔の側)」か「こっち(正義の側)」かを迫り、「こっち」でない者には「非国民(攻撃しても構わない対象)」の烙印すら押しかねない――。

 そうして「戦争をやめろ」というごく当たり前の停戦の叫びまでがかき消され、なかには「わたしはこっちの側ですよ」、すなわち片側の当事者である「ウクライナ・アメリカ側ですよ」と懸命に身の証を立てようと振る舞い始める者もいました。苛烈な情勢に身を委ねて戦争の加担者となっていく流れが顕在化したのです。

 「非戦の誓いが決壊したかのような瞬間でもあり、いわゆる進歩派といわれる知識人のなかからも少なからぬ部分がもっていかれた事実は、今後にとって曖昧にできない問題を突きつけました。ある種のショックドクトリン惨事便乗型資本主義)によって、混乱に乗じて瞬く間に人々の脳味噌を二元的に洗脳し、物言えぬ空気で抑えつけていく様はファシズムそのものでした。直面する戦争という極限的状況でこそ性根が問われ、これに対して屈していく流れがあったのも事実なのです。

 斯くして、日本国内でもこの武力紛争の片側に与する形で、まるで当然のように当事者であるゼレンスキー(ウクライナ大統領)の国会演説がおこなわれ、それに対してれいわ新選組以外のすべての政党がスタンディングオベーションで迎えるなど、「戦争まっしぐらといっても過言でない空気が作り出されました戦争狂いの術中にはまったかのように、日頃から反戦平和を唱えていた陣営までもが片側のプレイヤーと化して「ロシア制裁」を鼻息荒く叫び、「ちょっと待て!」と思考を整理することなく、「悪の権化・プーチンをやっつけろ!」に雪崩を打ったのです。与野党が総翼賛化している姿を露呈しながら、むしろ親米派であることを嬉々としてアピールしている様は、その性根をおおいに暴露するものとなりました。

 かつての大戦でもそうだったように、日和見主義が排外主義に転化していく様をわたしたちはつぶさに目撃しました。青色と黄色のウクライナカラーに身を包み、ウクライナ及びアメリカの陣営であることを標榜する――すなわちプロパガンダによって提示された正義か悪魔かの二元論的思考から反ロシアであることを示すことが「正義」であるかのような振る舞いをする者もあらわれ、心からウクライナ国民ないしは当事者になりきって、「憎きプーチン」に悲憤慷慨していたのがその特徴です。

 第三国による武力紛争について、ロシアになりきる云われももちろんありません。ウクライナ戦争については、当事国のどちらかが全面的に正しいというものでもありません。それなのに、どうして一方的にウクライナ側になりきる必要があるのか? です。さらに考えなければならないと思うのは、理不尽に主権を蹂躙され、他国による武力侵略に抗している民に心を寄せるというのなら、原爆を2発投げつけられ、沖縄戦で県民の4人に1人が殺戮され、全国の都市空襲によってたくさんの邦人の生命が奪われ、戦後78年経ちながらいまだにアメリカから主権を剥奪されている国が、そのことは脇に置いて触れもせず、どうしてアメリカ発のプロパガンダにほかならぬ、ゼレンスキーが正義で、プーチンが悪であるというような単純化されたストーリーに乗せられて与(くみ)しているのか? です。同情を寄せるにしても、それは滑稽極まりないといわなければなりません。

 ロシアの味方なのか、ウクライナの味方なのか――。言論空間においてもこうした二元論が支配的なものとなりました。武力紛争にいたる歴史的な矛盾関係について何ら深掘りしないばかりか、時間軸はすべて2月以後の武力衝突という局面からの切りとりで始まり、ソ連崩壊以後のNATOによる東方拡大とロシアの矛盾であったり、ウクライナ東部のロシア系住民に対するウクライナ民族派による殺戮であったり、ウクライナでマイダン革命をはじめCIAが焚き付けて政権転覆を謀ってきたことなど、そこに至る過程について、西側諸国とりわけアメリカにとっての臭い物には蓋というわけです。彼らの垂れ流すプロパガンダのみが正義というのでは、武力衝突の終結はおろか、停戦など見込めるはずもありません。

 その間にも、米軍産複合体が武器や傭兵を次から次へと送り込んでウクライナ人及び各国の傭兵に戦争をさせ、この戦争が長期化すればするほどボロもうけし、ウクライナの一般国民は逃げ惑わなければならないのです。各国の民衆もエネルギーをはじめとした物価高騰などに直面して、暮らしが翻弄されることとなりました。そうして、かつて男性器でピアノの鍵盤を叩いて笑いをとっていたようなお笑い芸人が、アメリカ(ウクライナに深く関与してきたバイデン親子)の後ろ盾によって稀代の英雄というのですから、世界は狂っていると言うほかありません。

 血でドルを稼ぐ戦争狂いどもが、ロシアvsウクライナの背後に潜み、みずからは決して表に出てこない形で代理戦争を仕掛けていることは歴然としています。ウクライナの一般国民を戦火に投げ込み、濡れ手に粟で戦争ビジネスに踊り狂っている彼らこそ断罪されるべきであり、引きずり出さなければならない極悪人といえます。

 どっちの味方なのか?――。わたしたちが言論を展開するなかで、そうした問いを感情的な高ぶりをともなって投げかけてくる一群もあり、とりわけ「反戦平和の活動家」を自称する陣営が噛みついてきたことは新鮮な驚きでもあり、しかし同時にさもありなんと思わせるものでした。「ウクライナ可哀想」からの「ロシアやっつけろ!」になっている彼らは、そうでない側に「けしからん!」と責め立てる行動に及びました。アメリカが背後で仕掛けている戦争について、ウクライナすなわちアメリカ側を応援しなければ「けしからん」というのです。

 どっちの味方なのか?――。その詰問に対しては、まずどっちの味方でもない第三者にほかならない(どう逆立ちしても当事者ではない)こと、双方に主張はあるなかで歴史的経緯や矛盾について掘り下げながら客観的立場を選択しなければならないこと、いかなる武力紛争についても当事者でない第三国として早期停戦に役割を果たすことこそが日本の役割であること、そのような国際社会の一員として役割を果たすためには、紛争の片側に与して拳を振り上げるような立場は御法度であり、むしろ米国一極支配が崩れ多極化しつつある世界のなかで、その覇権争奪を基本矛盾にした戦争に巻き込まれていく危険性すらともなっていることをわたしたちは訴え続けました。

 冷静に見てみると、否、冷静に見なくても、日本はこの武力紛争の当事者ではないことは誰の目にも明らかです。客観的立場に身を置くのではなく、戦争の熱狂の渦のなかでフィーバーしていること自体が異様なのです

 これら昨年の経験を通じて現実的に警戒しなければならないのは、東アジアにおいて米国が台湾有事を煽っているなかにあって、第二次暴支膺懲の先兵として日本が駆り出されることです。南西諸島への自衛隊のミサイル部隊の配備が進められ、防衛費は米国に求められるがままGDPの2%まで増大がはかられ、敵基地攻撃能力の保持・先制攻撃まで正当化するような武力大国化への道が切り開かれています。米中の覇権争奪がますます激化しているなかで、米国本土防衛の盾として日本列島が配置され、隣国と睨み合って鉄砲玉となる道を選択するわけにはいきません。

 原発を54基も国土に抱えながら、そのことは脇に置いておいて、ことさら攻撃能力について興奮して議論している様について、バカではあるまいか? と思ってしまうのはおかしなことでしょうか? 目下、米軍需産業のカモにされることとセットで攻撃能力の保持ばかりが声高に叫ばれていますが、ミサイルを向けるということは、同時にミサイルの標的に名乗りを上げることを意味します。そのことによって起こり得る攻撃される事態について何ら想定しないというのは、真面目に防衛を考えている人間のすることではありません。『阿Q正伝』でいうところの精神勝利法か何かの類いではないか? とすら思うものです。「勝った、勝った、神風吹いた!」といって国民に塗炭の苦しみを味わわせ、320万人もの邦人の生命を奪った78年前大戦の惨劇をくり返す訳にはいきません東アジアのなかで近隣諸国と平等互恵の関係を切り結び、政治体制の違いこそあれ、友好平和の関係を築くことこそが日本社会にとって最良の選択であり、資本主義の不均衡発展によってアジアの世紀ともいわれる時代に、これらの国々とともに進むことが経済的に見ても繁栄の道であることは歴然としています。米国のポチとして没落していくのではなく、対米従属の鎖を断ち切って進むことこそが求められています。

 戦争か、平和か――。没落か、繁栄か――。戦後78年が経ち、かつての大戦の記憶が薄れてきた時代にあって、非戦の誓いを貫き、戦争へと誘う為政者の企みを全力で阻止しなければならない情勢が到来しています。死なないための闘いを言論で勝負する――そのことを読者の皆様に誓い、新年の挨拶といたします。

  2023年元旦

                        長周新聞社 
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●青木理さん《その政権でもともとはナショナリズムとか愛国とか嫌韓とかを煽ってた人たちが、逆に外国のカルト教団に浸透されて…》

2022年10月09日 00時00分24秒 | Weblog

[※ 「統一協会の捜査を阻んだ「政治の力」 有田芳生青木理」(週刊金曜日 1392号、2022年09月09日) ↑]


(2022年09月25日[日])
日本人信者を食い物にした資金が、旧統一教会から北朝鮮の現体制に流れていた構図がある》、統一協会のどこが「反共」なんでしょうね?
 カルト・反社に「信教の自由」など、在りはしない。反社の定義《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》なる。《日本人信者を食い物にした資金が、旧統一教会から北朝鮮の現体制に流れていた構図がある》(← どこが「反共」?)《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動》《他人の不幸に付け込み…壺などを売りつけ、信者の家庭を破壊するカルト教団》…そんな統一協会に「信教の自由」なんて在りはしない。

   『●《他人の不幸に付け込み…壺などを売りつけ、信者の家庭を破壊する
     カルト教団に「信教の自由」などないことを、メディアは自覚すべき》
   『●《「信教の自由」は無制限ではない…。外形的に法に触れる行為や
     反社会的行為があれば、制裁を受けるのは当たり前です》(南野森さん)

 こんなズブズブ壺壺ヅボヅボな自公政権や自民党を批判したら、《「反日」「愛国心がない」とか叩かれ》たのではたまったものではない。彼らの一体どこが《愛国》か? しかも、統一協会票の差配までしていたアベ様がニッポン経済を破壊…。トンだ「非国民」じゃないか。
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/政権批判をし「反日」「愛国心がない」とか叩かれつづけたあたしはどうなる?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311077)によると、《でも、旧統一教会の反日な教えや、そこと保守や右と名乗ってきた政治家がズブズブであった事実は露呈した。そうである以上、むしろなにも知らずに彼らを応援し、あたしにヘイトをぶつけてきた者こそ、間違いを反省し、旧統一や自分を騙した政治家を厳しく批判し正していくべきじゃね? 野党側が政権批判をすると「それしかできない」とあざ笑ってた者が、旧統一の問題が発覚しても、自分らはそのままでいいってか?

   『●《保守の安倍が反日カルトとつながった》? 《保守ではなく、反日の
     エセ保守…支持してきたのは新自由主義勢力と政商とカルトの複合体》

 《アベノミクスによって日本経済は破綻に追い込まれている》…一体どちらが《愛国》か? ニッポン経済は、アベ様や黒田日銀総裁らのおかげで、ズタズタ。
 日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/国を挙げて葬るべきは「元首相」ではなく「黒田日銀」ではないか】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/310926)によると、《安倍元首相の横死を機に噴出した統一教会(現・世界平和統一家庭連合)をめぐる問題の出口が見えない中、国葬に対する世論の反発が強まっている。統一教会と自民党との関わりの本家本元が安倍で、教団票を差配していたのも安倍なのだから、国を挙げた葬儀に不快感を持つのは当然だろう》。

   『●数十年にわたり賃金は上がらず、最悪のタイミングで物価は上昇…
     COVID19第6波対策は何も進めず、行動規制に対する補償も不十分…
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。
     防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》

 あぁ、ドアホノミクス(🄫浜矩子さん)…給料は上がらず、不況で困っているのに軍事費倍増? 正気か? 《スタグフレーション不況下の物価上昇)の中…。岸田・黒田に打つ手なし。無能無策の極みだ》。《国賊》の(「国葬」もどき)《国葬儀》なんてやっている場合か?
 同コラム【金子勝の「天下の逆襲」/異常な円安になすすべなし…日銀が「歴史的敗北」に追い込まれる危険性】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/311644)によると、《8月の日本国内の企業物価指数は9%で高止まりし、消費者物価もさらに上昇していく気配だ。帝国データバンクによると、10月には食品主要105社で6500品目を超える値上げラッシュが控えている賃金が上がらず、物価だけが上昇する状況に多くの国民が苦しんでいる状況だ。原因は、岸田政権がアベノミクスの失敗を是正し、金融緩和から脱することができないからだ》。

   『●統一協会事件と教育破壊…《安倍の出身派閥・清話会の指定席》な文科相
      の系譜の酷さ…《下村博文、馳浩、松野博一、…柴山昌彦、萩生田…》

 憲法53条に従いさっさと国会を開いて、統一協会「名称変更」問題を審議してくれよ。それにしても、自己《点検》に何の意味があったのだろうか?
 日刊ゲンダイの記事【自民スカスカ自己点検! 下村博文氏が旧統一教会から「選挙支援」の動かぬ証拠】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/311219)によると、《旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係について、自民党が所属国会議員を対象に実施した自己点検。次々と“漏れ”が見つかり、批判が高まっている。とりわけ、いくら何でもヒドいのが文化庁が旧統一教会の名称変更を認証した時の文科相、下村博文衆院議員だ。…鈴木エイト氏によると、下村氏は旧統一教会系のシンクタンク「世界戦略総合研究所」の定例会で2012年4月26日に講演している。関連団体主催でも、本人が講演した場合は名前が公開される。下村氏は報告していないのだろう。選挙支援については、下村氏が関連団体からの支援を受け入れた「動かぬ証拠」がある。昨年の衆院選直前の21年10月9日、板橋区立グリーンホールで開かれた「国政報告会」で、下村氏が旧統一教会関連団体からの推薦状をニコニコしながら見せる写真の存在が明らかになっている》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311077

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
政権批判をし「反日」「愛国心がない」とか叩かれつづけたあたしはどうなる?
公開日:2022/09/09 06:00 更新日:2022/09/09 06:00

     (青木理氏(C)日刊ゲンダイ)

「ある意味皮肉っていうか……」(青木理・ジャーナリスト)

 これは9月4日、TBS「サンデーモーニング」に出演した時の青木氏の発言だ。

 なにが皮肉かっていうと、旧統一協会とズブズブだった政治家やその支援者について。

 青木氏はこうつづけた。

「反社会的カルト教団あるいは外国の団体にこれだけズブズブに政権与党の政治家、しかも中枢の政治家が浸透されていて、教団を支える土台になっていたとか、広告塔になっていたといわれる。その政権でもともとはナショナリズムとか愛国とか嫌韓とかを煽ってた人たちが、逆に外国のカルト教団に浸透されて、ここに来て、知らない、チェックできないという言い訳しかできない

 だよね。まさにある意味、皮肉だわ。

 政権批判をし、その応援団から寄ってたかって、「反日」とか「愛国心がない」とか「日本人じゃない」とか、叩かれつづけたあたしはどうなる?

 あたしはそんな風にいわれようとも、全部、事実じゃないので、へこたれなかったけど。ま、その言葉で毎度集中砲火されるのは、良い気分ではなかった。

 でも、旧統一教会の反日な教えや、そこと保守や右と名乗ってきた政治家がズブズブであった事実は露呈した。そうである以上、むしろなにも知らずに彼らを応援し、あたしにヘイトをぶつけてきた者こそ、間違いを反省し、旧統一や自分を騙した政治家を厳しく批判し正していくべきじゃね?

 野党側が政権批判をすると「それしかできない」とあざ笑ってた者が、旧統一の問題が発覚しても、自分らはそのままでいいってか?

 いやいや、左側にだって、問題はあるのよ。たとえば、フェミニストが規制番長のようになってしまった。差別的な発言も目に余る。

 これ以上の皮肉は、もうお腹いっぱい。とりあえず問題があったら、問題を起こしている人とより近い人が、強く苦言を施すのが正しい社会じゃないのかな?
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/310926

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。


金子勝の「天下の逆襲」
国を挙げて葬るべきは「元首相」ではなく「黒田日銀」ではないか
公開日:2022/09/07 06:00 更新日:2022/09/07 06:00
今だけ無料

     (アベノミクスによって日本は破綻に追い込まれる
      (日銀の黒田総裁)/(C)共同通信社)

 安倍元首相の横死を機に噴出した統一教会(現・世界平和統一家庭連合)をめぐる問題の出口が見えない中、国葬に対する世論の反発が強まっている。統一教会と自民党との関わりの本家本元が安倍で、教団票を差配していたのも安倍なのだから、国を挙げた葬儀に不快感を持つのは当然だろう。

 そもそも、国葬に法的根拠はない。国民に弔意を求めないのであれば、なおさら私葬で十分だ。それはすでに営まれている。警備費を含めれば少なくとも30億円とされる国葬費用について、事前に説明しないのも姑息だ

 最大の争点は安倍が国葬に値する功績を残したか否か、だろう。集団的自衛権行使の容認を閣議決定し、解釈改憲を強行国家を私物化したモリカケ疑惑国会で118回も虚偽答弁をした桜を見る会をめぐる疑惑は解明されないまま。問題は国葬以降、深刻になる。9年間に及ぶアベノミクスのツケでいまだ金融緩和を止められず、金利を引き上げられず、歯止めがかからない円安物価高は国民の暮らしをますます蝕んでいく

 FRB(米連邦準備制度理事会)が今月20日から開くFOMC(連邦公開市場委員会)では、少なくとも0.5%の利上げが見込まれる。11月、12月のFOMCも流れは変わらない。年内だけでも3回、金利は引き上げられ、日米金利差は3.5~4%に拡大する。円を売ってドルを買うだけで利回り4%が堅いとなれば、投機マネーに限らず、FXトレーダーも参戦し、円安は一層、加速する。

 ついに、1ドル=140円台に突入した。まさに日本売りの様相だ。しかし、黒田日銀も岸田政権も金縛り状態で傍観するしかない。民間調査会社の集計によれば年内の食品値上げは2万品目を超える。円安物価高の影響は大きい

 まかり間違えばトルコ危機の二の舞いになりかねない。ここまで円安が進んでいるにもかかわらず、貿易赤字が膨らんでいるからだ。1~6月は8兆円弱、7月は1.4兆円余り。年間15兆円を超える史上最悪の貿易赤字を記録する危険性がある。貿易赤字の拡大もドル買い需要を膨らませるので、大きな円安要因となる。

 アベノミクスによって日本経済は破綻に追い込まれている国を挙げて葬らなければならないのは、元首相ではなく黒田日銀だ。何もしないがゆえの岸田政権の失政は年末に向けて取り返しがつかない事態を招くだろう。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/311644

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。


金子勝の「天下の逆襲」
異常な円安になすすべなし…日銀が「歴史的敗北」に追い込まれる危険性
公開日:2022/09/21 06:00 更新日:2022/09/21 06:00
今だけ無料

     (アベノミクス批判がタブーの岸田首相(左)、
      口先介入だけの黒田日銀総裁/(C)日刊ゲンダイ)

 9月13日、アメリカでCPI(消費者物価指数)ショックが起きた。8月のCPIが市場予想を上回り、8.3%に高止まりしたのだ。これを受けて、ニューヨークダウが1276ドルの大暴落をし、円ドル相場は1ドル=144円後半に突入してしまった。

 現在開かれている米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)では、0.75%か1%といった大幅利上げが予想される。このまま行くと、日米金利差の拡大により、輸入物価高騰の原因である円安にさらなる拍車がかかるだろう。

 8月の日本国内の企業物価指数は9%で高止まりし、消費者物価もさらに上昇していく気配だ。帝国データバンクによると、10月には食品主要105社で6500品目を超える値上げラッシュが控えている賃金が上がらず、物価だけが上昇する状況に多くの国民が苦しんでいる状況だ。

 原因は、岸田政権がアベノミクスの失敗を是正し、金融緩和から脱することができないからだ。安倍元首相の国葬にこだわる岸田首相にとってアベノミクス批判は最大のタブーであり、自ら手足を縛っている状態である。その上、来年度予算の概算要求は110兆円超。利上げすれば国債費の増大は必至で、予算は組めなくなるだろう。

 さすがに日銀は異常な円安が進む中で、口先介入を始めた。黒田総裁は9日、急激な円安進行を「好ましくない」と牽制した。ところが、全く効果がなく、先述のアメリカのCPIショックに直面し、1ドル=145円突破が目前になった。そこで14日には、金融機関に為替相場の水準を尋ねる「レートチェック」を実施。「円買い介入をするぞ」という脅しのサインを出してきた。

 しかし、これも足元を見られるのは必定である。アメリカは年内3回も利上げがあり、日本の貿易赤字もひどい。そんな中で、外国の通貨当局は、インフレ抑制のため自国通貨高を維持したいと考えている。とくに売るドルは外貨準備しかないが、アメリカ当局はドル売り=ドル安は望まない。日銀が円買い介入して「円高ドル安」に誘導しようとしても、アメリカ通貨当局は協力しないだろう。

 すると思い起こされるのは、1992年夏にジョージ・ソロスがイングランド銀行を打ち負かした事件だ。欧米などがインフレ対策で利上げする中、身動きが取れない日銀は狙い撃ちにされかねない。先物ファンドが一気に円売りに動けば、日銀はとても耐えられまい。今回の円買い介入スタンスの表明は、日銀の歴史的敗北ののろしになる可能性がある
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●あとの祭り…「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、さらには緊急事態条項の創設…誰がそんな壊憲を望んでいるのかね?

2022年07月11日 00時00分18秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]


(20220702[])
長周新聞の記事【改憲に向けた審議が過去最多に 与野党が結託し武力行使容認を具体化 参院選で問われるべき争点に】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/23823)。

 《通常国会が15日に閉会したが、衆参両院の憲法審査会では過去最多となる計23回(衆院16回、参院7回)の審議をおこなった。衆院は2月以後、毎週のように憲法審を開催。審議時間は合計23時間34分に達した。「改憲」に意欲を見せる自民党、日本維新の会、国民民主党に加え、「九条改正ありきの議論には反対」と主張する立憲民主党や共産党も審査会に出席し、「丁寧な審議」の実績作りに協力している。憲法審ではすでに「緊急事態条項創設」や「九条改定」の審議を本格化させており、参院選(7月10日投開票)で改憲問題は国の命運を左右する重要な争点になる》。

 憲法を一切遵守しない国会議員って一体? 違憲に壊憲する、デタラメ過ぎる。まともな野党の力ではどうしようもないまでに酷い国会にしてしまって…。
 「国民主権の縮小戦争放棄の放棄基本的人権の制限」、さらには緊急事態条項の創設…誰がそんな壊憲を望んでいるのかね? あとの祭りにしていいのですか? 「1/4」の自公お維コミに投票した〝非国民〟と「2/4」の選挙に行かないことで間接的に自公お維コミを支持してしまった〝マヌケ〟のおかげで、トンだ迷惑だ。ブログ主の渡した税金を軍隊や戦争、殺人兵器に使わないでほしい。

   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                 ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
       「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
   『●「ト」な新三原則「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」 
          「基本的人権の制限」…壊憲して本当にいいの?
   『●アベ様独裁下の《黙って見過ごすわけにはいかない
      日本の問題》があまりに多すぎる…躾けられてはいけない
   『●《「私たちの権利はこれほどまで簡単に踏みにじられる」。沖国大の
     事故の1カ月後…学生が事故を目の当たりにした恐怖感や屈辱感を…》

 無《責任政党》の「ト」な自民党改憲草案を進める理由は、キシダメ氏が政権を維持したいがためであり、アベ様や正気とは思えない自民党政調会長に媚を売り、狂気のホシュ・ウヨクの票が欲しいがため。そんな自公お維コミに投票し、選挙に行かないことで間接的に自公お維を支持するオメデタイ国民。
 《議会制民主主義はもう機能していない》独裁政治下で、壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、そして、緊急事態条項の創設。一体全体、これのどこら辺が国民のため? この壊憲は、人治主義国家・旧アベ様王国の国王の自己満足《憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したい》《改憲を断行したという記念碑的目標》のためであり、壊憲することが目的の壊憲で、「裸の王様」を支える取巻き連中や癒党議員、壊憲志向の組織広報機関が躍起になって立憲主義を破壊し、平和憲法を破壊し、ニッポンを破壊してきた…もう後戻りできないほどの焼け野原だ。
 アベ様の御「趣味」で壊憲され、キシダメ氏の政権維持のために壊憲…「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」され、さらには、緊急事態条項の創設をされたのでは、タマッタものではない。どうやら、アベ様は、そして、政権を維持するためには手段を選ばぬ、戦争被曝国のその広島選出にもかかわらず、キシダメ氏は、平和憲法を壊憲して、「我が軍」を復活し、大日本帝国憲法への回帰を志向しているらしい。無残だ。

   ●琉球新報《核兵器禁止条約の第1回締約国会議…オブザーバー参加を
     見送った日本政府の不在が際立った会議だった…不参加は歴史的過ち》

 今のような自公政権やお維、コミが幅を利かす世の中では…。まず、そこから変えていかないと。《戦争絶滅受合法案》の制定を切に願う。


   『●戦争、環境破壊の最たるもの
    《二十世紀の初めごろ、デンマークの陸軍大将が、こんな法律があれば、
     戦争をなくせると考えて起草した法案がある。題して
     「戦争絶滅受合(うけあい)法案」▼戦争の開始から十時間以内に、
     敵の砲火が飛ぶ最前線に一兵卒を送り込む。順序はまず国家元首、
     次にその親族の男性、三番目は総理、国務大臣、各省の次官、
     そして国会議員(戦争に反対した議員を除く)、戦争に反対しなかった
     宗教界の指導者…▼妻や娘は従軍看護師として招集し、最前線
     野戦病院で働く。権力を持つ者から犠牲になるなら、自らは
     安全地帯にいてナショナリズムをあおる政治家は姿を消すだろう


   『●教育破壊: 「「ボンクラ」「嘘つき」」につける薬なし、
              そして、「戦争絶滅受合法案」の制定を!


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https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/23823

改憲に向けた審議が過去最多に 与野党が結託し武力行使容認を具体化 参院選で問われるべき争点に
2022年6月23日

 通常国会が15日に閉会したが、衆参両院の憲法審査会では過去最多となる計23回(衆院16回、参院7回)の審議をおこなった。衆院は2月以後、毎週のように憲法審を開催。審議時間は合計23時間34分に達した。「改憲」に意欲を見せる自民党、日本維新の会、国民民主党に加え、「九条改正ありきの議論には反対」と主張する立憲民主党や共産党も審査会に出席し、「丁寧な審議」の実績作りに協力している。憲法審ではすでに「緊急事態条項創設」や「九条改定」の審議を本格化させており、参院選(7月10日投開票)で改憲問題は国の命運を左右する重要な争点になる。

     (憲法審査会に参加する与野党の国会議員(2日))

 自民党は「予算案審議中には開催しない」「新年度予算の成立を最優先する」という慣例を破って2月10日、今国会初となる衆院憲法審の自由討議を開催した。当初は「新型コロナウイルスの感染拡大対策が必要」「緊急事態のオンライン国会審議の可否が喫緊の検討課題だ」と主張した。

 ところが3月24日の第6回衆院憲法審からは「オンライン国会の審議」から緊急事態条項をめぐる論議へ移っていった。第六回会合で自民党幹事は「まず整理すべきは対象となる事態の範囲だ。自民党の条文イメージたたき台素案では大地震とその他の異常且つ大規模な災害のみを提示した。しかし緊急事態は大規模自然災害事態、感染症の大規模蔓延事態、テロ・内乱事態、現在渦中にあるウクライナへの侵略行為といった国家有事の際の安全保障事態、こうした四類型がある。これは緊急事態の対処範囲として合意できる」と一方的に宣言。そして「緊急事態が発生した際、国民の生命、安全、財産を保護するため、政府に一定の権限を集中させ、迅速かつ適切な行動をとれるようにしておく必要がある。ロシアの侵略を受けたウクライナ国会は有事体制に切り替えて動いている。わが国も緊急事態が発生した場合、国家機能を維持するために必要な法制度を準備しているのか危惧する」と訴えた。

 さらに5月12日の第12回衆院憲法審では、改憲の本丸といえる九条改定の討議にも踏み込んだ。自民党幹事は冒頭、「本日は国を形成するもっとも根幹の問題でありながら憲法に規定のない国防規定について意見をのべる。国の最大の責務は国民の生命と財産、領土や主権を守ることだ。そのもっとも根幹的な国防規定について議論し、憲法に反映させることは、緊急事態条項の整備と合わせ最優先でとりくむべき課題だ。国の防衛は国際平和秩序にのみ頼るのではなく、自分の国は自分で守るという基本をないがしろにしてはならない」と主張し、九条改定の必要性に言及した。加えて「ロシアによるウクライナ侵略は対岸の火事ではなく、国の防衛体制の充実は喫緊の課題だ。このような変化に対応するため平和安全法制を整備し集団的自衛権の限定行使を可能にした。しかし自衛隊は憲法に位置付けられておらず、国防に関する規定が憲法にないのは不自然だ。これまで一度もおこなっていない憲法改正を何としても実現させなければならない」と呼びかけた。

 この方向に公明党、維新の会、国民民主党など改憲勢力がこぞって賛意を表明した。立憲や共産は「九条改正に反対」といいながら「論議には応じる」姿勢に転換し憲法審査会に参加。そこで選挙時に「与党とは違う」と宣伝するための批判パフォーマンスに終始するだけで、実際は改憲発議時に「民主的な審議をしたか」の判断基準となる審議時間を増やすことに協力した。

 こうして既存与野党が結託して「改憲」の具体化を進めた結果、今通常国会では、過去10年間で見ても極めて異常な憲法審開催回数になった。2013年は民主党からの政権交代で自民党・第二次安倍政府が登場し、改憲を目指す暴走に拍車をかけた。そのときでも憲法審査会の開催回数は19回(衆院13回、参院6回)だった。ところがそれに続く9年間の動向を見てみると、

【2014年】15回(衆院6、参院9)
【2015年】10回(衆院5、参院5)
【2016年】3回(衆院1、参院2)
【2017年】10回(衆院9、参院1)
【2018年】6回(衆院3、参院3)
【2019年】5回(衆院4、参院1)
【2020年】3回(衆院2、参院1)
【2021年】10回(衆院4、参院6)
【2022年】23回(衆院16、参院7)

 となった。これは安倍政府をも上回る暴走姿勢を示している。


戦争放棄の覆しが狙い

 なお、衆院憲法審で改定論議に着手した現在の憲法九条は「日本国民は正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と規定している。痛ましい戦争体験に根ざした「戦争放棄」「戦力不保持」「交戦権の否認」が最大の柱だ

 自民党が2018年に決定した「条文イメージ」は、この憲法九条の後に「前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する」と追加し、現憲法九条の「戦争放棄」や「交戦権否認」規定をかき消し、「国防」と称して「武力参戦」を容認する方向である。参院選の選挙公約はこの基本方向を具体化しただけである。

 こうした改憲を実現するために自民、公明、維新、国民民主等、与野党を含めた改憲勢力が目先を誤魔化しながら参院選で勢力拡大・維持を狙っている。改憲勢力が参院選で改憲に必要な議席を確保すれば、首相が衆院を解散しない限り次の参院選(2025年夏)まで「国政選挙のない3年」となる。この3年間のあいだに衆参両院での議論を進め、「改憲項目の絞り込み」「憲法改正原案の作成」「国会での憲法改正発議」まで突き進むことを狙っており、参院選で問わなければならない争点となっている。


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●《「ストップ・プーチン」に動く気が岸田にあるのなら、あらゆるアベ案件から直ちに撤退しなければおかしい。二枚舌は通用しない》

2022年04月18日 00時00分58秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(20220405[])
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/二枚舌は通用しない!「サハリン」より筋悪な安倍案件「アーク2」から即撤退せよ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/302843)。
日刊ゲンダイのコラム【佐高信「この国の会社」/安倍晋三のロシア案件「アーク2」に出資する三井物産の泥沼】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/302996)。

 《ロシアが北極海で主導する液化天然ガスプロジェクト「アークティックLNG2」はさらに筋悪だ。ロシアのガス大手ノバテクを中心とするJV(共同企業体)がギダン半島に採掘施設を建設し、23年から年間最大1980万トンのLNGを生産するビッグプロジェクトなのだが、ノバテクの事実上のオーナーは「プーチンの黒い金庫番」と呼ばれるオリガルヒ(新興財閥)のゲンナジー・ティムチェンコ氏。14年のクリミア併合をめぐって欧米による対ロ制裁の対象となった人物だ。…「ストップ・プーチン」に動く気が岸田にあるのなら、あらゆるアベ案件から直ちに撤退しなければおかしい二枚舌は通用しない》。
 《3月23日付の『日刊ゲンダイ』に金子勝が「『サハリン』より筋悪な安倍案件『アーク2』から即撤退せよ」と書いている。ロシアのガス大手を中心とするLNGのプロジェクトのアーク2に出資する日本勢の権益は10%で、三井物産が25%を出資する。経産省丸抱えのこのリスクの高い事業に三菱商事は参画しなかったという》。

 《問題プロジェクトになぜ日本企業が首を突っ込んだのか。安倍元首相が「レガシー」にしようともくろんだ北方領土返還交渉が絡んでいたからだ。19年のG20大阪に出席するためプーチン大統領が来日したタイミングで三井物産などに出資契約を締結させた。プーチンの歓心を得るため、国際社会による対ロ制裁には頬かむりで献上したのだ》。《火事場ドロボー》1号アベ様…ここにも、数多のアベ様案件がまた一つ。ご病気は一体どうなったのだろう。最近のご発言、《火事場ドロボー》ぶりが酷過ぎるのだが…。

 〝四月バカ〟越えの《バカ》と未だに戦わねばならないとは、疲れる…。
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/安倍元首相「蛮行は許さない」ん? これって誤魔化しなんじゃ…】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/303288)によると、《「蛮行は許さない」(安倍晋三・元首相) これは安倍元首相の24日の発言だ。3月26日の日刊ゲンダイ、「逃げまくる安倍元首相 『ロシア外交失敗』語らず『ウクライナ派』へちゃっかり転向」という記事によれば…。ほんで、ロシアへのエネルギー投資として日本は大金を出しているけど、これからどうするの? 経済制裁って各国が足並みをそろえないと効果が薄いんでしょ? このことについてもある報道で、ロシアへの投資は安倍さんが決めたことなので、岸田さんは態度を決めかねている、みたいなことが書かれてあった。気ままな安倍さんのお守りが、日本の最重要案件ですってか?

 そのアベ様が「失敗から学べ…」って!? 《火事場ドロボー》1号がよくもまぁ、言うよなぁ。《自分がプーチンを増長させた張本人であるという事実を消し去ろうとしている》《しかし、そんな安倍氏を正面から批判する大手メディアはない。安倍氏は都合の悪いことは何でも忘れてしまうようだが、私たちは、赤木俊夫さんのこととともに、安倍元総理の罪も決して忘れてはいけない》(古賀茂明さん)。

   『●「君と同じ未来を見ている」…あぁ虚しい、《外交の安倍》と称賛、
     《安倍外交「センスある」と評価》していた皆さん、いま何を想うの?
    《■安倍がプーチンに「ウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている」
     とネトウヨ同士の愛確認 しかし、犬っぷりがもっともひどかった
     のはやはり、この間の北方領土交渉だろう。安倍元首相はプーチン
     大統領との友情によって北方領土が返還されるかのような幻想を
     振りまいてきたが、実際は返還交渉なんて1ミリも進んでいない
    《■経済制裁のさなか、年金積立金を使ってプーチンに近い
     国営企業支援を画策した安倍政権 …会談は主に、日本の経済産業相
     ・世耕弘成となされた。交渉が合意に至った場合、その株式の購入者は、
     管理対象資産が1.4兆ドル以上をもつGPIF(年金積立金管理運用
     独立行政法人)、または独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
     (JOGMEC)のいずれかになっていた、とこの件に詳しい3人の
     関係者がロイターに話した。…そう、日本は一時、安倍元首相の側近
     である世耕弘成経産相(当時)が乗り出して、政府系ファンドに
     この株を買わせようとしていたというのだ。経済制裁の対象となって、
     経営不振にあえいでいる企業の株を引き受けようとするとは、正気の
     沙汰とは思えないが、これも安倍首相の強い意向が働いていた
     といわれ、政権はかなり本気で動いていたようだ

 近畿大卒業式のあのザマはなんなだ!? 《火事場ドロボー》1号が「失敗から学べ」と訓示って、卒業生の皆さんも戸惑われたことでしょうよ。そして、経産相として世耕弘成氏も《プーチンを増長させた張本人》の一人だ。

 《けれども、安易な対応は、己の社会をも彼らのそれへと限りなく近づけていく。冷静に、冷静に……。自壊ほどの愚の骨頂はないのである》(斎藤貴男さん)。
 東京新聞のコラム【ぎろんの森/戦争の熱狂と冷静さと】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/167893?rct=discussion)によると、《憲法九条で国際紛争を解決する手段としての戦争や武力による威嚇、武力の行使を放棄した日本は、軍事的協力はできませんが、ロシアに停戦を促すための経済制裁や戦後の復興、民生安定などできる限りの協力はすべきです。…ただ、同日の本紙特報面も報じていたように、演説後、山東昭子参院議長が「貴国の人々が命をも顧みず、祖国のために戦っている姿を拝見して、その勇気に感動しております」と述べたことには、違和感を覚えました。侵略をしたロシアが悪いと分かってはいても、国のために市民が命を賭して戦う姿を称賛することは、太平洋戦争当時の「本土決戦」「一億玉砕」のスローガンとどうしても重なってしまうのです。年配の読者の方からも「私たちが子どものときの状況と同じで心が痛みます。人ごとと思えません。私も夫も中学校教員でした。教え子たちや子、孫が平和に生きられる世界を強く望みます」との意見が届きました。ウクライナ国民と連帯することに全く異論はありませんが、それ一色に染まり、疑問や異なる意見を言い出しづらくならないようにはしたい多様な意見の存在こそが、ロシアと対極にある民主主義、自由主義の価値だからです戦争は人々を熱狂させ、為政者はそれを利用しようとしますそれが歴史の教訓でしょうだからこそ、どこかに冷静さを持ちながら議論することが、より大切になると思えてならないのです。(と)》。
 リテラの記事【山東昭子だけじゃない、ゼレンスキー大統領の演説を「国民の戦争動員」に利用する自民と維新の極右議員たち】(https://lite-ra.com/2022/03/post-6176.html)/《もっとも日本の極右連中は、その演説をまたまたご都合主義丸出しで歪曲し、悪用を繰り広げている。その典型が、ゼレンスキー大統領の演説のあと答礼の挨拶をおこなった山東昭子・参院議長の、例の発言だ。「閣下が先頭に立ち、また貴国の人びとが命をも顧みず、祖国のために戦っている姿を拝見して、その勇気に感動しております」 一方的な侵略によってウクライナ市民は生活を脅かされ、抗戦せざるを得ない状況に追い込まれ、多数の死亡者が出ているというのに、参院議長という立場にある者が「感動しております」などと口にする──。ようするに、山東氏は「国のために命をかけて戦っている」ことを称賛したのである》《だが、杉田議員よりももっとひどかったのが、日本維新の会の青柳仁士・衆院議員だ。青柳議員はゼレンスキー大統領の国会演説後、自身のTwitterにこう投稿した。〈「国を護りたい」との想いが痛切に伝わってくる演説でした。振り返れば、私たちの平和で豊かな暮らしも、日本という国をつくり、命をかけて護り続けたご先祖のお陰です。有事に国を護る気持ちがないなら、平時にも国から恩恵を受けるべきではありません。国会議員は尚更です。〉 山東議員の「命をも顧みず祖国のために戦っている姿に感動」も相当ひどい発言だが、なんと青柳議員はそのさらに上をゆき、「国のために命をかける気もない奴は平時から国の恩恵を受けるな」と言い出したのだ。ようするに、「非国民に社会保障を受ける権利なし」というわけだ》《憲法審査会でも自民党の山田宏がウクライナを使って改憲主張、西田昌司教育勅語復活を主張》。

 《火事場ドロボー》1号、2号、3号…らがウヨウヨと湧いてくる始末なニッポン。
 AERAのコラム【姜尚中「核保有論に焦点をむけず、日印中によるウクライナ停戦仲介の検討を」】(https://dot.asahi.com/aera/2022032900017.html)によると、《問題はウクライナ一国やゼレンスキー大統領、そしてプーチン大統領だけで決められることではなくなっていることです。これ以上、人の命が奪われないためには、一刻も早く停戦にもっていくような仲介の労を取らないといけません。にもかかわらず、そういうことに総力戦にならずに「核保有論」などに政治の焦点が行くこと自体、強い憤りを感じざるを得ません》。

 《火事場ドロボー》達は「本気」? 少なくとも「正気」じゃぁないね。
 デモクラシータイムス【「核共有」本気なのか 【半田滋の眼 NO.54】20220322】(https://www.youtube.com/watch?v=aT2zL1WWXJY)によると、《防衛ジャーナリスト半田滋が解説する「核共有」の現実。ヨーロッパで言われる「核共有」は、アメリカの核を共有するのではなく、アメリカの所有する核兵器を運搬するだけ。発射ボタンを持っているのはアメリカです。見捨てられる恐怖と巻き込まれる恐怖のはざまで生まれた「核共有」ですが、フランスは核共有を拒否して自前の核を持つ道を選んでいます。今時使えない核を国内に抱え、他国でアメリカが核を使えば報復される危険がむしろ高いのではないかという議論もあります。日本では、どうか。非核三原則との関係はどうするのか。「核共有」したとき近隣との関係はどうなるのか。北方領土にロシアの核がおかれるのは必至ですし、中国北朝鮮の警戒感も各段に上がるのではないでしょうか。これこそ抑止力のわな、果てしのない軍拡、軍事的緊張を引き起こすことは目に見えています。岸田政権は「核共有」議論をどう料理するつもりなのか、半田さんにうかがいます》。

 一方、電力会社。「供給力不足のリスク」で脅す九電。《意図的な航空機衝突などのテロ攻撃を受け原子炉が大規模に破壊された場合でも…》、それどころでないリスクは?
 西日本新聞【「前から分かっていた」玄海3、4号機とも停止へ 供給力不足のリスクも】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/899493/)によると、《九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)で建設中のテロ対策用「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の完成が遅れることになった。来年1月までに3、4号機のいずれも発電できない期間が計6カ月も生じるため、九電は計画停止を予定していた石炭火力を稼働させるなどして乗り切る方針。九電にはトラブルにより供給力不足に陥らないような発電所の運営が求められるのに加え、代替発電によるコスト増が重くのしかかることになる。...》

 成田三樹夫さん《権力にへたへたする役者じゃ意味がない。…バカがどんどん図にのるんだよ、ハハハ》。
 日刊ゲンダイの記事【追悼・宝田明さんが取材に語った反戦と平和「時の政府におべっか使う必要なんてない」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/302981)によると、《「若い人は言いにくいだろうから、僕らの世代が言わなきゃ」 一方、反戦と平和についての思いは誰よりも強く、自身の意見を発言し続けた人でもあった。取材当時は安倍政権全盛時だったが、集団的自衛権を強行に閣議決定し、9条改憲に突き進む政府を名指しで批判していた。戦争中、ソ連兵に腹を撃たれ死の恐怖を味わった体験を背景にした言葉には説得力があり、断固としてゴジラの脅威から人類を守ろうとする映画での姿と重なって見えた。当時は政府批判をしたキャスターや文化人が次々と干され、政治的発言については皆が躊躇していた時代。だが宝田さんは「時の政府におべっか使う必要なんてないでも若い人は言いにくいだろうから、僕らの世代が言わなきゃね。どうせ10年も生きられないんだからさ」と、おなじみの人懐っこい笑顔で語った》。

 最後に、清水潔さんのつぶやき。《暴論併記》《暴論兵器》(なすこ@nasukoBさん)に次ぐ、《暴論平気》:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1509094004788379649

清水 潔@NOSUKE0607

真実と嘘を並べて書く事を
両論併記とは言わない。
暴論平気だ。

午後6:03  2022年3月30日
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   『●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまで
     エスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》
   『●誰が壊憲を望んでいる? COVID19禍のドサクサ、ロシア侵略の
     火事場ドロボー1号、2号、3号…らによる壊憲など許されるはずもない
   『●《思考力あるならば殺し合わずに済む方法…、政治力を持って開戦に
     至らない道を見つける事だ。ところがその政治家本人が核武装を…
   『●《当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽
       な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》!
   『●経済産業省資源エネルギー庁「復興のあと押しはまず知ることから」?
       「復興のあと押しはまず〝原状回復してみせる〟ことから」です
   『●《政府は過去に原発が武力攻撃を受けた際の被害予測を報告書に
     まとめていたからだ。しかも、その被害予測は凄まじい内容だった…》
   『●《武藤類子さん…が講演し、今も続く過酷な被害を訴えた。ロシアに
     よるウクライナの原発攻撃にも触れ「胸がふさがれる思い」と語った》
   『●斎藤貴男さん《ロシア軍のウクライナ侵攻をダシにした、帝国主義への
     妄執と言うべきか…日本の対米従属度が、いっそう高められるだろう》
   『●《火事場ドロボー》1号、2号、3号…を支持し、投票する人々に、
     壊憲して戦争する国になる自覚はあるのか? 予想されるその結果は?
   『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
       将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)
   『●「失敗から学べ」? 《火事場ドロボー》1号がよくもまぁ…《自分が
     プーチンを増長させた張本人であるという事実を消し去ろうとしている》
   『●火事場ドロボー…《このような状況で便乗型の様々なショック・ドクト
     リンが出てきている…その一つが安倍晋三元首相による「核の共有論」》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/302843

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
二枚舌は通用しない!「サハリン」より筋悪な安倍案件「アーク2」から即撤退せよ
公開日:2022/03/23 06:00 更新日:2022/03/23 06:00
今だけ無料

     (ただただプーチン大統領(右)の歓心を得るために献上…
      (安倍首相と。2019年当時)/(C)ロイター)

 ロシアのウクライナ侵攻に対する岸田政権の経済制裁は尻抜けだ。米英は戦争財源となるロシア産の原油や天然ガスを禁輸し、依存度が高いEUも2027年までの脱却で合意した。ところが、岸田首相は「エネルギー安全保障の追求」を名目に、安倍政権時代の負の遺産を整理しようとしない。対ロ制裁はやっているフリ。プーチン大統領の戦争に協力するかのような二枚舌を使っている

 前回は極東ロシアの資源開発事業「サハリン1」「サハリン2」が抱える問題を指摘したが、ロシアが北極海で主導する液化天然ガスプロジェクト「アークティックLNG2」はさらに筋悪だ。ロシアのガス大手ノバテクを中心とするJV(共同企業体)がギダン半島に採掘施設を建設し、23年から年間最大1980万トンのLNGを生産するビッグプロジェクトなのだが、ノバテクの事実上のオーナーは「プーチンの黒い金庫番」と呼ばれるオリガルヒ(新興財閥)のゲンナジー・ティムチェンコ氏。14年のクリミア併合をめぐって欧米による対ロ制裁の対象となった人物だ。

 アーク23000億円超を出資する日本勢の権益は10%。出資割合は三井物産が25%、経産省系の独立行政法人JOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が75%だ。協調融資の形を取って国際協力銀行が2200億円超、三井住友銀行が数百億円規模を用立て、三井住友銀の融資分は、これまた経産省系のNEXI(日本貿易保険)が保険を提供。つまり、経産省丸抱えで、裏を返せばそれほどリスクが高い事業だということ。実際、三菱商事は参画を見送った。国際ビジネス感からいって当然だ。

 さらに商船三井や日本郵船が砕氷LNG船の長期定期傭船契約を締結したが、LNGの主な供給先は中国。実態はロシア発中国向けのプロジェクトで、日本のエネルギー安全保障とは関係ない

 問題プロジェクトになぜ日本企業が首を突っ込んだのか。安倍元首相が「レガシー」にしようともくろんだ北方領土返還交渉が絡んでいたからだ。19年のG20大阪に出席するためプーチン大統領が来日したタイミングで三井物産などに出資契約を締結させた。プーチンの歓心を得るため、国際社会による対ロ制裁には頬かむりで献上したのだ

 「ストップ・プーチン」に動く気が岸田にあるのなら、あらゆるアベ案件から直ちに撤退しなければおかしい二枚舌は通用しない
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/302996

佐高信 評論家
1945年山形県酒田市生まれ。「官房長官 菅義偉の陰謀」、「池田大作と宮本顕治 『創共協定』誕生の舞台裏」など著書多数。有料メルマガ「佐高信の筆刀両断」を配信中。

佐高信「この国の会社」
安倍晋三のロシア案件「アーク2」に出資する三井物産の泥沼
公開日:2022/03/28 06:00 更新日:2022/03/28 06:00

     (三井物産の社長、会長を歴任したの池田芳蔵氏
      (C)日刊ゲンダイ)

 3月23日付の『日刊ゲンダイ』に金子勝が「『サハリン』より筋悪な安倍案件『アーク2』から即撤退せよ」と書いている。ロシアのガス大手を中心とするLNGのプロジェクトのアーク2に出資する日本勢の権益は10%で、三井物産が25%を出資する。経産省丸抱えのこのリスクの高い事業に三菱商事は参画しなかったという。

 この事実を知ってすぐに思い出すのは物産の屋台骨を揺るがしたイラン石油化学プロジェクト(IJPC)だろう。どうも、物産はあれから教訓を得ていないようである。物産のトップは池田芳蔵や籾井某など、その後、NHKの会長になって問題を起こした人物を輩出している。トップにふさわしい人物が選ばれているようには見えないのである。

 日本とイランの合弁のIJPCは1979年のイスラム革命で盤石を誇ったパーレビ体制が崩壊し、その後、イラン・イラク戦争が始まって、完成を目前にしたコンビナートは、工事中断を余儀なくされる。

 高杉良の『バンダルの塔』(講談社α文庫)はIJPCがモデルだが、高杉は小説の結び近くで、ある中堅社員にこう言わせている。

「僕は、長谷川社長(モデルは池田)が首を吊るんじゃないかと心配です。罪の深さを考えたら、夜も眠れないでしょう。たとえ革命であれ、オイルショックであれ、経営者は結果が問われるわけですから、責任をとるのは当然です。それに、IJPCの歴史をふりかえったら、間違いだらけで、べからず集をまとめたら、優に一冊の本ができるんじゃないですか。徹頭徹尾、失敗の繰り返しです」

 これは実際に物産の社員が高杉に語った言葉だというが、トップの決断が、たとえ誤っていたとしても、ミドルはその決断に従って、そのプロジェクトを進行させなければならない。そこにミドルを含めた社員の悲哀がある。

 高杉がこの小説を書こうと思ったのは、イラン革命を予言した総領事がいた、と聞いたからだった。小説では篠原となっている彼の名は篠村巌。プロジェクトが発足した当時はトルコのイスタンブールの総領事で、アフリカの小国ガボンの大使を最後に退職したが、篠村は「パーレビ体制はまもなく崩壊する」と断言していた。

 1974年にまとめられた「事業概要」が「イランの現政権は極めて安定しており、国内・国外ともこれを覆す要因は見当たらず、中近東では最も安定した国と認められている」と書いていた頃である。

 しかし、篠村は、イスラム教のシーア派の僧侶の力は侮れないとし、底知れない資本力をもつバザール(市場)商人とモスク(イスラム)の接近から、パーレビ体制の崩れる日は近いと見通していたが、ノンキャリアの外交官だったため、何度、本国やイラン大使館にそれを意見具申しても取り上げられなかったのである。日本の総合商社のカントリーリスク研究に大きな欠陥があると言わざるをえない。(敬称略)
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コメント
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●在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権 には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)

2022年01月25日 00時00分09秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


(2022年01月15日[土])
長周新聞の記事【米軍の在日特権こそ問題にすべき 日本を隷属下に置く日米地位協定 コロナばらまきで浮き彫りに】(https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/22538

 《全米で急拡大した新型コロナ感染を日本に持ち込む震源地となった在日米軍基地を巡って、国民の安全保障どころか米兵の特権ばかり優先し、日本中をコロナ感染の危機にさらし続ける対応に全国で憤りが噴出している。米軍基地内で感染力の強いオミクロン株のクラスターが発生しても「日米地位協定」が立ちはだかり、日本政府は米兵感染者の行動制限も隔離もできない。そのなかで米兵が基地外へくり出し、基地周辺から新型コロナ感染第六波が本格化している。自民党は「占領時の押しつけ憲法を変える」「国民を守ることができる憲法に変える」と改憲に強い意欲を示してきた国民の健康や安全を脅かし続けてきた日米地位協定については、1960年の制定以来一度も改定に意欲を示したことがない。一体この地位協定とは何か、日本に本当に必要なのか、事実に即して直視せざるを得なくなっている》。

   『●沖縄市民の民意: 民意を何度明確にすれば、
      アベ様や最低の官房長官らは理解しようとするのか?
    「「住民分断」「沖縄差別」に明確なNo!が示されたわけです。
     辺野古破壊にNo!、「在日米軍特権」問題(これこそまさに存在する、
     番犬様による「在日特権」でしょうに)にNo!、を突き付けました」

   『●「日米地位協定が米軍に“特権”を与えているからだ。
      「半分主権国家」…編集者で作家の矢部宏治氏」
   『●「在日米軍特権」…《事故の検証すらできない日本は
         むしろ、法的従属を“放置”した国家》<金口木舌>
   『●横浜米軍機墜落事件: 「米軍が現場を占拠し、
       警察は蚊帳の外。被害者のための救急車は一番最後に…」
   『●沖縄の心は踏みにじられっぱなし…「在日米軍特権」
       「日米共犯」の下、《牧草地から土をどっさり》と盗難
    「日米地位協定という「在日米軍特権」の「大変な思いやり」の下、
     同じことの繰り返し。今度は、《最も重要な物証》の墜落・炎上機体の
     持ち去りに加えて、《土どろぼう》、《牧草地から土をどっさり
     と盗んでいったそうだ。な~んにもしない「国難」様・
     「トンズラ総理」らも手を貸しているようなもので、沖縄では
     「日米共犯」がまかり通っている。2017年10月衆院選で、
     本土ではアベ様が「さらなる強硬手段に出る権力基盤を手に」し、
     一方、《強烈な異義申立》が続く沖縄は一切無視…。沖縄には
     法治主義は無く、放置主義。《眼中人無し》」

   『●巨大新基地建設による辺野古破壊…
     プーチン氏に《主権を行使できていない実例》と指摘されてしまう始末
    「一方で、プーチン大統領にまで《急所》を突かれる始末。日刊ゲンダイの
     記事【安倍政権の急所突く プーチン「辺野古問題」に言及の衝撃】…によると、
     《「日本は本当に主権国家なのか」――。ロシアのプーチン大統領から
     仰天発言が飛び出した。…驚いたのはその先で、基地問題で主権を
     行使できていない実例として、ナント、米軍普天間飛行場の辺野古移設に
     ついてこう言及した。「知事が基地拡大に反対しているが、(日本政府は
     何もできない人々が撤去を求めているのに、基地は強化されるみんなが
     反対しているのに計画が進んでいる」》。辺野古破壊への世界の「目」は、
     《日本は本当に主権国家なのか》? プーチン氏に《われるって、
     本土の「ホシュ」の皆さんは平気なの?」

   『●「不条理で不公平極まりない日米地位協定…
       基地周辺の住民に苦痛を強いて」いるのがアベ様ら
   『●「在日米軍特権」「日米地位協定」「日米合同委員会」
            …《米国の言うことを聞くお友達は日本だけ》
   『●松川正則宜野湾市長殿、普天間運用停止の
      新たな《期限》を設けたって無駄です…無惨な破壊「損」の辺野古
   『●番犬様との地位協定…《何のたがもはめず、米軍のやりたい放題を
                 許している》ニッポン、主権は何処に?
   『●阿部岳さん《法が誰にも平等に適用される「法治」が衰退し、
            権力者が法を曲げる「人治」がはびこっている》
    「《法が誰にも平等に適用される「法治衰退し権力者が法を曲げる
     「人治」はびこっている》。在日米軍特権放置国家。アベ様は
     法治国家と嘯くが、実際は、アベ様独裁による人治主義国家

   『●法治国家・主権国家? 「在日米軍特権」の下、炎上した番犬様ヘリ
     機体や《牧草地から土をどっさり》と盗難…「被疑者不詳」で捜査終了

 在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権 には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)。
 在日米軍特権には沈黙なウヨクの皆さん。ニセウヨクの皆さんの、なんというヘタレぶり。デマやヘイト、暴力で沖縄の市民をイジメるくせに、ニセウヨクの皆さんのなんという〝非国民〟ぶりか。

 ニッポンの市民を〝護る〟気など、番犬様には全く無し、それは「台湾有事」などの「有事」に於いても、そのような気はさらさらない。そして、いま、またしても番犬様が《震源地》化…。デタラメの限りを尽くしています、在日米軍特権に胡坐をかき。

   『●番犬様が《震源地》化…《ところで外務省沖縄事務所と沖縄防衛局は
     何をしているのだろう》、そして、アベ様や最低の官房長官らは何を?
   『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
     基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》
    「とうとう、6日(木) 時点では981人と、1千人間近だ。もちろん過去最多。
     岩国や三沢でも同様なことが起きている模様…。
     「思いやり」した末の非道…番犬様には《水際作戦》関係なし…
     またしても番犬様が《震源地》化。」

   『●長周新聞《何が「安全保障」だよ! 在日米軍基地から始まったコロナ
     第6波 検査も隔離もなく自由に出入国 沖縄や岩国で感染者過去最多》
   『●《PCR検査もまともにやらず、あぶれた感染者を自宅療養の刑に処す
     とは、為政者としてはいったい国民の生命をなんだと思っているのか》
   『●日本は独立国なの? 岸田文雄首相は「在日米軍が原因と断定するのは
       難しい」と…正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化
   『●《メディアが名実ともに戦争の道具にされていく》…《日本全土を米軍の
      鉄砲玉として…日本全土の基地化が進行》黙殺する《全国紙やテレビ》
   『●《これら基地の街における感染は紛れもなく米兵を通じてアメリカに
      おける感染爆発状況がそのまま日本国内に持ち込まれ…“爆発”》

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https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/22538

米軍の在日特権こそ問題にすべき 日本を隷属下に置く日米地位協定 コロナばらまきで浮き彫りに
2022年1月11日

 全米で急拡大した新型コロナ感染を日本に持ち込む震源地となった在日米軍基地を巡って、国民の安全保障どころか米兵の特権ばかり優先し、日本中をコロナ感染の危機にさらし続ける対応に全国で憤りが噴出している。米軍基地内で感染力の強いオミクロン株のクラスターが発生しても「日米地位協定」が立ちはだかり、日本政府は米兵感染者の行動制限も隔離もできない。そのなかで米兵が基地外へくり出し、基地周辺から新型コロナ感染第六波が本格化している。自民党は「占領時の押しつけ憲法を変える」「国民を守ることができる憲法に変える」と改憲に強い意欲を示してきたが国民の健康や安全を脅かし続けてきた日米地位協定については、1960年の制定以来一度も改定に意欲を示したことがない。一体この地位協定とは何か、日本に本当に必要なのか、事実に即して直視せざるを得なくなっている。

 新型コロナ感染拡大の第六波は、紛れもなく在日米軍基地が盤踞する沖縄と岩国が発信源となった。1日の新規感染者が100万人ごえとなった米国から日本の基地へ移動するのに、国外出国時検査も日本到着時検査も一定期間の隔離措置もとらぬまま、無規制で米兵を受け入れていたからだ。在日米軍基地内で陽性者が出ても隔離措置もとらず、そのような米兵が基地外にくり出して飲食店で騒ぎ、飲酒運転をくり返すことで一気にコロナ感染が広がるのは当然だった。キャンプ・ハンセン近くではノーマスクの米兵が大人数で繁華街を訪れていたことも問題になっている。

 しかも米軍はコロナの種類を調べるゲノム解析もしていない。沖縄県が「ゲノム解析を自前でやる」と申し出ても米軍側は個人情報保護を理由に検体を渡さなかった。そのため二度のワクチン接種で防御できる株なのか、感染力の強いオミクロン株なのかどうかも特定できなかった。これは「米軍側の対策が遅れた」とか「検疫体制の不備」というレベルの問題ではない。米軍側には日本国内へのコロナウイルス流入を防ぐ対策も、コロナ感染の拡大から日本国民を守る対策も、まったくとる気がなかったことをまざまざと見せつけた。

 こうした現実を前にして、沖縄県の玉城知事は米海兵隊キャンプ・ハンセンで発生したクラスターを踏まえ「米軍が要因となったのは間違いない」「十分な感染予防の情報提供もままならない状況をつくり出しているのは、日米地位協定の構造的な問題」「米軍の感染拡大防止対策と管理体制が不十分。激しい怒りを覚える」と感情をあらわにした。しかし岸田首相は「アメリカ軍側の解析の結果を待っているところであり、現時点で断定するのは難しい」と米軍を擁護し「日米地位協定の改定等は考えていない」と明言。林外相も「米国の協力を得ながら対応してきており、地位協定を改定することは考えていない」とのべ、山際新型コロナ担当相も「現段階において日米地位協定の問題があるとは考えていない」と表明した。

 米軍基地が集中しており、年がら年中、日米地位協定に守られた米軍の横暴な実態を目のあたりにしている沖縄現地では、県知事も含めて米軍基地と米兵の特権を定めた地位協定の抜本的改定を求めている。だが自民党政府は日本国民より在日米軍を守ることを最優先し、日米地位協定には指一本触れさせない立場で一致している。


地位協定第九条 日本に検疫関与させず

 日米地位協定でコロナの検疫に直接かかわる部分は、米兵や米兵家族の出入国手続きを定めた第九条である。地位協定第九条では「合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族は、外国人の登録及び管理に関する日本国の法令の適用から除外される」と明記している。この「管理」に検疫も含むというのが政府の統一見解になっている。

 さらに日米政府は九条運用を巡って日米合同委員会で二つ合意している。一つは1996年に結んだ米兵やその家族の検疫に関する合意で「軍の飛行機や船で在日米軍基地に直接入国する場合は、米軍が検疫に責任を持つ」「民間の飛行機や船で入国する場合は、日本側による検疫を受ける」というものだ。これは在日米軍基地を経由して日本に入国するときは「米国側が責任を持つ」と規定し、基地入国時の検疫は日本側にはまったく関与させない体制にするものだ。

 もう一つは2013年に結んだとり決めで「基地内や周辺地域で感染症患者が見つかった場合は、米側の医療機関と日本の保健所のあいだで相互に可能な限り早期に通報する」という覚書だ。だがこれも出入国時の検査すらやっていない米軍基地が、早期に発見し通報することなどあり得ない。日本国民には出入国時の検査や隔離が義務付けられるが、米軍基地を経由すれば検査も隔離もなく自由に行き来できるという二重基準が横行していたことが暴露されている。

 このコロナ検疫にかかわる九条は、日米地位協定を構成するほんの一部分に過ぎない。日米地位協定全体の内容は二八条にわたっており、ここでは「基地の使用」「米軍の訓練や行動範囲」「経費の負担」「米軍関係者の身体保護」「税制・通関上の優遇措置」「生活に関する権利」等、在日米軍に対する全面的な特権を付与している。


地位協定第二条 自由に基地作れる規定

 二八条で構成する日米地位協定で認める特権の第一は、第二条で定めた日本のどこにでも基地提供を求め、自由に設置できるという特権である。独立国が2カ国間で結ぶ安全保障条約は本来、基地の名称や場所を記載するのがあたりまえだが、日米地位協定にはそうした規定すらない。それは既存米軍基地に加えて日本全土をいつでも米軍基地・施設として自由に使えることを定めた規定だからだ。しかも基地・区域内外の管理については「(アメリカが)すべての措置をとることができる」(第三条)と規定している。たとえ米兵が犯罪を犯しても、米軍基地内に逃げ込めば日本の法律が適用されず無罪放免となる治外法権を認めている。

 そのほか、外国軍隊である米軍の艦船や戦闘機が日本に自由に出入りし日本国内を移動できる特権(第五条)、日本の公共サービスを優先利用できる特権(第七条)、入国審査もなく米兵・軍属・家族が日本に出入国できる特権(第九条)、関税・税関が免除される特権(第一一条)、消費税や揮発油税が免除される特権(第一二条)、地方税や国税が免除される特権(第一三条)がずらりと並ぶ。米兵が刑事事件を起こしても、「公務執行中」となればアメリカが優先的に裁判権をもつ特権(第一七条)もあり、挙げ句の果ては殺人事件・器物破損・騒音被害・交通事故等の損害賠償を軽減・免除する特権(第一八条)まである。

 在日米軍を受け入れる基地費用負担については、第二四条で「日本国は、第二条及び第三条に定めるすべての施設及び区域並びに路線権(飛行場及び港における施設及び区域のように共同に使用される施設及び区域を含む)をこの協定の存続期間中合衆国に負担をかけないで提供し、かつ、相当の場合には、施設及び区域並びに路線権の所有者及び提供者に補償を行う」と規定している。

 極め付きは、あいまいかつ難解な条文で構成された日米地位協定の解釈や運用の詳細については「日米合同委員会」(アメリカ側代表=在日米軍司令部の副司令官、日本側代表=外務省北米局長)で決める(第二五条)、規定としていることだ。

 この日米合同委員会(傘下に日本の官僚などで作る部会がある)での合意事項や協議内容は「日米双方の合意がない限り非公表」となっており、日米政府にとって都合の悪いことは一切開示しない。それは日米地位協定の規定があっても、恣意的な運用がいくらでも可能な体制といえる。


頻発する事件・事故 捜査も処罰もできず

 こうした日米地位協定で定めた特権によって、米軍関係者が日本国内で事件や事故を起こしても日本側が十分に捜査できないなど屈辱的な事件が多発してきた。

 1995年9月には沖縄県で、米兵3人が12歳の小学生の少女を商店街で拉致し人気のない海岸へ連れて行き強姦する事件が起きた。沖縄県警が犯罪米兵の逮捕状をとり身柄を確保しようとしたが、在日米軍は3人の身柄を確保していながら日米地位協定第一七条の規定を根拠に、起訴前の身柄引き渡しを拒否した。沖縄県警のとり調べにも非協力的な対応を続けた。そのなかで沖縄県民の怒りが爆発し、在日米軍への抗議行動としては過去最大の約8万5000人が参加する県民大会開催へつながった。

 事件の反響を重く見た米国駐日大使が在日米軍に働きかけ、沖縄県警による犯罪米兵のとり調べは実現させる対応をとった。だが日本政府はこのときも「捜査は支障なくおこなわれていると聞いている。直ちに地位協定を見直すというのは議論が走り過ぎている」(当時の河野洋平外相)と主張し、米軍基地擁護に終始した。

 2004年8月にはイラク出撃に備えて訓練中だった米軍ヘリが米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)に着陸しようとして、隣接する沖縄国際大学に墜落する事件も起きた。ヘリ本体(約22㌧)は大学本館に激突して爆発炎上し、尾翼ローターは公民館近くの空き地に落下。墜落時に飛び散った破片は周辺民家(29戸)や車両(33台)に突き刺さった。ヘリ乗員3人が負傷したが、大学は夏休みで死者も負傷者も出なかった。しかし近くには保育所や民家がありいつ大惨事につながってもおかしくない状態だった。

     (沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落現場(2004年))


現場を封鎖した米軍

 そして異常なのはその後の対応だった。事件直後、米兵約100人が普天間飛行場と沖縄国際大学を隔てたフェンスを乗りこえ、大学構内に無断で侵入した。そして米軍より早く現場に駆け付け消火活動にあたっていた宜野湾市消防本部を立ち退かせ、道路も含む事故現場一帯を封鎖した。そして沖縄国際大学の教員、宜野湾市や県の職員、沖縄県警など日本側の関係者を約1週間、立ち入り禁止にした。そのあいだに米軍は単独でヘリの残骸や破片、部品、機体の油が付着した木や土をすべて回収し、証拠を隠滅して引き揚げた。そのため、どのような操縦で墜落したのか、放射性物質の影響はなかったのか、日本側は一切調べることができなかった。

 2005年には厚木基地の米兵が東京・八王子市で小学生3人をワゴン車でひき逃げする事件が起き、約1時間後に警視庁が逮捕した。だが「公務中」という理由で米兵は釈放されている。

 地位協定の問題をめぐっては米軍犯罪、米軍機の騒音、米軍機からの部品落下や燃料タンク投機、米軍基地から垂れ流すPFAS有機フッ素化合物)汚染水問題も含めて「地位協定があったおかげで日本国民の生命や安全が守られた」という前例など過去にないのが現実である。

 あまりに屈辱的な内容に対し、米軍基地を抱える15都道府県でつくる渉外知事会が日米両政府に協定の見直しを要求し、全国知事会も2018年と2020年に協定の抜本的な見直しを日本政府に提言している。そのなかで日米両政府は米軍基地内で自治体などに環境調査を認める環境補足協定や、米軍が裁判権をもつ「軍属」(米軍関係者)の範囲を縮小する補足協定を締結するなど、大勢に影響を与えない程度の手直しをしてきたが、協定自体を改定したことは一度もない。

 現在、日本には全国に計131カ所(2021年3月31日現在)の米軍基地がある。その存在根拠としたのが1960年に成立させた日米安保条約と日米地位協定である。日米安保条約では戦後日本を占領した米軍が引き続き日本に米軍基地を置くことを規定し、第六条で「アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される」と明記している。さらに米軍の地位について「行政協定に代わる別個の協定及び合意される他の取極(とりきめ)により規律される」と記述した。この「別個の協定」こそ日米地位協定だった。

 そもそも行政協定は占領軍の特権をちりばめた協定であり、その精神を受け継ぐ日米地位協定は「在日米軍に多様な特権を認める協定」にほかならない。日米地位協定は、最初から日本国民を守るためにつくられた協定ではなかった。

 日本は表向きは独立した主権国家であり、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基調とする日本国憲法が適用される法治国家を標榜しているだが実際は「日米地位協定」で「例外」を作り、米軍やその関係者はどんな犯罪を犯しても処罰されない特権を持たせてきた。その性質は米兵が日本国内で引き起こした事件が日本側で裁判にかけて処罰することもできず、ことごとく無罪放免にしてきた過去の事例をみれば明らかである。日米地位協定を60年以上も温存し続けてきた結果が、在日米軍基地由来の新型コロナ感染第六波にもつながっている。

 日米政府の新型コロナ対応を巡ってクローズアップされた日米地位協定の問題は、日米安保条約で公然と認めている在日米軍基地の存在自体も含めて「日本の真の国防とは何か」「日米安保とは何か」を鋭く問う問題になっている。
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コメント
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●《厚労省が五輪開幕3日前の「国内初のラムダ株」を隠蔽!》(リテラ)――― しかも《ラムダ株感染の女性は五輪関係者》も《隠蔽》

2021年08月26日 00時00分10秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(20210814[])
リテラの二つの記事。伊勢崎馨氏による記事【都のコロナ療養施設がこっそり「五輪選手用」に差し出されていた! 別の施設では五輪関係の十数人が収容され国内感染者と同居】(https://lite-ra.com/2021/08/post-5979.html)と、
【東京オリンピック閉幕特別企画/東京五輪「7人の戦犯」の罪を改めて徹底糾弾する! 安倍晋三森喜朗から、竹田恒和電通竹中平蔵小池百合子菅義偉まで】(https://lite-ra.com/2021/08/post-5981.html)。

 《ところが、そんななか、あ然とする事実が判明した。東京都が貴重な感染者用の宿泊療養施設をひそかに五輪関係者用の療養施設に転用していたというのだ。「しんぶん赤旗」日曜版8月1日号がスクープしたのは、東京都内にある300室規模のホテル。同ホテルには、正面入り口に、「リニューアル工事中」の張り紙があり、一般客は入ることができなくなっている。しかし、1階には「宿泊療養施設スタッフの皆様」のタイトルで、防護服の装着方法の説明動画にリンクするQRコードが掲示され、駐車場には「TOKYO 2020」のステッカーを貼った車両が出入り。陽性が確認された複数の五輪選手が同ホテルからSNSで検査の様子や食事の内容を投稿したことも確認されている。ようするに、東京都が確保していた都民のための療養施設いつのまにか、五輪選手専用の療養施設になっていたということらしい》。

   『●倉持仁医師《どうにもならない》…武田砂鉄さん《問われなければ
     いけないことが無数に残っている。…やってよかったとは思えない》
   『●「復興五輪」!? 原状回復してから言ってくれ…片山夏子記者【「原発
      事故前の故郷に戻して」 浪江町・津島訴訟の原告団長が語った決意】
   『●《「やめることは一番簡単なこと」「挑戦するのが政府の役割だ」と
     発言。意味不明。…日本が再び焦土と化す日も近い》(適菜収さん)
   『●カースーオジサンもCOVID19人災という「火事場」を作り、さらには
        油を注ぎ、電通やパソナが《中抜きで大儲け》な「泥棒」を働く…


 小池百合子「ト」知事ときたら、どこが都民ファーストなのか? よく言われるが《自分ファースト》、〝小池百合子「ト」知事ファースト〟。感染爆発しようがどうしようが、お構いなしだ。しかも、パラリンピックを開催することだけでも問題なのに、有観客とし、さらには、子供の動員を主張しているらしい。選手や観客、子供たちの感染リスクを一体どう考えているのか? 市民には〝人流の抑制〟という《自助》を求める一方で、海外からの選手や関係者を大量に呼び込み、有観客で〝人流を喚起〟という大矛盾。正気なのか? 《政府や東京都が「国民・都民の命より五輪優先」》。

 ラムダ株の件、《隠蔽》もしっかりとアベ様から《継承》。しかも、《ラムダ株感染の女性は五輪関係者》(東京新聞)であることがが、後程、判明する始末。
 リテラの記事【厚労省が五輪開幕3日前の「国内初のラムダ株」を隠蔽! 海外メディアの追及で渋々発表したが五輪終了まで公表しない方針だった】(https://lite-ra.com/2021/08/post-5980.html)によると、《8月6日、厚生労働省が、国内ではじめて、新型コロナの変異ウイルス「ラムダ株」が見つかったことを明らかにした。羽田空港の検疫所で新型コロナウイルスへの感染が確認された女性から検出されたという。周知のように、ラムダ株は、ペルーで最初に報告されて以降、南米を中心に感染拡大している変異株で、現在、日本を席巻しているインド由来のデルタ株よりもさらに感染力が強く、ワクチンが効きづらい可能性も指摘されている。感染がさらに深刻化することが心配されるが、もうひとつ問題なのは、政府がこのラムダ株検出という事実を隠蔽していたことだ》。
 これに対して、これまた、取り巻き連中の酷さの一例。「もっと早く問い合わせがあれば答えた」って、よく言うよなぁ~。
 【高致死率ラムダ株2週間報告せず「もっと早く問い合わせがあれば答えた」自民党外交部会長が番組で釈明】(https://www.chunichi.co.jp/article/309964)によると、《自民党外交部会長を務める佐藤正久参院議員…番組では羽田空港で陽性反応が出た30代女性からラムダ株を解析、7月26日に国際機関に報告したという国立感染症研究所の「日本では懸念すべき変異株、注目すべき変異株のどちらにも指定されていない」とのコメントを紹介。五輪があるから発表しなかったのではと問われた佐藤部会長は「(検疫は)もっと早く問い合わせがあれば答えたという感覚。ラムダ株に対する意識の高さがなかった。空港検疫で見つかったとあれば発表すべき。それは内閣官房関係者も同じ意見だ」と語った。続けて「空港で陽性になった人のゲノム解析は全て行っている。それで今回ラムダ株が見つかった。市中では見つかっていない。感染研は今では注目すべき変異株に指定している」と発言した。番組に出演した国際医療福祉大学大学院の松本哲哉教授(58)は「ラムダ株はすでに中南米を中心に広域に拡大している。そういう株が日本国内に入ってくれば、出た時点できちんと公開し、デルタはあまりにも増えたので、今度はラムダへと体制を切り替えるものだと思う。五輪の時期だからということかもしれないが、早めに公開しなかったというのは何かの意図があったと疑われても仕方がない」と指摘した》。

 もちろん、アベ様の取り巻き連中の醜悪さときたら…(青木理さん、安田浩一さん)『この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体』。ヘイトも含めて、その源流は《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事。
 リテラの記事【民族差別だけでない 百田尚樹が五輪女性選手を「男だ」とあげつらう発言! この差別思想が安倍前首相の周辺にいる連中の本質】(https://lite-ra.com/2021/08/post-5982.html)によると、《もう、何から何までひどい。わずか100文字足らずのツイートに、民族差別とルッキズムと女性差別を詰め込んでいる。…というのは韓国に対するヘイトスピーチの典型。みなまで言わずとも、百田ファンのネトウヨ・差別主義者たちのヘイトスピーチを扇動するには十分だ。実際、百田氏のこのツイートには…などという差別リプが殺到している》。

 《とにかく選挙に行くこと、もちろん、その前に「忘れないこと」。それが今国民に求められている一番大事なことだ》(古賀茂明さん)。何度でも、何度でも、何度でも、#投票倍増委員会 会員として強く訴えます、自公お維トファに投票してはいけない

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https://lite-ra.com/2021/08/post-5979.html

都のコロナ療養施設がこっそり「五輪選手用」に差し出されていた! 別の施設では五輪関係の十数人が収容され国内感染者と同居
2021.08.07 11:52

     (「しんぶん赤旗」日曜版8月1日号)

 菅政権が唐突に打ち出した「中等症は入院させない」という方針は世論の猛反発で修正されたものの、「入院したくても入院できない」状況はどんどんひどくなっている。

 とくに、感染爆発の東京都では、6日時点で自宅療養者が1万8036人、入院・療養等調整中が1万1001人にのぼり、入院病床も療養施設もまったく足りていない状況だ。そして、入院も療養施設にも入れず自宅に止めおかれた自宅療養者の死者がここにきて急増している。FNNは5日、8月に入って、少なくとも8人が自宅療養中に死亡していると報じた。

 ところが、そんななか、あ然とする事実が判明した。東京都が貴重な感染者用の宿泊療養施設をひそかに五輪関係者用の療養施設に転用していたというのだ。

 「しんぶん赤旗」日曜版8月1日号がスクープしたのは、東京都内にある300室規模のホテル。同ホテルには、正面入り口に、「リニューアル工事中」の張り紙があり、一般客は入ることができなくなっている。

 しかし、1階には「宿泊療養施設スタッフの皆様」のタイトルで、防護服の装着方法の説明動画にリンクするQRコードが掲示され、駐車場には「TOKYO 2020」のステッカーを貼った車両が出入り。陽性が確認された複数の五輪選手が同ホテルからSNSで検査の様子や食事の内容を投稿したことも確認されている。ようするに、東京都が確保していた都民のための療養施設がいつのまにか、五輪選手専用の療養施設になっていたということらしい。

 しかも、都民の療養施設の五輪利用はこれだけではなかった。同じ「しんぶん赤旗」日曜版が翌週、上記とは別の療養施設となっている都内のホテルに、海外から来日した五輪関係者十数人が入所していたことを報じたのだ。

 こちらは、専用施設でなく、都民の感染者といっしょに入っているという。都福祉保健局感染症対策本部も取材に「メディア関係者など海外の五輪関係者十数人がとの宿泊療養施設に入所している。都民と混在しているのは事実だ」と答えている。

 前述の専用施設があるのになぜ?と疑問を抱かざるを得ないが、選手と関係者を分けたいという組織委の意向で、別に提供させられたということのようだ。

 いわずもがな。都の宿泊療養施設は都民の税金で確保されたもの。しかも、医療崩壊が進み、都民は入院や療養施設に入れない状態が起きているというのに、その貴重な療養施設を五輪のために明け渡すというのは、いったい何を考えているのか。


選手と分けるために、海外の五輪関係者十数人が別の療養施設に! 国内感染者と同居でバブル崩壊

 さらに問題なのは、後者の施設で、都民の感染者と海外の五輪関係者の感染者がいっしょに宿泊していることだ。

 エレベーターや食事を取りに行くときなどに接触する可能性がある。組織委が打ち出した五輪関係者を外部と接触させないバブル方式が破綻しているのは今に始まったことではないが、よりにもよって、国内の感染者と海外の感染者を接触させるというのは、それこそ新たな変異株のリスクもある。

 とにかく何から何までありえないのだが、こんな無茶苦茶が平気でまかりとおるというのは、結局、政府や東京都が「国民・都民の命より五輪優先」だからだろう。

 そして、これはマスコミも同じだ。五輪開催前は、五輪優先で感染対策がおろそかになっていることを批判していたが、五輪が始まった途端、「〇〇がメダル」といった礼賛報道一色。この療養施設の五輪差し出し問題も追及しているのは「赤旗だけで、まったく報道されていない。

 五輪の影響が本格的に出るのはこれからだ。おそらく医療崩壊はさらに進み、自宅療養中の死者はどんどん増えていくだろう。その責任を一体誰が取るのだろうか

伊勢崎馨
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https://lite-ra.com/2021/08/post-5981.html

東京オリンピック閉幕特別企画
東京五輪「7人の戦犯」の罪を改めて徹底糾弾する! 安倍晋三森喜朗から、竹田恒和電通竹中平蔵小池百合子菅義偉まで
2021.08.08 08:46

     (左・安倍晋三/右/森喜朗(公式サイトより))

 本日、東京五輪がようやく閉会式を迎える。だが、この“狂乱の宴”によって国民が抱え込まされた負債はあまりにも大きい。大会期間中、メディアは連日の金メダルラッシュに大はしゃぎしていたが、その一方、東京都の新規感染者数は5000人を超え、菅政権や東京都は「自宅を病床に」と言い出し、事実上の「医療崩壊」を自ら宣言。すでに医療を受けられないまま命が失われる「自宅死」が発生しているが、今後、かつてない危険がこの国を襲うことになる。
 そして、これは間違いなく「人災」だ。政治の役割である「人命第一」の立場に立てば、感染拡大防止のために中止あるいは再延期の判断が下されるべきだった。だが、この国の為政者たちはそれをせず、必要な医療提供体制の整備さえ怠った。その結果、国民は命がけでそのツケを払わされるのである
 このような「人災」を招いた戦犯は誰なのか。さらに高笑いしているのは誰なのか。本サイトでは、非常事態のなかで「東京五輪」を開催するという愚行を引き起こした“七悪人”をここに挙げたい。


【戦犯その1】安倍晋三(前・内閣総理大臣/東京オリパラ組織委名誉最高顧問) 「首相在任中の五輪開催」という私利私欲で1年延期を決め、大混乱をもたらした最大の戦犯

 そもそも東京五輪はこの男がついた「アンダーコントロール」という嘘からはじまった。そして、招致が決まると、今度は自分の親分である森喜朗を組織委会長にねじ込み、私物化と混乱を巻き起こした。
 これだけでも、安倍晋三は十分、A級戦犯と言えるが、しかし最大の罪はやはり、昨年3月に「1年の延期」を決定したことだ。
 東京五輪の延期をめぐっては、「1年の延期ではとてもコロナが収束しない」「もし収束しなかったらもう再延期は難しい」として「最初から2年延期すべきだ」という意見が大勢を占めていた。それは識者だけの意見ではなく、当時の森喜朗・組織委会長も当時の安倍首相に「2年延ばしたほうがいいのではないか」と提案。しかし、当時首相だった安倍が「1年以内の延期」をゴリ押し。これは当時、今年9月の総裁任期いっぱいまで総理大臣をつづける気満々だった安倍が、自分の在任中にどうしても東京五輪を開催したいためだった。こうして安倍の政治的もくろみのために、昨年流行した従来型より感染力も毒性も強い変異株が猛威を振るうなかでの開催という非常事態となってしまった。
 ところが、五輪開催中の7月30日に読売新聞に掲載されたインタビューでも、「首相在任中の開催にはそれほど、こだわりはなかったです。大切なのは中止することではなく、様々な知恵を出し合って安全で安心な大会を行い、多くの人に感動を与えることだと考えました」などと語ったのだ。
 だが、この発言が真っ赤な嘘であるということはあっという間にバレる。というのも、その3日後に同じく読売に掲載されたインタビューで、森前会長がその裏側をこう証言したからだ。

「新型コロナウイルスの感染が拡大した時、「コロナに打ち勝ってオリンピックを成功させる」と、(当時の首相の)安倍さんは言いました。だから大会を1年延ばしました。あのとき、私は安倍さんと2人きりで会って、延期は「2年でどうですか」と言ったが、「それは駄目」と言われた。私も、1年あれば大丈夫だなと思いました。日本の科学技術を信頼しようと考えたからです」

 「首相在任中の開催にこだわりはなかった」という人間が、実際は2年延期論に「それは駄目」と強固に反対していた──。「日本の科学技術を信頼しようと考えた」などと言うが、ようするに相当なこだわりを持って首相在任中に開催するために1年延期を決めたということだ。
 しかも、その後政治的に行き詰まり持病の悪化を理由に首相を辞職するも、安倍はその後も組織委の名誉最高顧問に就任。五輪が無観客開催となり感染拡大で東京五輪が「負のレガシー」になる公算が高まるや否や、土壇場になって開会式の欠席を決定したが、実際には開会式に同じ極右思想の持ち主で自身のパトロンである人物をねじ込んでいた。
 開会式では選手入場行進曲として、性的マイノリティへの差別同調や歴史修正主義発言を繰り返している現役レイシストである作曲家・すぎやまこういち氏のゲーム音楽が使用された。この件について、米メディアの「The Daily Beast」は3日付記事で、これは最高名誉顧問である安倍が要求して採用されたものであると言及。組織委のスタッフによると、組織委内部でも「すぎやま氏の有害な持論によって大会が汚される」という指摘があったにもかかわらず、組織委の武藤敏郎事務総長が“安倍案件”だとして、「やれ」と言ったのだという。
 本サイトでは7月24日付配信記事でいち早くすぎやま氏と安倍の深い関係を掘り下げ、「晴れ舞台で自分の支持者に花を持たせようとしたのではないか」と指摘したが、やはり首相を退いても安倍は東京五輪を私物化していたのである。
 厚顔無恥であるこの男は、チャンスさえあれば、またぞろ自分の不正や失政にすべて頰かむりして、再び権力の表舞台に躍り出てくるだろう。だからこそ、「首相在任中の五輪開催」という私利私欲のために1年延期を決めたことの責任を問いつづけなくてはならないのだ。


【戦犯その2】森喜朗(前・東京オリパラ組織委会長) エンブレムや開会式への介入、女性差別、五輪買収と五輪開発利権への関与…それなのに「名誉最高顧問」就任!?

 エンブレムのデザインや国立競技場の設計案、開会式への介入、人事の私物化、そして、女性差別発言……。この間、東京五輪がおちいった混乱の大半は組織委会長だった森喜朗の独善・暴走がもたらしたものだった。だが、それ以上に、忘れてはならないのは、この男が五輪を「私物化」「利権化」してきたという問題だ。
 そのひとつが、五輪招致の買収関与の疑惑だろう。昨年3月、ロイター通信は組織委の理事である高橋治之・電通顧問が招致委員会から約8億9000万円相当の資金を受け取り、IOC委員らにロビー活動をおこなっていたと報じたが、その際、森が代表理事・会長を務める「一般財団法人嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター」にも招致委から約1億4500万円が支払われていたと報道。つまり、この嘉納治五郎財団を介して買収工作がおこなわれた可能性があるのだ。
 この問題については、昨年11月にトーマス・バッハIOC会長の来日時におこなわれた記者会見で、ロイターの記者が直接、森に「これは何のために使ったのか」とぶつけたのだが、「私は実際の経理や金の出し入れというのは直接担当しておらず、おっしゃったようなことがどこまでが正しいのか承知していない」などと返答。このロイターのスクープや会見でのやりとりをメディアは無視したため大きな問題となっていないが、森は招致買収疑惑の当事者なのである。
 しかも、この疑惑の「嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター」が、昨年12月末で活動を終了させていたことを1月26日にロイターが報道。東京都の担当者も「(同財団の)活動が終了することについては説明を受けていないし、知らなかった」と答えているように密かに活動終了していたわけだが、これはロイター記者に直接追及され、疑惑の深堀りを恐れ慌てて畳んだということではないか。
 いや、森の疑惑はこれだけでは終わらない。それは、東京五輪招致、新国立競技場建設にともなう「神宮外苑地区の再開発」への暗躍だ。詳しくは既報を読んでいただきたいが(https://lite-ra.com/2016/10/post-2601.html)、五輪招致の背後では、神宮外苑地区の再開発をめぐって、森の親友とされ明治神宮と太いパイプを持つとされていた人物の関与が囁かれるなど、森が東京五輪開催による再開発に絡んだ建設利権を狙っているのではないかといわれてきた。森は2016年五輪招致の際から「国立競技場や岸記念体育館の建て替えが、政治家の私が(日本体育協会の)会長になった意味。東京に五輪が来れば、全部できる」と当時の石原慎太郎都知事に話し、東京への五輪招致を焚きつけたと報じられている。
 このように、「五輪の闇」のキーパーソンのひとりである森だが、最近になって信じられないようなことを口にしている。前述した8月2日付の読売インタビューで森は、組織委会長を辞任するにいたった女性差別発言などなかったことのように、自身の体調不良を挙げて「辞任したのは、良かったと思っています」「がんの手術もしたので体もつらかった」などと言い、「そういうときに私の発言が問題となり、これ以上続けたら大変な迷惑をかける、オリンピックそのものが前に進まなくなると思い、辞めることにしました」と語っているのだ。
 開会式当日の7月23日には朝日や読売が「組織委内で『森氏を名誉最高顧問に』という案が浮上」と報道したが、森が辞任理由を体調問題にすり替えていることからも、本人がその気であるのは間違いない。しかし、森が受けるべきはそんな肩書きでなく、数々の疑惑についての徹底した追及だろう。


【戦犯その3】竹田恒和(東京五輪招致委理事長/前・JOC会長) 五輪招致の贈収賄で捜査対象も弁護士費用2億円をJOCに負担させ…死亡事故起こしながらJOC会長になった無責任男

 この男も森喜朗と同様、2019年に表舞台から降りているが、戦犯から外すわけにはいかない。
 竹田恒和は旧宮家という威光をバックに長らくJOC会長のポストに居座り、五輪利権を貪ってきたが、最大の問題は賄賂工作だ。東京五輪招致時、招致委員会理事長の立場で買収行為を主導していたとして、いまもフランス司法当局の捜査を受けている。
 招致委員会は当時、IOCの委員だったラミン・ディアク氏の息子であるパパマッサタ・ディアク氏が関係するシンガポールの会社「ブラック・タイディングズ社」(BT社)の口座に招致決定前後の2013年7月と10月の2回に分けて合計約2億3000万円を振り込み。そこからパパマッサタ氏名義の口座や同氏の会社の口座に約3700万円が送金されていたことが判明している。
 そして、森喜朗、電通とともに、この買収行為に深く関わってきたのが竹田氏だった。竹田氏は招致委理事長としてこの振込を承認し、BT社との契約にサインしている。
 ところが、竹田氏はこうした不正の事実が明らかになっても、“回ってきた稟議書にハンコを押しただけ”と主張。「いかなる意思決定プロセスにも関与してない」と言い張ってきた。
 しかも、フランス司法当局の捜査が始まると、竹田氏はなんと、自分の弁護費用2億円をJOCに負担させていたのである。
 本日8日の朝日新聞がスクープしたのだが、竹田氏には日仏の合同弁護士チームがついており、翻訳料金なども含むと、JOCは仏当局の捜査が本格化した2018年度に約6000万円、2019年度に約1億円、2020年度に約4000万円をすでに負担。今後も捜査終結までお金を出しつづける予定だという。
 JOC側は「国などからの補助金ではなく、企業からの協賛金などの自主財源で賄っている」と説明しているようだが、いずれにしても公金であることに変わりはない竹田は2億円以上を賄賂に使ったあげく、その不正のケツを拭くためにさらに2億円以上の公金を使っているというわけだ。
 まさに無責任、厚顔の極みと言うほかはないが、それも当然なのかもしれない。本サイトでも2016年に報道しているが、40年ちょっと前、女性をはねて死なせるという重大な交通事故を起こしているのだ。
 当時の新聞報道によれば、相手は歩行者で、事故はあきらかに竹田氏側の過失だと思われるが、竹田氏は重い刑事責任を問われることもなく、ほどなく馬術競技に復帰。事故から2年も経っていない1976年に開かれたモントリオール五輪に出場したのである。
 しかも、竹田氏はこの後、1984年のロサンゼルス五輪で日本選手団コーチ、1992年のバルセロナ五輪で日本選手団監督と、JOC内部でどんどん出世していく。そして、2001年にはとうとうJOC会長に就任。2003年にはそれまでJOC役員は無給だったが、竹田会長含め3人の役員に報酬を支給することが決定し、2011年に公表された竹田会長への報酬額は月額130万円(年間1560万円)だった。
 もちろん、交通事故は過失であり、人を死なせた人間にも人生をやり直すチャンスは与えられるべきだ。しかし、通常の会社勤務なら、死亡事故を起こすと解雇になるケースも多く、これだけの大事故を引き起こしていたら、やはり五輪のような華々しい表舞台からは身を引くのが普通の神経だろう。それが、すぐに五輪出場、そしてJOCの会長にまでのぼりつめるとは……。
 今回の東京五輪では、国際公約の反故、エンブレムの盗作から、差別発言、さらには、小山田圭吾や小林賢太郎の問題までさまざまな不祥事が続出したが、こんな無責任で反倫理的な人物がつい最近まで組織のトップにいたことを考えたら、こういうことになるのは当然だったといえあるかもしれない。


【戦犯その4】電通(髙田佳夫・代表取締役ら) 五輪招致の賄賂工作から、マーケティング、大会運営で暴利貪りまで 開会式ではMIKIKO先生の排除にも関与

 金と利権まみれのグロテスクな東京五輪。そのトラブルや不正には必ず巨大広告代理店・電通の影が見え隠れしていた。
 招致の賄賂工作からしてそうだった。前述した竹田恒和の項目で、招致委員会がIOC委員ラミン・ディアク氏の息子が関係するシンガポールのBT社の口座に合計約2億3000万円を振り込んだことを紹介したが、この賄賂工作はまさに電通の描いた絵図だった。実際、竹田会長自身、「電通さんにその実績を確認しましたところ、(BT社は)十分に業務ができる、実績があるということを伺い、事務局で判断したという報告を受けています」と国会で電通の関与を証言。さらに、BT社の代表はラミン・ディアク氏が会長を務めていた国際陸上競技連盟(IAAF)のマーケティングや放映権の配分などをおこなう電通の関連会社「アスレチック・マネージメント&サービシズ」のコンサルタントだったことも判明している。
 そして、賄賂工作によって招致が決まると、電通はその見返りとばかりに、あらゆるマーケティングや広告利権を一手に掌握すべく、動き始める。スポンサーの広告やCM、イベントはもちろん、大会の会場運営まで電通など大手広告代理店等が受注していた。
 東京五輪の会場運営を担う企業への委託費の見積額を記した組織委作成の内部資料によると、人件費単価はなんと1日当たり最高30万円、委託費は計約163億9000万円にものぼっていた。
 しかも、そうやって委託された会場運営のほとんどは、下請け会社に再委託自社では何もやらずに10%〜15%を中抜きして丸儲けしていたのである
 さらに、電通は開会式をめぐる混乱と醜態をつくり出した張本人のひとりでもある。周知のように、東京オリンピックの開会式はある時期から、事実上の総合演出はPerfumeの振り付けで知られるMIKIKO氏が担当していた。ところが、電通のナンバー2である髙田佳夫・代表取締役が森喜朗の意を受けて、MIKIKO氏を排除。自分がコントロールしやすいからと、自分と電通の同期のクリエイティブディレクター・佐々木宏氏を立てたのだ。
 その後、佐々木氏は渡辺直美をブタに見立てるというルッキズム全開の演出案を出したことで責任を問われ、演出を降りたあとも、電通は開会式の主導権を握りつづけ、今度は小山田圭吾や小林賢太郎を起用した。
 電通がまさに東京五輪のすべての闇、不祥事に深く関係していたことがよくわかるが、しかし、電通がタチが悪いのは、こんな実態があっても、この巨大広告代理店が批判されることはほとんどないということだ。
 いまさら説明するまでもないが、電通は広告収入に大きく依存するテレビ局はもちろん、新聞、雑誌などあらゆるメディアにとってアンタッチャブルな存在。そのため、招致委や組織委は批判しても電通のことはほとんど批判できない。これだけの暴利貪りとデタラメな大会運営が露見しても、テレビや新聞がそのことを触れることはない。おそらく、次の巨大イベントでも結局、この巨大広告代理店が政界と癒着しながら幅を利かすのだろう。タチが悪いというしかない。


【戦犯その5】竹中平蔵(パソナ代表取締役会長) 五輪でパソナ純利益11倍のボロ儲け! 挙げ句「さらに小さなさざ波になっちゃってる」の暴言

 「五輪開催でいちばん高笑いした」のは、もしかすると電通とこの男なのではないか。本サイトでは、竹中氏が会長を務めるパソナグループが「五輪事業の大量受注で今期10倍以上の純利益を上げる見込み」と伝えてきたが、実際、7月15日に同社が発表した2021年5月期の通期連結業績では、予想どおり前期の約11倍もの純利益を叩き出したからだ。
 パソナグループは東京五輪の「オフィシャルサポーター」として大会スタッフの派遣業務を請け負い、その中抜き率は97とも言われてきた。しかも、無観客開催によって動員するスタッフ数は減ったとはいえ、「週刊文春」(文藝春秋)8月5日号によると「大勢のボランティアが辞退し、その穴埋めをパソナが担いました」(パソナ関係者)という。
 だが、竹中氏が下劣なのは、五輪で暴利を貪ったことだけではなく、東京五輪開催のためにコロナの感染拡大を無視した無責任な発言を繰り返してきたことだ。
 たとえば、政府のコロナ対策分科会の尾身茂会長が国会で「いまのパンデミックの状況で五輪を開催するというのは、普通はない」と発言した際も、6月6日放送の『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)で「明らかに越権」と批判。さらには「人流抑制の効果はエビデンスがない」「日本の国内事情で世界に『やめます』というのはあってはいけない」などと五輪開催を主張し、挙げ句、「世論は間違ってますよ。世論はしょっちゅう間違ってますから」などと反対世論にまでケチをつけた。
 また、無観客開催の決定で経済3団体のトップが開会式を欠席するというニュースが伝えられると、竹中氏は〈騒がしいネット世論を気にした日和見主義ではないか!せっかくの五輪を盛り下げている〉とTwitterで批判。だが、「スポンサー企業では経営幹部の開会式への出席を見送る動きが広がっている」というニュースのなかで欠席を決めた企業のなかにパソナグループがあったことからツッコミが殺到すると、今度は〈政治のトップ、経済のトップが出るべきだが、スポンサー企業は大会を支えるのが仕事。役割が違う。ちなみに私が会長を務めるパソナはスポンサーじゃない、サポーターだ〉などと強弁。さらに、こうもツイートした。

〈故堺屋太一さんは、祭りのような「非日常」があって初めて、社会は面白くなり発展すると述べられた。五輪は最高の「非日常」だ。だから色んなことも起こりうる。それを政治的に、姑息に目くじら立てて批判するのは寛容・平和の五輪精神に反する。心からこの五輪を応援しよう、それが心ある国民の声だ。〉

 反対の声が上がってきたのは、感染拡大のなかで東京五輪がそれを加速させないか、いまは命を守ることを優先すべきというものだったのに、竹中氏はそれを「政治的」「姑息に目くじら立てて批判」などと党派性の問題へと矮小化し、この非常事態に「最高の非日常」だの「寛容・平和の五輪精神に反する」だのと言い張って、あたかも反対する者は心無い国民、つまり非国民であるかのように決めつけたのである
 いや、それどころか、昨日7日に公開された竹中氏のYouTubeチャンネル「平ちゃんねる」の動画では、「さざ波」「屁みたい」発言で内閣官房参与を辞任した高橋洋一氏と対談。そこで竹中氏が「重症者はちょっと増えて500人台でしょ。ピーク時の3分の1。史上最大の感染だって言ってるけど……」と言うと、高橋氏は性懲りもなく「さざ波よりさらにちっちゃくなっちゃって」と発言。竹中氏も「さらに小さなさざ波になっちゃってるわけで。死者なんて10数人になってしまってるから」などと暴論を振りかざしたのだ。
 いまどきニュースをよく見ている小学生なら理解しているはずだが、感染者の増加から遅れて重症者や死亡者が増えていく。現に、東京都でも全国でも重症者の数は右肩上がりの状態だ。しかも、竹中氏は「重症者はちょっと増えて500人台でしょ」などと軽く言うが、その数でこの国は医療崩壊してしまうほどの脆弱さなのだ。そしてその原因は、竹中氏が小泉純一郎政権時代、経済財政政策担当相や金融担当相として「構造改革」を主導し、医療・社会保障費抑制策を打ち出した結果でもあるのだ。
 「死者なんて10数人」などと平気で口にする人物が感染拡大を招いた東京五輪でボロ儲けしているというグロテスクさ……。竹中氏の存在自体が「東京五輪の闇」だと言うべきだろう。


【戦犯その6】小池百合子(東京都知事) 陽性率20%超え…それでも五輪強行開催・感染拡大の責任追及からトンズラの厚顔

 他の連中に比べると、あまり批判の声は大きくないが、世界的パンデミック下での五輪開催にストップをかけなかったという意味で、小池都知事にも大きな責任がある。それどころか小池都知事は、感染拡大に懸念が高まるなかでも代々木公園などでのパブリックビューイングを強行しようとしたり、東京五輪の競技会場への子ども動員問題では、観戦を区市町村にキャンセルさせないよう、キャンセル受付の文書を「隠蔽」した問題も発覚した(詳しくは既報参照 → https://lite-ra.com/2021/06/post-5923.html)。
 さらに、7月26日には「一人暮らしの方々などは、自宅も、ある種、病床のようなかたちでやっていただくことが、病床の確保にもつながるし、その方の健康の維持にもつながる」などと言い、政府に先駆けて「自宅放置」を打ち出したのも小池都知事だった。
 しかも、小池都知事が姑息なのは、自分にとって分が悪いと見るや否や、あきらかに露出を控えてトンズラを決め込む点だ。
 たとえば7月27日には新規感染者数が2848人と第3波のピークを超え、本来であれば緊急会見を開いてお得意の「パネル芸」で危機的状況であることを都民に訴えるべき局面だったが、小池都知事は新規感染者数が発表となる前の15時ごろに退庁し、代わりに吉村憲彦・福祉保健局長が取材対応をおこなった。そして、このとき報道陣に対して吉村局長の口から飛び出たのが「いたずらに不安をあおるようなことはしていただきたくない」という発言だった。
 この発言をメディアもこぞって取り上げて批判していたが、しかし、この吉村局長の“恫喝”も、都庁担当記者の間では「明らかに小池都知事の意向だろう」という認識が一般的だ。実際、小池都知事といえば、西村康稔・経済再生相が酒類提供停止に応じない飲食店に対して金融機関を使って圧力をかけようとした際にも、当初は「思いは私も同じ」「現場を担う者としては動きやすくなる、また(飲食店を)説得をしていただきやすくなる」などと同調、違法の恫喝行為を後押ししていた。にもかかわらず、その後、西村大臣の発言に批判が殺到すると、今度はダンマリを決め込んだ。
 恫喝体質を隠さず、都合が悪くなると何事もなかったように知らんぷり。メディアに対して「いたずらに不安をあおるな」と脅しをかけたのも、自分の手を汚したくなくて役割を部下に押し付けた。そんなところだろう。
 だが、いくら小池都知事が気配を消しても、その失策は日に日に浮き彫りになっている。保健所機能のパンク、陽性率20%超えからも明らかな検査数の圧倒的不足、そして療養施設の新設放棄──。東京五輪の開催強行にかまけてコロナ対策を怠った、その罪は極めて重い。


【戦犯その7 菅義偉(内閣総理大臣) 国民の命より五輪を優先、「自宅死」の衝撃走るも本人は金メダル祝福

 東京五輪の戦犯、トリはやはり、現役の総理大臣である菅義偉をおいていないだろう。

そもそも菅は東京五輪招致時から、安倍首相の右腕としてセガサミー会長に贈賄資金提供を要請するなど、かなり深く関わってきたと見られている。
 しかし、菅首相の最大の罪はやはり、コロナ感染拡大のなかで、嘘とデタラメを駆使して東京五輪を強行したことだろう。
 あれだけ「バブル方式で安全安心の大会」と言い張りながら、そのバブルは大会開催前から幻だったことが露呈。「国民の命と健康を守るのは私の責務で、このことより(五輪開催を)優先させることはない」と国会で答弁しておきながら、五輪を中止することなく「重症リスクの高い人以外は自宅療養」などという棄民政策まで打ち出すという暴挙にまで出た菅。そして、政府分科会の尾身茂会長までもが現在の感染爆発について「オリンピックをやるということが人々の意識に与えた影響はあると思う」と指摘しているというのに、いまだに「五輪が感染拡大につながっているとの考え方はしていない」と言い募り、頑として五輪開催強行の責任を認めようとしていない。
 だが、現在の医療崩壊はすべて、この男の現実否認、度が過ぎた楽観主義がもたらした結果だ。
 実際、東京五輪の開会式直前の7月21日におこなわれたぶら下がり取材では「(国民の命は)守れると思っている」と明言し、その根拠に挙げたのは「重症化の一番多いと言われる高齢者の感染者はこのところ4%を切っている」「ワクチン接種というのは大きな効果が出ている」というものだった。しかし、当時から重症化が深刻化していたのはワクチン接種の進んでいない40〜50代。ようするに、現実を見ようとしないまま五輪に突き進んだのである。
 さらに、7月8日の会見で菅首相は、野村総研のリポートを根拠にして「人口の4割がワクチンを1回接種したあたりから感染者の減少傾向が明確になっている」などと語ったが、問題の野村総研のレポートでは〈日本でも感染拡大が懸念されるインド変異株については、特に1回のワクチン接種時での有効性が低下するという指摘もあり、今回の試算の目安となる状況が担保されるには、特にワクチンの2回接種が相応の比率に進捗するまで、変異株のまん延を回避することが重要になってくる〉と指摘されていた。このように菅首相が都合の悪い部分を無視した結果、いまの感染爆発を招いてしまったのだ。
 しかし、この男に反省はまるでない。昨日7日には、2日に陽性と判明して「自宅療養」となっていた都内在住の50代女性が、5日に容体が急変し搬送先の病院で亡くなっていたことが判明。政府が進めようとする「自宅放置」がいかに危険かがあらためて浮き彫りになっていたというのに、菅首相の公式Twitterアカウントはノーテンキに金メダルを獲った日本選手に対する祝福ツイートを3連投。「自宅死」問題はおろか、コロナについては何ひとつつぶやくことはなかった。
 おそらくこの先、医療崩壊がさらに深刻さを増していくだろう。ところが、IOCのバッハ会長は菅首相と小池都知事に対し、特例で「五輪オーダー」(功労章)で最高の金章を授与するのだという。昨年、安倍前首相も同じく金章を授与されているが、東京五輪の開催と引き換えに国民の命を危険に晒した戦犯たちが讃えられるとは、一体、五輪とはどこまで歪んだものなのだろうか

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 いかがだったろうか。繰り返すが、東京五輪はきょう閉会しても、この戦犯たちの罪は消えてなくなるわけではない。「終わってもまだ言うか」などという意見は通用しない。その責任はこれから、徹底的に追及されなければならないものなのだ。

(編集部)
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●《「やめることは一番簡単なこと」「挑戦するのが政府の役割だ」と発言。意味不明。…日本が再び焦土と化す日も近い》(適菜収さん)

2021年08月22日 00時00分17秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


(20210812[])
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/コロナ感染拡大の責任は「五輪大成功」のプロパガンダでうやむやに】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/292668)。
本田コッペ氏による、リテラの記事【スポーツ選手に「五輪問題」を問うのは“誹謗中傷”ではない! 五輪開催に異を唱えた有森裕子、平尾剛が語る「アスリートと社会」】(https://lite-ra.com/2021/08/post-5973.html)。

 《新型コロナウイルスにより世界で410万人以上が死亡する中、感染拡大が危惧されるオリンピックを強行するという人類史上類いまれなる愚行が発生した。…東京都内では新型コロナの新規感染者数が急上昇、来日した選手や大会関係者も感染し、拡大傾向を続けている。…バッハは「選手村の他の住人や日本人へのリスクはゼロだ」などと言っていたが、荒稼ぎした後は、なんの責任も取らずにトンズラするのだろう。…菅は周囲から中止が最善の判断だと何度も助言されたことを明かし、やめることは一番簡単なこと」「挑戦するのが政府の役割だ」と発言。意味不明。…日本が再び焦土と化す日も近い。結局、歴史に学ばない人間が国を滅ぼすのだ》。
 《そこに参加する選手たちが、競技だけでなく、社会に対する視点を持つことは必要だし、開催の是非についても意見を求められるのも当然だろう。実際、スポーツ界でも少ないながらこうした主張をしている人はいる。 有森裕子「アスリートファーストじゃなく社会ファーストであるべき》。

   『●あぁ、《「復興五輪」「新型コロナに打ち勝った証し」…スローガン》の
        《大会経費は3兆円を超える》…そのおカネで何ができただろう?
   『●保坂展人世田谷区長が《この方針を打ち出した当初、感染症の専門家や
           マスメディアからの激しい批判に晒されたという》…東京は4000人超
   『●《国民の2割強しか支持を得ていない政治勢力が国会の3分の2を
     支配できているところに問題がある》…#投票倍増委員会 会員として…
   『●「復興五輪」!? 原状回復してから言ってくれ…片山夏子記者』【「原発
        事故前の故郷に戻して」 浪江町・津島訴訟の原告団長が語った決意】


 見失われた「社会ファースト」(有森裕子氏)。《悪が人類に打ち勝った日》を経て、《スガさんの生命維持装置》、《バカの祭典》、《パソナ五輪》、《スガ政権の祭典》、《殺人オリンピック》を強行…宴の後、祭りの後、ニッポン全国でCOVID19感染が爆発。12日(木)には福岡では1000人を超え、大阪は1600人超え、東京では先週木曜日の5042人に次ぐ4989人。

 せめてニッポンが《普通の国》になることを目指そう。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/政府を信じなくなった時に、国民はどう対応するのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202107310000038.html)によると、《★東京都の感染者が2800人を超えた27日、首相・菅義偉は東京五輪を中止する選択肢はないかと問われ「人流は減少している。そうした心配はない」と否定したばかり。政府幹部は全国のコロナ感染者1万人超えは想定していたこととは言うものの、ここに至るプロセスで政府は五輪の開催を堅持しながらワクチン接種に頼っていたにすぎず、「言うことを聞いてくれない国民が感染を拡大させたとでも言いたげだ。結局、専門家会議が踏み込めば批判し、都合のいいところだけ専門家会議の答申を待つという演出を国民はぼんやりと眺めているしかないのだろうか。 ★今こそ政治家の劣化を問うべきではないか。年配のベテランが牛耳れば経験豊かな政治ができるという幻想も捨てねばならない。国会議員や政治家と呼ぶべき人材が与野党の中に圧倒的に足りない。政治のプロとしての経験、予見性や想像力、永田町と霞が関の役割の差別化ができず、理屈は立派だが融通が利かず、都合のいい側近や都合のいいデータだけでものを進めようとする。見たいものだけ、見えるものだけで判断するのは五輪開催の是非、コロナ禍と多くの人災を経験していれば国民は嫌でも感じる。政府を信じなくなった時、国民はどう対応するのか、間もなくわかる時が来る》。

 《パンケーキ政権》とソックリな「ご飯論法」。
 東京新聞の記事【五輪組織委が繰り返す「ご飯論法」…弁当4000個「廃棄ではない」、無断外出「抜け出していない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/121125)によると、《無断で外出したが「抜け出してはいない」、食品ロスは生じているが、「廃棄ではない」―。東京五輪で運営の不備を追求する報道陣に対し、東京五輪・パラリンピック組織委員会が理解しづらい解釈や定義を用いて反論を繰り返している。インターネットでは論点をずらして逃げる、安倍晋三前首相の「ご飯論法」と重ね合わせる声も。批判を正面から受け止めず、自己防衛に終始する姿勢に国民の不安や疑問は置いてきぼりだ。(原田遼)》《◆<ケース2>弁当4000個が… 7月24日、前日の開会式でボランティアの弁当が大量廃棄されたと、民放テレビ局が報じた。記者会見で事実確認を求められた高谷氏は28日、廃棄分は「4000食」と明かし、組織委の公式声明を出した。メールの声明は以下のような内容だ。「余剰により、多くの会場で食品ロスが生じていたことを組織委内でも確認した。特に開会式当日のオリスタ(オリンピックスタジアム=国立競技場)においては、スタッフ等が多かったために発注量が多く、伴って食品ロスも多かった。また弁当の発注に対する当日のシフトによる実需との誤差が生じたことも、食品ロスが大きくなっていたことの一因と考える。今週に入ってから、各会場において発注量の適正化措置が順次とられ始めている。多くの食品ロスが生じていたことについてはお詫び申し上げたい。なお、余剰は廃棄ではなく、飼料化リサイクル・バイオガス化している」 謝っているにもかかわらず、再資源化されることで「廃棄ではない」と独自に解釈し、ごみを「余剰」と表現した。そもそも開会式は6000人の選手以外に関係者、出演者と運営スタッフだけで約4000人が参加。さらにボランティアも大量に配置された。持続可能性をうたうなら、もっとコンパクトにすべきだったのではないのか?》

 なにもかもウソ塗れ…自公お維支持者は《パンケーキ政権を毒見》しろ! 何度でも、何度でも、何度でも、#投票倍増委員会 会員として強く訴えます、自公お維トファに投票してはいけない
 週刊朝日のコラム【意外にも菅氏の敵はパンケーキ? 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2021080400103.html)によると、《映画『パンケーキを毒見する』…しかし、それでもなお、「パンケーキ」は、いきなり新宿ピカデリーなどの大規模施設での公開となった。私は、当初からこの映画の企画に携わっていたが、河村光庸(みつのぶ)プロデューサーは、昨年9月の発案段階から「新宿ピカデリーで公開」と断言していた。その時は、私でさえ半信半疑だった。ちなみに、河村氏は映画「新聞記者」、「i-新聞記者ドキュメント-」の生みの親としても有名だ。さて、公開初日の様子はと言えば、予想外の大反響だった。大きな映画館で完売が続出し、学生や20代の社会人も結構目に付く。先日は、私の親戚の社会人1年生の若者からラインで、「見たよ。面白かった」という連絡が入り驚いた。…菅内閣がどんなに支持率を落としても、なす術のない立憲民主党だが、SNSの力でこの映画が大ヒットし、何かが起きる」という『ワクワク感』が高まれば、投票率が上昇し最大の援軍となる。この夏は、「パンケーキ」に要注目だ》


 《大会経費は3兆円を超える》…そのおカネで何ができただろう
 日刊ゲンダイの記事【東京五輪でIOC丸儲けも…日本国民に重くのしかかかる「4兆円の後始末」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/293092)によると、《「パンデミック下で初めて世界が一つになった。日本のみなさま、成し遂げたことをどうか誇りに思ってください。ありがとう日本」 8日に行われた東京五輪の閉会式。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長はこう言って、成功を強調した。9日には、菅義偉首相や組織委の武藤敏郎事務総長も、ことさら成果をうたった。…IOCが放映権料などで多くの収入を得た一方、東京都や政府はコロナの感染爆発を招いた上に、巨額の借金を抱えることになる。日本全国のコロナ感染者数は五輪開催を機に急拡大。8月9日までの1週間で約9.5万人増え、増加幅は前週の1.5倍になった。…都や政府、組織委がつくった借金の肩代わりをさせられるなんてまっぴらゴメンだ》。

 金(カネ)色の五つの輪強行と感染爆発は無関係!? 正気?
 日刊スポーツの記事【丸川五輪相「感染拡大の原因にはなっていない」五輪との因果関係を否定】(https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/news/202108100000404.html)によると、《「9日時点で、組織委員会によるとコロナ陽性者は151人、入院した人は4人、重症者は出ていないと伺っている」などと、感染拡大の原因になっていない理由を説明した。また、競技会場20カ所で弁当13万食が廃棄されたとの食品ロス報道についても言及。パラリンピックも控えているだけに「組織委にしっかりと説明していただきたいと思っている」と話した》。

 五輪貴族らは「ご本人が判断」…金(カネ)色の五つの輪と感染爆発の密接な関連を認めたようなもの。また、今後は「本人の判断」によって行動可ということで、感染拡大必至。
 日刊スポーツの記事【丸川五輪相、バッハ会長らしき人物“銀ブラ”に「ご本人が判断すべきもの」】(https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/news/202108100000350.html)によると、《バッハ会長とみられる人物が銀座を散策する姿が多数目撃された件について、問題ないといった認識を示した。…「不要不急の外出であるかどうかは、ご本人が判断すべきもの」とだけ話した》。

 金(カネ)色の五つの輪強行と感染爆発は無関係!? 正気? いまさら「デルタ株の猛威ということに尽きる」!? 小池百合子「ト」知事に3,661,371票も投じて…。
 東京新聞の記事【小池知事、五輪関連の新型コロナは「全て想定の中」 都内の感染拡大とは関連付けず】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/123294)によると、《東京都の小池百合子知事は10日、東京五輪が安全安心な大会として実行できたか問われ、「大会に関してのコロナは、全て想定の中に収まっている」と述べた…東京五輪・パラリンピック組織委員会の発表によると、大会関連の新型コロナ検査の陽性者数は7月1日以降の累計で460人を超え、このうち300人超を国内在住者が占めた。小池知事は「海外から来る方よりも、むしろ(五輪関係の業務を委託した)国内からの業者の方々をどうするのかだろうと思います。そこを一度整理した方がいい。間違ったイメージを与えてしまう」と語った。また、大会期間中に都内の感染が急拡大したことは、五輪と関連付けずに「デルタ株の猛威ということに尽きる」と発言。入院先が見つからずに自宅にいる感染者らの増加に触れつつ、「エビデンスベースでしっかりと対応していきたい」と述べた》。

 自分は副首相であり、財務相として内閣の一員であることをお忘れのようだ。
 東京新聞の記事【麻生財務相、内閣支持率低迷「別にそんなもんだ」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/123293?rct=politics)によると、《麻生太郎財務相は10日の閣議後会見で、報道各社の調査で約3割程度に低迷する内閣支持率について、「まあ、そんなもんじゃない。それが驚くかっての? 別にそんなもんだと思ってます」との認識を示した。東京五輪を開催することで内閣支持率が上昇するとの見方もあった。麻生氏は他党の政党支持率を記者に尋ねた上で、「少なくとも、自民党が減ったなら野党は伸びてなくちゃね。それが実感です」と述べた。麻生氏は、東京五輪の報道姿勢を1964年の大会と比較し、「やる前はみんな反対。57年たって、今回も全く同じ傾向だったんじゃないかな。ころっと手のひら返して変わるんじゃないかなと思ってたら、今回も同じだった。それが感想です」と話した》。

 デタラメがまかり通るこの国を変えなきゃ。もはや、(斎藤貴男さん)《こうした“巧妙さ”が消えた》《あからさまに民主主義を破壊し、露骨に憲法をなきものとし、人権を踏みにじり、差別を隠そうともせず、言論を弾圧して、平然としている。…悪党がその正体をあらわにして、居直ったのである》。《民主主義はもう終わったという前提》の下で…《菅パンケーキ政権》は批判されるべき
 週刊朝日のコラム【室井佑月「だからじゃないの」】(https://dot.asahi.com/wa/2021081000066.html)によると、《民主主義社会において、デマやフェイクでなければ、政治家の批判は自由にされていい。というか、それが出来てこその民主主義社会である。そしてもちろん、東京五輪後、JOC、組織委員会、国、都、メディアの検証は、すぐ徹底的になされるべきだとあたしは思っている。ぐだぐだな開催であったから、いわれる方は耳が痛いものになるに違いないが。こちらはアスリートへの誹謗中傷とは違う。このことを恐れるあまり、オリンピック関係者が今、アスリートへの誹謗中傷はいけないというキャンペーンをおこなっているんじゃないかとすら疑う。あたしや多くの人が苦しんでいたときには、なにもしてくれなかったくせして。》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/292668

適菜収 作家
近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

それでもバカとは戦え
コロナ感染拡大の責任は「五輪大成功」のプロパガンダでうやむやに
公開日:2021/07/31 06:00 更新日:2021/07/31 06:00

     (東京五輪柔道の試合で来場したIOCのバッハ会長
      (C)真野慎也/JMPA)

 新型コロナウイルスにより世界で410万人以上が死亡する中、感染拡大が危惧されるオリンピックを強行するという人類史上類いまれなる愚行が発生した。

 開会式が行われた国立競技場では、上空に約1800台のドローンが地球を描き、ジョン・レノンの曲「イマジン」が流れたそうな。

 一体なんのブラックジョークか。想像力が完全に欠如しているから、世界中の医師や専門家が危険性を指摘し、国民の7~8割が反対する中、一部の利権団体や関連企業のために、国民や選手の生命を危険に晒したのではないか。

 東京都内では新型コロナの新規感染者数が急上昇、来日した選手や大会関係者も感染し、拡大傾向を続けている。

 国際オリンピック委員会(IOC)会長のトーマス・バッハは「選手村の他の住人や日本人へのリスクはゼロだ」などと言っていたが、荒稼ぎした後は、なんの責任も取らずにトンズラするのだろう。

 菅義偉も頭の悪さを露呈。開幕直前には「感染者が増える中で開催することで国民の命を本当に守れるのか?」との質問に対し、「そこは守れると思っています。ぜひ分析をしてほしいです」などと無責任なことを言っていた。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル日本版では、菅は周囲から中止が最善の判断だと何度も助言されたことを明かし、「やめることは一番簡単なこと」「挑戦するのが政府の役割だ」と発言。意味不明。「競技が始まり、国民がテレビで観戦すれば、考えも変わるとして自信を示した」というが、残念ながらこれは当たっている。

 官房長官時代を含め、菅は政府の不祥事の数々を徹底的に時間稼ぎすることでうやむやにしてきた。今回の五輪で感染が拡大しても、国民が忘れるまで放置する算段だろう。それどころか周辺メディアが「五輪は大成功」とプロパガンダを垂れ流せば、簡単に騙される人々が一定数いる。

 人間は同じ間違いを何度も繰り返す。新聞には「日本が快進撃」と戦意高揚の見出しが並び、反対しているのは「反日」(安倍晋三)と非国民扱い。「もうはじまってしまったのだから、批判の声をあげても仕方がない。それよりも頑張って戦っている兵隊さんを応援しよう」というわけだ。

 日本が再び焦土と化す日も近い。結局、歴史に学ばない人間が国を滅ぼすのだ
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https://lite-ra.com/2021/08/post-5973.html

スポーツ選手に「五輪問題」を問うのは“誹謗中傷”ではない! 五輪開催に異を唱えた有森裕子、平尾剛が語る「アスリートと社会」
2021.08.02 05:00

 五輪選手に対するSNSでの誹謗中傷問題がクローズアップされている。たしかに、選手の出自やルーツを攻撃するヘイトスピーチや容姿をあげつらう差別・ルッキズムなどは断じて許されない。また、負けた選手に対して、人格否定や個人攻撃をするような発言もつつしむべきだ。

 ただ一方で懸念されるのは、東京五輪やアスリートに対する正当な批判までもがタブー化することだ。

 実際、東京五輪開催をめぐる議論ではその傾向がある。開催前から、五輪の強行開催への反対が高まるとともに、スポーツ選手やスポーツ界に対して、五輪強行に疑義を抱かないことへの批判、社会状況を考えずに五輪開催を無自覚に喜んでいることへの疑問、医療逼迫の実態を認識するよう求める声が向けられていたが、こうした批判についても「選手に向けるべきではない」などという声がまかり通り、「誹謗中傷と混同・すり替えられてきた

 しかし、「選手に責任はない」「選手に罪はない」「目の前の競技に集中するのが選手の仕事」「努力してきたのだから、選手が開催を喜ぶのは当たり前だ」などというのは、本当にそうなのだろうか。

 五輪は通常のスポーツイベントより単に規模が大きいだけでなく、公共性も極めて高い。ましてや今回の日本のように開催国ともなれば、莫大な予算・インフラ・人的資源が注がれ、「興味がなければ見なければいい」では済まされず、反対している人も含め多くの人の生活が否応なく巻き込まれる

 ましてや、いまは世界的パンデミックの真っ最中だ。新型コロナウイルス対策に割かれるべき人的・物的資源が五輪に投入され、国民の生活や健康が危機にさらされているのだ。

 そこに参加する選手たちが、競技だけでなく、社会に対する視点を持つことは必要だし、開催の是非についても意見を求められるのも当然だろう。

 実際、スポーツ界でも少ないながらこうした主張をしている人はいる。


■有森裕子「アスリートファーストじゃなく社会ファーストであるべき」

 スポーツ界で声を上げているひとりが、マラソン五輪メダリストの有森裕子氏だ。有森氏といえば、コロナ以前から、五輪の被災地置き去りや膨れ上がる費用などに異を唱え、「アスリートファーストである前に社会ファーストであるべきと組織委の五輪至上主義を批判してきた。

 コロナ下での開催強行についても疑問を呈してきた。たとえば今年3月、NHKの討論番組で開催の是非が議論された際、元マラソン選手でスポーツジャーナリストの増田明美氏やIOC委員の渡辺守成氏、組織委の中村英正氏らスポーツ関係者が開催に前のめりな意見を主張するなか、毅然と異を唱えた

 オリパラ感染対策をめぐる議論では、「こっちは『(医療が)逼迫して大変』と困っているのに、なぜこっちは『(医療体制を)確保している』と言えちゃうの?という。これが(ニュースとして)一緒に流れたときに、この矛盾をどう理解すればいいか、国民の不安は拭えない」と指摘。

 さらに増田氏が開催の意義について「スポーツに触れれば元気になる」「理屈じゃない」といった能天気な主張をしたのに対して、有森氏はこう反論した。

「選手のこととか、スポーツのことを思うのは一回やめてほしい。それを応援している人たち、それに日常的に関係しない人たち、その人たちあってのスポーツじゃないですか

アスリートファーストじゃない社会ファーストじゃないですか社会がちゃんとないとスポーツできないんですもん社会があって、その下に人間がより健康に健全に生きていくための手段としてスポーツがあり、文化があり、そこのひとつなんです。そのひとつに大きなイベントとしてオリンピックがある。ちゃんとした社会と健全な人たちのもとで守られてできていっている

「(社会に対する)愛と言葉が足りなさすぎるんじゃないですかって思う」

 また、今年2月にNHKのラジオ番組『増田明美のキキスギ?』にゲスト出演した際も、反対世論が高まるなかでの五輪の意義について問われ、こう語っている。

「競技者だったから競技者寄りのことを言うってみんな当たり前に思われてると思うんですけど、私自身は今まさに、だからこそ、外に目を向けたり思いを向けた時にやっぱり考えなきゃいけないかなっていう。だから、最悪のケースを考えた上で、それをじゃあどうやったらその最悪にならないように、これは強引に進めるものでもないですし、っていうのは何か思ってますね」

 有森氏は元アスリートとして「アスリートファーストじゃない社会ファーストであるべきだときっぱり明言。そして、スポーツは社会の一部であり、スポーツ界もスポーツのことだけを考えるのではなく、社会に対する意識と言葉を持ち発するべきだということを真正面から主張していた


■ラグビー元日本代表の平尾剛「人生がかかっているのは、アスリートだけじゃない」

 また、ラグビー元日本代表の平尾剛氏も、同様の視点で、ツイッターなどで五輪開催に反対する発言をしている。東京スポーツ(7月24日配信)のインタビューでも、こうした問題について平尾氏は丁寧に語っている。

「できるだけ感染拡大を抑えるために、僕は今からでも中止にするべきだと思う。ほぼ無観客になったけど、有観客の試合もまだある。社会で住むということは他者との共生なのに、そのために必要な倫理観みたいなものがどんどん壊されている
「五輪を巡ってのさまざまな動きの中で浮き彫りになっているのが人命の軽視です。どう考えても優先順位が違うだろうと

「アスリートや元アスリート、競技関係者は当事者として自分の意見を述べないといけないと思う。意見を発しにくいのは分かるが、ほとんど「無風状態」なのはいかがなものか。社会を生きる人間としての責務を果たしてほしい。」

「アスリートは「人生をかけてやってきた」と言うが、それこそ人生が立ち行かなくなっている人たちがアスリート以外にもたくさんいる。飲食店の経営者をはじめ、市井を生きる人たちもまた「人生がかかっている」。他の文化的イベントも相次いで中止になっているのに、五輪だけが特例を重ねてまでやるべきなのかということに対して、当事者の意見を発しないまま開催に突き進むのは違うと思う」

 有森氏の主張も、平尾氏の選手への苦言もまさしく正論だろう。

 しかし、現実には、ほとんどの選手はだんまりを決め込み、政権が決めた方針に嬉々として従っている。そのことを批判すると、政権応援団だけではなく、多くの国民が「選手に責任はない」「選手に罪はない」「目の前の競技に集中するのが選手の仕事」「努力してきたのだから、選手が開催を喜ぶのは当たり前だ」と選手を擁護する。

 そして、大坂なおみ選手や女子サッカー日本代表の人種差別への抗議行動に対するバッシングが象徴するように、社会の問題点を指摘したり、現状への疑問を述べただけで、「スポーツ選手が政治に口出しするな」「スポーツに政治を持ち込むな」などとバッシングに晒される。

 こうした状況の背景にあるのは、日本社会のスポーツに対する歪んだ神聖視だ。スポーツ選手を擁護し批判を封じる際に、彼らは「スポーツ選手は無垢で純粋な存在である」という大義名分を持ち出す。

 しかし、実のところ、スポーツは純粋どころか、政治との距離が極めて近い。東京五輪が、より現実的な2年延期ではなくリスクの高い1年延期となったのは、当時の安倍晋三首相の政治的野心のためだし、世界中で感染が収束せず安全も公正さも担保されないにもかかわらず開催が強行されているのも、菅自民党政権の選挙対策のためだ


■河村元官房長官の五輪政治利用発言を平尾剛は「これがスポーツウォッシング」と批判

 実際、自民党の河村建夫・元官房長官は、7月31日におこなわれた会合で「五輪で日本選手が頑張っていることは、われわれにとっても大きな力になる」「五輪がなかったら、国民の皆さんの不満はどんどんわれわれ政権が相手となる厳しい選挙を戦わないといけなくなる」と発言。あからさまに五輪を政治利用する発言をした

 前出の平尾氏は、この河村元官房長官の政治利用発言について、ツイッターでこう強く批判した。

〈これが「スポーツウォッシング」です。ここまであからさまなのに憤りも危機感も感じないスポーツ関係者は、取り込まれてるんですよね、もう。スポーツを守ることより強者の側に立つことを選んだんです。〉(8月1日)

 スポーツ選手が沈黙を保つことは、中立でも無垢でもなく、それこそが政治や権力につけ込まれ利用されることにつながるのだ。

 今回のオリンピックをめぐっても、体操の内村航平選手をはじめ「選手が何を言おうが世界は変わらない」と言う選手もいたが、誰か一人でも勇気を持って「再延期をして有観客で万全な大会を」と主張していれば、少なくない世論が味方しただろうし、状況は変わっていただろう

 先日、政治学者の中野晃一・上智大学教授が「スポーツ選手をバカと誹謗中傷した」と炎上していたが、中野教授はスポーツ選手全体をバカと言ったのではない。中野教授はそれ以外にも、こんなツイートをしている。

〈こんな状況でも「アスリート・ファースト」とか言ってオリンピックが開催されて、選手たちが何も言わずに済んでることの政治性は意識しておいたほうがいいと思いますよ。オリンピックと権力と金とマスコミの親和性の高さ、ようは都合がいい。ライブハウスや居酒屋は声を上げざるを得ない。無視される。〉(7月28日)

〈ひたむきな選手に罪はないって、ひたむきな飲食店はどうすんのってだけじゃなく、その中から山下泰裕や橋本聖子が出てきてこんなことになってんだぞ。政治性がないわけ(ない)でしょ。
 最近日本スポーツ協会に改称した日本体育協会って組織があって森喜朗みたいなのが歴代会長やってて詳しくはググってくれ。〉(7月11日)

 これも明らかに正論だが、しかし、こうしたツイートまでもが、「誹謗中傷だ」と非難されるのがいまの日本の状況なのだ。

 あらためて言うが、スポーツが政治に都合よく利用されないためにも、そして、国民生活を圧迫する隠れ蓑に使われないためにも、スポーツ選手やアスリートを聖域にしてはならない。社会状況を認識していないスポーツ選手、自分たちが関わる五輪の是非という問題にまで沈黙するスポーツ選手には、きちんと批判の声を上げていく必要がある。

(本田コッペ)
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