[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]
(2022年01月15日[土])
ニッポンでは、番犬様を介して〝染み出て〟…酷い状況に。
長周新聞の記事【アメリカ 世界最大の感染爆発のなぜ? 「経済優先」防疫体制緩和が招いた惨状】(https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/22527)によると、《こうした事態の抑え込みが必要だが、各国政府は経済活動への影響を少なくするために隔離期間の短縮などに踏み切り、感染拡大防止のために規制を厳しくするよりも、規制緩和へと舵を切っている。また、欧米各国政府が一様に「ワクチン接種」一本槍で感染拡大を防ぐことを呼びかける一方で、現実にはその間にも市中でオミクロン株の感染者が増え続け、その結果医療や教育、公共サービスの最前線現場へのしわ寄せが生じている》。
「在日米軍が原因と断定するのは難しい」…あぁぁぁ、キシダメ首相よ。
吉田充春記者による、長周新聞のコラム【誰が米兵を取り締まるのか/狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/22533)によると、《米兵が本国からPCR検査もせずに在日米軍基地にやってくることから、沖縄、山口、広島はじめとした米軍基地の所在地で、第6波の始まりともいえる新型コロナウイルスの感染が拡大している。空港検疫から漏れ出たであろう東京、大阪のような都市部における市中感染とは異なり、これら基地の街における感染は紛れもなく米兵を通じてアメリカにおける感染爆発状況がそのまま日本国内に持ち込まれ、首都圏に先んじて“爆発”しているのである。勝手に基地を出入り口にして入国し、ゲートの外側に自由に出てきて酒を飲み、市中にコロナを撒き散らす。確かスペイン風邪をばらまいたのも米軍だったが、とんでもない連中といわなければならない。「日本を守る」気などさらさらないし、他国の公衆衛生を土足で踏みにじってなお居直っているのが米軍なのである》。
日本は独立国なの? 主権はどこに? キシダメ首相、正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化しているのですが?
リテラの記事【沖縄で1400人超の感染爆発でも岸田首相は「在日米軍が原因と断定するのは難しい」 米軍にも言うべきこと言う韓国とは大違い】(https://lite-ra.com/2022/01/post-6141.html)によると、《「政府としては米軍側の全ゲノム解析の結果を待っているところであり、現時点で感染拡大の原因や感染ルートを断定するということは難しいと思っている」 なんと、この期に及んでも、沖縄の感染拡大の原因が米軍にあることを認めようとはしなかったのだ》。
《誰が米兵を取り締まるのか》(狙撃兵)?
『●番犬様が《震源地》化…《ところで外務省沖縄事務所と沖縄防衛局は
何をしているのだろう》、そして、アベ様や最低の官房長官らは何を?』
『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》』
「とうとう、6日(木) 時点では981人と、1千人間近だ。もちろん過去最多。
岩国や三沢でも同様なことが起きている模様…。
「思いやり」した末の非道…番犬様には《水際作戦》関係なし…
またしても番犬様が《震源地》化。」
『●長周新聞《何が「安全保障」だよ! 在日米軍基地から始まったコロナ
第6波 検査も隔離もなく自由に出入国 沖縄や岩国で感染者過去最多》』
『●《PCR検査もまともにやらず、あぶれた感染者を自宅療養の刑に処す
とは、為政者としてはいったい国民の生命をなんだと思っているのか》』
『●日本は独立国なの? 岸田文雄首相は「在日米軍が原因と断定するのは
難しい」と…正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化』
『●《メディアが名実ともに戦争の道具にされていく》…《日本全土を米軍の
鉄砲玉として…日本全土の基地化が進行》黙殺する《全国紙やテレビ》』
『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》』
『●本土と沖縄を一緒にするなとでも? 《…燃料タンクと数十センチの
水筒という落下物によって事故の重大性を比較するのは無意味だ》』
『●無謀な辺野古破壊開始から3年…たとえ万に一つも新基地が完成しても、
普天間飛行場は返還されることは無く、辺野古は単なる破壊「損」』
『●沖縄タイムス《自衛隊と米軍が、台湾有事を想定した新たな日米共同
作戦計画の原案を策定…南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を置く…》』
『●「思いやり予算」として小さく生んで、いまや「同盟強靱化予算」
として大きく育った番犬様の「お財布」、とっても気前の良いニッポン』
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【https://www.chosyu-journal.jp/column/22533】
誰が米兵を取り締まるのか
コラム 狙撃兵 2022年1月11日
米兵が本国からPCR検査もせずに在日米軍基地にやってくることから、沖縄、山口、広島はじめとした米軍基地の所在地で、第6波の始まりともいえる新型コロナウイルスの感染が拡大している。空港検疫から漏れ出たであろう東京、大阪のような都市部における市中感染とは異なり、これら基地の街における感染は紛れもなく米兵を通じてアメリカにおける感染爆発状況がそのまま日本国内に持ち込まれ、首都圏に先んじて“爆発”しているのである。勝手に基地を出入り口にして入国し、ゲートの外側に自由に出てきて酒を飲み、市中にコロナを撒き散らす。確かスペイン風邪をばらまいたのも米軍だったが、とんでもない連中といわなければならない。「日本を守る」気などさらさらないし、他国の公衆衛生を土足で踏みにじってなお居直っているのが米軍なのである。
山口県でも連日発表される感染者数のうち、そのほとんどが岩国に集中している。基地内でのクラスターが基地従業員に飛び火し、その日本人従業員の家族や周囲にも広がり、濃厚接触者を通じてジワジワと県東部をはじめとした県内各地にオミクロン株が運ばれている。同じように広島で感染が拡大しているのも、米兵が基地ゲート前の岩国市川下では遊び足りず、近年は週末になると隣接の広島市にある歓楽街・流川まで大勢くり出すからで、案の定、その関係者に感染は集中している。クリスマスにはっちゃけたのが、年末年始を挟んで露見しているに過ぎないのだ。
これまでも、週末の広島市内たるや米兵の乗車するYナンバーで溢れ(飲酒運転など平気)、流川で大暴れしたり、婦女暴行事件を引き起こしたり、無銭飲食、駐車違反、ひったくり、覚醒剤の売買などやりたい放題である。おかげで、米兵お断りにしている店舗も多い。こうした街を荒らされた状況について、広島といえば“仁義なき戦い”の共政会の出番とでもいおうか、悪さをする米兵を一丁締めてくれるのかと思いきや、かつては米兵に発砲した事件もあったものの、今では「共政会の睨みも効かない…」といわれるほどの傍若無人さである。ならば警察が街の治安を守るのかというと、これまた米兵には示し合わせたように手を付けない。広島県警といえば、駐車違反についても「共政会とYナンバーは取り締まらない」が市民のなかでは有名な話なのである。
斯くして2007年には、当時19歳の女性を海兵隊員4人が集団暴行して、現金を奪って逃走する事件も起きた。女性から被害届を受けた広島県警は、女性が覚えていた車のナンバーをもとに犯人を特定したものの、米軍側は基地に逃げ込んだ犯人たちの身柄を引き渡さず、最終的に広島県警が逮捕状請求を取り下げ、広島地検も不起訴。米兵たち4人は罪を問われず本国に逃げていった。やっていることは沖縄と同じで、米兵は何をやっても無罪放免なのである。
今回の米軍由来のコロナばらまきについて、こうした日米地位協定の壁があって如何ともし難い…というような論調も一部あるものの、そのようにおかしな地位協定は「仕方がない…」と許容できるものではなく、変えなければならないものだ。しかし現状では、米軍基地からコロナたちがウヨウヨと市中に出てくることについて、日本政府が毅然とした対応をとるのではなく、米軍には忖度するような振る舞いに終始しており、それ自体屈辱的である。疫病禍の火の粉を撒き散らす行為は、明らかに安全保障を脅かし、主権を犯している。それでもなお米国には強くいえないという従属関係について、問題にしないわけにはいかない。
吉田充春
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[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]
/ (2022年01月09日[日])
リテラの記事【沖縄で1400人超の感染爆発でも岸田首相は「在日米軍が原因と断定するのは難しい」 米軍にも言うべきこと言う韓国とは大違い】(https://lite-ra.com/2022/01/post-6141.html)。
《「政府としては米軍側の全ゲノム解析の結果を待っているところであり、現時点で感染拡大の原因や感染ルートを断定するということは難しいと思っている」 なんと、この期に及んでも、沖縄の感染拡大の原因が米軍にあることを認めようとはしなかったのだ》。
日本は独立国なの? 主権はどこに? キシダメ首相、正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化しているのですが?
『●番犬様が《震源地》化…《ところで外務省沖縄事務所と沖縄防衛局は
何をしているのだろう》、そして、アベ様や最低の官房長官らは何を?』
『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》』
「とうとう、6日(木) 時点では981人と、1千人間近だ。もちろん過去最多。
岩国や三沢でも同様なことが起きている模様…。
「思いやり」した末の非道…番犬様には《水際作戦》関係なし…
またしても番犬様が《震源地》化。」
『●長周新聞《何が「安全保障」だよ! 在日米軍基地から始まったコロナ
第6波 検査も隔離もなく自由に出入国 沖縄や岩国で感染者過去最多》』
『●《PCR検査もまともにやらず、あぶれた感染者を自宅療養の刑に処す
とは、為政者としてはいったい国民の生命をなんだと思っているのか》』
《ようするに、同じく地位協定を結んでいる韓国は出国時・入国時・隔離終了時と3回も検査を実施(しかも、うち1回は韓国側が検査)しているというのに、日本は在日米軍に任せきりで対策を放置》…あ~ぁ、情けない。《前泊博盛教授は「自国の主権を強調し、米軍に改善を求める姿勢の違いが日韓両政府の間で表れたのだろう」と指摘…、いかに日本が「主権なき国家」であるかがコロナ対策でもはっきりした》、世界の笑い者だな。ウヨクの皆さんは何も感じないのかね? さらには、メディアの問題。《岸田首相の在日米軍に対する大甘な対応と日米地位協定の見直し拒絶、そしてこの問題を問題として大きく取り上げないメディア。いったいこの国はいつまで主権を差し出しつづけ、その負担を沖縄に押し付けつづけるつもりなのだろうか。》
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【https://lite-ra.com/2022/01/post-6141.html】
沖縄で1400人超の感染爆発でも岸田首相は「在日米軍が原因と断定するのは難しい」 米軍にも言うべきこと言う韓国とは大違い
2022.01.07 08:45
(首相官邸HPより)
水際対策の強化や「アベノマスク」廃棄決定などによって「安倍・菅よりマシ」と評価の声もあがってきた岸田文雄首相だが、ここにきて、いよいよこの男の化けの皮が剥がれた。
岸田首相は昨日6日、沖縄県と山口県、広島県から「まん延防止等重点措置」を適用するよう要請があったと発表したが、そのぶら下がりにおいて、沖縄の感染状況と米軍基地の関係について質問が飛ぶと、こんなことを言い出したからだ。
「政府としては米軍側の全ゲノム解析の結果を待っているところであり、現時点で感染拡大の原因や感染ルートを断定するということは難しいと思っている」
なんと、この期に及んでも、沖縄の感染拡大の原因が米軍にあることを認めようとはしなかったのだ。
言わずもがな、沖縄県と山口県、広島県で突出して感染が急拡大しているのは、あきらかに米軍基地の影響だ。実際、沖縄では12月中旬から米軍基地で大規模クラスターが発生し、1月3日までのあいだに県内基地9施設で確認された感染者は計832人に。これは山口県も同様で、米軍岩国基地でも米軍施設関係者529人の感染が確認されており、県内の感染者は基地のある岩国市を中心に拡大。これが隣接する広島県にも拡がっていると見られている。つまり米軍基地から外への「染み出し」によって市中感染が拡大しているというわけだ。
そして、これには裏付けとなるデータも出てきている。4日に会見をおこなった岩国市の福田良彦市長は、「感染した米軍岩国基地日本人従業員と飲食店従業員のゲノム解析で型が同一だったことから、オミクロン株が基地内の感染者を通じて市中に漏れた可能性が高い」と公表しているからだ。
にもかかわらず、岸田首相は「米軍側の全ゲノム解析の結果待ち」という理由で「感染拡大の理由が米軍だとは断定できない」などと寝言を言っているのである。アメリカのご機嫌取りに終始してきた安倍首相や菅首相と、いったい何が違うというのだろうか。
いや、そもそも本日の新規感染者が1400人を超えるという大変な状況になっている沖縄の感染拡大をはじめ、米軍基地からの染み出しを原因とした感染拡大は、あきらかに岸田首相に大きな責任がある。
前述したように、沖縄では12月16日以降、キャンプ・ハンセンで大規模クラスターが発生したが、その後も米軍関係者は基地外の街に繰り出し飲食する姿が目撃されており、さらには複数の飲酒運転まで発覚。ところが、岸田首相は「水際対策の強化」を打ち出しながら、一方で在日米軍の問題は見て見ぬふりをし、同月22日になって林芳正外相が在日米軍のラップ司令官との電話会談をおこない、感染者が発生した米軍部隊がアメリカ出国時と日本入国時にPCR検査を実施していなかったと公表したのだ。
■在韓米軍は隔離終了前に韓国側がPCR検査実施、一方在日米軍はアメリカに丸投げ
説明しておくと、日米間には米軍の特権的な地位を定めた「不平等条約」である日米地位協定により、在日米軍には検疫を含めて国内法が適用されない。そのため、2020年7月に日米両政府はコロナ対策で在日米軍は「日本側と整合的な措置」をとると合意していた。だが、それを一方的に破られていた、というわけだ。
言っておくが、これは異常事態だ。というのも、地位協定は米韓でも結ばれているが、昨年12月24日放送の『報道1930』(BS-TBS)の取材によると、在韓米軍は出国時に検査を実施し、入国時もアメリカ側がPCR検査を実施。しかも、10日間の隔離終了前には、韓国側がPCR検査を実施しているというのだ。
一方で在日米軍の場合は、日本側による変異株検査を拒否。10日〜14日間の行動制限のみで、検査は5日目の一度のみで実施は米軍側。また、行動制限中も施設区域内の移動は自由で、ワクチン2回接種済みなど一定の条件のもと基地内でマスクを外しての活動も認めていたという。
ようするに、同じく地位協定を結んでいる韓国は出国時・入国時・隔離終了時と3回も検査を実施(しかも、うち1回は韓国側が検査)しているというのに、日本は在日米軍に任せきりで対策を放置。その結果、このようなことになってしまったのだ。
こうした対応の違いについて、沖縄国際大学の前泊博盛教授は「自国の主権を強調し、米軍に改善を求める姿勢の違いが日韓両政府の間で表れたのだろう」と指摘しているが(琉球新報2021年12月31日付)、いかに日本が「主権なき国家」であるかがコロナ対策でもはっきりしたと言えるだろう。
だが、日本の「在日米軍への犬っぷり」はこれだけではない。林外相は22日の会見で“感染者が確認された部隊では出入国時にPCR検査が実施されていなかった”としていたが、24日には多くの新聞朝刊が「すべての在日米軍の出入国時にPCR検査が実施されていなかった」「多くの部隊が未検査」と報道。すると、24日の閣議後会見で林外相はその事実をようやく認め、さらには、じつは2021年9月3日から米出国時検査を免除していたと公表したのだ。
どうして22日の時点でこのような重要な事実を確認・公表しなかったのか、あまりにも杜撰だとしか言いようがないが、しかし、林外相はあたかも「私が強い遺憾の意を直接ラップ司令官にもお伝えをした」結果として判明したかのように強調したのである。
これだけでも岸田政権の弱腰ぶりが見て取れるが、さらに驚くのはこのあと。沖縄県の玉城デニー知事は12月21日に日本政府と在沖米軍に対して「収束まで米本国から県内への軍人軍属の移動停止」「基地外への外出禁止」などを要請していたのだが、林外相が在日米軍関係者の外出制限を含む感染防止対策の強化をアメリカ側に申し出たのは、なんと昨日6日午前のこと。さらに、在日米軍が「基地外でのマスク着用を義務化」したのも、昨日になってのことだ。
ようするに、さんざん岸田政権は在日米軍に対して「強い遺憾」を伝えたと主張し、メディアも「岸田首相が在日米軍の対応に憤慨」などと伝えてきたが、たんに怒っているフリをしているだけで、何も結果に結びついていなかったのである。つまり、「怒ってる感」による「やってる感」でしかないのだ。
■在日米軍への「思いやり予算」は年約220億円増の2110億円の一方、沖縄への交付金は219億円減
実際、昨日のぶら下がりで岸田首相は、記者から今回の感染拡大と在日米軍の関係から日米地位協定の改定を検討するかと問われると、「日米地位協定の改定等は考えていない」と断言。「日米の間でしっかり意思疎通を図って、現実的に具体的に対応していくことが大事」「実態を把握して、いまの現実のなかで最善の対応を考えていくことが政府として優先で考えるべきこと」などと述べた。
「現実的に具体的に対応していくことが大事」って、昨年から沖縄は深刻な状況になることが十分予想されていたにもかかわらず、政府の弱腰でほとんど何も対応できていないというのに、この男は何をほざいているのか。
その上、この期に及んで日米地位協定を放置しようとは──。岸田政権は2022年度からの在日米軍駐留経費負担、いわゆる「思いやり予算」を前回協定より年220億円近くも増額させた年平均約2110億円(5年間の合計約1兆550億円)とすることでアメリカと合意。その一方で、辺野古新基地建設に反対する沖縄県に嫌がらせするかのように沖縄振興一括交付金を219億円も減額した。その姿勢は、沖縄に嫌がらせをしてきた安倍・菅政権とまったく変わりないものだが、「水際対策の強化」をあれだけ打ち出しながら日米地位協定には手をつけようともしない岸田首相のこの態度こそが、沖縄の新規感染者数が1400人超えという凄まじい結果を生んだのだ。
つまり、「安倍・菅よりマシ」などではなく、岸田も相当酷いのだが、問題なのは、対在日米軍に対する岸田政権の弱腰っぷりや日米地位協定の問題を、メディアがほとんど深掘りしていないことだ。
メディア、とくにワイドショーではコロナ初期からパチンコ店や接待を伴う飲食店、河原でバーベキューをする一般市民や繁華街に集まる若者などをさんざんやり玉に挙げるなどしてきたが、ここまであからさまに米軍基地が感染拡大の要因となっているというのに、それはまったく問題視しようとしない──。これまでも、沖縄で在日米軍関係者による殺人や事故が起こるたびに日米地位協定の問題が浮き彫りになってきたが、メディアが政権の意向に沿うかたちの報道をつづけた結果、協定見直しの世論が高まることはなかった。かたや韓国では、前述したようにコロナ対策で出入国時、隔離機関終了前の検査を実施しているだけではなく、世論の高まりに後押しされて政府がアメリカと粘り強い交渉をつづけた結果、殺人や強かん、誘拐、放火、強盗、飲酒運転による死亡事故などの犯罪を在韓米軍関係者がおこなった際、その容疑者の身柄を起訴前に韓国側に引き渡せるよう規定が改められるなどの成果をあげているのに、である。
岸田首相の在日米軍に対する大甘な対応と日米地位協定の見直し拒絶、そしてこの問題を問題として大きく取り上げないメディア。いったいこの国はいつまで主権を差し出しつづけ、その負担を沖縄に押し付けつづけるつもりなのだろうか。
(編集部)
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[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]
(2022年01月08日[土])
日刊スポーツの記事【岸田首相「原因、ルートの断定難しい」コロナ拡大要因は在日米軍との指摘に】(https://www.nikkansports.com/general/news/202201070000039.html)によると、《岸田文雄首相は6日、新型コロナウイルス感染拡大の原因が在日米軍にあるとの指摘に関し「現時点で感染拡大の原因、あるいは感染ルートを断定するのは難しい」と述べた。日米地位協定の見直しも否定した。沖縄県が「オミクロン株感染拡大の大きな起因の一つが米軍基地であることは間違いない」として、日米地位協定の見直しを国に訴えていた》。
リテラの記事【沖縄で1400人超の感染爆発でも岸田首相は「在日米軍が原因と断定するのは難しい」 米軍にも言うべきこと言う韓国とは大違い】(https://lite-ra.com/2022/01/post-6141.html)によると《「政府としては米軍側の全ゲノム解析の結果を待っているところであり、現時点で感染拡大の原因や感染ルートを断定するということは難しいと思っている」 なんと、この期に及んでも、沖縄の感染拡大の原因が米軍にあることを認めようとはしなかったのだ》。
キシダメ首相、正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化しているのですが?
もう滅茶苦茶だ…またしても番犬様が《震源地》化。
沖縄タイムスの記事【沖縄の新規感染は最多更新1414人 米軍も最多254人【1月7日昼】】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/891020)によると、《米軍関係者も7日、新たに254人の感染が確認された。県内の米軍関係者の1日当たり新規感染者数としては最多。累計は4281人となった》。そして、東京新聞の記事【沖縄で1759人が新型コロナ感染、米軍でも302人感染 ともに最多更新】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/153118)によると、《沖縄県によると、在沖縄米軍でも8日、最多となる302人の陽性が確認された。沖縄県内の感染者の総数は計5万5895人、米軍は計4583人となった。米軍は県の集計に含めていない》。
『●番犬様が《震源地》化…《ところで外務省沖縄事務所と沖縄防衛局は
何をしているのだろう》、そして、アベ様や最低の官房長官らは何を?』
『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》』
「とうとう、6日(木) 時点では981人と、1千人間近だ。もちろん過去最多。
岩国や三沢でも同様なことが起きている模様…。
「思いやり」した末の非道…番犬様には《水際作戦》関係なし…
またしても番犬様が《震源地》化。」
酷過ぎる。どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化。
東京新聞の記事【全国で広がる在日米軍の感染 初動遅れに地位協定の壁 玉城デニー知事「構造的問題」と見直し求める】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/152573)によると、《全国の新型コロナウイルスの感染状況を見ると在日米軍基地がある沖縄、山口両県での感染急拡大が目立つ。感染が急拡大している沖縄県では、米海兵隊キャンプ・ハンセン(同県金武町など)でのクラスター(感染者集団)発生を踏まえ「米軍が要因となったのは間違いない」(玉城デニー知事)との不満が出ている。日本政府はコメントを控えているが、米側が全ての在日米軍関係者を対象に入国から24時間以内の検査を始めたのはクラスター発生から2週間後と初動の遅れは明らかで、在日米軍基地内の感染は全国で広がっている。米軍任せの感染症対策の背景にある日米地位協定について、玉城氏は強く見直しを求めている。(山口哲人)》。
素晴らしい見出しの長周新聞の記事【何が「安全保障」だよ! 在日米軍基地から始まったコロナ第6波 検査も隔離もなく自由に出入国 沖縄や岩国で感染者過去最多】(https://www.chosyu-journal.jp/shakai/22485)によると、《「日米安保」が呼び込む存立危機》《「米国の状況を持ち込むな」 玉城知事怒りの会見》《岩国基地でも一日100人超 岩国だけで県内感染者の7割超》《横須賀、富士、三沢でも 基地から市中感染へ》《韓国やオーストラリアは二重検査 検査なしは日本のみ》。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/152573】
全国で広がる在日米軍の感染 初動遅れに地位協定の壁 玉城デニー知事「構造的問題」と見直し求める
2022年1月6日 06時00分
全国の新型コロナウイルスの感染状況を見ると在日米軍基地がある沖縄、山口両県での感染急拡大が目立つ。感染が急拡大している沖縄県では、米海兵隊キャンプ・ハンセン(同県金武(きん)町など)でのクラスター(感染者集団)発生を踏まえ「米軍が要因となったのは間違いない」(玉城デニー知事)との不満が出ている。日本政府はコメントを控えているが、米側が全ての在日米軍関係者を対象に入国から24時間以内の検査を始めたのはクラスター発生から2週間後と初動の遅れは明らかで、在日米軍基地内の感染は全国で広がっている。米軍任せの感染症対策の背景にある日米地位協定について、玉城氏は強く見直しを求めている。(山口哲人)
【関連記事】在日米軍のコロナ感染が止まらない…首都圏「基地の町」で不安拡大
◆行動制限守られず
米国から沖縄県内の基地を通じキャンプ・ハンセンに入った部隊で昨年12月16日、入国後5日目のPCR検査で新型コロナの感染者が判明。同基地では入国後に課される行動制限が十分守られておらず、基地内を自由に移動することができる状態で、200人を超えるクラスターとなった。
米軍関係者が基地外に出て飲食する姿が見られ、複数の飲酒運転も複数発覚。玉城知事は「米軍の感染拡大防止対策と管理体制が不十分。激しい怒りを覚える」と非難した。
基地に出入りする日本人従業員らのオミクロン株感染確認などを受け、林芳正外相は同22日、日本が行っている水際措置と同等の対応を行うようラップ在日米軍司令官に要請。米軍は30日になって日本到着後、24時間以内にPCRや抗原定量検査を実施する運用に改めた。
在日米軍は、日本が33都道府県で緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令中で医療提供体制が逼迫していた昨年9月3日、米国や海外から出国する際の検査を取りやめていた。日本政府はこの方針転換すら把握していなかった。
◆沖縄以外の基地でも急増
全国の米軍基地にも感染が広がる。沖縄県駐留の米海兵隊ではキャンプ・ハンセンの部隊も含め1月4日現在、412人が新型コロナに感染中。海兵隊岩国基地(山口県)など沖縄以外の在日米軍基地でも新規感染者が昨年末以降、多数確認されている。山口県の村岡嗣政知事は同日、「(県内の)感染拡大(の要因)は岩国基地関係者の可能性が高い」と指摘した。
米軍の特権的地位を定めた日米地位協定などを根拠として、在日米軍基地を通じて入国する部隊の検疫は米軍に委ねられている。
玉城知事は2日の記者会見で「十分な感染予防の情報提供もままならない状況をつくり出しているのは、日米地位協定の構造的な問題」と批判。地位協定見直しの必要性を強調した。
【関連記事】在日米軍の多くが出入国時にPCR検査せず 検疫免除の特権
【関連記事】クラスター発生の在日米軍、全基地で出国前検査せず 横田や横須賀でも水際対策甘かったおそれ
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【https://www.chosyu-journal.jp/shakai/22485】
何が「安全保障」だよ! 在日米軍基地から始まったコロナ第6波 検査も隔離もなく自由に出入国 沖縄や岩国で感染者過去最多
2022年1月6日
年末から年始にかけて沖縄県内各地や山口県岩国市など、在日米軍基地を抱える自治体で新型コロナ感染者が急増している。日米地位協定によって入管審査なしで国内に入れる米軍関係者がPCR検査なしで自由に米本土から出入りし、基地から市中にくり出すためだ。現在、オミクロン株が大流行している米国では、かつてない規模で新型コロナ感染者が急増しており、一日当りの新規感染者は過去最多の108万人(3日)に達している。米国内で広がったウイルスが米軍基地を経由して基地の街にノーガードで持ち込まれ、そこから日本全国へと広がっており、日本の水際対策はザルと化している。日本やアジアの「安全保障」といって日本国内に居座る米軍だが、現実は国内法を度外視して危険を呼び込む元凶となっており、建前とかけ離れた「日米安保」の実態が露わになっている。
「日米安保」が呼び込む存立危機
(キャンプ・ハンセン正門ゲート(沖縄県金武町))
沖縄県では、昨年末から米軍基地内での大規模クラスター(集団感染)が連続している。在沖米軍基地では昨年12月15日から1月3日までに、9施設で計832人もの新規感染が判明し、うち「キャンプ・ハンセン」が512人で6割を占めた。4日にも新たに164人の米軍関係者の感染が明らかになり、合計996人となっている。
キャンプ・ハンセンは、沖縄県国頭郡の金武町、宜野座村、恩納村、名護市にわたって広大な面積(約4800㌶)を有する米海兵隊基地で、キャンプ・シュワブ(名護市)と並び、中部訓練区域の中核基地として射撃場や実弾射撃訓練場も備えている。収容隊員は推定6000~7000人で、約600人の基地従業員が働いている。
あいつぐ大規模クラスターの感染経路について米軍当局は明らかにしていないが、海兵隊が半年ごとに部隊人員を入れ替える部隊配置計画(UDP)での関係者の異動にともなうものとみられている。一昨年から確認されている在日米軍関係者の集団感染も、同じく関係者の異動期にあたる夏場か、年末に発生している。
この部隊配置計画では、キャンプ・ハンセンの部隊や米軍普天間飛行場のヘリ部隊などが米本国の部隊と入れ替わる。ハンセンで最初にクラスターが発生した2つの部隊は、先月11日に米本国から嘉手納基地に到着して同基地へ移動していた。日本に約束していた出国時のPCR検査はおこなわれていなかった。同基地では同16日に100人規模のクラスターが発生し、またたく間にその規模が増大し、3日現在までに累計感染者は1200人をこえた。
同基地内で働く従業員の感染者も3日までに累計19人に達している。沖縄県内での基地従業員の感染者は累計263人にものぼる。この基地従業員からは新変異株・オミクロン株が数人検出されているが、彼らには渡航歴がなく、米軍は感染者に対して変異株の有無を調べるゲノム解析をおこなっていないため、オミクロン株による感染がすでに基地内で広がっている可能性が高い。
米軍も変異株とクラスターとの関連を「否定できない」としているが、依然としてゲノム解析の必要性を認めず、沖縄県の検査協力の申し出に対しても、デルタ株が確認された一昨年と同じく「個人情報保護」を理由に断っている。
昨年12月、大規模クラスターの発生に県民が神経を尖らせている最中にも、ハンセンに近い繁華街「新開地」ではクリスマス時期にはノーマスクの米兵らが大人数で訪れ、いくつもの店で満席状態をつくり出していたことが目撃されており、米軍当局に感染対策を引き締める気配はない。2日時点での在沖米海兵隊の健康保護レベルは5段階中の3段階(中程度)であり、握手や抱擁など他人との不必要な接触、感染が認められている地域への不必要な移動を避けるという程度で、基地から市中への外出も原則認めている。
しかも、米軍が把握している感染者の行動履歴や感染経路、居住地などの詳細な情報は「秘密事項」として沖縄県や地元自治体にも提供されず、県はくり返し日本政府に情報提供を求めてきた。だが米軍側は、現在もクラスターの発生源や感染経路、入国時の隔離措置の有無についても明らかにしていない。沖縄県内では基地外に1万7000人もの米軍関係者が居住しており、市民との接触機会は多い。米軍側は「(クラスターの感染者と)一般人との接触はない」と説明してきたが、感染状況の経過はそれが事実無根であることを物語っている。
「米国の状況を持ち込むな」 玉城知事怒りの会見
必然的に沖縄県全体の感染者数もうなぎ登りとなった。沖縄県内の新規感染者は3日に130人に達し、昨年9月25日以来、約3カ月ぶりに1日の感染者が100人をこえた。さらに4日には225人へと倍増している。このうちオミクロン株の感染者は24人(3日時点)で、累計88人となり、市中感染を疑わざるを得ない状態にある。
一昨年も米軍経由の新型コロナがまん延した沖縄県では、昨年11月から新規感染者は1ケタ台が続き、「全国最悪」といわれた状態から脱してようやく平常をとり戻しつつあったが、米軍によって県民の地道な努力が水泡に帰すパターンがまたもくり返されている。
(玉城知事)
玉城知事は2日、沖縄県庁で会見をおこない、「基地関係者を中心に確認されていたオミクロン株が、市中感染でも確認されており、デルタ株を凌ぐ勢いで急速に置き換わりが進んでいる」とのべ、その要因として12月初旬に在日米軍部隊の異動によって、多くの米軍関係者が渡航前PCR検査を受けずに米本土から米軍基地に入ってきたことを指摘。12月31日に98人、1月1日には235人の陽性者が確認され、両日の検査に対する陽性率は21・6%に達していると報告した。
沖縄県は、日米両政府などに対し、感染状況が収束するまで移動停止や、水際対策の徹底、感染が急増しているキャンプ・ハンセンのすべての軍人等へのPCR検査実施・基地外への外出禁止、すべての米軍基地での健康保護体制レベルの引き上げ、基地外でのマスク着用徹底などをくり返し強く求めてきた。だが実行には移されておらず、「米軍における感染症拡大防止対策と管理体制の不十分さを示すものといわざるをえず、激しい怒りを覚える」「これ以上の感染を食い止めようとする県の危機意識が、米軍において共有できていないだけでなく、県内のオミクロン株拡大が米軍由来のものであるという意識が欠如しているといわざるをえない」と強く批判した。
沖縄県や県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協)は口頭申し入れも含め、これまでに少なくとも米軍や日米両政府に6度、感染防止対策の徹底や強化を求めている。
玉城知事は「この問題を単に米軍の感染症対策の不備として矮小化するのではなく、米軍に地位的な特権を与え、十分な情報の共有もままならない状況を作り出している日米地位協定がもたらす構造的な問題であるという強い危機意識を持っていただきたい」と訴えた。県内の感染状況は「感染の種が市中に撒かれてしまった状況にある」とし、このまま感染が拡大すれば警戒レベルを引き上げ、人の移動や経済活動の制限など強い措置を要請することを検討せざるをえないとし、「米国本土の状況を(沖縄に)持ち込むな」と怒りを露わにした。
岩国基地でも一日100人超 岩国だけで県内感染者の7割超
(米軍岩国基地(山口県岩国市))
山口県東部の米軍岩国基地でも、昨年12月29日に1日当り過去最多となる80人の新規感染者が確認され、その後も感染が急増している。同基地内の年末年始7日間の新規感染者は、
▼12月29日…80人
▼12月30日…27人
▼12月31日…23人
▼1月 1日~3日…50人
▼1月 4日…47人
計 227人
となっている。さらに5日に182人、6日には115人と激増した。
基地内では日本人従業員も働いており、米軍関係者は基地内だけでなく、市街地にも住んでいる。そのため岩国市内でもスーパーやドラッグストアなどでいつも通り買い物をする基地関係者の姿があり、飲食店も利用している。さらに一部ではコンビニなどでマスクをせずに入店する姿が何度も目撃されている。基地外への外出規制もないため、防疫措置もなく自由に出入りする状態が続いている。
急激な感染拡大について、岩国市民は次の様に語る。
「クリスマスに米兵が麻里布と川下の飲み屋で騒いだことから市内で感染が広がった。米兵は転勤で米国本土から頻繁にやってきて入れ替わっている。しかし出入国時にPCR検査はおこなっておらずフリーパス状態だ。岩国基地のなかでは2000人の日本人が働いているというのに、米軍関係者は基地の中でも室内以外はマスクをしていない。ふざけた話だし、日米地位協定の問題がある」(個人商店主・女性)
「これほど岩国に感染者が集中しているのに、村岡知事も福田市長も米軍に対して基地からの出入りの規制を要求するなど、なんの抗議もしない。マスコミも沖縄の問題はいうが、岩国のことはほとんど報道しない。岩国は極東最大の米軍基地となって軍港化が進められている。これからは空母も入ってくるかもしれない。(3日に岩国市で)44人の新規感染がわかったのも県がPCR検査を始めたからだ。検査をしていなかったら知らない間にもっと感染が広まっていたかもしれない」(同)
「昨年9月に新型コロナに感染した。体調が悪くなり、検査をするとコロナだった。症状は肺炎のような状態で、病院で検査をしたら医師から“あと半日遅かったら肺が真っ白になっていた”といわれた。体調が悪化する日の直前、米兵5人が来店していたことくらいしか外部接触の心当たりがない。米軍が検査なしで自由に出入国できる状態が放置されていることがおかしい。そのおかげで岩国市民全体が影響を受けている」(自営業・男性)
米軍基地での感染拡大にともなって山口県内の感染者数も急増した。年末年始7日間の山口県内の新規感染者数(うち岩国市)をみると、
▼12月29日…10人(岩国市7人)
▼12月30日…9人(岩国市7人)
▼12月31日…15人(岩国市8人)
▼1月1日…17人(岩国市14人)
▼1月2日…20人(岩国市13人)
▼1月3日…56人(岩国市44人)
▼1月4日…79人(岩国市62人)
計 221人(岩国市160人)
であり、県内感染者全体の実に7割以上を岩国市が占めている。岩国市では、米軍基地と一部施設を共用する海上自衛隊岩国航空基地での感染が増えていることや、米兵らがくり出す繁華街の麻里布地区や川下地区の飲食店従業員やその利用客の間で感染者が急増していることを見ても、米軍基地由来の市中感染であることが明らかとなっている。
(米兵は市街地にも多く居住する。写真は岩国市愛宕山に
造られた米軍将校住宅(山口県))
3日に記者会見をおこなった山口県の村岡知事は、「米軍関係者が基地の外で飲食店を利用し、そこで感染が広がった。感染を広げない行動を強く要請しないといけない」とのべたが、あくまで米軍側の自主的な感染防止策を求めただけで実効性は乏しい。一方、4日と9日に予定していた市民の成人式の延期が決定された。
また隣接する広島県でも、昨年12月21日まで「感染ゼロ」が約3週間続いていたが、年末から急増。1月2日には57人、3日には40人の新規感染が確認された。オミクロン株の市中感染が始まっていることに対して湯崎知事は、広島県内の感染者の行動履歴の分析結果として、「(米軍基地がある岩国市と)関連のある感染例が多く認められる」と指摘した。広島は岩国基地の米兵が遊興に赴く場所であり、週末には多くのYナンバー車(高速料金無料)が県境をまたいで広島市内や宮島などの繁華街や観光地に向かっており、国レベルで強制力を持った基地関係者の行動制限がおこなわれなければ、県レベルの防疫対策は意味を成さない。
横須賀、富士、三沢でも 基地から市中感染へ
また、神奈川県の米海軍横須賀基地でも、昨年12月23~30日までの間に米軍関係者75人の新型コロナ新規感染が発表されている。そのうち69人が最近、米本国から日本に入国していた。
神奈川県の黒岩知事は昨年12月31日、外務大臣と防衛大臣に対し、感染者の隔離の徹底や基地からの外出制限など行動制限を強化すること、当面の間、海外からの米軍関係者の入国や国内の基地間の移動を最小限にすることなどを緊急要請している。
東京都の米軍横田基地も、昨年12月24~28日までに基地関係者13人が新型コロナに感染していたと発表している。
静岡県御殿場市にある米軍「キャンプ富士」でも、昨年12月27日から1月4日まで、累計41人の新規感染が明らかになっている。米軍当局がフェイスブックで発表したもので、静岡県が依頼した検査で基地従業員とその濃厚接触者からオミクロン株が検出された。御殿場市は、外出禁止を含めた感染対策の徹底を求める申し入れをした。
青森県三沢市も4日、米空軍三沢基地で、昨年12月26日以降、米軍関係者56人に新型コロナ感染が確認されたと発表。同基地内の感染者数は4日現在で48人となり、過去最多に達している。2日にはクラスターが発生しており、米政府のチャーター機(事前検査なし)で来日した基地関係者11人のうち6人が感染していたことがわかっている。
長崎県の米海軍佐世保基地も、昨年12月21日以降、16人が新たに新型コロナに感染し、うち1人が原因不明で死亡したと発表した。
韓国やオーストラリアは二重検査 検査なしは日本のみ
在日米軍基地での感染者急増があいつぐなか、林外務大臣は昨年12月24日、国内のすべての米軍基地で、昨年9月以降、ワクチン接種が進んだことを理由に感染対策が緩和され、米兵らの出国時検査がおこなわれておらず、行動制限中(現在は入国後14日間)の基地内の移動制限も緩和されていたことを発表した。
日本政府は現在、オミクロン株の国内への流入を防ぐため、11月30日から外国人の新規入国を停止している。海外から帰国する日本人に対しても、帰国時の検査が陰性であったとしても入国後3~10日間は検疫所が指定する宿泊施設に隔離する厳しい措置をとっている。外務省はこれまで、在日米軍は入国した米軍人について14日間の移動制限や公共交通機関の利用禁止など「日本政府の方針と整合的な措置」をとっていると説明していた。
ところが、日米地位協定で旅券や査証(ビザ)に関する国内法の適用が除外されている米軍人は、入国審査もなく、検査も米軍側に委ねられるため、コロナ感染の有無どころか、誰が、いつ国内に入り、出て行ったのかさえ日本政府は把握していない。今回も基地内感染が広がるまで、出国前検査がおこなわれていないことすら知らなかった。従って地元自治体は、基地内での防疫対策の有無や、基地を経由して基地外に出たり、基地間を行き来したことを知ることもできない状態で検疫体制を維持しなければならないことになる。
米国内では現在、感染者が急増し、3日には1日あたりの新規感染者が過去最多を大幅にこえる108万人に達した。世界で報告される1日の新規感染者の3人に1人を占めるほどの新型コロナ感染大国となっている。この状況がノーガードで日本国内に持ち込まれるなら医療崩壊は避けられない。
在日米軍基地での感染拡大を受け、今後は日本への出発72時間前までに米軍関係者への検査を実施するよう変更したが、日本への入国後は14日間の隔離はするが、検査は5日目の1度だけ。しかも検査の実施は米軍側に委ねられ、隔離中も基地内の一部施設は利用できるという緩いものだ。
これに対して、韓国に駐留する在韓米軍は、入国後の隔離期間は10日間だが、PCR検査は隔離開始時と終了前の2度おこなわれており、隔離終了時の検査は韓国側がおこなう。オーストラリアも同国に駐留する在豪米軍に対して同様の措置をとっている。
駐留国に検査もさせず、知らせることもなく米軍関係者の入国時の検査を省略した例は在日米軍以外になく、この横暴な米軍に対して、自国民を保護するための主権(国内法適用)を主張しない日本政府の隷属的な姿も浮き彫りになっている。一方的な約束の反故は、本来なら外交問題に発展する事態といえる。オミクロン株を含む新型コロナの再拡大は、このように片務的な「日米同盟」によって持ち込まれており、パンデミック禍においても安全保障どころか現実に脅威を与えている。憲法改正による私権制限を論議する前に日米地位協定の見直しこそ必要であり、米軍関係者の即時入国禁止、外出禁止措置が求められるとともに、抜本的には国内法を蹂躙して存立危機を呼び込む米軍基地を米本土に返還することなしに日本の市民の安全は保障できないことを教えている。
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